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相談してもいいですか
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公爵家からの求婚以来、エリンが近寄って来るようになった。
「お姉様、一緒にお茶を飲みませんか」
「飲んだばかりだから またね」
「お姉様、お菓子があるんですけど」
「お腹の調子が悪いから 遠慮するわ」
「お姉様、一緒にお茶会に行きませんか」
「行かない」
「お姉様、卒業パーティのエスコートをロバート様に頼んでもいいですか」
「お父様経由で頼めば。
それと勝手に名前呼びはやめなさい」
「お姉様、遅れましたが、このネックレスをお姉様にもらって欲しいのです」
「悪いけど、受け取れないわ。使い込まれた物でしょう。形見とか思い出の品じゃないの?
気持ちだけ貰うわね。ありがとう」
以前にレオナード様から忠告を受けた内容そのままの行動をエリンがとっていることが怖くなった。
レオナード様に聞きたいけど 会い辛い。
「ビビアン」
「すみません。お忙しいのに」
「馬に乗せるからおいで」
「お願いします」
ロバートの乗ってきた馬に乗せてもらい外出した。
私は仕方なく…本当に仕方なくロバートに相談があると手紙を送った。送った後 後悔したけど、勤務明けに行くと返事を貰った。
そして夜9時に馬に乗せてもらっている。
馬の蹄の音が緊張感を与えていた。
ビビアンはロバートとこれほど近くにいたことがなかったから。
ロバートはしっかりと己の胸に抱き寄せていた。
「どうしたんだ? 屋敷で話せないことって」
「特定の人物から物をもらったり預かったり、その人からの食べ物や飲み物を口にしちゃいけないって、どんな状況ですか」
「……恨みを買っているか、邪魔な存在ということだろうな」
「私がですか?」
「いい人間でも 悪い人間でも、恨みも買うし 邪魔な存在にだってなり得るよ。
何が起きているんだ?」
「ある人から忠告を受けていたのです。
エリンからの食べ物や飲み物には口を付けるな、エリンからの物は貰っても預かっても駄目だって」
「…多分 プリペルン嬢が君に毒か何かを盛ったり、窃盗の罪を着せたりすることを懸念しているのだろう。彼女が何か?」
「急にお茶に誘ったりお菓子を持ってきたり、贈り物をくれようとしたりしたのです。
贈り物は、ネックレスで新品ではありませんでした。エリンが使っていた物か、男爵夫人の形見かもしれないと思って断りました」
「そうか。今度屋敷を訪ねて探ってみよう」
「でも、」
「大丈夫だよ。間違いは起こらない」
「そこまでしてくださらなくても大丈夫ですわ」
「でも、怖くなったんだろう?俺に任せてくれ。
場合によっては勘違いさせてみて本音を吐き出させよう。
絶対にあの子を相手にしないし その気もない。
誤解しないで見ていて欲しい」
「……はい」
「ビビアン。相談してくれて嬉しいよ。ありがとう」
「……」
調子狂っちゃう…
「他にはないか?」
「……無いです」
「言えよ」
「無いです」
「“あります”って聞こえるぞ」
「……求婚をされました」
「は!?」
「話は父が聞いて 父が断りました」
「誰だ」
「断りました」
「ダークロック家か」
「……」
「俺は譲る気はないからな」
「……」
「俺の妻はビビアンだけだ」
「父親同士の企みなんて放っておけばいいじゃないですか。
ロバート様は一人息子だからそのくらいのことで廃嫡される心配はありませんわ」
「俺がビビアンじゃないと嫌なんだ。
俺が好きなのはビビアンだけだ」
「そんなの信じられるわけ、」
「婚姻したらあんなことは無くなるし、全部の説明はできないがビビアンが思っているのとは違う。
俺にはビビアンだけなんだ」
ギュッと抱きしめられると接触した背中に ロバートの鼓動が伝わってきた。
早い。早くて強い。
抱きしめられたまま王都を一周して戻ってきた。
「お姉様、一緒にお茶を飲みませんか」
「飲んだばかりだから またね」
「お姉様、お菓子があるんですけど」
「お腹の調子が悪いから 遠慮するわ」
「お姉様、一緒にお茶会に行きませんか」
「行かない」
「お姉様、卒業パーティのエスコートをロバート様に頼んでもいいですか」
「お父様経由で頼めば。
それと勝手に名前呼びはやめなさい」
「お姉様、遅れましたが、このネックレスをお姉様にもらって欲しいのです」
「悪いけど、受け取れないわ。使い込まれた物でしょう。形見とか思い出の品じゃないの?
気持ちだけ貰うわね。ありがとう」
以前にレオナード様から忠告を受けた内容そのままの行動をエリンがとっていることが怖くなった。
レオナード様に聞きたいけど 会い辛い。
「ビビアン」
「すみません。お忙しいのに」
「馬に乗せるからおいで」
「お願いします」
ロバートの乗ってきた馬に乗せてもらい外出した。
私は仕方なく…本当に仕方なくロバートに相談があると手紙を送った。送った後 後悔したけど、勤務明けに行くと返事を貰った。
そして夜9時に馬に乗せてもらっている。
馬の蹄の音が緊張感を与えていた。
ビビアンはロバートとこれほど近くにいたことがなかったから。
ロバートはしっかりと己の胸に抱き寄せていた。
「どうしたんだ? 屋敷で話せないことって」
「特定の人物から物をもらったり預かったり、その人からの食べ物や飲み物を口にしちゃいけないって、どんな状況ですか」
「……恨みを買っているか、邪魔な存在ということだろうな」
「私がですか?」
「いい人間でも 悪い人間でも、恨みも買うし 邪魔な存在にだってなり得るよ。
何が起きているんだ?」
「ある人から忠告を受けていたのです。
エリンからの食べ物や飲み物には口を付けるな、エリンからの物は貰っても預かっても駄目だって」
「…多分 プリペルン嬢が君に毒か何かを盛ったり、窃盗の罪を着せたりすることを懸念しているのだろう。彼女が何か?」
「急にお茶に誘ったりお菓子を持ってきたり、贈り物をくれようとしたりしたのです。
贈り物は、ネックレスで新品ではありませんでした。エリンが使っていた物か、男爵夫人の形見かもしれないと思って断りました」
「そうか。今度屋敷を訪ねて探ってみよう」
「でも、」
「大丈夫だよ。間違いは起こらない」
「そこまでしてくださらなくても大丈夫ですわ」
「でも、怖くなったんだろう?俺に任せてくれ。
場合によっては勘違いさせてみて本音を吐き出させよう。
絶対にあの子を相手にしないし その気もない。
誤解しないで見ていて欲しい」
「……はい」
「ビビアン。相談してくれて嬉しいよ。ありがとう」
「……」
調子狂っちゃう…
「他にはないか?」
「……無いです」
「言えよ」
「無いです」
「“あります”って聞こえるぞ」
「……求婚をされました」
「は!?」
「話は父が聞いて 父が断りました」
「誰だ」
「断りました」
「ダークロック家か」
「……」
「俺は譲る気はないからな」
「……」
「俺の妻はビビアンだけだ」
「父親同士の企みなんて放っておけばいいじゃないですか。
ロバート様は一人息子だからそのくらいのことで廃嫡される心配はありませんわ」
「俺がビビアンじゃないと嫌なんだ。
俺が好きなのはビビアンだけだ」
「そんなの信じられるわけ、」
「婚姻したらあんなことは無くなるし、全部の説明はできないがビビアンが思っているのとは違う。
俺にはビビアンだけなんだ」
ギュッと抱きしめられると接触した背中に ロバートの鼓動が伝わってきた。
早い。早くて強い。
抱きしめられたまま王都を一周して戻ってきた。
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