15 / 23
ロバートのスカウト
しおりを挟む
【 ロバートの視点 】
バーノック師団長は俺の能力について説明した。
『君は暗示をかける能力がある。訓練すれば使えるようになるだろう。
騎士団の中の特殊任務に就く隊員として働かないか』
『暗示で何をするのですか?』
『暗示能力のある者は2人いて、弱い暗示能力の者には騎士団の訓練生の指導教官になって、前向きに訓練に取り組めるようサポートしている。
もう一人は尋問官だ。
君は容姿がいいから外部調査を任せたい。
もちろん能力がどのくらいかで任せる内容が変わってしまうがな』
『もし、能力が高い場合は何をするのですか』
『色仕掛けだよ。
夫人や令嬢達の気を引いて暗示をかけて情報を聞き出して欲しい。最後に再び暗示をかけて何を聞かれたのか思い出せないようにしてもらいたい』
『俺には仮婚約者がいます』
『親の望んだ婚約で政略的な意図は無いと聞いた。
解消させることができるぞ。君も本意ではないだろう』
『ビビアンとは絶対に別れません』
『そうか。それは想定外だった。交流は無いと聞いていたからな』
『5歳も下ですから』
『では、彼女のために恩を売ってはどうかな?』
『恩ですか』
『いざという時のカードは持っていてもいいと思うぞ。万能カードではないがな』
『ですが、他の女となんて…』
『婚姻前に遊んでいる男など珍しくもない。
歳が離れていて交流が無ければ大丈夫だろう。
それに本当に女に手を付けるかどうかは君の能力次第だよ』
『では、婚姻するまでという条件でお願いします』
『分かった。だが、延長の頼み事はするかもしれないがな』
女達に関わるのは嫌だったが、俺が継ぐのは子爵位だ。いざという時に役立つカードはあった方がいい。
それに、暗示能力があるなら個人的に役に立てるかもしれないと思ったから引き受けることにした。
在学中に訓練を受ける中、ピノール子爵家との縁談は援助が必要と噂を流させた。
ただでさえ女達が寄って来るのに、色仕掛けなんて使ったら、子爵夫人にと望む者が次々と現れてしまうからだ。
これにはどう説得したのか分からないが、師団長が父上と母上に話を付けて承諾を得た。
一時的な措置ということになった。
そしてビビアンとは距離を置く。
女達の矛先にしない為だった。
俺の能力は高かった。
学園を卒業し 現場に立つ前の最終試験は、嫌疑のかかっている上級メイドから情報を聞き出すことだった。
彼女が外出する時にあとをつけて、偶然を装って声をかけた。
数日後には城内で声を掛けて、密会した。
彼女も上級メイドより 子爵夫人を夢見たようで、誘いに乗ってきた。
首筋を舐めて、体をなぞり、胸に触れ、ドレスの裾をたくし上げ、太腿を撫で上げて下着に手を入れようとした瞬間に暗示にかける。
秘部に触れなくとも女は刺激を受けて脳に刻む。それが勘違いをさせる紐付けになる。
“ロバート・ピノールと関係を持った”と。
そして質問をし終えると、何を聞かれたのか忘れるように命じて、ただ一時の情事を過ごしたという偽の記憶だけを残した。
だから他の女を抱いたことは一度たりとも無い。
口付けさえしていない。
まあ、首筋や胸元を舐めはしたが。
胸も直に触ったことは無いし、秘部に触れたこともない。
合格をもらい、特務隊員となった。
扱いも別格だ。
王族でさえ国王陛下以外は許可なしに足を踏み入れられない場所に出勤し、情報交換をしたりする。
アンドリューとも仲良くなり、互いに何をしているのかは秘密だが、いい関係を築けている。
給金はとても高い。
ピノール家は実際は裕福な家門だから、その給金は貯まっていく一方だった。
順調だと思っていた。
バーノック師団長は俺の能力について説明した。
『君は暗示をかける能力がある。訓練すれば使えるようになるだろう。
騎士団の中の特殊任務に就く隊員として働かないか』
『暗示で何をするのですか?』
『暗示能力のある者は2人いて、弱い暗示能力の者には騎士団の訓練生の指導教官になって、前向きに訓練に取り組めるようサポートしている。
もう一人は尋問官だ。
君は容姿がいいから外部調査を任せたい。
もちろん能力がどのくらいかで任せる内容が変わってしまうがな』
『もし、能力が高い場合は何をするのですか』
『色仕掛けだよ。
夫人や令嬢達の気を引いて暗示をかけて情報を聞き出して欲しい。最後に再び暗示をかけて何を聞かれたのか思い出せないようにしてもらいたい』
『俺には仮婚約者がいます』
『親の望んだ婚約で政略的な意図は無いと聞いた。
解消させることができるぞ。君も本意ではないだろう』
『ビビアンとは絶対に別れません』
『そうか。それは想定外だった。交流は無いと聞いていたからな』
『5歳も下ですから』
『では、彼女のために恩を売ってはどうかな?』
『恩ですか』
『いざという時のカードは持っていてもいいと思うぞ。万能カードではないがな』
『ですが、他の女となんて…』
『婚姻前に遊んでいる男など珍しくもない。
歳が離れていて交流が無ければ大丈夫だろう。
それに本当に女に手を付けるかどうかは君の能力次第だよ』
『では、婚姻するまでという条件でお願いします』
『分かった。だが、延長の頼み事はするかもしれないがな』
女達に関わるのは嫌だったが、俺が継ぐのは子爵位だ。いざという時に役立つカードはあった方がいい。
それに、暗示能力があるなら個人的に役に立てるかもしれないと思ったから引き受けることにした。
在学中に訓練を受ける中、ピノール子爵家との縁談は援助が必要と噂を流させた。
ただでさえ女達が寄って来るのに、色仕掛けなんて使ったら、子爵夫人にと望む者が次々と現れてしまうからだ。
これにはどう説得したのか分からないが、師団長が父上と母上に話を付けて承諾を得た。
一時的な措置ということになった。
そしてビビアンとは距離を置く。
女達の矛先にしない為だった。
俺の能力は高かった。
学園を卒業し 現場に立つ前の最終試験は、嫌疑のかかっている上級メイドから情報を聞き出すことだった。
彼女が外出する時にあとをつけて、偶然を装って声をかけた。
数日後には城内で声を掛けて、密会した。
彼女も上級メイドより 子爵夫人を夢見たようで、誘いに乗ってきた。
首筋を舐めて、体をなぞり、胸に触れ、ドレスの裾をたくし上げ、太腿を撫で上げて下着に手を入れようとした瞬間に暗示にかける。
秘部に触れなくとも女は刺激を受けて脳に刻む。それが勘違いをさせる紐付けになる。
“ロバート・ピノールと関係を持った”と。
そして質問をし終えると、何を聞かれたのか忘れるように命じて、ただ一時の情事を過ごしたという偽の記憶だけを残した。
だから他の女を抱いたことは一度たりとも無い。
口付けさえしていない。
まあ、首筋や胸元を舐めはしたが。
胸も直に触ったことは無いし、秘部に触れたこともない。
合格をもらい、特務隊員となった。
扱いも別格だ。
王族でさえ国王陛下以外は許可なしに足を踏み入れられない場所に出勤し、情報交換をしたりする。
アンドリューとも仲良くなり、互いに何をしているのかは秘密だが、いい関係を築けている。
給金はとても高い。
ピノール家は実際は裕福な家門だから、その給金は貯まっていく一方だった。
順調だと思っていた。
456
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
婚約した幼馴染の彼と妹がベッドで寝てた。婚約破棄は嫌だと泣き叫んで復縁をしつこく迫る。
佐藤 美奈
恋愛
伯爵令嬢のオリビアは幼馴染と婚約して限りない喜びに満ちていました。相手はアルフィ皇太子殿下です。二人は心から幸福を感じている。
しかし、オリビアが聖女に選ばれてから会える時間が減っていく。それに対してアルフィは不満でした。オリビアも彼といる時間を大切にしたいと言う思いでしたが、心にすれ違いを生じてしまう。
そんな時、オリビアは過密スケジュールで約束していたデートを直前で取り消してしまい、アルフィと喧嘩になる。気を取り直して再びアルフィに謝りに行きますが……
【完】愛していますよ。だから幸せになってくださいね!
さこの
恋愛
「僕の事愛してる?」
「はい、愛しています」
「ごめん。僕は……婚約が決まりそうなんだ、何度も何度も説得しようと試みたけれど、本当にごめん」
「はい。その件はお聞きしました。どうかお幸せになってください」
「え……?」
「さようなら、どうかお元気で」
愛しているから身を引きます。
*全22話【執筆済み】です( .ˬ.)"
ホットランキング入りありがとうございます
2021/09/12
※頂いた感想欄にはネタバレが含まれていますので、ご覧の際にはお気をつけください!
2021/09/20
私はあなたの前から消えますので、お似合いのお二人で幸せにどうぞ。
ゆのま𖠚˖°
恋愛
私には10歳の頃から婚約者がいる。お互いの両親が仲が良く、婚約させられた。
いつも一緒に遊んでいたからこそわかる。私はカルロには相応しくない相手だ。いつも勉強ばかりしている彼は色んなことを知っていて、知ろうとする努力が凄まじい。そんな彼とよく一緒に図書館で楽しそうに会話をしている女の人がいる。その人といる時の笑顔は私に向けられたことはない。
そんな時、カルロと仲良くしている女の人の婚約者とばったり会ってしまった…
もう演じなくて結構です
梨丸
恋愛
侯爵令嬢セリーヌは最愛の婚約者が自分のことを愛していないことに気づく。
愛しの婚約者様、もう婚約者を演じなくて結構です。
11/5HOTランキング入りしました。ありがとうございます。
感想などいただけると、嬉しいです。
11/14 完結いたしました。
11/16 完結小説ランキング総合8位、恋愛部門4位ありがとうございます。
すれ違う思い、私と貴方の恋の行方…
アズやっこ
恋愛
私には婚約者がいる。
婚約者には役目がある。
例え、私との時間が取れなくても、
例え、一人で夜会に行く事になっても、
例え、貴方が彼女を愛していても、
私は貴方を愛してる。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 女性視点、男性視点があります。
❈ ふんわりとした設定なので温かい目でお願いします。
探さないでください。旦那様は私がお嫌いでしょう?
雪塚 ゆず
恋愛
結婚してから早一年。
最強の魔術師と呼ばれる旦那様と結婚しましたが、まったく私を愛してくれません。
ある日、女性とのやりとりであろう手紙まで見つけてしまいました。
もう限界です。
探さないでください、と書いて、私は家を飛び出しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる