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エリーズの過去
アルミュア公爵家は何かしらの要職に代々就いている。
公爵であるモーリスは外務大臣を務めている。長男のマクシミリアンは非常勤の植物研究員で、領地で品種改良に努めている。
公爵夫人であるロクサーヌは社交界の華として君臨した美貌の持ち主で、エリーズを産んだ後は足が遠のいてしまった。エリーズが可愛過ぎて離れられなかったのだ。
因みにロクサーヌがモーリスに求婚している。“貴方に全てを任せていいかしら”とロクサーヌが言うとモーリスは“分かった”とだけ言って、ロクサーヌの両親に結婚の承諾をもらい衣装以外の全てをモーリスが決めた。今でもデザートさえモーリスが決めている。
そして長女エリーズは全てを手に入れたと言っても過言ではないくらいに恵まれた令嬢だ。
家柄にも家族にも恵まれて財力もある。幼い頃から 他の令嬢とは別格の美少女だ。
10歳の時に同い歳の第二王子レアンドルの婚約者となり、王宮では厳しい妃教育を、屋敷ではたっぷり愛情をかけてもらいながら育った。
エリーズの運気が変わり始めたのは学園が始まってから。
レアンドルが男爵の庶子マリア・ブディットに心を寄せてしまったのだ。
レアンドルは完璧な婚約者エリーズに引け目を感じていた。マリアは甘え上手で、レアンドルは頼られる喜びを知ってしまい マリアの前では自信を取り戻していった。
マリアは婚約者のいるレアンドルを“友人だ”と主張して腕に絡み付いたり名前呼びをしたりしていた。
2人でお忍びを楽しむようになるとエリーズは2人に注意をした。だがレアンドルがエリーズに負の感情を募らせるきっかけとなってしまった。マリアも注意される度に虐められたと主張し泣き付いた。
二年生になる頃にはマリアはレアンドルの愛人と認知されるようになった。
レアンドルはエリーズとの交流を拒否するようになり、気の強いエリーズも悩んでいた。
三年生になるとレアンドルとマリアの二人はパーティに同伴するようになり、レアンドルが頻繁にマリアにプレゼントを贈った。
ある日、エリーズがマリアに注意をしていると、レアンドルが駆け付けてエリーズを押してしまった。エリーズは転倒し頭を打って意識を失った。
これをきっかけにレアンドルとマリアとエリーズの三角関係が両親にも国王夫妻の耳に入った。
アルミュア公爵夫妻は激怒して抗議した。国王夫妻は頭を下げて謝罪をしてレアンドルを叱った。だがレアンドルは反省しなかった。
2日後に目覚めたエリーズは記憶が曖昧だった…というのは表向きで、エリーズの中身は惠莉だった。ただエリーズの記憶は脳に残っていて問題はなかった。
異変に気付いたのは父モーリスだった。
惠莉は正直に答えた。
『私は別の世界から来た惠莉・瀬川です』
そう言って、ここが小説の世界だと説明をした。
『つまり、卒業パーティでトチ狂った第二王子が婚約破棄をして断罪するのだな?』
『はい。エリーズは性格上 見て見ぬ振りができず、何かとマリアに注意をしました。結果冤罪をかけられてしまいます。
王都追放となり、アルミュア領でひっそりと生きていくことになります』
『エリーズの魂は何処にいるのだ?』
『私の身体に入ったか、天へ召されたかだと思います。
小説では1週間昏睡した後に目覚めます』
『では、第二王子に殺されたと言っても過言ではないのだな』
『そうなります』
『……』
『ですが、この通りですので罪に問えません』
『どうしたらいい』
『私と公爵様の秘密にしましょう。そして未来を変えます』
『どうする気だ?』
『私は王子に興味ありませんし王子妃にもなりたくありません。
卒業まで二人の邪魔をしません。そして冤罪をかけられないよう対策をします。
破棄なり解消なり、受け入れます。
小説では あの二人は上手くいきません』
『君はどうするんだ?』
『中身は平民ですから平民になっても大丈夫です。
それより、この一年で起きることをお伝えします』
未来を伝えると、それを元にモーリスは投資などをした。結果 大儲けをするに至る。
何が不足するかも分かったので事前に買い集めたり、一番はモーリスの病を防止できたこと。小説ではモーリスは卒業パーティの頃には歩行も困難になっているはずだった。有毒だと知らずに輸入葉巻を吸っていたからだ。
エリーズ(エリ)は学園で一人になることはなかった。必ず3人以上で行動し、マリアをとことん避けた。注意などすることもない。
そして妃教育が終わると理由を付けてレアンドルとの交流の時間を作らせなかった。どうせレアンドルは現れないことが常で、現れても機嫌が悪かったから。
そしてレアンドルを支える未来の王子妃として割り振られようとした仕事を拒否した。“正式な王子妃でもないのにおかしい、それにレアンドル殿下が遊んでいるのに彼の尻拭いをさせようとするのは間違いだし殿下のためにならない”と。エリーズは無事回避していた。
そして冤罪をかけられた時のためにマリアに尾行をつけていたのだ。
公爵であるモーリスは外務大臣を務めている。長男のマクシミリアンは非常勤の植物研究員で、領地で品種改良に努めている。
公爵夫人であるロクサーヌは社交界の華として君臨した美貌の持ち主で、エリーズを産んだ後は足が遠のいてしまった。エリーズが可愛過ぎて離れられなかったのだ。
因みにロクサーヌがモーリスに求婚している。“貴方に全てを任せていいかしら”とロクサーヌが言うとモーリスは“分かった”とだけ言って、ロクサーヌの両親に結婚の承諾をもらい衣装以外の全てをモーリスが決めた。今でもデザートさえモーリスが決めている。
そして長女エリーズは全てを手に入れたと言っても過言ではないくらいに恵まれた令嬢だ。
家柄にも家族にも恵まれて財力もある。幼い頃から 他の令嬢とは別格の美少女だ。
10歳の時に同い歳の第二王子レアンドルの婚約者となり、王宮では厳しい妃教育を、屋敷ではたっぷり愛情をかけてもらいながら育った。
エリーズの運気が変わり始めたのは学園が始まってから。
レアンドルが男爵の庶子マリア・ブディットに心を寄せてしまったのだ。
レアンドルは完璧な婚約者エリーズに引け目を感じていた。マリアは甘え上手で、レアンドルは頼られる喜びを知ってしまい マリアの前では自信を取り戻していった。
マリアは婚約者のいるレアンドルを“友人だ”と主張して腕に絡み付いたり名前呼びをしたりしていた。
2人でお忍びを楽しむようになるとエリーズは2人に注意をした。だがレアンドルがエリーズに負の感情を募らせるきっかけとなってしまった。マリアも注意される度に虐められたと主張し泣き付いた。
二年生になる頃にはマリアはレアンドルの愛人と認知されるようになった。
レアンドルはエリーズとの交流を拒否するようになり、気の強いエリーズも悩んでいた。
三年生になるとレアンドルとマリアの二人はパーティに同伴するようになり、レアンドルが頻繁にマリアにプレゼントを贈った。
ある日、エリーズがマリアに注意をしていると、レアンドルが駆け付けてエリーズを押してしまった。エリーズは転倒し頭を打って意識を失った。
これをきっかけにレアンドルとマリアとエリーズの三角関係が両親にも国王夫妻の耳に入った。
アルミュア公爵夫妻は激怒して抗議した。国王夫妻は頭を下げて謝罪をしてレアンドルを叱った。だがレアンドルは反省しなかった。
2日後に目覚めたエリーズは記憶が曖昧だった…というのは表向きで、エリーズの中身は惠莉だった。ただエリーズの記憶は脳に残っていて問題はなかった。
異変に気付いたのは父モーリスだった。
惠莉は正直に答えた。
『私は別の世界から来た惠莉・瀬川です』
そう言って、ここが小説の世界だと説明をした。
『つまり、卒業パーティでトチ狂った第二王子が婚約破棄をして断罪するのだな?』
『はい。エリーズは性格上 見て見ぬ振りができず、何かとマリアに注意をしました。結果冤罪をかけられてしまいます。
王都追放となり、アルミュア領でひっそりと生きていくことになります』
『エリーズの魂は何処にいるのだ?』
『私の身体に入ったか、天へ召されたかだと思います。
小説では1週間昏睡した後に目覚めます』
『では、第二王子に殺されたと言っても過言ではないのだな』
『そうなります』
『……』
『ですが、この通りですので罪に問えません』
『どうしたらいい』
『私と公爵様の秘密にしましょう。そして未来を変えます』
『どうする気だ?』
『私は王子に興味ありませんし王子妃にもなりたくありません。
卒業まで二人の邪魔をしません。そして冤罪をかけられないよう対策をします。
破棄なり解消なり、受け入れます。
小説では あの二人は上手くいきません』
『君はどうするんだ?』
『中身は平民ですから平民になっても大丈夫です。
それより、この一年で起きることをお伝えします』
未来を伝えると、それを元にモーリスは投資などをした。結果 大儲けをするに至る。
何が不足するかも分かったので事前に買い集めたり、一番はモーリスの病を防止できたこと。小説ではモーリスは卒業パーティの頃には歩行も困難になっているはずだった。有毒だと知らずに輸入葉巻を吸っていたからだ。
エリーズ(エリ)は学園で一人になることはなかった。必ず3人以上で行動し、マリアをとことん避けた。注意などすることもない。
そして妃教育が終わると理由を付けてレアンドルとの交流の時間を作らせなかった。どうせレアンドルは現れないことが常で、現れても機嫌が悪かったから。
そしてレアンドルを支える未来の王子妃として割り振られようとした仕事を拒否した。“正式な王子妃でもないのにおかしい、それにレアンドル殿下が遊んでいるのに彼の尻拭いをさせようとするのは間違いだし殿下のためにならない”と。エリーズは無事回避していた。
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