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4章

竜王国へ  〜アン編〜

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その日の夜、宿の部屋に夕ご飯をもってあがる。
その日の、情報収集の成果を聞く。

「とりあえず、俺が最初に送った鳩便は商船の船長宛だったんだけどやっと戻ってきたんだよねぇ。
今、獣王国に向かってる最中でかなり遠くにいるみたいなんだ。だから、他の船を手配しようかと返ってきた。
で、今日、港に入って来た商船は5日後にこの港を出発するらしい。
乗せるのはいいが行き先が、北らしい。
俺的にはこの船に乗るのがいいと思う。
北ってことは竜王国の辺境だ。王都に近いところに止まるよりは安全かと思う。
俺らに対する竜王国の対応も、つくまでわかんないしなぁ。
と、後は、マチルダだ。そろそろ内戦にも肩が付きそうなんだとさ。だから、エルフ国は大丈夫そうだ。それと、マチルダからの情報だから確実ではないけどハリーは、辺境伯領にいる可能性が高い。あいつの旅の最後の目的がヴィクトリア様だったと」


「ヴィクトリア様!?」

「ハリーの妹」

は、初めて聞いたわ。

私、ハリーのこと本当に何も知らなかったのね……

あ、そう言えば北、北東。


「カミーユ、精霊王様のお遣い。も、北東だったわよね」

「そうか、そうだったね。じゃあ決まりだな。明日もう一度港に行って乗せてもらえるように頼んでくるよ」

3人で食事を終わらせ食器をカミーユが持って部屋を出る。

「セレン、辺境伯領ですって。
寒いみたいだから、明日防寒着を見に行きましょう。カミーユは持っているのかしら」

やっと、竜王国に向かえる。


「あ、あのぉ~、実は、少し調子が悪くて」
というと、セレンがその場にペタンとお尻をついてしまった。
慌てて、肩を貸しベットへ移動させる。

「大丈夫なの!?いつから!?」

私もあの森で過ごす前は貧血!?なのか、体に力が入らず倒れることがよくあった。
急な環境の変化もあったし、疲れてるのかしら。

「よくあるんです。寝てればだいたい、回復します。アンさん達と行動し出してから調子よかったんですけど」

と、言う。
「治癒魔法かける!?」
「だ、大丈夫ですよ。寝てれば治りますし」
「でも、今日はもう、マナを使うこともないのだし、気休め程度にしかならないけど」

と、私は治癒魔法をセレンにかける。
ん!?ん!?
何か変な感じだわ。
やっぱり、昔の私と同じ症状みたい。


私も、何回も専門の方に診てもらったけれど原因は、わからず…
衰弱!?のような症状だといわれた。
セレンも同じなのであれば、旅が終わったらあの森に連れて帰るのがいいかもしれないわね。謎だわ。

「明日はゆっくり寝てなさい。私が町を回ってくるわ」
「ありがとうございます」


















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