【完結】強面巨体の僕は家族に邪険にされたけど、いつの間にか美少女と婚約していた

ユユ

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僕と戦地

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上の人達の会議が終わり、集合がかかると団長から、一般兵と騎士を派遣する話があった。

一般兵は徒歩をメインに、騎馬隊と荷馬車で移動。物資は医療品を中心とした物を運ぶ。徒歩のため移動にかなりの日数がかかってしまう。
先に騎士団から精鋭を送り出す。

「先発隊は、2年未満から5人、ベテランから20人、隊長2人、副隊長4人を派遣する。2年未満からの5人は希望者を募る。定員に達しなければベテランを増やす。

馬車と歩兵は後追いをする」

僕は手を挙げた。

「サモール卿?」

「行きます」

「お前は昨日、婚姻したばかりだろう」

「妻は危篤というわけではありません。健康で侯爵家の血を引き、守られています。私がいなければならないわけではありません。

騎士学校で過ごした土地を守らせてください。
辺境伯と一緒に向かいます」

辺境伯は僕の結婚式に参列するために土地を離れた。その隙を狙われたのかもしれない。

辺境と王都は離れているため、各辺境で鳥が往復できるよう訓練している。見事に有事に役立った。


「クリス。ありがとう」

「当然です、閣下」

辺境伯は嬉しそうに肩に手を乗せた。

副団長への恩がなければ僕はこの方を選んでいたはずだ。



旅支度をしていると後ろから声が掛かった。

「クリス」

「副団長」

「なぜ志願した」

「辺境で止めなければ王都を攻められる可能性が高くなります。
辺境伯だけに守らせるのはおかしなことです。
経験も必要ですし、本気を出す場が与えられたと思って頑張ってきます。

これ、近衛のベルリック卿とリリアナ宛の手紙です。渡してくださいますか」

「引き受けよう」


手紙には先発隊に志願したこと。
戦死した場合は、私物は伯爵家に送り、今度は騎士ではない者と婚姻して欲しい。
重症を負った場合も離縁にして、新しい夫を迎えてコンラッド家を絶やさぬよう綴った。
離縁届も同封した。

リリアナは若い。今の時点で白い結婚だ。しかもコンラッド侯爵家の婿ならいい条件の男が見つかり再婚できるだろう。



数日後、先発の騎馬隊は早々に援軍の要請をした。

辺境の地は最初の一報よりも30倍の敵兵に攻められていたからだ。

事実上の“開戦”となった。

当初の数は300人が領地侵入していて、発見が早かったので町までは来ていないという事だった。

「閣下、時間を置いて二波、三波とカロン兵が攻め込み、9千以上となりました。

我がエスペランド辺境軍は3千。近隣の領地から合計2千。町は騎士学校から選抜された生徒と教師を配置しました」

「ご苦労。戦況を知りたい」








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