4M のメモリー 16 完

asabato

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生脚には驚かされた 10

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 私はもしかして成瀬が、当時も女装してたのだろうと思ったりした・・が、しかし近くで見れば女装くらい分かるだろうと、その考えは却下するしか無い。

 すると先輩たちが「あの時の夜桜はまだ寒かったね。彼女もミニスカートで寒そうだったのが印象的。だって彼女生脚だったよ」 

成瀬「寒かったぁ・・」

「え、居たの?」

「居たよ。暗い場所だったけど、後ろのベンチに寝てたよ」会社を辞めたことで、成瀬は何とでも言えた。私は生脚の彼女は成瀬だと思えて仕方ない。

 ・・夜桜と言う薄暗い条件付きなら1人で2役も考えられると思ったのだ。やはり生脚には驚かされる・・加工されていないメモリーの中の写真でも脚はきれいに見えていたからだ。

それで先輩たちも暗がりの中で、美しい女性が成瀬の交際相手と勘違いをしたのかと、当時の花見の事を想像するだけで、可笑しさが込み上げる。

皆は酔っていたが、女装していた成瀬も大胆であると感心もする。女装を楽しむ成瀬の性格を知ると、私はメールをしていた。

4Mメモリーの中にあった2次元コードを読み取って登録したのである。

楽しい飲み会で、面と向かって言えない事をメールした「池田です。先ほどの件ですが、実は公園でキョロキョロしてたのは待ち合わせじゃなくて、女装している成瀬さんに会いたかったからです」

・・
成瀬は、会が終わり帰宅途中にスマホを見たのであろう 「えー本当ですか、ありがとうございます。じゃ今度、女装して行くので公園で会いましょうか?」

返事が来た!成瀬は自分の正体を知られて、人に会うことは初めてのようで喜んだ。

その返事に対して、メモリーの中の女性に憧れている事を話すと「好きな人がいます」と、話してきたのだ。成瀬はお客として来る彼と付き合っていると話す。

彼って?私は複雑な気持ちがした。

美容室では成瀬は男の格好をしている、それは先輩たちの雑談で分かる。では、どうやって付き合い始めたのだろうか?

成瀬は女装して付き合っている・・お客さんの彼は知らないって?どんだけ女に化けるんだど思った。つづく
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