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こっちの世界にもいるんだ
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「………」
机の前で固まる私の背後にノエルくんが立った。
「ティナ、どうした」
「机に落書きがね」
“アバズレ!” と書いてあった。
「誰だよこんな卑怯なことするのは」
「う~ん。間違いなく 捻くれて心が荒んでモテない育ちの悪い女でしょうね」
「女だって分かるのか?」
「文字の感じがね。汚い文字だけど、女だと思う。
こんな7歳児がやりそうなことをデビュー後の人がやるのね。私の子なら ぶん殴って締め上げるな」
「……頼む。先に理由を聞いてやってくれ」
「ちょっと!コレの味方するの!?」
「違うよ。ティナの子の話だよ」
「ノエル~ 生物の教科書貸してくれ……って、この机、クリスティーナのだろう」
「殿下。気にしないでください。
見つけたら落とし前をつけさせるんで」
拳を作って微笑んだ
「ノエル。クリスティーナが暴れる前に知らせてくれ」
「大丈夫ですよ。女相手には手加減しますから」
「女かぁ。こんなことする女は絶対に嫁に貰いたくないな」
「私も嫌ですよ。こんな女に子なんか産ませたくないですね」
「酸素が勿体無いから息の根止めちゃいますか」
「サンソ?」
「呼吸で取り込んでるものらしいです」
「クリスティーナは時々変なことを言うよね」
「変じゃないです」
「机、替えてやるよ」
「ええ!?ノエルくんにアバズレ机なんて渡せないよ」
「アバズレ机って…なんか命名みたいに言うなぁ」
「じゃあ、もっと書いちゃう?」
「何でだよ」
「何で書くつもりだ?」
「“優しい不器用男” とか、“いい匂いさせるんじゃねぇ” とか」
「悪口になってないよ。ノエルは評価高くていいな」
「ティナ…恥ずかしい」
「いや、アバズレだって恥ずかしいからね?」
「恥ずかしいの種類違うと思うけどね」
「どうしましたか?」
そこに先生が来てしまった。机を見て固まった。
「ファーズさん。貴女じゃないですよね」
「私は未経験ですからアバズレじゃありません」
「…言い直しますね。貴女が書いたのではないんですよね」
「書いていません」
「机を交換させましょう。
全く。家族の恥晒しみたいな生徒が紛れているようですね」
「私はアバズレじゃありません」
「書いた人のことを言っているのですよ」
「私、アバズレるほどモテないのに」
「ファーズさんはそのままでいいですよ。
不得意科目も頑張ってくれたらそれでいいです」
「先生、追い討ちは止めてください」
「スプラナードくん。ファーズさんの勉強の面倒も見てあげてください」
「ティナ。帰ったら勉強しようか」
「やだ」
「先生、終わりました」
「スプラナードくん。諦めるのが早いですね。甘やかさないでくださいね」
「ティナは勉強できなくても大丈夫です」
「やった」
「ファーズさん。“やった”じゃありません。
何のために学園に通っているのですか?
放課後に残して勉強させますよ」
「先生酷い」
「全く酷くありません」
私はこの先生が好きだ。
いつも構ってくれるから。
「先生 好き」
「この子は……スプラナードくん。その目は止めなさい」
机の前で固まる私の背後にノエルくんが立った。
「ティナ、どうした」
「机に落書きがね」
“アバズレ!” と書いてあった。
「誰だよこんな卑怯なことするのは」
「う~ん。間違いなく 捻くれて心が荒んでモテない育ちの悪い女でしょうね」
「女だって分かるのか?」
「文字の感じがね。汚い文字だけど、女だと思う。
こんな7歳児がやりそうなことをデビュー後の人がやるのね。私の子なら ぶん殴って締め上げるな」
「……頼む。先に理由を聞いてやってくれ」
「ちょっと!コレの味方するの!?」
「違うよ。ティナの子の話だよ」
「ノエル~ 生物の教科書貸してくれ……って、この机、クリスティーナのだろう」
「殿下。気にしないでください。
見つけたら落とし前をつけさせるんで」
拳を作って微笑んだ
「ノエル。クリスティーナが暴れる前に知らせてくれ」
「大丈夫ですよ。女相手には手加減しますから」
「女かぁ。こんなことする女は絶対に嫁に貰いたくないな」
「私も嫌ですよ。こんな女に子なんか産ませたくないですね」
「酸素が勿体無いから息の根止めちゃいますか」
「サンソ?」
「呼吸で取り込んでるものらしいです」
「クリスティーナは時々変なことを言うよね」
「変じゃないです」
「机、替えてやるよ」
「ええ!?ノエルくんにアバズレ机なんて渡せないよ」
「アバズレ机って…なんか命名みたいに言うなぁ」
「じゃあ、もっと書いちゃう?」
「何でだよ」
「何で書くつもりだ?」
「“優しい不器用男” とか、“いい匂いさせるんじゃねぇ” とか」
「悪口になってないよ。ノエルは評価高くていいな」
「ティナ…恥ずかしい」
「いや、アバズレだって恥ずかしいからね?」
「恥ずかしいの種類違うと思うけどね」
「どうしましたか?」
そこに先生が来てしまった。机を見て固まった。
「ファーズさん。貴女じゃないですよね」
「私は未経験ですからアバズレじゃありません」
「…言い直しますね。貴女が書いたのではないんですよね」
「書いていません」
「机を交換させましょう。
全く。家族の恥晒しみたいな生徒が紛れているようですね」
「私はアバズレじゃありません」
「書いた人のことを言っているのですよ」
「私、アバズレるほどモテないのに」
「ファーズさんはそのままでいいですよ。
不得意科目も頑張ってくれたらそれでいいです」
「先生、追い討ちは止めてください」
「スプラナードくん。ファーズさんの勉強の面倒も見てあげてください」
「ティナ。帰ったら勉強しようか」
「やだ」
「先生、終わりました」
「スプラナードくん。諦めるのが早いですね。甘やかさないでくださいね」
「ティナは勉強できなくても大丈夫です」
「やった」
「ファーズさん。“やった”じゃありません。
何のために学園に通っているのですか?
放課後に残して勉強させますよ」
「先生酷い」
「全く酷くありません」
私はこの先生が好きだ。
いつも構ってくれるから。
「先生 好き」
「この子は……スプラナードくん。その目は止めなさい」
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