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ライアン達の子
夢か現実か
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【 ゼインの視点 】
目を開けると薄暗い部屋の中だった。
多分まだ日が落ちていない。カーテンを閉めて私室のベッドに横たわっているのだろう。
横になっていても眩暈がする。倒れたのか。
また目を瞑った。
「はぁ。リリアンの幻覚が見えた気がする」
「いますよ」
「幻聴も聞こえる」
「殿下」
「それとも夢か……
リリアンの方が浮気者じゃないか。絶世の美男子にニコニコしやがって」
「……違うけど、ごめんね」
「悪いと思ったら呼び方を戻せ」
「ゼイン様」
「様もいらない」
「ゼイン」
「やっぱり夢だ。夢なのに眩暈がするなんて。
夢ならいくらでもリリアンを抱けるのに」
「体が目的ですか」
「好きな女を抱きたいのは当たり前のことだ。
亡霊リリアン。キスでもしてくれ」
「……」
顔に長い髪がかかり、息がかかり、唇に柔らかいものが触れた。
「!!」
しっかりと目を開けるとリリアンがいた。
「ほ、本物!?」
起きようとすると押されたので、その手を掴んで抱き寄せた。
「きゃっ」
「会いたかった!会いたかった!」
「もう。繊細過ぎます」
「私にはリリアンしかいないんだ」
リリアンの温もりや柔らかさや匂いを感じ取りながら届くところ全てに口付けた。
「少しの間、ここにいますから。
その代わり、ちゃんと食べてくださいね」
「本当に?」
「本当です」
「あと、ちゃんと寝てくださいね」
「リリアンが一緒に寝てくれたら」
「駄目です」
「好きで寝れないわけじゃないんだ」
「先ずはスープを飲みましょう」
リリアンは一掬いするとフーフーと冷まそうとする。そのまま飲めるけど、可愛いからそのまま受け入れた。
一口一口飲ませてくれた。
リリアンが居て、私のことを心配して こうやって飲ませてくれるだけで味覚が戻り喉を通る。
やはりリリアンが居なければ私は生きて行けないのだと実感した。
「愛してるよ」
「“ごちそうさま”と言うのですよ」
「リリアンを抱きしめて寝たい」
「駄目です」
「何もしないから」
「お薬でも、」
「ずっと続けて飲むと体に悪いらしい」
「……」
「じゃあ、三時間後のパン粥を食べたら添い寝しましょう」
「ああ!神様!」
「大袈裟です」
「三時間後まで、ベッドに座っていて」
リリアンはベッドに座って背もたれによりかかり、本を読み始めた。
「“奈落” ? 何の本?」
「未熟な暗殺者に狙われた平凡な貴族の話です。
狙われる度に運良く難を逃れます」
「実話じゃないよね」
「実話をベースにした小説です」
「読んでよ」
「興味ありますか?」
「面白そうだ」
あっという間にパン粥の時間になり、食べさせてもらった後、湯浴みをした。
少しふらつくけど、臭いと思われたくない。
シーツも交換してもらった。
その間にリリアンも夕食を食べて湯浴みをして寝巻きを着て戻って来た。
ベッドにそっと入ってきた。
すごく良い香りがする。
まだふらつくというのに下半身は元気いっぱいだ。
一度抱いた女を体が覚えているのだ。
…寝れるか?コレで。
リリアンと手を繋いで話をして、眠りに着いたが、二時間後に起きてしまった。
リリアンは眠ってる。
もっと近付いて抱きしめた。
嬉しい拷問だ。
ずっと処理してなかったから爆破しそうだ。
早朝、目を開けるとリリアンが私を見ていたのに目を逸らした。
「おはよう。どうしたの」
「…おはようございます」
「何で目を逸らすんだ?」
「……」
「リリアン」
「気が付いたらゼイン様が、」
チュッ
「っ! ゼインが私を抱き枕にしていて、」
「それで?」
「ずっと私を攻撃してくるのです」
「抱きしめているのだから寝相が悪かった気はしないが…手がぶつかった?」
「…ゼインの元気な下半身です」
「……仕方ないだろう。愛する女が側にいるのだから」
リリアンは顔を赤くしてモゾモゾと離れようとするが、
「んっ…リリアン。動く度に刺激しているんだけど」
「!!」
「出さないとその内暴発するな」
「……それは私に何かを求めていますか?」
「そりゃ、好きなんだからしたいよ」
「やっぱり帰ろうかな」
「酷いな」
肩と腰に腕を回し、しっかり抱きしめて密着させると誇張したソレはリリアンのナカに帰りたいと言わんばかりにビクビクと動く。
「ゼ…イン」
色の付いた声に耐え切れず唇を合わせて舌を捩じ込み逃げる舌を追いかけて絡めた。
可愛い尻を掴み押し付ける。
唇を離し顔を背けたので耳の中に舌を入れた。
「ひゃあっ」
リリアンは耳が弱い。力が抜けていくのがわかる。
「ひゃっ ダメっ ダメっ」
その隙に下着の中に手を差し込むと、既に秘部は濡れていた。
「濡れてる」
「違っ」
押し除けようとするので、後ろを向かせて抱きしめて首の後ろを舐めたり吸ったりしながら、秘部を前後に擦り続けた。
さらにヌルヌルして、リリアンは震えていた。
口をおさえ、耳の裏を舐めながら中指を挿入した。
「んんんんっ!」
ああ、温かくてヌルヌルで狭くて……早く挿れたい……ココで包んで欲しい。ギュッと締め付けて欲しい。そして私のものだと印を残したい。
何故王子宮の夫婦の間に運んでくれなかったのか。
あそこならクリームがあるのに。
コン
枕の上で硬いものがぶつかる音がした。
手で探るとクリームだった。
何でここに!?
指を抜いて、歯で蓋を開けて、指で掬うと上半身を起こしてリリアンの片足を肩にかけ、下着をずらしてクリームを塗り入れた。
「ちょっと! あっ!」
「蹴らないでね」
二本に増やすとリリアンは逃げようとするので、覆い被さるようにして抑え込んだ。
「あっ! もうっ 病人じゃ…な…いっ」
「腫れてるんだから病人だよ」
「変態っ」
目を開けると薄暗い部屋の中だった。
多分まだ日が落ちていない。カーテンを閉めて私室のベッドに横たわっているのだろう。
横になっていても眩暈がする。倒れたのか。
また目を瞑った。
「はぁ。リリアンの幻覚が見えた気がする」
「いますよ」
「幻聴も聞こえる」
「殿下」
「それとも夢か……
リリアンの方が浮気者じゃないか。絶世の美男子にニコニコしやがって」
「……違うけど、ごめんね」
「悪いと思ったら呼び方を戻せ」
「ゼイン様」
「様もいらない」
「ゼイン」
「やっぱり夢だ。夢なのに眩暈がするなんて。
夢ならいくらでもリリアンを抱けるのに」
「体が目的ですか」
「好きな女を抱きたいのは当たり前のことだ。
亡霊リリアン。キスでもしてくれ」
「……」
顔に長い髪がかかり、息がかかり、唇に柔らかいものが触れた。
「!!」
しっかりと目を開けるとリリアンがいた。
「ほ、本物!?」
起きようとすると押されたので、その手を掴んで抱き寄せた。
「きゃっ」
「会いたかった!会いたかった!」
「もう。繊細過ぎます」
「私にはリリアンしかいないんだ」
リリアンの温もりや柔らかさや匂いを感じ取りながら届くところ全てに口付けた。
「少しの間、ここにいますから。
その代わり、ちゃんと食べてくださいね」
「本当に?」
「本当です」
「あと、ちゃんと寝てくださいね」
「リリアンが一緒に寝てくれたら」
「駄目です」
「好きで寝れないわけじゃないんだ」
「先ずはスープを飲みましょう」
リリアンは一掬いするとフーフーと冷まそうとする。そのまま飲めるけど、可愛いからそのまま受け入れた。
一口一口飲ませてくれた。
リリアンが居て、私のことを心配して こうやって飲ませてくれるだけで味覚が戻り喉を通る。
やはりリリアンが居なければ私は生きて行けないのだと実感した。
「愛してるよ」
「“ごちそうさま”と言うのですよ」
「リリアンを抱きしめて寝たい」
「駄目です」
「何もしないから」
「お薬でも、」
「ずっと続けて飲むと体に悪いらしい」
「……」
「じゃあ、三時間後のパン粥を食べたら添い寝しましょう」
「ああ!神様!」
「大袈裟です」
「三時間後まで、ベッドに座っていて」
リリアンはベッドに座って背もたれによりかかり、本を読み始めた。
「“奈落” ? 何の本?」
「未熟な暗殺者に狙われた平凡な貴族の話です。
狙われる度に運良く難を逃れます」
「実話じゃないよね」
「実話をベースにした小説です」
「読んでよ」
「興味ありますか?」
「面白そうだ」
あっという間にパン粥の時間になり、食べさせてもらった後、湯浴みをした。
少しふらつくけど、臭いと思われたくない。
シーツも交換してもらった。
その間にリリアンも夕食を食べて湯浴みをして寝巻きを着て戻って来た。
ベッドにそっと入ってきた。
すごく良い香りがする。
まだふらつくというのに下半身は元気いっぱいだ。
一度抱いた女を体が覚えているのだ。
…寝れるか?コレで。
リリアンと手を繋いで話をして、眠りに着いたが、二時間後に起きてしまった。
リリアンは眠ってる。
もっと近付いて抱きしめた。
嬉しい拷問だ。
ずっと処理してなかったから爆破しそうだ。
早朝、目を開けるとリリアンが私を見ていたのに目を逸らした。
「おはよう。どうしたの」
「…おはようございます」
「何で目を逸らすんだ?」
「……」
「リリアン」
「気が付いたらゼイン様が、」
チュッ
「っ! ゼインが私を抱き枕にしていて、」
「それで?」
「ずっと私を攻撃してくるのです」
「抱きしめているのだから寝相が悪かった気はしないが…手がぶつかった?」
「…ゼインの元気な下半身です」
「……仕方ないだろう。愛する女が側にいるのだから」
リリアンは顔を赤くしてモゾモゾと離れようとするが、
「んっ…リリアン。動く度に刺激しているんだけど」
「!!」
「出さないとその内暴発するな」
「……それは私に何かを求めていますか?」
「そりゃ、好きなんだからしたいよ」
「やっぱり帰ろうかな」
「酷いな」
肩と腰に腕を回し、しっかり抱きしめて密着させると誇張したソレはリリアンのナカに帰りたいと言わんばかりにビクビクと動く。
「ゼ…イン」
色の付いた声に耐え切れず唇を合わせて舌を捩じ込み逃げる舌を追いかけて絡めた。
可愛い尻を掴み押し付ける。
唇を離し顔を背けたので耳の中に舌を入れた。
「ひゃあっ」
リリアンは耳が弱い。力が抜けていくのがわかる。
「ひゃっ ダメっ ダメっ」
その隙に下着の中に手を差し込むと、既に秘部は濡れていた。
「濡れてる」
「違っ」
押し除けようとするので、後ろを向かせて抱きしめて首の後ろを舐めたり吸ったりしながら、秘部を前後に擦り続けた。
さらにヌルヌルして、リリアンは震えていた。
口をおさえ、耳の裏を舐めながら中指を挿入した。
「んんんんっ!」
ああ、温かくてヌルヌルで狭くて……早く挿れたい……ココで包んで欲しい。ギュッと締め付けて欲しい。そして私のものだと印を残したい。
何故王子宮の夫婦の間に運んでくれなかったのか。
あそこならクリームがあるのに。
コン
枕の上で硬いものがぶつかる音がした。
手で探るとクリームだった。
何でここに!?
指を抜いて、歯で蓋を開けて、指で掬うと上半身を起こしてリリアンの片足を肩にかけ、下着をずらしてクリームを塗り入れた。
「ちょっと! あっ!」
「蹴らないでね」
二本に増やすとリリアンは逃げようとするので、覆い被さるようにして抑え込んだ。
「あっ! もうっ 病人じゃ…な…いっ」
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「変態っ」
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