3 / 10
恋人候補がいない
しおりを挟む
半年経ったが声を掛けてくる令嬢がいない。
いや。いるが恋人にする気にならないレベルの女しか寄ってこない。
「俺の顔はそんなに劣るのか?」
「何だよ急に」
「一応侯爵家の嫡男なのに令嬢から声がかからない」
「…そりゃあ」
「なぁ」
友人の侯爵令息のマットと伯爵令息のバルテレミーが口籠る。
「なんだよ」
「フェリックスの婚約者は公女だ。しかも王命だ」
「そうだな」
「だから、お前に声をかけるということはリスクが高いんだよ」
「王命を軽視して公女を侮辱するようなものだしな」
「政略結婚なら愛人がいてもおかしくないだろう」
「王命だからな?」
「それに、あの公女のレベルの高さを見たら、普通の令嬢はフェリックスに近寄らない」
「いくら外見が良くても中身が、」
「公女は下位貴族からも評判がいいぞ。平民にも優しい」
「フェリックスに寄ってくる女は、実家が貧しくて援助して欲しいとか、愛人として囲って欲しい次女とか三女とか、男爵令嬢くらいだろう。
あとは平民か。
フェリックスに惚れてどうしようもなくてっていう令嬢でもない限り、まともな令嬢は寄って来ないよ」
「……」
「なあ。身体が目的の女が欲しいなら、その手のクラブに連れて行くぞ」
「…出来れば恋人がいい」
「何で公女と仲良くしないんだよ」
「嫌いだからだよ」
「「……」」
進級後もクラスは一緒で ベロン公子も一緒だった。
相変わらず俺達に会話は無い。
昼休みはヴィクトル王子殿下が迎えに来てベロン公子と3人で食事に出てしまう。
帰りも殿下が迎えにこなければベロン公子が馬車乗り場まで送っていく。
選択科目も別で関わることはない。
最終学年は一歳上の殿下は卒業していなかった。
教室に顔を出すことはないから、少しは平穏な学園生活になると思っていた。だがクラスが別れてしまった。
ベロン公子もレアと同じクラスらしい。
こうなると殿下が裏で手を回している気がしてきた。
昼休みの食堂で後ろの席の生徒が殿下の話をしていた。
〈ヴィクトル王子殿下の卒業パーティは凄かったって聞いたわ。殿下がシャレッド公女をパートナーにして参加なさって、それはもう嬉しそうな顔で公女をずっと見つめていたそうよ〉
〈見たかったわ~〉
「しかも、殿下の瞳の色と同じドレスを身に付けていらしたそうよ。殿下が贈ったみたい」
〈もう幼馴染以上よね〉
〈殿下は生まれた時から婚約者が決まっていたから、お可哀想だわ〉
〈それさえなければ公女を望まれたでしょうに〉
……。
そんなの分かってる!
だけど婚約者は俺だ!俺の妻だ!
なのに簡単に手を出しやがって!!
俺はついに友人の誘いにのることにした。
いや。いるが恋人にする気にならないレベルの女しか寄ってこない。
「俺の顔はそんなに劣るのか?」
「何だよ急に」
「一応侯爵家の嫡男なのに令嬢から声がかからない」
「…そりゃあ」
「なぁ」
友人の侯爵令息のマットと伯爵令息のバルテレミーが口籠る。
「なんだよ」
「フェリックスの婚約者は公女だ。しかも王命だ」
「そうだな」
「だから、お前に声をかけるということはリスクが高いんだよ」
「王命を軽視して公女を侮辱するようなものだしな」
「政略結婚なら愛人がいてもおかしくないだろう」
「王命だからな?」
「それに、あの公女のレベルの高さを見たら、普通の令嬢はフェリックスに近寄らない」
「いくら外見が良くても中身が、」
「公女は下位貴族からも評判がいいぞ。平民にも優しい」
「フェリックスに寄ってくる女は、実家が貧しくて援助して欲しいとか、愛人として囲って欲しい次女とか三女とか、男爵令嬢くらいだろう。
あとは平民か。
フェリックスに惚れてどうしようもなくてっていう令嬢でもない限り、まともな令嬢は寄って来ないよ」
「……」
「なあ。身体が目的の女が欲しいなら、その手のクラブに連れて行くぞ」
「…出来れば恋人がいい」
「何で公女と仲良くしないんだよ」
「嫌いだからだよ」
「「……」」
進級後もクラスは一緒で ベロン公子も一緒だった。
相変わらず俺達に会話は無い。
昼休みはヴィクトル王子殿下が迎えに来てベロン公子と3人で食事に出てしまう。
帰りも殿下が迎えにこなければベロン公子が馬車乗り場まで送っていく。
選択科目も別で関わることはない。
最終学年は一歳上の殿下は卒業していなかった。
教室に顔を出すことはないから、少しは平穏な学園生活になると思っていた。だがクラスが別れてしまった。
ベロン公子もレアと同じクラスらしい。
こうなると殿下が裏で手を回している気がしてきた。
昼休みの食堂で後ろの席の生徒が殿下の話をしていた。
〈ヴィクトル王子殿下の卒業パーティは凄かったって聞いたわ。殿下がシャレッド公女をパートナーにして参加なさって、それはもう嬉しそうな顔で公女をずっと見つめていたそうよ〉
〈見たかったわ~〉
「しかも、殿下の瞳の色と同じドレスを身に付けていらしたそうよ。殿下が贈ったみたい」
〈もう幼馴染以上よね〉
〈殿下は生まれた時から婚約者が決まっていたから、お可哀想だわ〉
〈それさえなければ公女を望まれたでしょうに〉
……。
そんなの分かってる!
だけど婚約者は俺だ!俺の妻だ!
なのに簡単に手を出しやがって!!
俺はついに友人の誘いにのることにした。
384
あなたにおすすめの小説
「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。
大好きなあなたが「嫌い」と言うから「私もです」と微笑みました。
桗梛葉 (たなは)
恋愛
私はずっと、貴方のことが好きなのです。
でも貴方は私を嫌っています。
だから、私は命を懸けて今日も嘘を吐くのです。
貴方が心置きなく私を嫌っていられるように。
貴方を「嫌い」なのだと告げるのです。
愛することをやめたら、怒る必要もなくなりました。今さら私を愛する振りなんて、していただかなくても大丈夫です。
石河 翠
恋愛
貴族令嬢でありながら、家族に虐げられて育ったアイビー。彼女は社交界でも人気者の恋多き侯爵エリックに望まれて、彼の妻となった。
ひとなみに愛される生活を夢見たものの、彼が欲していたのは、夫に従順で、家の中を取り仕切る女主人のみ。先妻の子どもと仲良くできない彼女をエリックは疎み、なじる。
それでもエリックを愛し、結婚生活にしがみついていたアイビーだが、彼の子どもに言われたたった一言で心が折れてしまう。ところが、愛することを止めてしまえばその生活は以前よりも穏やかで心地いいものになっていて……。
愛することをやめた途端に愛を囁くようになったヒーローと、その愛をやんわりと拒むヒロインのお話。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID 179331)をお借りしております。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
【完結】好きでもない私とは婚約解消してください
里音
恋愛
騎士団にいる彼はとても一途で誠実な人物だ。初恋で恋人だった幼なじみが家のために他家へ嫁いで行ってもまだ彼女を思い新たな恋人を作ることをしないと有名だ。私も憧れていた1人だった。
そんな彼との婚約が成立した。それは彼の行動で私が傷を負ったからだ。傷は残らないのに責任感からの婚約ではあるが、彼はプロポーズをしてくれた。その瞬間憧れが好きになっていた。
婚約して6ヶ月、接点のほとんどない2人だが少しずつ距離も縮まり幸せな日々を送っていた。と思っていたのに、彼の元恋人が離婚をして帰ってくる話を聞いて彼が私との婚約を「最悪だ」と後悔しているのを聞いてしまった。
余命わずかな私は、好きな人に愛を伝えて素っ気なくあしらわれる日々を楽しんでいる
ラム猫
恋愛
王城の図書室で働くルーナは、見た目には全く分からない特殊な病により、余命わずかであった。悲観はせず、彼女はかねてより憧れていた冷徹な第一騎士団長アシェンに毎日愛を告白し、彼の困惑した反応を見ることを最後の人生の楽しみとする。アシェンは一貫してそっけない態度を取り続けるが、ルーナのひたむきな告白は、彼の無関心だった心に少しずつ波紋を広げていった。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも同じ作品を投稿しています
※全十七話で完結の予定でしたが、勝手ながら二話ほど追加させていただきます。公開は同時に行うので、完結予定日は変わりません。本編は十五話まで、その後は番外編になります。
【完結】愛していないと王子が言った
miniko
恋愛
王子の婚約者であるリリアナは、大好きな彼が「リリアナの事など愛していない」と言っているのを、偶然立ち聞きしてしまう。
「こんな気持ちになるならば、恋など知りたくはなかったのに・・・」
ショックを受けたリリアナは、王子と距離を置こうとするのだが、なかなか上手くいかず・・・。
※合わない場合はそっ閉じお願いします。
※感想欄、ネタバレ有りの振り分けをしていないので、本編未読の方は自己責任で閲覧お願いします。
【完結】忘れてください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。
貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。
夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。
貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。
もういいの。
私は貴方を解放する覚悟を決めた。
貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。
私の事は忘れてください。
※6月26日初回完結
7月12日2回目完結しました。
お読みいただきありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる