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心を乱す令息
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【 ウィリアムの視点 】
仕方なく、学園を休ませて弟と観戦に行くことにした。
昼食後、本命二人が午前中に刺繍をしたハンカチをくれた。
公爵令嬢は花。得意と言っていたな。
侯爵令嬢は馬。馬?ロバに見えるがまあ、綺麗には仕上がっている。
二人が居なくなり、母からハンカチを渡された。
『イニシャル……』
『ララ嬢からよ』
『特技は無いと言っていましたね』
『ララ嬢は2枚仕上げたの。一つは貴方宛のこれ。もう一つは凄かったわ。ドラゴンで表裏が無いのよ』
『表裏?』
『大抵は裏側は表のようにはならないし、何なのか分からないくらいに乱れているの。だけどララ嬢は表も裏もドラゴンなのよ。素敵だったわ。
聞いたら、とんでもない方に教えてもらっていたわ。王宮展覧会で作品集を出す程の有名な夫人がプルシア夫人と友人らしくて、遊びにいらした時に教わっていると言っていたわ』
『では二人よりも?』
『ララ嬢の作品を見た後では子供の刺繍ね』
『そのハンカチは?』
『持って行ってしまったわ』
持って行った!?
弟は、
『あ~、目を付けた騎士に渡すんじゃないですか?』
は? 私にはイニシャルで、見知らぬ騎士にドラゴン!?
『見かけましたけど、コナー公爵令嬢とモンティ侯爵令嬢は美人系、ララ様は庇護欲を掻き立てる可愛い系の令嬢ですから、騎士には堪らないでしょうね』
『は!? レイモンドは何故ララ嬢だけ名前で呼ぶんだ』
『昨日、池で一緒に鯉に餌をやりましたから。ララ様と呼んでも良いと承諾をもらいました。私のこともレイ様と呼んでもらってます』
『はあ!?あの子は私の婚約者候補だぞ!』
『名ばかりのでしょう?聞きましたよ。
本命は他の二人だって。ララ様は脱落させることを前提に、二人のストレスの矛先にしようと呼んだそうではありませんか』
『お前、それをあの子に!?』
『言えるわけないじゃないですか。
そんな酷いことをするために呼びつけたなんて、嫌われますよ』
嫌われる!?
『このまま僕はララ様と友人になって、学園を卒業したら母上がお持ちの子爵位をもらってララ嬢に申し込みます。
側で牽制しつつララ様の心を掴めれば、あと2年待ってくれると思いますから』
『は!? 何故レイモンドが?』
『ララ様が良い子だからですよ。それにすごく可愛い。学園でも社交でも親戚でも道端でも、ララ様ほど可愛い女の子はいませんからね。
ララ様にはすごく失礼な行為でしたが兄上には感謝しないといけませんね。ララ様を見つけて呼んでくださりありがとうございます』
『っ!』
何で私の婚約者候補にレイモンドが…、
酷い?嫌われる?失礼な行為?
会場に着くとララは王族席の前の特等席にいた。
そうか、兄が第二王子の側近だからか。
特等席から少し離れた一般の上席に座った。
しばらくすると、
『うわっ、そうきたか』
弟の目線の先にはララと第二王子が並んで座った。
王子の反対側に兄のディオスが座った。
何でララの隣に王子を座らせるんだ!
そもそも王子は上の王族席に座るのが普通だろうが!
しかも仲良く話し、ハンカチまで手に取った。
まさか、第二王子に!?
ハンカチは兄君の手に収まってホッとした。
だが、
『お酒、弱かったみたいですね』
第二王子とララがイチャついていた。
王子はララの髪を弄り、ララは王子の頬を突いていた。
ララ!!
『強敵が現れちゃいましたね。リュシアン王子殿下は婚約解消して以来、フリーですからね。
リュシアン王子殿下が真っ赤になって顔を覆いましたよ』
第二王子がララを抱き上げて下がってしまった。ララの護衛が1人ついて行く。
『(食べられちゃわないといいのですが)』
『(私のものだぞ!)』
『(兄上には何の権利もありませんよ。
候補とは、こちら側が勝手に付けた位置付けに過ぎません。正式な婚約者とは違い、何の効力もありません。
勝手にカルヴァロスが3人に絞っただけのこと。
笑われますから、そんな思い違いは止めてください。
しかも“私のもの”とは何ですか。
何を今更。到着早々冷遇しておいて。
兄上の本命は他の二人です)』
『………』
観戦が終わり、屋敷に戻ると母上から呼ばれた。
『ウィリアム。王家から早馬が到着して、連絡と手紙をいただいたわ。
まず、給仕が間違えてララ嬢にお酒を渡してしまい、酔って眠ってしまったらしいの。
夕食はお城で出すそうよ。目覚めたら戻って来ると言っていらしたわ』
『は!? 何を言っているのですか!迎えに行ってきます!』
『何を騒いでいるの。ララ嬢は婚約者にするために呼んだわけじゃないから問題ないし、兄君がついていらっしゃるのに連れて帰れないわ』
『っ!』
『あと、毎日11時半に迎えの馬車が来て、城に連れて行くそうよ。ララ嬢に仕事を頼んだらしいわ』
『うちが呼んだ婚約者候補ですよ!?そんな勝手なことを!』
『候補でしょう?
どうするかはララ嬢が決めることなの。
次期プルシア侯爵である兄君のディオス様の署名もあるから断る資格がまるで無いわ。
それに本当は候補じゃないじゃない。
貴方の選んだ本命はエリザベス嬢とミランダ嬢よ。今からお庭でもご案内になさい。
明日から令嬢達を置いて屋敷を出てはいけませんよ』
そんな……
仕方なく、順番に庭に誘った。
『ウィリアム様、演奏を聴きに行きませんか? チケットを入手しましたの』
『3枚あれば』
『2枚しかございませんわ』
『それではミランダ嬢を一人にしてしまう』
『大丈夫ですわ。ミランダ嬢は別にチケットを用意なさっていると聴きましたもの』
『そうか』
『何だか生臭い気がしますわ』
『池の近くに来たからな。鯉がいるんだ』
『嫌ですわ!あちらへ行きましょう』
ハンカチで口と鼻を押さえて顔を歪ませた。
ララだったら喜んで餌をやっただろうに。
ポケットに忍ばせていた鯉の餌が無駄になってしまった。
ミランダ嬢も同じ反応だった。
それに……夜会に登場した王女のような姿だった。昼間の庭だぞ!?
裾が馬鹿みたいに広がったドレスはとても豪華なもので、汚れるのを気にしていた。
庭を歩くのに来てくるなよ。
しかも、令嬢達のつけた香水が臭くて花の匂いが全く分からない。
『まあ、綺麗!良い香りだわ!』
嘘だろう!?どんな嗅覚してるんだよ。
犬でも香水が邪魔して花の匂いを嗅ぎ取れないぞ!?
『観劇のチケットがありますの』
『行くよ』
さっさと返事をしたのは一刻も早く別れたかったからだ。
エスコートしたからもう身体中臭い気がしてきた。
『カリン!直ぐに湯浴みの準備をしてくれ!
服は匂いが取れなければ棄ててくれ!』
『かしこまりました』
夕食もララは居ない。
ドレスは着替えたようだが湯浴みは未だだから香水臭くて食事が不味い。
父上も弟も顔を歪めていた。
夜の9時、やっとララが帰ってきた。
出迎えに行こうとするも、
『もう接触は控える時間でございます』
ロザリーナに止められた。
窓の外を覗いているとヨナスが出迎えたようだ。
しかし、馬車から降りてララに手を貸したのは誰だ!?暗くて見えない。
『ロザリーナ、二人の令嬢に香水を禁止させてくれ。付けるなら部屋食にさせると伝えてくれ。あと、ヨナスを部屋に寄越してくれ』
『かしこまりました』
ヨナスが来たので、
『送ってきたのは誰だった』
『王家の馬車でプルシア侯爵令息が送ってくださいました』
『ララは無事か』
『はい、ちゃんと歩いておられました』
そうじゃない!
『もういい』
『おやすみなさいませ』
ララの貞操が守られたかどうか聞いた質問だった。
ヨナスが知るわけもないのに。
仕方なく、学園を休ませて弟と観戦に行くことにした。
昼食後、本命二人が午前中に刺繍をしたハンカチをくれた。
公爵令嬢は花。得意と言っていたな。
侯爵令嬢は馬。馬?ロバに見えるがまあ、綺麗には仕上がっている。
二人が居なくなり、母からハンカチを渡された。
『イニシャル……』
『ララ嬢からよ』
『特技は無いと言っていましたね』
『ララ嬢は2枚仕上げたの。一つは貴方宛のこれ。もう一つは凄かったわ。ドラゴンで表裏が無いのよ』
『表裏?』
『大抵は裏側は表のようにはならないし、何なのか分からないくらいに乱れているの。だけどララ嬢は表も裏もドラゴンなのよ。素敵だったわ。
聞いたら、とんでもない方に教えてもらっていたわ。王宮展覧会で作品集を出す程の有名な夫人がプルシア夫人と友人らしくて、遊びにいらした時に教わっていると言っていたわ』
『では二人よりも?』
『ララ嬢の作品を見た後では子供の刺繍ね』
『そのハンカチは?』
『持って行ってしまったわ』
持って行った!?
弟は、
『あ~、目を付けた騎士に渡すんじゃないですか?』
は? 私にはイニシャルで、見知らぬ騎士にドラゴン!?
『見かけましたけど、コナー公爵令嬢とモンティ侯爵令嬢は美人系、ララ様は庇護欲を掻き立てる可愛い系の令嬢ですから、騎士には堪らないでしょうね』
『は!? レイモンドは何故ララ嬢だけ名前で呼ぶんだ』
『昨日、池で一緒に鯉に餌をやりましたから。ララ様と呼んでも良いと承諾をもらいました。私のこともレイ様と呼んでもらってます』
『はあ!?あの子は私の婚約者候補だぞ!』
『名ばかりのでしょう?聞きましたよ。
本命は他の二人だって。ララ様は脱落させることを前提に、二人のストレスの矛先にしようと呼んだそうではありませんか』
『お前、それをあの子に!?』
『言えるわけないじゃないですか。
そんな酷いことをするために呼びつけたなんて、嫌われますよ』
嫌われる!?
『このまま僕はララ様と友人になって、学園を卒業したら母上がお持ちの子爵位をもらってララ嬢に申し込みます。
側で牽制しつつララ様の心を掴めれば、あと2年待ってくれると思いますから』
『は!? 何故レイモンドが?』
『ララ様が良い子だからですよ。それにすごく可愛い。学園でも社交でも親戚でも道端でも、ララ様ほど可愛い女の子はいませんからね。
ララ様にはすごく失礼な行為でしたが兄上には感謝しないといけませんね。ララ様を見つけて呼んでくださりありがとうございます』
『っ!』
何で私の婚約者候補にレイモンドが…、
酷い?嫌われる?失礼な行為?
会場に着くとララは王族席の前の特等席にいた。
そうか、兄が第二王子の側近だからか。
特等席から少し離れた一般の上席に座った。
しばらくすると、
『うわっ、そうきたか』
弟の目線の先にはララと第二王子が並んで座った。
王子の反対側に兄のディオスが座った。
何でララの隣に王子を座らせるんだ!
そもそも王子は上の王族席に座るのが普通だろうが!
しかも仲良く話し、ハンカチまで手に取った。
まさか、第二王子に!?
ハンカチは兄君の手に収まってホッとした。
だが、
『お酒、弱かったみたいですね』
第二王子とララがイチャついていた。
王子はララの髪を弄り、ララは王子の頬を突いていた。
ララ!!
『強敵が現れちゃいましたね。リュシアン王子殿下は婚約解消して以来、フリーですからね。
リュシアン王子殿下が真っ赤になって顔を覆いましたよ』
第二王子がララを抱き上げて下がってしまった。ララの護衛が1人ついて行く。
『(食べられちゃわないといいのですが)』
『(私のものだぞ!)』
『(兄上には何の権利もありませんよ。
候補とは、こちら側が勝手に付けた位置付けに過ぎません。正式な婚約者とは違い、何の効力もありません。
勝手にカルヴァロスが3人に絞っただけのこと。
笑われますから、そんな思い違いは止めてください。
しかも“私のもの”とは何ですか。
何を今更。到着早々冷遇しておいて。
兄上の本命は他の二人です)』
『………』
観戦が終わり、屋敷に戻ると母上から呼ばれた。
『ウィリアム。王家から早馬が到着して、連絡と手紙をいただいたわ。
まず、給仕が間違えてララ嬢にお酒を渡してしまい、酔って眠ってしまったらしいの。
夕食はお城で出すそうよ。目覚めたら戻って来ると言っていらしたわ』
『は!? 何を言っているのですか!迎えに行ってきます!』
『何を騒いでいるの。ララ嬢は婚約者にするために呼んだわけじゃないから問題ないし、兄君がついていらっしゃるのに連れて帰れないわ』
『っ!』
『あと、毎日11時半に迎えの馬車が来て、城に連れて行くそうよ。ララ嬢に仕事を頼んだらしいわ』
『うちが呼んだ婚約者候補ですよ!?そんな勝手なことを!』
『候補でしょう?
どうするかはララ嬢が決めることなの。
次期プルシア侯爵である兄君のディオス様の署名もあるから断る資格がまるで無いわ。
それに本当は候補じゃないじゃない。
貴方の選んだ本命はエリザベス嬢とミランダ嬢よ。今からお庭でもご案内になさい。
明日から令嬢達を置いて屋敷を出てはいけませんよ』
そんな……
仕方なく、順番に庭に誘った。
『ウィリアム様、演奏を聴きに行きませんか? チケットを入手しましたの』
『3枚あれば』
『2枚しかございませんわ』
『それではミランダ嬢を一人にしてしまう』
『大丈夫ですわ。ミランダ嬢は別にチケットを用意なさっていると聴きましたもの』
『そうか』
『何だか生臭い気がしますわ』
『池の近くに来たからな。鯉がいるんだ』
『嫌ですわ!あちらへ行きましょう』
ハンカチで口と鼻を押さえて顔を歪ませた。
ララだったら喜んで餌をやっただろうに。
ポケットに忍ばせていた鯉の餌が無駄になってしまった。
ミランダ嬢も同じ反応だった。
それに……夜会に登場した王女のような姿だった。昼間の庭だぞ!?
裾が馬鹿みたいに広がったドレスはとても豪華なもので、汚れるのを気にしていた。
庭を歩くのに来てくるなよ。
しかも、令嬢達のつけた香水が臭くて花の匂いが全く分からない。
『まあ、綺麗!良い香りだわ!』
嘘だろう!?どんな嗅覚してるんだよ。
犬でも香水が邪魔して花の匂いを嗅ぎ取れないぞ!?
『観劇のチケットがありますの』
『行くよ』
さっさと返事をしたのは一刻も早く別れたかったからだ。
エスコートしたからもう身体中臭い気がしてきた。
『カリン!直ぐに湯浴みの準備をしてくれ!
服は匂いが取れなければ棄ててくれ!』
『かしこまりました』
夕食もララは居ない。
ドレスは着替えたようだが湯浴みは未だだから香水臭くて食事が不味い。
父上も弟も顔を歪めていた。
夜の9時、やっとララが帰ってきた。
出迎えに行こうとするも、
『もう接触は控える時間でございます』
ロザリーナに止められた。
窓の外を覗いているとヨナスが出迎えたようだ。
しかし、馬車から降りてララに手を貸したのは誰だ!?暗くて見えない。
『ロザリーナ、二人の令嬢に香水を禁止させてくれ。付けるなら部屋食にさせると伝えてくれ。あと、ヨナスを部屋に寄越してくれ』
『かしこまりました』
ヨナスが来たので、
『送ってきたのは誰だった』
『王家の馬車でプルシア侯爵令息が送ってくださいました』
『ララは無事か』
『はい、ちゃんと歩いておられました』
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