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茶会
セイラが無事成人して、フールス家の当主とイライザ様が謝罪をしたことで 関係の仕切り直しをすることにした。クリス様とセイラはフールス商会長に向かい、私とジスランは王家主催のお茶会に出ることになった。
本来なら招待されないのだけれど、状況を把握した陛下が招待してくださった。招待状を手にした時は面倒臭いと思ったけど、ジスランの経験になるだろうと思うことにした。
「ジスラン。今日は伯爵家以上の令息令嬢しか来ないから、全員格上になるから、誰に対しても敬語を使い失礼のないようにしなくてはダメよ」
「はい」
「王女様から無理なことを言われたら、“お母様に聞いて参ります”と言って戻っていらっしゃい。
その場を離れるために“お母様”の方が効き目があるから、その時だけは我慢して使って」
「…はい」
【 ジスランの視点 】
と、言われたけど、僕は既にエリーズ様をお母様と呼びたい。
礼儀について注意されていたのに初対面であんな態度をとってしまったから、エリーズ様は僕と少し距離を置く。もちろん謝ったけど、エリーズ様なりの気遣いなのだろう。
姉様はいいよな。エリーズ様の屋敷で暮らしてさ。
「こちらのお席になります」
「ありがとう」
エリーズ様で目が肥えてしまったら僕の未来はどうなるのだろう。
だってほら、ここにいる誰一人、エリーズ様の次にと言えるほどの女性はいない。王女でさえも。
「王女殿下、美少女ね」
エリーズ様が言うと嫌味だよ。
「そうかもしれませんね。
王女殿下とお会いしたことがないのですか?」
「無いわね。王女殿下にとっては今日がデビューみたいなもので、それまでは王族の居住区から出ないで過ごすのよ」
「そうなのですね」
今日のエリーズ様はベール付きの帽子を被っている。顔を見せたくないのかなぁ。
「ジスラン・ブラージェル様、どうぞ」
「え?」
「王女殿下へのご挨拶の順番が来たのね。ついて行って初めましてって挨拶してくるのよ」
「一緒に行ってくれないのですか?」
「みんな一人でしょう?」
「…行ってきます」
何で国王は僕なんかに招待状を送ったんだよ。
前の男の子が“公爵家次男”とか言ってるじゃないか。はぁ。
「ブラージェル子爵家 長男ジスランと申します。
ダリア王女殿下にご挨拶を申し上げます」
「……何で子爵家が?」
「王女様っ」
王女の付き添いが困っている。簡単に説明しよう。
「国王陛下が招待状を僕に送ったからです」
「…子爵家に?」
「僕、帰ってもいいですよ?」
僕は来たくて来たわけじゃないから 王女が不満なら帰りたいんだけど。
帰りにエリーズ様を独り占めして王都観光に行けるし。
「……」
「(王女様、なりません。
アルミュア公爵家との縁が強い家門です。陛下に叱られます)」
お付きの人が小声で助言しているけど、王女は何が不満なんだ?子爵家が嫌ならさっさと席に帰すなりすればいいのに。
「でも子爵家なんでしょう?跪いてちょうだい」
「王女様っ」
「はぁ」
仕方なく跪いた。
「挨拶の仕方が間違っているわ」
「分かりかねますので具体的にご指摘願います」
「公子の挨拶を聞いていなかったの!?」
「はい?」
確か…“お美しい王女殿下に……”とか何とか。
まさか、褒めてないからってこと!?
ん~
だってさ、可愛いも美しいも綺麗もエリーズ様のためにある言葉だよね。この子に使ったらエリーズ様にはどんな言葉を使えばいいわけ?
「もうよい!」
よいしょ。
僕より酷いな。教育がなってないとこんなに酷く感じるのか。帰ったら礼儀作法の講師をお願いしてみよう。
「失礼します」
そのまま席に戻った。
「ジスラン、何があったの?」
「挨拶が気に入らないらしいです。
もういいらしいので、ケーキでも食べましょう」
エリーズ様は日頃食べなさそうなものを選んで食べていた。僕も同じものを選んだ。
エリーズ様は僕を気にしながらケーキを口に入れた。
お母様というのはこんな感なのかな。身守られているっていいな。
「食べて解散ですか?」
「王女殿下がテーブルを回ってくださるのか、こちらが伺うのか、どっちかしらね」
「え、またですか?」
「ジスラン、笑顔よ」
「僕はエリーズ様と王都観光したいです」
「あなたは次期当主なのだから避けては通れないのよ。興味がなくても退屈でも嫌でも、そんな気持ちは胸の中にしまって楽しんでいるフリをするの。
ジスランの誕生日に集まってくれた人が 退屈だとか別の場所に遊びに行きたいなんて言っていたら悲しくならない?」
「なります。ごめんなさい」
「特に王族や格上には我慢の連続ということが多いから、気を付けるのよ」
「エリーズ様の時はそういう時はどうやり過ごしたのですか?」
「心の中でこう思っていたわ。“あぁ このバカは記録更新したわね。どこまで独走するのかしら”ってね。後で自叙伝でも書くつもりで、いつもネタをありがとうって感謝することにしたの」
「書くのですか?」
「つもりよ、つもり。一族で国外脱出したら出せるかもしれないわね」
「国外脱出ですか!?」
「私の場合は不敬罪が適用される懸念があるからよ」
笑顔でそんなことを言うエリーズ様を見上げた。
そんなことだらけだったのに僕はデマに惑わされて酷い態度を取ってしまった。
「僕、エリーズ様が大好きです」
「ありがとう、ジスラン。私も大好きよ」
ずっとこのままエリーズ様とお喋りしていたいのに、ご不満だったはずの子爵家の息子を王女は呼び付けた。
「どうぞこちらにお座りください」
「失礼します」
メイドに促されて座ってはみたが、場違い感が強い。
「ダリア王女の美しい瞳には敵いませんが、美しいネックレスですね」
「ありがとう、これは隣国から頂いたのよ」
「ダリア王女殿下の愛らしい笑顔を拝見できるなんて嬉しいです」
「ダリア王女殿下はとても歌がお上手だとか」
「よくお父様とお母様が褒めてくださるわ」
「まるで天使が歌っているかのようでしょうね」
「うふふ」
これ、王女は楽しいの?
みんなは本気で言っているのかな。
僕を呼ぶ意味ないんじゃない?
「君もそう思うだろう?」
友達も作れる気がしないし、早く終わらないかな。
「おい」
肩を掴まれてハッとした。
みんなが僕を見ている。
「ちょっと頭が痛くて一瞬気が逸れました。失礼しました。お話はなんでしょう」
「大丈夫か?」
「はい。大丈夫です」
「好みのタイプを聞いていたんだよ」
「好みとは?」
「異性だよ」
「継母のような方がいいです」
「まあ!マザコンなのね」
「今の継母とは血が繋がっておりませんし若いですから マザコンという言葉は当てはまらないかと思います」
「でも、あなたの父親と結婚したのよね。どうせ大したことないんじゃない?」
この王女はどうして僕を呼んだんだ?
「継母より美しい女性を見たことがありません。中身も素晴らしい方です」
「あっそ。じゃあ、あなたの席に行くわ」
「……」
ゾロゾロと王女達を連れて席へ戻った。
「皆様がお母様に会いたいと仰るので連れて参りました」
「? そうなの?
ジスランの継母のエリーズと申します。
今日は特別にジスランが招待をいただきましたが、普段お会いすることは少ないかと思います。多分 再会は数年後の学園となるでしょう。その時はジスランを宜しくお願いします」
エリーズ様はベールを上げて言葉を掛けてくれた。
王女を含む令息達はエリーズ様の顔を見つめたまま動かない。
「王女殿下、おかけになりますか?」
「け、結構です」
王女は自分の席に戻ってしまった。
令息達も自分の席に戻され、その後は別の令息達が呼ばれて王女と話を始めていた。
「どうしたのかしらね」
「現実を知っただけです」
早く終わらないかなぁ。
本来なら招待されないのだけれど、状況を把握した陛下が招待してくださった。招待状を手にした時は面倒臭いと思ったけど、ジスランの経験になるだろうと思うことにした。
「ジスラン。今日は伯爵家以上の令息令嬢しか来ないから、全員格上になるから、誰に対しても敬語を使い失礼のないようにしなくてはダメよ」
「はい」
「王女様から無理なことを言われたら、“お母様に聞いて参ります”と言って戻っていらっしゃい。
その場を離れるために“お母様”の方が効き目があるから、その時だけは我慢して使って」
「…はい」
【 ジスランの視点 】
と、言われたけど、僕は既にエリーズ様をお母様と呼びたい。
礼儀について注意されていたのに初対面であんな態度をとってしまったから、エリーズ様は僕と少し距離を置く。もちろん謝ったけど、エリーズ様なりの気遣いなのだろう。
姉様はいいよな。エリーズ様の屋敷で暮らしてさ。
「こちらのお席になります」
「ありがとう」
エリーズ様で目が肥えてしまったら僕の未来はどうなるのだろう。
だってほら、ここにいる誰一人、エリーズ様の次にと言えるほどの女性はいない。王女でさえも。
「王女殿下、美少女ね」
エリーズ様が言うと嫌味だよ。
「そうかもしれませんね。
王女殿下とお会いしたことがないのですか?」
「無いわね。王女殿下にとっては今日がデビューみたいなもので、それまでは王族の居住区から出ないで過ごすのよ」
「そうなのですね」
今日のエリーズ様はベール付きの帽子を被っている。顔を見せたくないのかなぁ。
「ジスラン・ブラージェル様、どうぞ」
「え?」
「王女殿下へのご挨拶の順番が来たのね。ついて行って初めましてって挨拶してくるのよ」
「一緒に行ってくれないのですか?」
「みんな一人でしょう?」
「…行ってきます」
何で国王は僕なんかに招待状を送ったんだよ。
前の男の子が“公爵家次男”とか言ってるじゃないか。はぁ。
「ブラージェル子爵家 長男ジスランと申します。
ダリア王女殿下にご挨拶を申し上げます」
「……何で子爵家が?」
「王女様っ」
王女の付き添いが困っている。簡単に説明しよう。
「国王陛下が招待状を僕に送ったからです」
「…子爵家に?」
「僕、帰ってもいいですよ?」
僕は来たくて来たわけじゃないから 王女が不満なら帰りたいんだけど。
帰りにエリーズ様を独り占めして王都観光に行けるし。
「……」
「(王女様、なりません。
アルミュア公爵家との縁が強い家門です。陛下に叱られます)」
お付きの人が小声で助言しているけど、王女は何が不満なんだ?子爵家が嫌ならさっさと席に帰すなりすればいいのに。
「でも子爵家なんでしょう?跪いてちょうだい」
「王女様っ」
「はぁ」
仕方なく跪いた。
「挨拶の仕方が間違っているわ」
「分かりかねますので具体的にご指摘願います」
「公子の挨拶を聞いていなかったの!?」
「はい?」
確か…“お美しい王女殿下に……”とか何とか。
まさか、褒めてないからってこと!?
ん~
だってさ、可愛いも美しいも綺麗もエリーズ様のためにある言葉だよね。この子に使ったらエリーズ様にはどんな言葉を使えばいいわけ?
「もうよい!」
よいしょ。
僕より酷いな。教育がなってないとこんなに酷く感じるのか。帰ったら礼儀作法の講師をお願いしてみよう。
「失礼します」
そのまま席に戻った。
「ジスラン、何があったの?」
「挨拶が気に入らないらしいです。
もういいらしいので、ケーキでも食べましょう」
エリーズ様は日頃食べなさそうなものを選んで食べていた。僕も同じものを選んだ。
エリーズ様は僕を気にしながらケーキを口に入れた。
お母様というのはこんな感なのかな。身守られているっていいな。
「食べて解散ですか?」
「王女殿下がテーブルを回ってくださるのか、こちらが伺うのか、どっちかしらね」
「え、またですか?」
「ジスラン、笑顔よ」
「僕はエリーズ様と王都観光したいです」
「あなたは次期当主なのだから避けては通れないのよ。興味がなくても退屈でも嫌でも、そんな気持ちは胸の中にしまって楽しんでいるフリをするの。
ジスランの誕生日に集まってくれた人が 退屈だとか別の場所に遊びに行きたいなんて言っていたら悲しくならない?」
「なります。ごめんなさい」
「特に王族や格上には我慢の連続ということが多いから、気を付けるのよ」
「エリーズ様の時はそういう時はどうやり過ごしたのですか?」
「心の中でこう思っていたわ。“あぁ このバカは記録更新したわね。どこまで独走するのかしら”ってね。後で自叙伝でも書くつもりで、いつもネタをありがとうって感謝することにしたの」
「書くのですか?」
「つもりよ、つもり。一族で国外脱出したら出せるかもしれないわね」
「国外脱出ですか!?」
「私の場合は不敬罪が適用される懸念があるからよ」
笑顔でそんなことを言うエリーズ様を見上げた。
そんなことだらけだったのに僕はデマに惑わされて酷い態度を取ってしまった。
「僕、エリーズ様が大好きです」
「ありがとう、ジスラン。私も大好きよ」
ずっとこのままエリーズ様とお喋りしていたいのに、ご不満だったはずの子爵家の息子を王女は呼び付けた。
「どうぞこちらにお座りください」
「失礼します」
メイドに促されて座ってはみたが、場違い感が強い。
「ダリア王女の美しい瞳には敵いませんが、美しいネックレスですね」
「ありがとう、これは隣国から頂いたのよ」
「ダリア王女殿下の愛らしい笑顔を拝見できるなんて嬉しいです」
「ダリア王女殿下はとても歌がお上手だとか」
「よくお父様とお母様が褒めてくださるわ」
「まるで天使が歌っているかのようでしょうね」
「うふふ」
これ、王女は楽しいの?
みんなは本気で言っているのかな。
僕を呼ぶ意味ないんじゃない?
「君もそう思うだろう?」
友達も作れる気がしないし、早く終わらないかな。
「おい」
肩を掴まれてハッとした。
みんなが僕を見ている。
「ちょっと頭が痛くて一瞬気が逸れました。失礼しました。お話はなんでしょう」
「大丈夫か?」
「はい。大丈夫です」
「好みのタイプを聞いていたんだよ」
「好みとは?」
「異性だよ」
「継母のような方がいいです」
「まあ!マザコンなのね」
「今の継母とは血が繋がっておりませんし若いですから マザコンという言葉は当てはまらないかと思います」
「でも、あなたの父親と結婚したのよね。どうせ大したことないんじゃない?」
この王女はどうして僕を呼んだんだ?
「継母より美しい女性を見たことがありません。中身も素晴らしい方です」
「あっそ。じゃあ、あなたの席に行くわ」
「……」
ゾロゾロと王女達を連れて席へ戻った。
「皆様がお母様に会いたいと仰るので連れて参りました」
「? そうなの?
ジスランの継母のエリーズと申します。
今日は特別にジスランが招待をいただきましたが、普段お会いすることは少ないかと思います。多分 再会は数年後の学園となるでしょう。その時はジスランを宜しくお願いします」
エリーズ様はベールを上げて言葉を掛けてくれた。
王女を含む令息達はエリーズ様の顔を見つめたまま動かない。
「王女殿下、おかけになりますか?」
「け、結構です」
王女は自分の席に戻ってしまった。
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