オケ!うまずたゆまずちんたらと

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3章

ドワーフ国

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とにかく、マチルダを落ち着かせて、鳩は保留。クレアに神亀様とティア様にお伺いを立ててもらうこととした。
なんだか大ごとになったなぁと思いながら、カンにクレアがゼン様に会いたいと王に先達を送る。
次の日、返事が返ってきた。
クレアだけならいつでも言っていいとのことだった。
その足で、クレアは王城へ行ってしまい、返ってきたのは2日後だった。
その間宿から出られず、3人で暇を持て余し、マチルダの機嫌取りをしていたのだった。やっとクレアが帰ってきて、とりあえず武器を受け取りに行くと俺は宿を出る。
女将さんからの知らせで金貨100枚で足りるとのことだったのでカンから、預かってきた。武器屋につくと、
奥から女将さんが出てきて
「いらっしゃいませ。あら、チェックを呼んでくるわ」
と又、すぐに裏へ引き返す。
チェックは大剣を持って裏から出てきた。
カウンターにそれを置き、
「持ってみろ」
と俺を見る。ドキドキした。
初めて剣を買った時を思い出す。
うん。さすがチェイスの兄貴だ。
しっくりくる。
「ありがとう。いい獲物だ」
と言い、金を置く。
「こいつも持ってけ」
と、大剣用のベルトを持たせてくれた。
そうだ。一か八かだが、チェイスが来るようなことがあれば俺の無事と目的を伝えられるように手紙をあずけた。チェックは快く引き受けてくれた。
ありがたい。これで万全。魔国に入れるな。と思いながら宿に戻る。


宿に戻ると、またまた、会議だ。
気が重い。
「お帰り~」
ひとり呑気なクレアさんだ。
「で、ティア様たちは何と」
「うん。鳩よりマチルダ本人から聞いたほうがいいだろうって。このまま、私達は、大陸に向かってエルフ国でマチルダをおろす。
私達は魔国に入る。それでどうかな!?」
「そうだな。俺たちはエルフ国への入国はできないしな。マチルダどこに向かう!?」
少し考えてから
「父上の領地なら入れるんじゃない!?」
「ダメね。危険すぎる。ハロルドを失うわけにはいかない」
とクレアが珍しく強い口調だ。
「マチルダの父上の領地ってどこだ!?」
「人国との境」
てことは、魔国とは反対方向だ。
「とりあえずそこまで送ろう。そこからなら、獣王国が近いだろう。そちらから行こう」と俺が提案すると、クレアは仕方ないという仕草で手を振り「そうね」
と賛成してくれた。
「では、私は出発の準備をいたします。鳩も飛ばさねばなりませんし」
「竜王国には、鳩はいいわ。私からママに伝えるから、リアムにも」
クレアはそのまま部屋に戻って行った。
その後ろ姿を見ながらマチルダは、
「クレア様怒らせちゃったかな!?」
と、ため息をつく。
「気にしちゃいないさ、クレアだぞ」
と笑い飛ばしておいた。
気にしてもしょうがない。他ならぬクレアだ。
「では、私も馬車の手配と、鳩便飛ばしてきます」
とカンも出て行った。
「ハリー、私は帰って父上にことの顛末を話す。多分戦争になるわ。エルフ国の王はきっと落ちる。そうなったら、どこに連絡すればあなたと連絡つくかしら。アンやソフィーの事、私がどうにかしてみせるから」
と、何か切羽詰まったような、強い口調だ。
「そんなに気負うな。アン、ソフィーは森から出なけりゃ安全だ。それはアンもわかってるさ。

竜王国、アンドリューに連絡してくれ」
「わかった」
と、マチルダも部屋へ戻った。





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