【完結】道をそれた少女は別世界でも竹刀を握る

ユユ

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もう一人の友達

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私はノエルくんだけでなく、ウィリアム王子殿下とも仲良くなった。
ノエルくんほどではないけど、私達3人は幼馴染になった。

ウ「ノエルがBクラスだなんて。
一緒に過ごせると思ったのに」

私「私のせいです」

ノ「ティナを野放しにはできませんから」

ウ「同じ教師に習ったのにな」

私「すみません」

ノ「ティナは好きなことだけは一生懸命になるからそれでいいんです。興味のない科目だって、最低ライン以上はあるんですから」

ノエルくん!私の味方!

私「殿下はクラスにお友達できましたか?」

ウ「顔見知りがいるからね」

私「その人達と食べたらどうですか」

ウ「聞いたか?ノエル。私は邪魔らしい」

私「本当に殿下はノエルくんが大好きですね」

「「……」」



入学して1週間も経つと、教室に戻るとノエルくんは不機嫌になることがある。

私の後ろのノエルくんの隣は 子爵令嬢のバーバラ・ノマック。
彼女は姉妹の長女。
ノマック家はお金持ちの部類らしい。
確かにいつもキラキラしたものを身に付けている。

私の隣は侯爵家のアラン・オッセン。
彼は兄姉のいる次男。
女ったらし予備軍と見てる。


馴れ馴れしいオッセンくんは、数日で私の髪に触れようとしてノエルくんに手を弾かれた。

“2人は婚約してるの?” と聞かれて違うと言ったら、“スプラナードくんには関係ないよね?”と言われてノエルくんは不機嫌。

さらに隣のノマックさんが馴々しくするから更に不機嫌。午前中の授業が終わると私を連れて足早に教室を出るし、午後の授業が終われば私の荷物もまとめだす。



今日、登校するとノマックさんが私とノエルくんに招待状を渡してきた。

「週末、うちで夜会を開くの。良かったらどうぞ。
着るドレスが無ければ私のを貸すわ。
何年か前のならサイズが合うかもしれないもの。
スプラナードくん、絶対に来てね」

「お前、今なんて言った」

「ねえ、仮装大会か何かやるの?」

「は?」

「着るドレスが無いって、よっぽどのテーマなのね」

招待状を彼女の手に戻した。

「頑張ってね。この日は演奏を聞きに来いって ノエルくんと殿下に誘われてるの。お泊まり会になるから行けないわ」

「っ!!」

「私のことは二度と誘わなくていいからな」

「え!?」

ノエルくんも返した。

「ティナ、帰るぞ」

「ノエルくん。今日はキラ様がお出かけに連れて行ってくれるって」

「じゃあ急ごう」

ノエルくんは私の鞄も持つと手を繋いで歩き出した。

ふとノマックさんを見ると睨まれてしまった。



その数日後、私は通りすがりに何人かの女生徒から“身の程知らず”とか “淫乱” とか言われるようになった。

え? 大人しくしてるし、淫乱って…クリスティーナは色気無いし処女なんですけど。


お昼休みの食堂で、食事を終えて小さなカップデザートを食べているときにノエルくんと殿下に聞いてみた。

「ねえ。何故か通りすがりに女の子が、“身の程知らず”とか “淫乱” とか、今日は“アバズレ” って言われたの。私 処女だし、恋人もいないんだけど」

ノエルくんは吹き出し、殿下は咽せた。

「殿下はお水飲んでください。ノエルくん、今拭くから動かないで」

ノエルくんのお世話をしながら話を続けた。

「夜会とか行かないし、興味もないんだけどな。
婚約者がいる殿下とは友達だし、必ずノエルくんも一緒でしょ?
他に婚約者持ちの仲のいい子なんていないし。

まさか、私にそっくりさんの色気あふれる令嬢が男を引っ掛けてるとか」

「いいよ、クリスティーナはいつもの通りで過ごしてくれたら」

「そうだよ ティナ。武器は持ってきちゃ駄目だからな」

「え、何? もしかして私が暴れていい案件?」

「ティナ、学園内は止めて」

「こっちで対応するから」

「ティナ、明日のメニューはティナが教えた唐揚げらしいぞ」

「やった。朝は抜かないと」

「食べて来ないと授業中にお腹が鳴るよ」

「その時はノエルくんが被ってくれるはず」

「ちゃんと食べるように ファーズ家の使用人に伝えないと」

「家で揚げて貰えばいいじゃないか」

「作る人によって味とか微妙に違うんです。
みんなアレンジし始めちゃうから。

この間はシナモン付けてくれちゃって」

「あ、あれ唐揚げだったのか。まるで別の食べ物だったな。それで機嫌が悪かったのか」

「アレンジすることで成功レシピが生まれるからいいとは思うんだけど、先ずは少量作って味見しようよって思うの。私に毒味させるのよ?

殿下も嫌ですよね、シナモンまみれの唐揚げ」

王城うちにはそんなツワモノはいないよ。
今度そっちに夕飯食べに行こうかな」

「じゃあ、殿下の分だけシナモンで」

「それ、虐めだからね」



この後、通りすがりに言われたのは

“はしたない” “飢えてるのね”


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