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メリッサの誤算
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【 メリッサの視点 】
順調だった。
毒の入手
医師の取り込み
お父様の毒による体調不良
それからは、アリサの予算を奪い、食事を更に粗末にし、使う石鹸なども粗悪品に変えた。
お父様は部屋食、お兄様とアリサは時間を分けて食事をさせた。
そしてアリサには、お父様が私のお母様と私を愛していることを聞かせた。
嘘の思い出話をいくつも聞かせた。
アリサの母親とは嫌々結婚したと聞いたと言った。
アリサは部屋からあまり出てこなくなった。
アリサの婚約
アリサの婚約者ヴィンセントを寝取る
念には念をと、避妊を止める
アリサのデビュータント
お父様の死
アリサの婚約解消
閨係への応募
妊娠確定
アリサへ、妊娠と ヴィンセントとの婚約と アリサが閨係になることを告げた。
アリサは王城へ向かった。
後は、本当に婚約するだけ。
妊娠したのは本当。だけど婚約は嘘だった。
ヴィンセントは結婚すると言っていたのに、なかなか話が進まなかった。
アリサが王都に発って二週間くらい経った頃、調査官数名と兵士が屋敷を制圧した。
「当主のマーク子爵ですね」
「はい。何事ですか」
「アリサ・クロネック子爵令嬢が閨係に応募した件について、実態調査を行います」
「つまり?」
「虚偽の応募の疑いが持たれております」
「虚偽!?」
「申し込みは当主が行うこと。記入は当主か本人に限ります。
そして本人が希望し、当主も同意していること。
子爵家か男爵家の令嬢で、健康であること、純潔であること、婚約者がいないことが応募の条件でした。
三つ違反の疑いがあります。
申込書は当主か本人が書いたか否か。
本人が希望したか否か。
健康といえるかどうか」
「まさか!」
「先ず、申込書の筆跡と、当主変更の際の届書の筆跡が違いました。変更届は王城にて、子爵がその場で署名なさいましたので間違いありません。
となると、閨係の申込書が、別の誰が書いたものだということです。アリサ様ではありませんでした。
そして、アリサ様に聴取した結果、アリサ様の義母にあたるミネルヴァ・クロネックと異母妹のメリッサ・クロネックに、突然閨係の選定に行けと言われて追い出されたとおっしゃいました」
「なっ!」
「明らかに虚偽申請です。
アリサ様は兄君である子爵に意志の確認をされたときは、書類選考を通過し、二次選抜のためにすぐに登城しなくてはならない時期でした。
アリサ様か知らされた日と子爵が意志の確認をなさった日は同一日です。
アリサ様は今更取り消すには遅過ぎるとクロネック子爵家のことを考えて、希望したと子爵に答えました。
その上、アリサ様は栄養が行き届いておらず、発育が遅れております。つまり虐待の疑いです」
マークお兄様がお母様を睨みつけた。
「個別に拘束し、個別に尋問致します。
先ずは子爵、ミネルヴァ様、メリッサ嬢から始めましょう」
その後、全てが明らかになってしまった。
メイドが耐えきれすに全てを話してしまった。
「罪人ミネルヴァとメリッサ、メイドのデボラを逮捕して連行します」
私は、伯爵夫人になるのよ!?
「子爵も管理責任者としての責任を問われるでしょう。
ですかお父上の死去と継承したばかりということを考慮してくださるはずです」
「アリサは、アリサは返して貰えるのですか」
「アリサ様は既に閨係として配属されて初公務を済ませております。
第二王子殿下が寵愛なさっておいでですので、閨係では終わらないでしょう。
毒を渡した男と、診断を偽った医者も捕らえて連れて行きます。
五人の沙汰が決まりましたら子爵にも登城命令が出ます。その時に続きを話しましょう」
「どうか、アリサをよろしくお願いします」
どうして!どういうこと!?
アリサが王子様の寵愛を得てる!?
そんなのあるわけ……
順調だった。
毒の入手
医師の取り込み
お父様の毒による体調不良
それからは、アリサの予算を奪い、食事を更に粗末にし、使う石鹸なども粗悪品に変えた。
お父様は部屋食、お兄様とアリサは時間を分けて食事をさせた。
そしてアリサには、お父様が私のお母様と私を愛していることを聞かせた。
嘘の思い出話をいくつも聞かせた。
アリサの母親とは嫌々結婚したと聞いたと言った。
アリサは部屋からあまり出てこなくなった。
アリサの婚約
アリサの婚約者ヴィンセントを寝取る
念には念をと、避妊を止める
アリサのデビュータント
お父様の死
アリサの婚約解消
閨係への応募
妊娠確定
アリサへ、妊娠と ヴィンセントとの婚約と アリサが閨係になることを告げた。
アリサは王城へ向かった。
後は、本当に婚約するだけ。
妊娠したのは本当。だけど婚約は嘘だった。
ヴィンセントは結婚すると言っていたのに、なかなか話が進まなかった。
アリサが王都に発って二週間くらい経った頃、調査官数名と兵士が屋敷を制圧した。
「当主のマーク子爵ですね」
「はい。何事ですか」
「アリサ・クロネック子爵令嬢が閨係に応募した件について、実態調査を行います」
「つまり?」
「虚偽の応募の疑いが持たれております」
「虚偽!?」
「申し込みは当主が行うこと。記入は当主か本人に限ります。
そして本人が希望し、当主も同意していること。
子爵家か男爵家の令嬢で、健康であること、純潔であること、婚約者がいないことが応募の条件でした。
三つ違反の疑いがあります。
申込書は当主か本人が書いたか否か。
本人が希望したか否か。
健康といえるかどうか」
「まさか!」
「先ず、申込書の筆跡と、当主変更の際の届書の筆跡が違いました。変更届は王城にて、子爵がその場で署名なさいましたので間違いありません。
となると、閨係の申込書が、別の誰が書いたものだということです。アリサ様ではありませんでした。
そして、アリサ様に聴取した結果、アリサ様の義母にあたるミネルヴァ・クロネックと異母妹のメリッサ・クロネックに、突然閨係の選定に行けと言われて追い出されたとおっしゃいました」
「なっ!」
「明らかに虚偽申請です。
アリサ様は兄君である子爵に意志の確認をされたときは、書類選考を通過し、二次選抜のためにすぐに登城しなくてはならない時期でした。
アリサ様か知らされた日と子爵が意志の確認をなさった日は同一日です。
アリサ様は今更取り消すには遅過ぎるとクロネック子爵家のことを考えて、希望したと子爵に答えました。
その上、アリサ様は栄養が行き届いておらず、発育が遅れております。つまり虐待の疑いです」
マークお兄様がお母様を睨みつけた。
「個別に拘束し、個別に尋問致します。
先ずは子爵、ミネルヴァ様、メリッサ嬢から始めましょう」
その後、全てが明らかになってしまった。
メイドが耐えきれすに全てを話してしまった。
「罪人ミネルヴァとメリッサ、メイドのデボラを逮捕して連行します」
私は、伯爵夫人になるのよ!?
「子爵も管理責任者としての責任を問われるでしょう。
ですかお父上の死去と継承したばかりということを考慮してくださるはずです」
「アリサは、アリサは返して貰えるのですか」
「アリサ様は既に閨係として配属されて初公務を済ませております。
第二王子殿下が寵愛なさっておいでですので、閨係では終わらないでしょう。
毒を渡した男と、診断を偽った医者も捕らえて連れて行きます。
五人の沙汰が決まりましたら子爵にも登城命令が出ます。その時に続きを話しましょう」
「どうか、アリサをよろしくお願いします」
どうして!どういうこと!?
アリサが王子様の寵愛を得てる!?
そんなのあるわけ……
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