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第6章 動く家
『動く家』
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キャンプが特別な出来事ではなくなった頃、テントでの旅は、少しずつ形を変え始めていた。
子どもたちが成長し、荷物は増え、設営そのものよりも、帰ってからの作業が重く感じられるようになっていった。
濡れたテントを干し、タープを広げ、泥を落とし次のために整える。
当初は、それも楽しかった...
必要な作業だったが、いつの間にか、「旅の余韻」を削る時間にもなっていた。
キャンプ場に着いても、以前のように、ただ場所を感じるのではなく、周囲のサイトが目に入るようになった。
あの家族は装備が揃っている、レイアウトが良い、色や形も変化しつつあった。
気づけば、自分たちのサイトも、どこか“見られる前提”で整えようとしていた。
楽しむというより、比べる視線が入り込んできていた。
そこで選んだのが、キャンピングトレーラーだった。
牽引するのは、ランクル80。
後ろに小さな家を連れて走る感覚は、それまでのキャンプとは明らかに違っていた。
キャンプ場に着けば、まずトレーラーを切り離す。
それだけで、その日の家になる。
設営に追われることもなく、周囲と比べる必要もない。
子どもたちは、中に入った瞬間、声を上げた。
ベッドがあり、テーブルがあり、そこはもう、動く別荘だった。
夜、外が雨でも、中では本を読める。
風が吹いても、家のように眠れる。
その安心感が、自然と、旅の距離を延ばしていった。
北海道を走り、東北を巡り、北陸へ、甲信越へ。
地図の目印が、どんどん濃くなっていく。
仕事を終えて、帰宅してから目的地に向かって出発する
朝、トレーラーのドアを開けると、見たことのない風景が広がっている。
その瞬間は、いつも新鮮だった。
観光地や有名な場所よりも、名前も知らないキャンプ場のほうが心に残った。
子どもたちは、起きて着替えるとすぐに外で遊び笑う
そして、また次の場所へ向かう。
私たちは、その後ろ姿を見ながら、何度も思っていた。
この時間は、今しかない
そして、"その今”は思っているよりも、ずっと早く静かに過ぎていった。
子どもたちが成長し、荷物は増え、設営そのものよりも、帰ってからの作業が重く感じられるようになっていった。
濡れたテントを干し、タープを広げ、泥を落とし次のために整える。
当初は、それも楽しかった...
必要な作業だったが、いつの間にか、「旅の余韻」を削る時間にもなっていた。
キャンプ場に着いても、以前のように、ただ場所を感じるのではなく、周囲のサイトが目に入るようになった。
あの家族は装備が揃っている、レイアウトが良い、色や形も変化しつつあった。
気づけば、自分たちのサイトも、どこか“見られる前提”で整えようとしていた。
楽しむというより、比べる視線が入り込んできていた。
そこで選んだのが、キャンピングトレーラーだった。
牽引するのは、ランクル80。
後ろに小さな家を連れて走る感覚は、それまでのキャンプとは明らかに違っていた。
キャンプ場に着けば、まずトレーラーを切り離す。
それだけで、その日の家になる。
設営に追われることもなく、周囲と比べる必要もない。
子どもたちは、中に入った瞬間、声を上げた。
ベッドがあり、テーブルがあり、そこはもう、動く別荘だった。
夜、外が雨でも、中では本を読める。
風が吹いても、家のように眠れる。
その安心感が、自然と、旅の距離を延ばしていった。
北海道を走り、東北を巡り、北陸へ、甲信越へ。
地図の目印が、どんどん濃くなっていく。
仕事を終えて、帰宅してから目的地に向かって出発する
朝、トレーラーのドアを開けると、見たことのない風景が広がっている。
その瞬間は、いつも新鮮だった。
観光地や有名な場所よりも、名前も知らないキャンプ場のほうが心に残った。
子どもたちは、起きて着替えるとすぐに外で遊び笑う
そして、また次の場所へ向かう。
私たちは、その後ろ姿を見ながら、何度も思っていた。
この時間は、今しかない
そして、"その今”は思っているよりも、ずっと早く静かに過ぎていった。
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