【完結】強面巨体の僕は家族に邪険にされたけど、いつの間にか美少女と婚約していた

ユユ

文字の大きさ
11 / 52

僕と父

陰口を言われることはなくなったけど、また問題がやってきた。

「副団長、相談をしたいことがあります」

「どうした」

「個人的な事なので、業務が終わったらで、」

「気になるから今話せ」

そこでポケットから手紙を取り出し、副団長に渡した。

「読むぞ」

「お願いします」

「……」

これは父からの手紙で、成績のことやオファーのこと、副団長補佐になっていることを何故言わなかったのかという話と、貴族(家族)の役目の話と、王都に向かうという内容だった。

「次の休みは4日後か。伯爵はどの辺りだ」

「多分明日か明後日には王都に着いて宿をとるか、親戚の屋敷に滞在するかだと思います」

「なら、到着したらすぐに接触してくるだろう。4日後の午後に隣の応接間に通せ。登城予定名簿に入れておく」

「しかし、」

「任せておけ」

「ありがとうございます」




2日後に父から到着の手紙が届いた。滞在先の宿に返事を送った。

そして今日、小言を言い続ける父を応接間に通した。ドアを開けるとそこには団長までいらした。

団「サモール伯爵。お久しぶりです」

父「アンフォリッチ公爵。ご無沙汰しております」

団「サモール伯爵。彼が上官のコンラッド副団長です」

父「これは侯爵。息子がお世話になっております」

副「どうぞおかけください」


喉を潤しながら本題に入った。

副「サモール伯爵。彼は絶縁に等しい手紙を送り自立したはずですが何用でしょう」

父「クリスはひとりで大きくなった態度ですが、騎士学校に行かせてやったのは私です」

私「頼んでいませんが」

父「実際に金を払ったのは私だ」

私「そうですね。そうしましたから」

父「訳の分からんことを言うな。

最近、他人からお前の話を聞いて恥をかいた。
成績が良いならそう報告すべきだろう。
オファーもたくさん受けて、王宮騎士団の副団長の補佐に抜擢されたなら、その容貌でも縁談が纏まるんだぞ!」

副「伯爵。

何故そんなに我が子を差別して、貶めて、無関心で、風見鶏のようなことができるのでしょう。
同じ親として不思議で仕方がありません」

父「息子に何を吹き込まれたのかは知りませんが、いろいろあったのです。家族のことに割り込まないでいただきたい」

副「他人は他人でも真っ赤ではありませんよ」

父「一体何を、」

副「クリスは私の娘と口約束ですが婚約していますから」

父「は!?」


は!? 僕はいつ婚約したというのですか、副団長。







 


あなたにおすすめの小説

異世界に逃げたシングルマザー経理は、定時退勤だけは譲れない

木風
恋愛
DV夫から一歳の娘を抱えて逃げた鈴木優子は、光に飲まれて異世界の王宮へ転移してしまう。 生きるために差し出した武器は簿記と経理経験――崩壊寸前の王宮会計を『複式簿記』で立て直すことに。 ただし譲れない条件はひとつ、「午後五時の定時退勤」。娘の迎えが最優先だからだ。 その姿勢に、なぜか若き国王ヴィクトルが毎日経理室へ通い始めて――仕事と子育ての先に、家族の形が芽吹いていく。

愛さないと言われた妻、侍女と出て行く

菜花
ファンタジー
お前を愛することはないと夫に言われたコレットは、その日のうちに侍女のイネスと屋敷を出て行った。カクヨム様でも投稿しています。

婚約破棄された夜、最強魔導師に「番」だと告げられました

阿里
恋愛
学院の祝宴で告げられた、無慈悲な婚約破棄。 魔力が弱い私には、価値がないという現実。 泣きながら逃げた先で、私は古代の遺跡に迷い込む。 そこで目覚めた彼は、私を見て言った。 「やっと見つけた。私の番よ」 彼の前でだけ、私の魔力は輝く。 奪われた尊厳、歪められた運命。 すべてを取り戻した先にあるのは……

身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~

湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。 「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」 夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。 公爵である夫とから啖呵を切られたが。 翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。 地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。 「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。 一度、言った言葉を撤回するのは難しい。 そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。 徐々に距離を詰めていきましょう。 全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。 第二章から口説きまくり。 第四章で完結です。 第五章に番外編を追加しました。

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

姉の方を所望していたと言った婚約者に、突然連れ帰られて気づいたら溺愛されています

もちもちほっぺ
恋愛
侯爵家の地下室に住み、姉の食べかけで飢えをしのぎ、婚約者には初対面で「老婆のようだ、姉の方がよかった」と言われた令嬢リリアーナ。 ある日その婚約者に問答無用で公爵邸に連れ帰られた。 庭の恵みを口にするたびに肌が輝き、髪が艶めき、体に力が満ちていく。首に巻いたお守りの秘密、十数年続く国の不作の真実、虐げられ続けた令嬢の出生の謎。 全てが明かされる時、地下室令嬢の逆転劇が始まる。 なお婚約者は今日も庭でグルメリポートを最後まで聞いている。

お久しぶりです旦那様。そろそろ離婚ですか?

奏千歌
恋愛
[イヌネコ] 「奥様、旦那様がお見えです」 「はい?」 ベッドの上でゴロゴロしながら猫と戯れていると、侍女が部屋を訪れて告げたことだった。

世継ぎは他の妃が産めばいい——子を産めない私ですが、帝の寵愛を独占して皇后になりました

由香
恋愛
後宮に入る女の価値は、ただ一つ。 ——皇子を産めるかどうか。 けれど私は、産めない。 ならば—— 「世継ぎは他の妃に任せます。私は、陛下に愛される女になります」 そう言い放ったその日から、すべてが狂い始めた。 毒を盛られても、捨てられず。 皇子が生まれても、選ばれたのは私だった。 「お前は、ここにいろ」 これは、子を産めない女が ただ一つの武器“寵愛”だけで頂点に立つ物語。 そして—— その寵愛は、やがて狂気に変わる。