4M のメモリー 16 完

感情をコントロールしてる 13

 「何か飲みますか？」考えていたら冷えた缶ビールを出してきた。よくよく考えると彼は緊張しているようで、TVのチャンネルを切り替えたりして落ち着かない。

その時、思った・・彼はやっと千春を家に連れてきて興奮しているのだろう。成瀬としても、私が一緒だからここに来られたわけでもある。そんな中、私はどんな存在なのだろうか？どうしたらいいのだろうか分からないでいた。

ビールが喉を潤してくると、私は第3者的に気軽に質問していた「ふたりの関係って？」

 「手繋ぐくらいですよ」それは千春の話とは違っていた。

 「あ、そうなんだ！ じゃ家は初めて？」

私は女装の成瀬を虐めることに、興味があったので「千春は、きれいな脚してるよね、私よりもきれい」成瀬を千春と呼び捨てした。

そしてスカートを捲り上げてやり、慌てさせた。その光景が佐々木も吃驚したらしく「おお！」と、私に荷担してくる。

さらに千春の胸を悪戯して触ると、佐々木は立ち上がり追加でビールを運んでくる。

「え？飲めないくせに・・」

佐々木は、酔って行動した方が自分らしいかも知れないと話していたことがある。本音かも知れないが、理性も失っては、人間として失格だろとも思う。
　
感情をコントロールしてる？出来るはずがない。ただ行動に起こすことは、自主的に止めることが出来るのだ。

2つ目の缶ビール飲んでどう変わる？

その態度は、もっと虐めて欲しいと期待している？私は成瀬の腰の辺りに手をやるが、考えてみれば成瀬は男だと考えが浮かぶと戸惑う。つづく