19 / 42
ヒロインの情報
しおりを挟む
アレン様にケーキを食べさせてもらっていると、エヴァン様が帰ってきた。
「あ!ずるい!」
「エヴァンのケーキはちゃんとあるぞ?」
「そうじゃなくて」
「メイ!」
エヴァン様の次は殿下が入室した。アレン様は皿を置き、私のガウンを整えた。
「殿下、ここはメイの部屋ですよ」
「メイ、すまなかった。風邪をうつした上にカレン嬢が君を…痛かっただろう」
「アレン様が助けに来てくださいましたので大丈夫です。風邪も自己免疫が弱っていたから私だけうつったのです。治りましたから気になさらないでください」
「だが、」
「私より殿下の方が大変そうですね。
私はクラスメイトの間か 長くても卒業までですけど、殿下は死ぬまでですからね」
「抉ってくるね…」
「だから大丈夫ですよ。殿下はご自分のことを心配なさってください。
それより、Aクラスで男爵令嬢と何かあります?」
「どうしてそれを…」
「ベリーさんが口走っていました」
「はぁ。実は、うちのクラスに市井育ちの令嬢がいてね。彼女は貴族のルールが身に付いていないんだ。
見た目がまあまあ良い子が、“クラスメイトだ”“友達だ”と言って令息達との適切な距離を無視するんだ。
彼女にとって普通の振る舞いだから注意をしても流してしまうんだよ。
好奇心旺盛で気さくな子だけど不自然なんだよ。相手は金持ちか高位貴族や私なんだ。
それ以外の令息や平民、女子生徒には関わろうとしていない。だからAクラスは独特な雰囲気に包まれているよ」
「殿下の目で見たその令嬢は、可愛いんですね?」
「止めてくれ。客観的な事実を言ったまでで私は…って、その目は何だ」
「見つめられるとドキドキしたり、髪に触れて匂いを嗅ぎたくなったり、困っている姿を見て守りたくなったりしていません?」
「…あの令嬢には無いな」
「え~っ イチャイチャしたり、いっそ深い男女の仲になったりするのはどうですか?」
「誰と」
「話題の男爵令嬢と」
サクッと進展してくれたらファラル・ミッションをクリアしちゃうんじゃない?
「ああ、そうだね。話題の男爵令嬢とならいいかもね」
「え!本当ですか!?」
「デートに誘ったら受けてくれるだろうか」
「受けますよ」
「彼女は何処に行きたいと思う?」
「殿下、A組の男爵令嬢の名前は何ですか」
「チッ」
せっかく乗り気になった殿下にアレン様が令嬢の名前を尋ねた。何故か殿下は舌打ちをした。
「私も知りたいです」
「マナ・ライヤーだ」
え?
私→モヴィー→モブ
ヒロイン→ライヤー→嘘つき
……まさかね?
「どんな容姿なのですか?」
「小顔。ストロベリーブロンド、水色の瞳。背はメイより高い。胸は無さそうだ」
私は胸を両腕で隠した。
「ち、違うっ」
「言いました!今 私の胸を見て言いました!!」
「うわ、止めてくださいよ」
「私のメイになんてことをするんですか」
「何もしてないし言ってない!ライヤー嬢のことを言ったんだ!」
「……〈でも胸の大きさチェックはしているのね。やっぱり殿下も男なのね。まだ16歳なのに。もしかして胸の大きさ重要!?〉」
そんなことを考えていると双子は否定した。
「私は胸の大きさなど興味はない」
「僕もそうだよ。中身が大事だよね。
まあ、人それぞれですけどね、殿下」
「お前らずるいぞ!
容姿を聞かれたから言っただけで客観的だったろう!」
「ちなみに、どの程度のサイズをお求めで?」
殿下はまた私の胸を見た。
「て、手で収まるくらいがいいんじゃないかな」
「お気遣いありがとうございます。
あ、ベリーさんもそんな感じでしたね。
なるほど。気遣いじゃなくて、」
「メイの胸がいい」
「「「は!?」」」
私はアレン様の後ろに隠れた。
「ち、違うっ!言い間違えた!メイくらいの胸がいいって言いたかったんだ!」
「手籠の危機?」
「バッ!バカかっ!」
「冗談ですよ。
で、ライヤーさんと何処にデートしに行くんですか?もしかして、殿下の庭園を案内しようとか?
それともお忍びで街を散策ですか?」
「メイは何処に行きたい?」
「市場です〈調味料 ♪ 食材 ♪〉」
「市場?」
「メイ、私達が連れて行くからね。土曜日に行こうか」
「日曜日はお休みですか?」
「日曜はやってるけど観光客向けの物を中心に並べるらしいから、メイが求めているものは出ていないと思うよ」
「そうなんですね〈来週一人で行ってこようかな〉」
「来週の土曜日に連れて行くからね」
「いっぱい見て回ろう」
「ありがとうございます」
「え…私も行きたい」
「殿下は市場は無理ですよ」
「ゾロゾロ入れるところではありませんよ」
「ゾロゾロって何がですか?」
「お忍びでも殿下には護衛がつくんだよ」
「そうなのですね〈陰に潜んだり通行人のフリをするんじゃないんだ〉」
「少なければいいんだな?」
「殿下はライヤー様を市場に誘うのですか?」
「メイと行くんだよ」
「私とですか?つまらないですよ?」
「絶対に行くから。土曜にカルデック邸に来るから待っていてくれよ、アレン、エヴァン」
「「たぶん?」」
「先に行ったりしたら1週間カルデック邸に泊まるからな」
ライヤーさんとイチャイチャしてもらわないと困るんだけどなぁ。胸かぁ…シリコンパッドがあれば脱がない限り、リアルな偽胸で誤魔化せると思うけど。あったとしてもプレゼントしたらライヤーさんに引っ叩かれそうだよね。
「あ!ずるい!」
「エヴァンのケーキはちゃんとあるぞ?」
「そうじゃなくて」
「メイ!」
エヴァン様の次は殿下が入室した。アレン様は皿を置き、私のガウンを整えた。
「殿下、ここはメイの部屋ですよ」
「メイ、すまなかった。風邪をうつした上にカレン嬢が君を…痛かっただろう」
「アレン様が助けに来てくださいましたので大丈夫です。風邪も自己免疫が弱っていたから私だけうつったのです。治りましたから気になさらないでください」
「だが、」
「私より殿下の方が大変そうですね。
私はクラスメイトの間か 長くても卒業までですけど、殿下は死ぬまでですからね」
「抉ってくるね…」
「だから大丈夫ですよ。殿下はご自分のことを心配なさってください。
それより、Aクラスで男爵令嬢と何かあります?」
「どうしてそれを…」
「ベリーさんが口走っていました」
「はぁ。実は、うちのクラスに市井育ちの令嬢がいてね。彼女は貴族のルールが身に付いていないんだ。
見た目がまあまあ良い子が、“クラスメイトだ”“友達だ”と言って令息達との適切な距離を無視するんだ。
彼女にとって普通の振る舞いだから注意をしても流してしまうんだよ。
好奇心旺盛で気さくな子だけど不自然なんだよ。相手は金持ちか高位貴族や私なんだ。
それ以外の令息や平民、女子生徒には関わろうとしていない。だからAクラスは独特な雰囲気に包まれているよ」
「殿下の目で見たその令嬢は、可愛いんですね?」
「止めてくれ。客観的な事実を言ったまでで私は…って、その目は何だ」
「見つめられるとドキドキしたり、髪に触れて匂いを嗅ぎたくなったり、困っている姿を見て守りたくなったりしていません?」
「…あの令嬢には無いな」
「え~っ イチャイチャしたり、いっそ深い男女の仲になったりするのはどうですか?」
「誰と」
「話題の男爵令嬢と」
サクッと進展してくれたらファラル・ミッションをクリアしちゃうんじゃない?
「ああ、そうだね。話題の男爵令嬢とならいいかもね」
「え!本当ですか!?」
「デートに誘ったら受けてくれるだろうか」
「受けますよ」
「彼女は何処に行きたいと思う?」
「殿下、A組の男爵令嬢の名前は何ですか」
「チッ」
せっかく乗り気になった殿下にアレン様が令嬢の名前を尋ねた。何故か殿下は舌打ちをした。
「私も知りたいです」
「マナ・ライヤーだ」
え?
私→モヴィー→モブ
ヒロイン→ライヤー→嘘つき
……まさかね?
「どんな容姿なのですか?」
「小顔。ストロベリーブロンド、水色の瞳。背はメイより高い。胸は無さそうだ」
私は胸を両腕で隠した。
「ち、違うっ」
「言いました!今 私の胸を見て言いました!!」
「うわ、止めてくださいよ」
「私のメイになんてことをするんですか」
「何もしてないし言ってない!ライヤー嬢のことを言ったんだ!」
「……〈でも胸の大きさチェックはしているのね。やっぱり殿下も男なのね。まだ16歳なのに。もしかして胸の大きさ重要!?〉」
そんなことを考えていると双子は否定した。
「私は胸の大きさなど興味はない」
「僕もそうだよ。中身が大事だよね。
まあ、人それぞれですけどね、殿下」
「お前らずるいぞ!
容姿を聞かれたから言っただけで客観的だったろう!」
「ちなみに、どの程度のサイズをお求めで?」
殿下はまた私の胸を見た。
「て、手で収まるくらいがいいんじゃないかな」
「お気遣いありがとうございます。
あ、ベリーさんもそんな感じでしたね。
なるほど。気遣いじゃなくて、」
「メイの胸がいい」
「「「は!?」」」
私はアレン様の後ろに隠れた。
「ち、違うっ!言い間違えた!メイくらいの胸がいいって言いたかったんだ!」
「手籠の危機?」
「バッ!バカかっ!」
「冗談ですよ。
で、ライヤーさんと何処にデートしに行くんですか?もしかして、殿下の庭園を案内しようとか?
それともお忍びで街を散策ですか?」
「メイは何処に行きたい?」
「市場です〈調味料 ♪ 食材 ♪〉」
「市場?」
「メイ、私達が連れて行くからね。土曜日に行こうか」
「日曜日はお休みですか?」
「日曜はやってるけど観光客向けの物を中心に並べるらしいから、メイが求めているものは出ていないと思うよ」
「そうなんですね〈来週一人で行ってこようかな〉」
「来週の土曜日に連れて行くからね」
「いっぱい見て回ろう」
「ありがとうございます」
「え…私も行きたい」
「殿下は市場は無理ですよ」
「ゾロゾロ入れるところではありませんよ」
「ゾロゾロって何がですか?」
「お忍びでも殿下には護衛がつくんだよ」
「そうなのですね〈陰に潜んだり通行人のフリをするんじゃないんだ〉」
「少なければいいんだな?」
「殿下はライヤー様を市場に誘うのですか?」
「メイと行くんだよ」
「私とですか?つまらないですよ?」
「絶対に行くから。土曜にカルデック邸に来るから待っていてくれよ、アレン、エヴァン」
「「たぶん?」」
「先に行ったりしたら1週間カルデック邸に泊まるからな」
ライヤーさんとイチャイチャしてもらわないと困るんだけどなぁ。胸かぁ…シリコンパッドがあれば脱がない限り、リアルな偽胸で誤魔化せると思うけど。あったとしてもプレゼントしたらライヤーさんに引っ叩かれそうだよね。
1,027
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
【完結】記憶喪失の令嬢は無自覚のうちに周囲をタラシ込む。
ゆらゆらぎ
恋愛
王国の筆頭公爵家であるヴェルガム家の長女であるティアルーナは食事に混ぜられていた遅延性の毒に苦しめられ、生死を彷徨い…そして目覚めた時には何もかもをキレイさっぱり忘れていた。
毒によって記憶を失った令嬢が使用人や両親、婚約者や兄を無自覚のうちにタラシ込むお話です。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
悲報!地味系令嬢、学園一のモテ男に「嘘の告白」をされる。
恋せよ恋
恋愛
「君のひたむきさに心打たれた」
学園の王子様、マーロン侯爵令息から突然の告白。
けれどそれは、退屈な優等生である彼が仕掛けた「罰ゲーム」だった。
ターゲットにされたのは、地味で貧乏な子爵令嬢・サブリナ。
彼女は震える声で告白を受け入れるが――眼鏡の奥の瞳は、冷徹に利益を計算していた。
(侯爵家の独占契約……手に入れたも同然だわ!)
実は、サブリナの正体は王都で話題の「エアハート商会」を率いる敏腕マネージャー。
「嘘の告白」をした男と、「嘘の快諾」をした女。
互いに利用し合うつもりが、いつの間にか本気に……?
お互いの本性を隠したまま進む、腹黒×腹黒の騙し合いラブコメディ!
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
ローザリンデの第二の人生
梨丸
恋愛
伯爵令嬢、ローザリンデの夫はいつも彼女より仕事を優先させ、彼女を無碍にしている。
彼には今はもういない想い人がいた。
私と結婚したことにいい思いをしていないことは知っていた。
けれど、私の命が懸かっていた時でさえも、彼の精神は変わらなかった。
あなたが愛してくれないのなら、私は勝手に幸せになります。
吹っ切れたローザリンデは自分自身の幸せのために動くことにした。
※投稿してから、誤字脱字などの修正やわかりにくい部分の補足をすることがあります。(話の筋は変わらないのでご安心ください。)
1/10 HOTランキング1位、恋愛3位ありがとうございます。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
二度目の子育て~我が子を可愛がったら溺愛されました
三園 七詩
恋愛
私は一人娘の優里亜の母親だった。
優里亜は幼い頃から体が弱く病院でほとんどの時間を過ごしていた。
優里亜は本が好きでよく私にも本の話をしてくれた。
そんな優里亜の病状が悪化して幼くして亡くなってしまう。
絶望に打ちひしがれている時事件に巻き込まれ私も命を落とした。
そして気がつくと娘の優里亜が大好きだった本の世界に入り込んでいた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる