猫の気持ち 犬の気持ち 家族の絆

夢咲はるか

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第1話(5)

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「うにゃー。うにゃ」
「ぅ~ん。僕も協力してあげたい気持ちは、あるんだけどねぇ……。上手く演説できるか不安なんだよなぁ」

 これまで経験したことのない行為だし、これは相手もいる戦い。上手に、そして犬好きを越えられる自信がない。俺も犬が大好き故にワンコの良さも熟知していて、しつこいけど不安しかないんだよなぁ。

「やはり、お困りのようですね。ですが、ご安心ださい」
「え?」
「各国は無理難題の依頼をしていると承知ですので、修介さんをお支えするものをご用意しています。それが、こちらになります」

 リリさんの手が取り出したのは、青色のスポイト。ノミやダニの駆除に数滴垂らすあれに似てる。

「? それは?」
「これは、ですね。マシマロさんを、一時的に人間に変身させる薬です」
「ぬぇ!?」「にゃっ!?」

 僕とマシマロが、同時に驚きの声を上げる。
 マシマロが、人間に、なれる……?

「実際に傍にいる方の意見を聞き、参考にしていただこうという考えです。マシマロさんからもアドバイスしていただければ、より主張をまとめやすくなるはずですよ」
「それはその通りで、ちゃんと話せるのは色々と嬉しいんですけども……。本当に、そんなことが可能なんですか?」
「はい。地球の動物は私たちの世界の人間と関係があるので、DNAの中に眠る記憶を覚醒させれば、もう一つの姿――この場合は、人間の姿になることができるんです。無論この薬は、副作用が出ないように作られていますよ」

 リリさんは僕の目を見ながら最後を付け足してくれ、可愛らしく首を傾ける。

「マシマロさんのお力を借りれば、百人力、鬼に金棒です。修介さん、どうかお引き受けください」
「そんな援軍がいるなら、引き受けますよ。マシマロもああ言っていたことですしね」

 大切な存在からのお願いだし、不安だった部分もなくなったからね。やりましょう。

「修介さんありがとうございますっ。それではマシマロさん、お薬を垂らしてよろしいですか?」
「にゃー。にゃにゃっ」
「では、致しますね。いきま――」

 ピンポーン
 一滴落そうとしていたら、またもやチャイムが鳴った。必然的に、リリさんの手は止まる。

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