【完結】嫌われているはずの婚約者が妻になった日から可愛くて仕方ない

ユユ

文字の大きさ
上 下
4 / 19

全てが塗り替えられていく

しおりを挟む
愛撫を重ねて丁寧に時間をかけて解す間もミアーナは嫌だからではなく、恥ずかしさと知らぬ刺激に身を捩ったり抵抗をする。

コトッ

クリームを手に取り、膣口と膣壁に塗り込んだ。

本当のミアーナを知る前は、もし処女だとしてもこんなに丁寧に解すこともせずクリームも使わず突っ込んで、痛みに歪んむ顔を拝もうなどと思っていた。

「熱い?」

「破瓜の痛みを誤魔化すクリームが効いてきたんだ」

「誤魔化す?」

「痛みはあるが、それを上回る快楽で気にならない。つまり媚薬入りのクリームだよ」

「……」

「ミアーナ。脱がせてくれ」

「ミアーナが言われるがまま、俺の下着を降ろすと引っかかって下に引っ張られた陰茎がバチンと腹に付いた」

ミアーナは凝視して固まった。

「触ってみるか?」

「えっと…怪我とか病気ではなく?」

ミアーナの手を掴み硬く勃ち上がった陰茎を握らせた。

「怪我でも病気でもない。ミアーナのナカに入りたくてこうなった」

「こんなに大きくて硬いモノなど入りませんよ?」

握らせたミアーナの手の上に手を重ねて上下にゆっくり扱いた。

「こうやって手でも刺激して勃たせるし、その胸に挟んで勃たせたり、舌で舐めたり咥えて勃たせたりするんだ。習わなかったか?」

「習いましたけど、こんなに大きいなんて知らなくて…また大きく…」

「…先端にキスをしてくれないか」

「え?」

亀頭をミアーナの口元へ近付けた。

チュッ

唇を離すと 亀頭の先と唇が粘液の糸で繋がっていた。ミアーナは首を傾げた後、亀頭の先の粘液を丁寧に舐めとった。

「ミアーナ…気持ちいい」

柔らかくて美しいミルキーブロンドに触れ、頭を撫でた。

一瞬嬉しそうな目をした後、パクっと咥えた。

口淫は貴族女性はあまりしたがらない。胸で挟むこともないし、正常位かそれに近い体位しか受け入れない。アンジェルも同じだ。口淫を頼んだが嫌がり、体位も何度か横になった状態で背後からさせてくれる程度。胸は挟めるほどは無い。

高級娼婦に咥えてもらったのは何ヶ月も前だ。
はっきり言えばミアーナの口淫は下手だが、温かくて舌触りも気持ちいい。そして視覚が何とも言えない興奮を与えている。

「ミアーナ…いい子だ」

嬉しそうな顔をすると先だけでなく、亀頭を全部口の中に収めた。

「歯は当てないように」

ゆっくり奥まで咥えると少し苦しそうな顔をした。

「嬉しいけど、無理はするな。嘔吐したら困るからな」

ズルッと出して呼吸を整えるとまた咥えた。

「唾を溜めて動かして」

ミアーナは分からないという顔をした。

「ミアーナ。今から動かすから、どうやって刺激するのか覚えるんだぞ」

「はい」

「唾を溜めて」

「ん」

「口を開けて」

少し開いた唇に亀頭を押し付けて ゆっくり押し入った。
ミアーナの髪に指を入れ頭部を掴むとそっと腰を動かした。

唾液の絡む音に恥ずかしさを感じたのか、顔が赤くなって瞳が潤む。

「こうやって刺激をするんだ。気持ちいいよ」

少しスピードを上げて口内を堪能した後、限界を迎えて腰を止めた。ミアーナは口いっぱいにしながら、更に大きく膨らむ亀頭を硬口蓋と舌で挟み、裏筋に舌を這わせた。

「っ!」

このまま果てたいという一瞬の葛藤に勝利して口から引き抜き勢いよく射精した。
顔や頭や胸にたくさんかかったが、驚くだけで嫌な顔をしなかった。今までの女なら怒るなり不機嫌になるところだ。

布で拭き、テーブルの上の湯の入ったポットでタオルを濡らして拭くと、薄化粧さえ落ちた。

酒の入ったグラスを持ち、口に含むとミアーナに口移しで飲ませた。
少し強めの酒にミアーナの顔は少し赤くなった。
彼女が酒を断ったのも赤くなるからなのだろう。

秘部に触れるとさっきよりも濡れていた。クリームのせいなのは明らかなのに、俺のモノを口で咥えながら下を濡らしたような気になって、先から精液を垂らした陰茎が硬く反り返った。

亀頭で秘部をヌルヌルと擦り上げ、膣口に押し付けるとゆっくり体重をかけて奥まで貫いた。
処女の肉を押し分ける独特の感触が陰茎を通して全身に伝いミアーナの体温に包まれた。

キツく締め上げ脚を小刻みに震わせているミアーナを見ると歯を食いしばり顔を歪めていた。

「痛いか?」

「っ」

涙がポロポロと溢れ、顔を背けた。

「ミアーナ、痛いのか!?」

「っ……私でも…ディオン様を…気持ち良くできていますか…ヒクッ」

そうか。俺の女遍歴を知っているのだな。こんなに泣くほど辛い思いをさせていたのか。

キツく抱きしめて涙を舐めとった。

「馬鹿だな。比べる必要なんかない。
一番気持ちいいし、ミアーナが誰にも身体を許していなくてすごく嬉しいよ」

「ううっ」

「口でしてくれたのも気持ち良かったし、すごく嬉しかった」

「へ、下手…でも?」

「上手かったら問題だ」

「やっぱり下手…」

「またしてくれると嬉しい」

「はい…月に1度ですね」

「……」

しまった。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

真実の愛の取扱説明

ましろ
恋愛
「これは契約結婚だ。私には愛する人がいる。 君を抱く気はないし、子供を産むのも君ではない」 「あら、では私は美味しいとこ取りをしてよいということですのね?」 「は?」 真実の愛の為に契約結婚を持ち掛ける男と、そんな男の浪漫を打ち砕く女のお話。 ✻ゆるふわ設定です。 気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。 ・話のタイトルを変更しました。

「お幸せに」と微笑んだ悪役令嬢は、二度と戻らなかった。

パリパリかぷちーの
恋愛
王太子から婚約破棄を告げられたその日、 クラリーチェ=ヴァレンティナは微笑んでこう言った。 「どうか、お幸せに」──そして姿を消した。 完璧すぎる令嬢。誰にも本心を明かさなかった彼女が、 “何も持たずに”去ったその先にあったものとは。 これは誰かのために生きることをやめ、 「私自身の幸せ」を選びなおした、 ひとりの元・悪役令嬢の再生と静かな愛の物語。

私のことはお気になさらず

みおな
恋愛
 侯爵令嬢のティアは、婚約者である公爵家の嫡男ケレスが幼馴染である伯爵令嬢と今日も仲睦まじくしているのを見て決意した。  そんなに彼女が好きなのなら、お二人が婚約すればよろしいのよ。  私のことはお気になさらず。

さようなら、婚約者様。これは悪役令嬢の逆襲です。

パリパリかぷちーの
恋愛
舞台は、神の声を重んじる王国。 そこでは“聖女”の存在が政治と信仰を支配していた。 主人公ヴィオラ=エーデルワイスは、公爵令嬢として王太子ユリウスの婚約者という地位にあったが、 ある日、王太子は突如“聖女リュシエンヌ”に心を奪われ、公衆の場でヴィオラとの婚約を破棄する。 だがヴィオラは、泣き叫ぶでもなく、静かに微笑んで言った。 「――お幸せに。では、さようなら」 その言葉と共に、彼女の“悪役令嬢”としての立場は幕を閉じる。 そしてそれが、彼女の逆襲の幕開けだった。

幼馴染と夫の衝撃告白に号泣「僕たちは愛し合っている」王子兄弟の関係に私の入る隙間がない!

小太りおばさん
恋愛
「僕たちは愛し合っているんだ!」 突然、夫に言われた。アメリアは第一子を出産したばかりなのに……。 アメリア公爵令嬢はレオナルド王太子と結婚して、アメリアは王太子妃になった。 アメリアの幼馴染のウィリアム。アメリアの夫はレオナルド。二人は兄弟王子。 二人は、仲が良い兄弟だと思っていたけど予想以上だった。二人の親密さに、私は入る隙間がなさそうだと思っていたら本当になかったなんて……。

【完結】そんなに好きなら、そっちへ行けば?

雨雲レーダー
恋愛
侯爵令嬢クラリスは、王太子ユリウスから一方的に婚約破棄を告げられる。 理由は、平民の美少女リナリアに心を奪われたから。 クラリスはただ微笑み、こう返す。 「そんなに好きなら、そっちへ行けば?」 そうして物語は終わる……はずだった。 けれど、ここからすべてが狂い始める。 *完結まで予約投稿済みです。 *1日3回更新(7時・12時・18時)

やり直すなら、貴方とは結婚しません

わらびもち
恋愛
「君となんて結婚しなければよかったよ」 「は…………?」  夫からの辛辣な言葉に、私は一瞬息をするのも忘れてしまった。

さようなら、わたくしの騎士様

夜桜
恋愛
騎士様からの突然の『さようなら』(婚約破棄)に辺境伯令嬢クリスは微笑んだ。 その時を待っていたのだ。 クリスは知っていた。 騎士ローウェルは裏切ると。 だから逆に『さようなら』を言い渡した。倍返しで。

処理中です...