オケ!うまずたゆまずちんたらと

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2章

出生の秘密   裏

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「それからもう一つ。
来週にはルークさんたちをこちらで保護できるかと思われます。
その仕事が終わりましたら僕は魔族領にいってきます。アン様の育った施設で話聞いて参ります。なので1ヶ月か2ヶ月ほど留守にしますね」
「カン、外に行くんであれば手紙かプレゼントをアンにに送りたいんだけど」
「殿下それはあまりお勧めできません」
「なぜだ!?」
「多分ではありますがルーベンから監視がついてます。アン様の安全を考えるとあまり接触されない方がよいかと。どこかで、何かしら連絡を取る方法を考えなくてはいけません」
そうだ。カンにも伝えておいた方が動きやすいかもしれんな。
「カン、俺はアンを表に出すつもりはない」
「承知しております。アン様の出生も曖昧ですし、もし本当にそういうお立場の方であれば慎重にことを進めなければ。マチルダさんからももう少しお話を聞く必要があると思います」
今すぐにでも、飛んで帰りたいのだが2人に危険が伴う事は避けなければな。
「僕も、父にルーベン親子に対しての対処法の教えを乞うておきます。殿下、命の危機はないとは思いますが今、貴方はアン様と離れいつ再会できるかわからない状態にあります。できるだけ早く再会を果たせるよう努力は致しますが自我を失わないよう、お気をつけください」
そうだ、竜人は番いを失うと自我を失い暴走する。
そうなってしまうと、もうただの討伐対象だ。王族ともなると、先祖返りの傾向のあるものなどは獣化してしまい、手がつけられない。アンと離れている時間が長いほど精神を病んでしまう。
もって、10年だな。
「ところで、殿下アン様の近くには助けてくれる方はいらっしゃらないのですか!?
エルフのサラさんと、カミーユさんは私も把握しておりますが貴方がたの暮らしぶりなどは把握できませんでしたから、少し心配ではありますね。聖霊樹の近くは誰でもは入れませんし」
「大丈夫だ。サラが上手くやってくれるだろう。サラはエルフの森と町を行き来しているしな。アンの近くには、チェイスと言う引きこもりのドワーフがいる。その男は俺の事情を全部把握しているよ」
「生活に支障はありませんか!?」
「それも大丈夫だ。この国から出る前に俺の資産をヴィクトリアに預けてある。上手くまわしてくれてるよ」
「皇女様も、協力者ですか。
それは、心強いですね」
「あぁ、ヴィーにはすごく感謝してるよ」
ヴィーは、俺の妹だが魔国に近い場所に嫁いだ。
隠居した、先王も近いところにいる。
そのうち会いに行かなければいけないだろう。   2人に。

とにかく父王と話し、今後の方針を定めてからだな。
「カン、とりあえずだがこれから俺は家に帰る為に動く。アンの元に。あの森に」
その為にやる事はいっぱいあるのだが、一つずつ片付けよう。







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