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セイラの成人
【 セイラの視点 】
エリーズ様とアルミュア公爵家に心から感謝している。
見たこともない美しさのエリーズ様は私と4つしか変わらないのに何もかもが違う。生まれ持ってのものだけじゃなく、エリーズ様はずっと努力を重ねてこられたのだ。閉じ籠るだけの自分が恥ずかしい。
初対面の無礼を謝罪した時、エリーズ様は直ぐに許してくださった。
私を迎え入れてくださった後はとても楽しかった。
姉のような友達のような、ときには母のような感じがした。
私も元お母様にこうあって欲しかった。
ドレスもオーダーしてくださって夢のようだった。
ずっとここに居たい。そんなこと出来るはずもないのに願わずにはいられない。
そんな生活も終わることになった。成人の儀を行う日に近かったから。
だけど。
『アルミュア家のタウンハウスに滞在してもいいのですか!?』
『私のお母様もいるから、ベテランの話が聞けるわよ』
『ありがとうございます!』
お父様もジスランも一緒ということは、お父様ったら上手くやったのね!良かった。
王都に向かう日、馬車の中でジスランがエリーズ様に謝罪をした。
エリーズ様は“いい子ね”と言ってジスランの頭を撫でた。ジスランは真っ赤だったけど、エリーズ様が撫でやすいように角度を変えたのを見た。
お父様は羨ましそうな顔をしていた。
到着したお屋敷に私達は驚いた。
タウンハウスだというのに、ブラージェル邸の4~5倍の広さのお屋敷だった。敷地もすごく広い。
近寄るのが恐ろしく思えるほどの調度品であふれていた。
公爵夫妻も素敵な方たちだった。
夫人がエリーズ様を愛しむ様子を見て羨ましかった。顔に出てしまったのだろうか。
『こっちにいらっしゃい』
そう言われて お二人の間に座ると左右から抱きしめられた。
『短期間でとても頑張ったのね』
『偉いわ セイラ』
『ううっ…』
『え!?』
『どうしたの!?』
『元お母様に…抱きしめられたことも、抱っこされたことも、手を繋いでもらったこともないんです。
名前を呼んでもらった覚えもありません。
抱きしめていただいて、温かいんだなって思ったら…失礼しました』
『よし!今夜は私が絵本を読んであげるわ』
『そんな、』
『嫌?』
『…お願いします』
その夜。
『“おのれ!姫を誑かす悪魔め!”
王子は悪魔の胸に剣を突き刺しました。
“ぎょええええええええっ!!”
悪魔は涙を流しながら灰となりました。
“姫!”
“王子様!ありがとうございます”
二人は再会を喜びました。
お城に戻った二人は、その後 幸せに暮らしました』
……エリーズ様。寝かし付けの絵本の読み聞かせって、囁くように語るのではないのですか?
それでは劇ではないですか。短剣まで持ち出して、王子のセリフになるとさっと髪を一纏めにして…すごい早技ですね。姫様の声 おかしくないですか?どこから声を出しているのですか?それに迫力のある悪魔の叫びで眠気は消えました。
淑女教育前の私なら絶対に吹き出していましたよ?
『はぁ、はぁ、眠くなった?』
息まで切らして この方は……
『すごく眠くなりました』
『セイラはいい子ね。いい子には神様がいい夢を与えてくださるわ。おやすみ』
『おやすみなさい』
部屋中を使って何役も演じ切ったエリーズ様は、翌朝、筋肉痛だと仰っていた。しかも何故筋肉痛になったのか見当も付かないと不思議そうだった。
剣を振り回し暴れたからじゃないですか?
ローキャビネットの上に登ったり、ソファの上に乗って飛び跳ねたり、“側転できた!”と奇妙な動きを取り入れたりしていたではありませんか。
お父様に見せたかったような、見せてはいけないような…。
次の日、お父様は公爵様の前でエリーズ様に求婚したらしく、エリーズ様の指には指輪がはめてあった。一つはお父様とお揃いだった。
恋人にでさえ見せたことのない表情をしてエリーズ様から離れようとしないお父様を見ていると、領地に帰ったらイチャイチャするのだろうなと想像できた。夜は邪魔しないように気を利かせないとね。
日中は王都観光に連れて行ってもらい、あり得ないほどの買い物をして疲れてしまった。行く店が何処も高級店で値札を何度も見直した。
遠慮しても無駄で、店員に“アルミュアへ届けてちょうだい”とだけ言って次の店に向かう。…すごい。
メイドの質も全く違う。屋敷の空気さえ違う。
これがエリーズ様の当たり前の環境なのだと思い知った。
しかもエリーズ様は個人資産に鉱山をお持ちだ。
「お父様」
「何だ」
「エリーズ様を裏切ったり悲しませたら私がお父様を成敗します」
「…そんなことにはならないから大丈夫だ」
「誤解でもエリーズ様は胸を痛めますからね」
「気を付ける」
「頼もしいセイラがいてくれて私は幸せだわ」
エリーズ様の女神様のような微笑みに胸が温かくなる。
私も幸せです、エリーズ様。
公爵夫人がこっそり私を呼んで宝石箱をくださった。中には若い令嬢向けのアクセサリーがいっぱい入っていた。
『こ、こんなにいただけませんっ』
『そんなこと言わないで。私もエリーズも使わないから』
『ありがとうございます』
よく見ると、王都に買い物に行った時に宝飾品店で見かけた品もいくつかあった。若い時に身に付けていた物だからと仰っていたけど、新品も買って宝石箱に足してくださったのだ。
貴族の頂点と言ってもいいアルミュア公爵家が貧乏子爵家の田舎娘にこんなに優しくしてくださるとは思ってもいなかった。
だって、近領の貴族達からは可愛がられなかったから、下に見られた貴族の運命だと思っていた。公爵家なんて雲の上の存在。視界に入ったら不快に思われるのだと心配していたけど違った。
驚きと嬉しさで心臓が壊れそう。
絶対に私達はアルミュア公爵家を裏切ってはいけないと改めて決意した。
そしてついに成人の儀に出席するために会場に到着した。
「大丈夫ですよ。レッスン通りにするだけです。堂々とした方がいいですよ」
「はい」
私をエスコートしてくださるパートナーはアルミュア公爵家の分家で伯爵家の次男レヴィン様だ。
婚約者もいらっしゃる方だけど快く引き受けてくださった。
お父様もエリーズ様も同じ会場にいるから大丈夫!
「ブラージェル子爵家 長女セイラ嬢」
「はい」
私の番が来て、名前を呼ばれ返事をして前に進む。
落ち着いて、私は花の妖精の役を演じているの。
美しくフワリと腰を落としてカーテシーをするのよと心の中で唱えた。
「成人おめでとう、ブラージェル嬢」
「国王陛下にご挨拶を申し上げます」
「なかなか素晴らしい仕上がりだな。エリーズ嬢…いや、ブラージェル子爵夫人が指導を?」
「畏れ多くもエリーズ様にご指導いただきました。
アルミュア公爵様からも素晴らしい先生を派遣していただきました」
「そうか。短期間にも関わらず良い仕上がりだ。引き続き指導してもらうといい」
「はい、陛下」
「正に花の妖精の様であった。 次」
終わった~
国王陛下への挨拶が終わり、壇上から降りた。
「まだ終わっていないよ。気を緩めるのが早い。
まだまだ本番はこれからだ。終わって馬車に乗るまで油断しないように」
「はい」
歩いていると、少し違う視線に気が付いた。
あれ? 見覚えのある顔が…まさかね。
全員の挨拶が終わると、先に上位貴族の子達が呼ばれてダンスを始めていた。
みんな素敵なドレスを着て綺麗に踊っているわ。
“いい? 正しく美しく踊れるのは当たり前。それができた上で演じるのよ。あなたは会場の全員を魅了する花の妖精。花びらはどんな感じ?柔らかくて繊細で風が吹けば空を舞うほど軽いわ。ドレスはそれを体現できるように作られているの。最大限に生かすのよ。鏡の前で練習したでしょう。忘れないで”
「さあ、セイラ嬢の番だよ」
「よろしくお願いします」
どうか、エリーズ様に恥をかかせないダンスが出来ますように。
エリーズ様とアルミュア公爵家に心から感謝している。
見たこともない美しさのエリーズ様は私と4つしか変わらないのに何もかもが違う。生まれ持ってのものだけじゃなく、エリーズ様はずっと努力を重ねてこられたのだ。閉じ籠るだけの自分が恥ずかしい。
初対面の無礼を謝罪した時、エリーズ様は直ぐに許してくださった。
私を迎え入れてくださった後はとても楽しかった。
姉のような友達のような、ときには母のような感じがした。
私も元お母様にこうあって欲しかった。
ドレスもオーダーしてくださって夢のようだった。
ずっとここに居たい。そんなこと出来るはずもないのに願わずにはいられない。
そんな生活も終わることになった。成人の儀を行う日に近かったから。
だけど。
『アルミュア家のタウンハウスに滞在してもいいのですか!?』
『私のお母様もいるから、ベテランの話が聞けるわよ』
『ありがとうございます!』
お父様もジスランも一緒ということは、お父様ったら上手くやったのね!良かった。
王都に向かう日、馬車の中でジスランがエリーズ様に謝罪をした。
エリーズ様は“いい子ね”と言ってジスランの頭を撫でた。ジスランは真っ赤だったけど、エリーズ様が撫でやすいように角度を変えたのを見た。
お父様は羨ましそうな顔をしていた。
到着したお屋敷に私達は驚いた。
タウンハウスだというのに、ブラージェル邸の4~5倍の広さのお屋敷だった。敷地もすごく広い。
近寄るのが恐ろしく思えるほどの調度品であふれていた。
公爵夫妻も素敵な方たちだった。
夫人がエリーズ様を愛しむ様子を見て羨ましかった。顔に出てしまったのだろうか。
『こっちにいらっしゃい』
そう言われて お二人の間に座ると左右から抱きしめられた。
『短期間でとても頑張ったのね』
『偉いわ セイラ』
『ううっ…』
『え!?』
『どうしたの!?』
『元お母様に…抱きしめられたことも、抱っこされたことも、手を繋いでもらったこともないんです。
名前を呼んでもらった覚えもありません。
抱きしめていただいて、温かいんだなって思ったら…失礼しました』
『よし!今夜は私が絵本を読んであげるわ』
『そんな、』
『嫌?』
『…お願いします』
その夜。
『“おのれ!姫を誑かす悪魔め!”
王子は悪魔の胸に剣を突き刺しました。
“ぎょええええええええっ!!”
悪魔は涙を流しながら灰となりました。
“姫!”
“王子様!ありがとうございます”
二人は再会を喜びました。
お城に戻った二人は、その後 幸せに暮らしました』
……エリーズ様。寝かし付けの絵本の読み聞かせって、囁くように語るのではないのですか?
それでは劇ではないですか。短剣まで持ち出して、王子のセリフになるとさっと髪を一纏めにして…すごい早技ですね。姫様の声 おかしくないですか?どこから声を出しているのですか?それに迫力のある悪魔の叫びで眠気は消えました。
淑女教育前の私なら絶対に吹き出していましたよ?
『はぁ、はぁ、眠くなった?』
息まで切らして この方は……
『すごく眠くなりました』
『セイラはいい子ね。いい子には神様がいい夢を与えてくださるわ。おやすみ』
『おやすみなさい』
部屋中を使って何役も演じ切ったエリーズ様は、翌朝、筋肉痛だと仰っていた。しかも何故筋肉痛になったのか見当も付かないと不思議そうだった。
剣を振り回し暴れたからじゃないですか?
ローキャビネットの上に登ったり、ソファの上に乗って飛び跳ねたり、“側転できた!”と奇妙な動きを取り入れたりしていたではありませんか。
お父様に見せたかったような、見せてはいけないような…。
次の日、お父様は公爵様の前でエリーズ様に求婚したらしく、エリーズ様の指には指輪がはめてあった。一つはお父様とお揃いだった。
恋人にでさえ見せたことのない表情をしてエリーズ様から離れようとしないお父様を見ていると、領地に帰ったらイチャイチャするのだろうなと想像できた。夜は邪魔しないように気を利かせないとね。
日中は王都観光に連れて行ってもらい、あり得ないほどの買い物をして疲れてしまった。行く店が何処も高級店で値札を何度も見直した。
遠慮しても無駄で、店員に“アルミュアへ届けてちょうだい”とだけ言って次の店に向かう。…すごい。
メイドの質も全く違う。屋敷の空気さえ違う。
これがエリーズ様の当たり前の環境なのだと思い知った。
しかもエリーズ様は個人資産に鉱山をお持ちだ。
「お父様」
「何だ」
「エリーズ様を裏切ったり悲しませたら私がお父様を成敗します」
「…そんなことにはならないから大丈夫だ」
「誤解でもエリーズ様は胸を痛めますからね」
「気を付ける」
「頼もしいセイラがいてくれて私は幸せだわ」
エリーズ様の女神様のような微笑みに胸が温かくなる。
私も幸せです、エリーズ様。
公爵夫人がこっそり私を呼んで宝石箱をくださった。中には若い令嬢向けのアクセサリーがいっぱい入っていた。
『こ、こんなにいただけませんっ』
『そんなこと言わないで。私もエリーズも使わないから』
『ありがとうございます』
よく見ると、王都に買い物に行った時に宝飾品店で見かけた品もいくつかあった。若い時に身に付けていた物だからと仰っていたけど、新品も買って宝石箱に足してくださったのだ。
貴族の頂点と言ってもいいアルミュア公爵家が貧乏子爵家の田舎娘にこんなに優しくしてくださるとは思ってもいなかった。
だって、近領の貴族達からは可愛がられなかったから、下に見られた貴族の運命だと思っていた。公爵家なんて雲の上の存在。視界に入ったら不快に思われるのだと心配していたけど違った。
驚きと嬉しさで心臓が壊れそう。
絶対に私達はアルミュア公爵家を裏切ってはいけないと改めて決意した。
そしてついに成人の儀に出席するために会場に到着した。
「大丈夫ですよ。レッスン通りにするだけです。堂々とした方がいいですよ」
「はい」
私をエスコートしてくださるパートナーはアルミュア公爵家の分家で伯爵家の次男レヴィン様だ。
婚約者もいらっしゃる方だけど快く引き受けてくださった。
お父様もエリーズ様も同じ会場にいるから大丈夫!
「ブラージェル子爵家 長女セイラ嬢」
「はい」
私の番が来て、名前を呼ばれ返事をして前に進む。
落ち着いて、私は花の妖精の役を演じているの。
美しくフワリと腰を落としてカーテシーをするのよと心の中で唱えた。
「成人おめでとう、ブラージェル嬢」
「国王陛下にご挨拶を申し上げます」
「なかなか素晴らしい仕上がりだな。エリーズ嬢…いや、ブラージェル子爵夫人が指導を?」
「畏れ多くもエリーズ様にご指導いただきました。
アルミュア公爵様からも素晴らしい先生を派遣していただきました」
「そうか。短期間にも関わらず良い仕上がりだ。引き続き指導してもらうといい」
「はい、陛下」
「正に花の妖精の様であった。 次」
終わった~
国王陛下への挨拶が終わり、壇上から降りた。
「まだ終わっていないよ。気を緩めるのが早い。
まだまだ本番はこれからだ。終わって馬車に乗るまで油断しないように」
「はい」
歩いていると、少し違う視線に気が付いた。
あれ? 見覚えのある顔が…まさかね。
全員の挨拶が終わると、先に上位貴族の子達が呼ばれてダンスを始めていた。
みんな素敵なドレスを着て綺麗に踊っているわ。
“いい? 正しく美しく踊れるのは当たり前。それができた上で演じるのよ。あなたは会場の全員を魅了する花の妖精。花びらはどんな感じ?柔らかくて繊細で風が吹けば空を舞うほど軽いわ。ドレスはそれを体現できるように作られているの。最大限に生かすのよ。鏡の前で練習したでしょう。忘れないで”
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