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夫婦二人きり
娘アリサが6歳になると 釣書を送ってきた家門の中から厳選して会うことになった。
最初は騎士団長の侯爵家だ。アリサより2歳上の男の子がいた。ヤンチャ盛りといった感じに見えた。
アレンくんはアリサと対面するなり挙動不審になった。そして…
「おまえ、子爵家の娘だろう?
何で俺の嫁になろうと思ったわけ?」
一瞬場が凍りついた。
クリス様は帰ろうとしているし、侯爵は驚いているし、夫人は大きな溜息を吐いた。
私はアリサが何という返事をするのか興味があったのでクリス様の手を握って落ち着かせた。
「ヨメって何」
「え?」
「ヨメになるって何」
「お、俺と結婚して…おまえの父親と母親みたいになることだ!」
アリサはジッと私達を見てからアレンくんに向き直った。
「……なりたくない」
クリス様は満面の笑みだ。
「なっ!うちは侯爵家だぞ!」
「コーシャクケ?何それ」
「え、偉いんだ!すごいんだぞ」
「ふうん。アリサのおじい様より?」
つまりアルミュア家より偉いのかと聞いたことになる。もちろんアリサは公爵家の名を出してマウントを取るつもりはない。ただ、アリサにとってのお爺ちゃんはすごい屋敷を持っていて多くの使用人がいて、自分を甘やかしてくれる存在だ。単に比較して聞いただけ。
「おまえのじいちゃんなんか知るか」
「アラン!いい加減にしなさい!
アリサちゃん、アランと仲良くして欲しいのだがどうだろう」
「ムリです」
「まだ会ったばかりだから、少しお散歩でも行ってみてはどうかな?」
アリサはアレンくんを見てから侯爵に返事をした。
「…イヤです」
「……」
アレンくんは拳を握りしめて俯いていた。
アリサはクリス様に抱っこしろと合図を出した。クリス様は嬉しそうに抱っこしてアリサの頭にキスをした。
「残念ですが この話は無かったことにしましょう」
「もう少し交流してからでも、」
「ご子息は縁談を申し込む準備が整っていないようにお見受けします。私どもはアリサの意志を尊重しますので残念ですが このお話はお断りします」
「わざわざ来ていただいたのに申し訳ございません」
侯爵夫妻は一旦諦めてくれたようだ。
「何でだよ…何でおまえから断るんだよ…」
アレンくんは涙目だった。
「アレンくん。あなたが本当はどう思っているかは他人の私達には分からないわ。
だけどあなたの言葉遣いや態度は、私達やアリサを歓迎しないと言っているのと同じことなの。
子爵家が嫌なら最初から身分の高いご令嬢に絞るといいわ」
「……」
「領地から此処まで来るのにリスクがあるの。事故に遭うかもしれないし、賊に襲われるかもしれない。馬車はとても疲れるし費用もかかる。それにブラージェル子爵家からの申し入れでもないということは知らなかったの?
アレンくんのお父様とお母様は最初に何て仰ったか覚えているかしら。遠いところから来た私達を労い感謝を伝えてくださったわ。お父様とお母様がそういう意志を示したら侯爵家の令息としてどうするべきだったのかしら。じっくり考えてみて」
「……」
今にも泣きそうなアレンくんの頭を撫でて、侯爵夫妻に挨拶をしてアルミュア邸に向かった。
アルミュア邸に到着すると アリサは一目散に私のお父様であるアルミュア公爵に飛びついた。
「元気だったか?可愛いアリサ」
「うん。おじい様は?」
「元気だったよ。もうジイジと呼んでくれないのか?」
アリサはチラッと私を見たので頷いた。
「ジイジ、大好き」
「そうかそうか。ジイジもアリサが大好きだぞ」
夜、アリサを寝かしつけた後にお父様に報告をした。
「団長は何をやっておるのだ」
「最初に大人は口出しをせず、子供同士で話をさせて欲しいとお願いをしたのです。
ですがご子息が元気過ぎて 、耐えきれずに侯爵が間に入りました」
「団長にはこちらから断りの連絡を入れておこう」
「いえ、クリス様から出させてください。アルミュア家の封筒で」
「いいだろう」
その後もいくつか交流をしたけど、全部駄目だった。結局アリサが好きになって選んだ人がいいだろうという結論になった。
一先ず婚約者が決まらなかったことにクリス様もジスランも嬉しそうだった。
アリサが結婚した。
アリサが20歳、そしてあの時の少年が22歳。
騎士団長の息子アレンくんだ。
あの時からアレンくんはアリサに手紙を出し続け、アリサの誕生日にはアリサがいるところに現れた。
アルミュア邸でもアルミュア公爵領でもブラージェル領でも。
アリサのために女の子の好みそうな遊びを覚え、アリサと遊んだ。お人形で遊んだり 花の冠を作っり 刺繍もして ヘルメスも攻略した。
アリサはすっかりアレンくんに懐いた。
彼も侯爵家の息子だ。当然 令嬢達から言い寄られたが一切余所見をすることはなかった。
アリサが学園に通うことになったとき、アレンくんはアルミュア公爵にアリサの送迎と自身が在学中に学内でアリサを守ることを許して欲しいと懇願した。
その代わり その間はアリサを口説かないことが条件で許可をした。
アレンくんは約束を誠実に守り続けた。
アレンくんは学業も剣術も精一杯頑張った。
後で聞いたら、アリサが授業で分からないことがあったら答えられるように、そしてアリサの前で他の男に負けないようにしたかったと答えた。
あの初顔合わせのアランくんは、思っていたより可愛過ぎるアリサが現れて礼儀も何もかも吹っ飛んだ。そして“アランくんのお嫁さんになりたい”とか“アランくんがステキだからお嫁さんになりたい”という言葉を聞きたかった。それがどんどん悪い方へ転がり、アリサと私達が帰った後のアランくんは号泣したらしい。
その後、両親や祖父母や叔父達にアドバイスをもらい大事な時期をアリサに費やす決心をした。
縁談を全て断り続けて アリサが振り向くのを待つという作戦だ。
もしアリサが晩婚で、他の令息を好きになっていたらと思うと…。
「エリーズ」
「はい」
「子爵家をジスランに全部渡すつもりだ。こっちで一緒に暮らしてもいいか?」
ジスランはとっくに結婚して子爵家の仕事を手伝っていた。
「いいですよ」
「っ! そろそろいいだろう?」
「まだです」
「でももう…」
「何言ってるのですか。今夜は私に任せると仰いませんでしたか?」
「こういうことじゃない…くっ!」
靴だけ履いたクリス様を縛ってずっとマッサージをしていた。潤滑油を塗って胸や腹や足の付け根を軽く指圧しながら滑らせていた。時々私の手や胸や腹や髪がクリス様のアレに当たりはするけど握ったりはしない。だけど睾丸には優しく触れた。
1時間近くこの状態で、アレは宙に浮いて刺激のたびにビクンと震える。もう先から腹にかけて透明の粘液でできた糸で繋がっていた。
「靴を脱がせてくれっ」
「だから駄目だと言っているじゃないですか」
「頼むっ」
靴だけ履いているのが恥ずかしいらしい。
彼の横に寝そべって顔をアレに近付けた。
「フーッ フーッ」
「エリーズっ」
アレの先を指で軽く突くと激しくビクついた。
「ふふっ」
そのまま指でツンツンし続けるとついに更に膨らんだアレから水鉄砲のように勢いよく精液が飛び散った。
最後にやっと握って絞ってあげた。
布で拭いてあげた後、萎えたのを見届けてから拘束を解いた。
「満足しましたわ、クリス様」
「なるほど、エリーズはこういうことがしたかったのだな?」
「クリス様が私の主導でしてみたいと言ったのですよ?」
「よし、続きを、」
「忘れましたか?明日は兄様達が到着します」
お兄様達がブラージェルの漁港の町にあるホテルに宿泊していて、明日私の屋敷に来ることになっていた。
「……」
「さあ、寝ましょう」
「絶対にベッドでの主導権は取り返すぞ」
「はいはい、分かりました。おやすみなさい」
「おやすみ」
「あっ…クリス様、ダメです」
「分かったって言ったじゃないか」
「やっ」
「ダメと言いつつ準備できているなんて」
「んあっ」
「エリーズ…」
終
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