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崩しきれていなかったので
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襲撃から3週間ほど経ったある休日、父がスプラナード邸に私を迎えにきた。
「ヘレナを捕らえたから登城する」
「私も行きます」
「ノエルくんも?」
「心配だからな」
あれからノエルくんと仲良くなれたと思う。
あの時、背に隠して王子から守ろうとしてくれた。
だからこの子を味方と認識した。
セイル様達は、“ノエルは人付き合いも女の子の扱いも知らない子だから、空回りするかもしれないけど少しだけ大目に見てあげて欲しい”と言われたのもある。
歴史の授業だけは面白いから一緒に受けている。
物知りのおじいちゃん先生の話はとても面白い。
お城に着くと公爵が待っていた。
歩きながら経緯を話してくれた。
宝石とかをお金に変えて大金を得て、殺し屋として傭兵達を雇ったらしい。
理由はマリッサとカーラの仇だって。
“殺していないですよ?”と聞いたら、大きな病院に連れて行かなくてはならなかったのに自宅でヘレナが治療していたけど、二人とも壊死が進み町医者に助からないと言われたようだ。
苦しませまいと首を絞めたらしい。
え?殺したの、ヘレナだよね?
しかも小屋の場所に行ったら焼失していて、その中に焼けた二人がいたんだって。
連れてこられたのは裁判を行う部屋みたいなところだった。
ノエルくんも一緒に襲われているので、被害者側として父と私、ノエルくんと公爵が席に着いた。
国王陛下と第二王子もいる。
名前なんだっけ。まあ、いいか。
調査部の人がヘレナが継母候補になるところから襲撃までの調査報告書を読んだ。
あ、ヘレナの亡くなった旦那さんの兄伯爵がいる。
もう顔が白いな。
ヘレナは……あれ、ヘレナ?
汚すぎて分からない。
口に布が巻かれてる。ンガンガ言ってるな。
陛「明らかな有罪だ。
元を辿れば、お前が娘達をけしかけて侯爵令嬢を虐待したから娘達もお前も制裁を受けた。
娘を殺したのはお前だろう」
陛下が合図を送ると口に巻かれた布が外された。
へ「クリスティーナは痣だったのに、マリッサとカーラは骨を折られたのですよ!」
私は手を挙げた。
陛「クリスティーナ嬢。発言を許す」
私「何故 痣には痣で返すもの的な考えなの?
過失の無い事故ならその主張もいいけと、悪意と故意によるものじゃない。
同じ方が不公平だよ。
あのさ、沢山の傭兵を殺しの依頼で雇うお金があるなら大きな病院に入院させてあげたら良かったのに、何でしなかったの?
生きられたじゃん。
あんたがマリッサとカーラに出す治療費を出し渋ったから死んだの。
私なら全てを売って食べ物も控えて治療費に充てるけどね。
お金になる財産があったのに娘に使うのは惜しかったんだね。
で、とどめにあんたが首を絞めたんだって?
すごいね。最後まで大きな病院に運ばなかったんだね。
私なら町医者が手遅れだと言っても、1%の望みをかけて大きな病院に運び込んで地に頭を付けて頼み込むよ。
全部あんたの選択なのに、なんで私が……私やスプラナード公子が殺されかけなきゃいけないの?
小屋で毎日マリッサやカーラは“痛い” “助けて” って母親に懇願していたでしょう?
よく無視できたよね。
きっと悪魔でも自分の子は助けると思うよ?」
へ「殺してやる!!
お前が殺したんだ!!」
私「……陛下。この人イっちゃってるので私からは以上です」
陛「そ、そうか。スプラナード家はどうかな」
公「クリスティーナ嬢と同じですので結構です」
陛「罪人ヘレナには極刑を言い渡す。
次にモーダー伯爵。其方はヘレナをファーズ侯爵の後妻にと推薦したことから、謂わばヘレナの保証人だ。しかも弟の妻とならば身内だな」
伯「赤の他人です!」
陛「それが通るわけがないだろう。
さて、どうしようか。
モーダー家の全てを没収しようか?ファーズ侯爵」
父「試しに娘に聞いてみても宜しいでしょうか」
陛「いいぞ」
父「クリスティーナ」
私「元々 子爵家が存在していたと思うのですが誰が継いだのですか」
調査部の人が手を挙げた。
調「モーダー伯爵が所有しました」
私「え?二つもですか?」
父「伯爵位を長男に継がせ、子爵位を次男に継がせるんだよ」
私「では、長男が学園を卒業しているなら世代交代を。
子爵位や領地財産は没収。公爵家の馬車や騎士達の装備や慰謝料を支払った後の全ては、褒賞用として国預かりにしては如何でしょう。
国で預かるのは苦ですか?」
陛「いや、そんなことはない。褒賞は誰に与えるのだ」
私「多くの人の命を救うことに貢献した人や、多くの人の生活を豊かにする発明をした人や、国を豊かにした人などから選んではいかがでしょう。
子爵位がちょっとと思われたなら男爵や準男爵に下げてからでもいいと思います。
迷宮入りの事件や大事件を解決できた有能な人材でも相応しいかと思います」
陛「分かった。使わせてもらおう」
ヘレナの処刑が直ぐに執行され、私はファーズ邸に戻ることにした。
「クリスティーナ嬢」
声の主は第二王子だった。
「はい」
「この前は私が悪かった。反省しています。
申し訳ありませんでした」
しっかりと頭を下げて謝ってくれた。
「分かった。いいですよ。謝ってくれてありがとうございます」
王族が頭を下げることは無いと言われているらしい。
陛下も下げてたけどね。
「良かった。ファーズ邸に戻るんだろう?近々遊びに行くよ」
「え?」
「じゃあ気を付けて」
え!ちょっと!
「チッ」
横で舌打ちしたのはノエルくんだ。
私の手をとり繋いでいる。
「ノエルくん。今までありがとうございました」
「授業があるから通ってきなよ」
歴史は聞きたいな。
「うん」
「ヘレナを捕らえたから登城する」
「私も行きます」
「ノエルくんも?」
「心配だからな」
あれからノエルくんと仲良くなれたと思う。
あの時、背に隠して王子から守ろうとしてくれた。
だからこの子を味方と認識した。
セイル様達は、“ノエルは人付き合いも女の子の扱いも知らない子だから、空回りするかもしれないけど少しだけ大目に見てあげて欲しい”と言われたのもある。
歴史の授業だけは面白いから一緒に受けている。
物知りのおじいちゃん先生の話はとても面白い。
お城に着くと公爵が待っていた。
歩きながら経緯を話してくれた。
宝石とかをお金に変えて大金を得て、殺し屋として傭兵達を雇ったらしい。
理由はマリッサとカーラの仇だって。
“殺していないですよ?”と聞いたら、大きな病院に連れて行かなくてはならなかったのに自宅でヘレナが治療していたけど、二人とも壊死が進み町医者に助からないと言われたようだ。
苦しませまいと首を絞めたらしい。
え?殺したの、ヘレナだよね?
しかも小屋の場所に行ったら焼失していて、その中に焼けた二人がいたんだって。
連れてこられたのは裁判を行う部屋みたいなところだった。
ノエルくんも一緒に襲われているので、被害者側として父と私、ノエルくんと公爵が席に着いた。
国王陛下と第二王子もいる。
名前なんだっけ。まあ、いいか。
調査部の人がヘレナが継母候補になるところから襲撃までの調査報告書を読んだ。
あ、ヘレナの亡くなった旦那さんの兄伯爵がいる。
もう顔が白いな。
ヘレナは……あれ、ヘレナ?
汚すぎて分からない。
口に布が巻かれてる。ンガンガ言ってるな。
陛「明らかな有罪だ。
元を辿れば、お前が娘達をけしかけて侯爵令嬢を虐待したから娘達もお前も制裁を受けた。
娘を殺したのはお前だろう」
陛下が合図を送ると口に巻かれた布が外された。
へ「クリスティーナは痣だったのに、マリッサとカーラは骨を折られたのですよ!」
私は手を挙げた。
陛「クリスティーナ嬢。発言を許す」
私「何故 痣には痣で返すもの的な考えなの?
過失の無い事故ならその主張もいいけと、悪意と故意によるものじゃない。
同じ方が不公平だよ。
あのさ、沢山の傭兵を殺しの依頼で雇うお金があるなら大きな病院に入院させてあげたら良かったのに、何でしなかったの?
生きられたじゃん。
あんたがマリッサとカーラに出す治療費を出し渋ったから死んだの。
私なら全てを売って食べ物も控えて治療費に充てるけどね。
お金になる財産があったのに娘に使うのは惜しかったんだね。
で、とどめにあんたが首を絞めたんだって?
すごいね。最後まで大きな病院に運ばなかったんだね。
私なら町医者が手遅れだと言っても、1%の望みをかけて大きな病院に運び込んで地に頭を付けて頼み込むよ。
全部あんたの選択なのに、なんで私が……私やスプラナード公子が殺されかけなきゃいけないの?
小屋で毎日マリッサやカーラは“痛い” “助けて” って母親に懇願していたでしょう?
よく無視できたよね。
きっと悪魔でも自分の子は助けると思うよ?」
へ「殺してやる!!
お前が殺したんだ!!」
私「……陛下。この人イっちゃってるので私からは以上です」
陛「そ、そうか。スプラナード家はどうかな」
公「クリスティーナ嬢と同じですので結構です」
陛「罪人ヘレナには極刑を言い渡す。
次にモーダー伯爵。其方はヘレナをファーズ侯爵の後妻にと推薦したことから、謂わばヘレナの保証人だ。しかも弟の妻とならば身内だな」
伯「赤の他人です!」
陛「それが通るわけがないだろう。
さて、どうしようか。
モーダー家の全てを没収しようか?ファーズ侯爵」
父「試しに娘に聞いてみても宜しいでしょうか」
陛「いいぞ」
父「クリスティーナ」
私「元々 子爵家が存在していたと思うのですが誰が継いだのですか」
調査部の人が手を挙げた。
調「モーダー伯爵が所有しました」
私「え?二つもですか?」
父「伯爵位を長男に継がせ、子爵位を次男に継がせるんだよ」
私「では、長男が学園を卒業しているなら世代交代を。
子爵位や領地財産は没収。公爵家の馬車や騎士達の装備や慰謝料を支払った後の全ては、褒賞用として国預かりにしては如何でしょう。
国で預かるのは苦ですか?」
陛「いや、そんなことはない。褒賞は誰に与えるのだ」
私「多くの人の命を救うことに貢献した人や、多くの人の生活を豊かにする発明をした人や、国を豊かにした人などから選んではいかがでしょう。
子爵位がちょっとと思われたなら男爵や準男爵に下げてからでもいいと思います。
迷宮入りの事件や大事件を解決できた有能な人材でも相応しいかと思います」
陛「分かった。使わせてもらおう」
ヘレナの処刑が直ぐに執行され、私はファーズ邸に戻ることにした。
「クリスティーナ嬢」
声の主は第二王子だった。
「はい」
「この前は私が悪かった。反省しています。
申し訳ありませんでした」
しっかりと頭を下げて謝ってくれた。
「分かった。いいですよ。謝ってくれてありがとうございます」
王族が頭を下げることは無いと言われているらしい。
陛下も下げてたけどね。
「良かった。ファーズ邸に戻るんだろう?近々遊びに行くよ」
「え?」
「じゃあ気を付けて」
え!ちょっと!
「チッ」
横で舌打ちしたのはノエルくんだ。
私の手をとり繋いでいる。
「ノエルくん。今までありがとうございました」
「授業があるから通ってきなよ」
歴史は聞きたいな。
「うん」
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