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理由
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【 黒髪レミの視点 】
オルドレイ公爵家に潜入して3日。まだ存在をバレていない。
「トリー、まだお嬢様の部屋に花を飾るの?」
「当然です」
「はぁ、あなたの忠誠心は相当ね。だけど旦那様にバレたら機嫌を損ねるわよ」
「そのときは追いかけてバルド領に行きますから」
2日目にこの会話を聞いて以来、トリーというメイドを監視している。
彼女の元専属メイドはトリーの他にサラとアイラというメイドがいて、サラは公爵の酒に少しだけ睡眠薬を毎度混ぜている。
アイラは呪うことを試みているが、神に祈るように祈っているだけだから成就しないだろう。だが、毎晩何十分もオルドレイ公爵と王子パトリックとカレンとバルド侯爵を呪っている。
その後に“神様、ラヴィア様に最高の幸せと自由を与えてください。あとお金と健康とお友達に恵まれて危険も不自由もないようにしてください”などと神に祈る。
俺は特に忠誠心は無い。場所、気候、過ごしやすさや金でバルド家に雇われることにした。それだけだ。だから彼女とこの3人の関係は興味があった。
そういえばバルド邸でも平民の専属メイドが早々懐いていたな。
彼女が屋敷に来てすぐ、庭に並ばされたことがある。
当時、侯爵は彼女を嫌がって、籍は入れたが部下達の性処理をさせようとしていたらしい。不特定多数は拒否されたので、選抜した中から彼女が選ぶのだとか。
彼女は俺たちの間を通りながら一人一人髪から脚まで見て背中も見ていた。
馬鹿馬鹿しい。俺が選ばれるわけがない。
彼女は俺の前に止まりじっと見つめた。
女の平均的な身長より高めだが細い。こんな華奢で男達の相手が務まるのか?
結局聞くまでもない結果を知らされずに解散と言われ、離れる最中に聞こえた。
“黒髪が好きなの”
は?
黒髪は俺しかいない。
ソワソワしながらその日が終わる頃、侯爵の気が変わり、解放は取り消され 口にするなと命じられた。
その日からチャンスさえあれば彼女を見に行った。基本的にゴロゴロしている変わった令嬢だ。
ドレスは1枚も持っていない。令嬢にしては質素なワンピースはあったが、衣装部屋がガランとしていた。箱の中身を開けると、金目の物が入っていた。金庫の中にも。これだけの量なら騒ぎになる。つまりバルドの物ではない。実家から持ってきたのか。
平民メイド達と食事をしたりお茶を飲んだり菓子を食べたり、何かを作り出したり、手を使ったゲームをしたりして楽しそうにしている。
犬が与えられてからは崩れた言葉を使って子犬に話しかけていた。カーペットに転がり子犬を腹の上に乗せて喜んでいる。
そんな女が男爵家の庶子を虐め倒した?
子犬のお陰で侯爵は彼女と出かけるチャンスを得たのに、すぐに帰ってきた。
馬車から抱き上げられて部屋まで運ばれた彼女は過呼吸を引き起こしかけるほど泣いていた。
すぐに眠らされると、侯爵に呼び出された。
“ラヴィアのトラウマの理由を探ってこい”
それで俺は王都のオルドレイ邸に潜入している。
トリーは大丈夫と判断した俺は、トリーが夜、彼女の部屋に行きカーテンを閉めたときに接触することにした。
忍び寄り、背後から口を塞いだ。
オルドレイ公爵家に潜入して3日。まだ存在をバレていない。
「トリー、まだお嬢様の部屋に花を飾るの?」
「当然です」
「はぁ、あなたの忠誠心は相当ね。だけど旦那様にバレたら機嫌を損ねるわよ」
「そのときは追いかけてバルド領に行きますから」
2日目にこの会話を聞いて以来、トリーというメイドを監視している。
彼女の元専属メイドはトリーの他にサラとアイラというメイドがいて、サラは公爵の酒に少しだけ睡眠薬を毎度混ぜている。
アイラは呪うことを試みているが、神に祈るように祈っているだけだから成就しないだろう。だが、毎晩何十分もオルドレイ公爵と王子パトリックとカレンとバルド侯爵を呪っている。
その後に“神様、ラヴィア様に最高の幸せと自由を与えてください。あとお金と健康とお友達に恵まれて危険も不自由もないようにしてください”などと神に祈る。
俺は特に忠誠心は無い。場所、気候、過ごしやすさや金でバルド家に雇われることにした。それだけだ。だから彼女とこの3人の関係は興味があった。
そういえばバルド邸でも平民の専属メイドが早々懐いていたな。
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当時、侯爵は彼女を嫌がって、籍は入れたが部下達の性処理をさせようとしていたらしい。不特定多数は拒否されたので、選抜した中から彼女が選ぶのだとか。
彼女は俺たちの間を通りながら一人一人髪から脚まで見て背中も見ていた。
馬鹿馬鹿しい。俺が選ばれるわけがない。
彼女は俺の前に止まりじっと見つめた。
女の平均的な身長より高めだが細い。こんな華奢で男達の相手が務まるのか?
結局聞くまでもない結果を知らされずに解散と言われ、離れる最中に聞こえた。
“黒髪が好きなの”
は?
黒髪は俺しかいない。
ソワソワしながらその日が終わる頃、侯爵の気が変わり、解放は取り消され 口にするなと命じられた。
その日からチャンスさえあれば彼女を見に行った。基本的にゴロゴロしている変わった令嬢だ。
ドレスは1枚も持っていない。令嬢にしては質素なワンピースはあったが、衣装部屋がガランとしていた。箱の中身を開けると、金目の物が入っていた。金庫の中にも。これだけの量なら騒ぎになる。つまりバルドの物ではない。実家から持ってきたのか。
平民メイド達と食事をしたりお茶を飲んだり菓子を食べたり、何かを作り出したり、手を使ったゲームをしたりして楽しそうにしている。
犬が与えられてからは崩れた言葉を使って子犬に話しかけていた。カーペットに転がり子犬を腹の上に乗せて喜んでいる。
そんな女が男爵家の庶子を虐め倒した?
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馬車から抱き上げられて部屋まで運ばれた彼女は過呼吸を引き起こしかけるほど泣いていた。
すぐに眠らされると、侯爵に呼び出された。
“ラヴィアのトラウマの理由を探ってこい”
それで俺は王都のオルドレイ邸に潜入している。
トリーは大丈夫と判断した俺は、トリーが夜、彼女の部屋に行きカーテンを閉めたときに接触することにした。
忍び寄り、背後から口を塞いだ。
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