【完結】嫌いな婚約者を抱いたら好きになってしまったらしい

ユユ

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レアのいる新婚生活

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レアが毎日同じ屋敷にいる。

時々朝ボーッとしていたり、甘すぎるものが苦手だったり、冷たいものが苦手だったり、虫を怖がったり。

様々な顔が見れる。

「極端な子ねぇ」

「……」

「休憩が多すぎるんじゃない?」

「いいじゃないですか。父上も若くて元気なのですから、ゆっくり勉強します」

跡継ぎ教育を受けながら一時間毎にレアの様子を見に行っている。

まだヴィクトル王子殿下が呼び出そうとするけど、俺が同伴できなきゃ行かせない。
婚姻式で、レアへの誓いの口付けを長~くしたときの殿下の悔しそうな顔は忘れられない。

指輪も俺の瞳の色と同じ宝石を使った。
俺の指輪にもレアの髪の色に似た石を使った。

毎夜レアの髪に唇を付けて“おやすみ”と言う。
レアの初めてを奪った日以来 他の女を抱く気にはならなくなった。
パピヨンノワールにも行っていない。
レアの行かない夜会にもパーティにも行かない。
誤解されないようにいつも一緒だ。
バルテレミーも“極端な奴だな”と笑っていた。

もちろん里帰りにもついて行くつもりだ。


婚姻から2年後、レアの実家のパーティに出席していた。
レアが花摘みに行っている間にある夫人から声をかけられた。

「あの、名前は名乗っておりませんが、何度かお会いしております」

頬のほくろの位置と鼻や口の形、髪の色や声、そして体型で分かった。

「ご無沙汰しております」

「イメルダ・ローと申します」

「フェリックス・スタールと申します」

「あれから2年半くらいかしら。お待ち申し上げておりましたのに」

「婚姻しましたので」

指輪を見せながら、妻以外とはもう関係を持たないと言ったつもりだったが、

「私も1年前に婚姻しましたの。
でも貴方以上ではありませんでしたわ」

「……」

確かに俺と彼女は体の相性が良くて、あの頃は見かければ一緒に個室へ向かった。

「今度はクラブを抜きにして会いませんこと?」

「俺は妻一筋ですので、お誘いは光栄ですが他の方にお声がけください」

そこにレアが戻って来た。

「フェリックス」

「妻のレアです」

妻だと紹介すると引き下がった。
夫人が立ち去ると、

「良かったの?恋人だったんでしょ」

「恋人ではないな」

「……いいのよ。貴方にはそういう人は必要でしょう?跡継ぎの件もあるし。他の女性とお付き合いしても構わないのよ」

「何度も言うが、二度とレア以外に手を付ける気はない。例えこのまま一生閨事が無かったとしても決意は変わらない」



婚姻から4年が経った。

レアを外して父上達と会議を開いた。

「フェリックス。本当に妾を迎える気はないんだな?」

「ありません」

「夫婦の夜の時間は無いのよね?」

「ありません」

「気持ちは変わらないのか」

「変わりません」

「なら、今後は血縁に養子にしてもいい男児がいたら養子にするつもりで動く」

「よろしくお願いします」


夜にはそのことをレアに報告した。

「そう」

「だから突然養子の話が浮上して、場合によってはすぐに一緒に暮らすことになるかもしれないし、何年も先かもしれない」

「……」

「嫌か?」

「……」

「レア?」

「本当に私だけ?」

「……何が?」

「婚姻してから今夜までと、この先も私だけ?」

「他の女と寝たかどうかと、この先手を付けるかどうかを聞いているなら、レアだけだ」

「絶対に?」

「絶対だ」

「……あの時はすごく怖くて痛かったの」

「ごめん」

「すごく……優しくしてくれる?」

「え!?」

「……何度も言わせないで」

「ありがとう レア。
優しくするし、レアの恐怖感が薄れるようにゆっくり進めよう」

「はい」

「愛してるよ レア」







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