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目覚め
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私は、入角新奈。16歳。
目が覚めると絵本の中にあるようなベッドに寝ていた。
部屋も全く身に覚えがない。
身体を起こそうとするも痛くて起き上がれない。
そこで気がついた。黒髪のはずの私の髪は桃花色だった。
「お嬢様!!」
紫色の髪をしたメイド服のお姉さんが駆け寄ってきた。
「ああっ!お嬢様!お嬢様!」
ちょっと煩い。
「すみません、鏡で顔を見たいのですが」
「お嬢様?」
「起きられないので手鏡を」
「はい!」
手鏡を渡され顔を確認した。
白い肌、桃花色の髪と瞳。髪の方が色が薄めだ。
他人事のように鏡に映る女の子を眺めていると頭にスタンガンの電流を流されたような衝撃と共に沢山の映像が流れ込んできた。
「お嬢様!ニーナお嬢様!!」
遠のく意識下でも思う。煩い。
次に目覚めた時には状況の整理がついていた。
私は元の世界で、6歳上の兄の運転で、祖父母の家に向かっていたはずだった。
スマホをいじっていたから何が起きたかもわからずに死んだのだろう。
そしてこの顔、色、ニーナ。
これは姉がやっていた乙女ゲームの世界だと分かる。
乙女ゲームでソレか?と思う展開があり、姉の趣味を疑ったが、攻略対象の暗殺者に一目惚れした姉は私を巻き込んで夢中でゲームをやっていた。
姉は部活の大会が近いので家に残ったはずだから、生き延びているだろう。
礼桜兄はどうなったのかな。
「お嬢様~!!」
「マリエル。お願いだから騒がないで」
「すみませんっ!」
「何日経ったの?」
「転落後、3日眠り続けおられました。
昨日一度目を覚まされたのですが、気を失われて」
「変わったことは?」
「一度レイノルズ公爵令息様がお見舞いにいらっしゃいました」
「何か言っていた?」
「聞き間違いだと思いますが舌打ちをして“また来る”とおっしゃいました」
「レイノルズ家に“見舞いは不要、療養するのでお構いなく”とメッセージを送って」
「公爵令息様にですか!?」
「そうよ。会いたくないの。もし訪ねてきても寝てるので通せないと伝えて。
“会わせるには伯爵と医師の許可が必要です”と言えばいいわ」
「本当によろしいのですか?」
「本気よ。卒業する頃には婚約は無くなっているわ」
「ええっ!?」
「静かに。頭が痛いわ」
「申し訳ございません。他の者にも伝えて、軽食をお持ちします」
「ありがとう」
「ふぅ」
ロバート・レイノルズ公爵令息と婚約したのは入学する1年前。
先代のレイノルズ公爵は事業に大失敗をして多額の負債を抱えた。
死後、ロバートのお父様が後を継いで公爵となり借金も相続した。
公爵はロバートを金持ちの令嬢と婚約させ支援金を貰っていたが、令嬢の領地の不作が続き、支援が出来ないと言われると婚約を解消した。
それが入学の1年と少し前。
その後、イリス家という新たな金蔓を探し当てた。
何故そんな厄介な婚約をしたのかというと、私が望んだからだ。そう。ロバートに一目惚れをしたのだ。
娘可愛さにそんな不良債権と婚約させ、大事なお金を公爵家に貢いでいる。
あんなクズに。
目覚めたことを知った父と母が部屋に来た。
「ニーナ!」
「ニーナ!良かったわ!」
「ニーナ、言伝を聞いたのだが理由を説明してもらいたい」
そうだよね。我儘で婚約させてもらったのに説明無しとはいかないよね。
「実は…」
目が覚めると絵本の中にあるようなベッドに寝ていた。
部屋も全く身に覚えがない。
身体を起こそうとするも痛くて起き上がれない。
そこで気がついた。黒髪のはずの私の髪は桃花色だった。
「お嬢様!!」
紫色の髪をしたメイド服のお姉さんが駆け寄ってきた。
「ああっ!お嬢様!お嬢様!」
ちょっと煩い。
「すみません、鏡で顔を見たいのですが」
「お嬢様?」
「起きられないので手鏡を」
「はい!」
手鏡を渡され顔を確認した。
白い肌、桃花色の髪と瞳。髪の方が色が薄めだ。
他人事のように鏡に映る女の子を眺めていると頭にスタンガンの電流を流されたような衝撃と共に沢山の映像が流れ込んできた。
「お嬢様!ニーナお嬢様!!」
遠のく意識下でも思う。煩い。
次に目覚めた時には状況の整理がついていた。
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スマホをいじっていたから何が起きたかもわからずに死んだのだろう。
そしてこの顔、色、ニーナ。
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姉は部活の大会が近いので家に残ったはずだから、生き延びているだろう。
礼桜兄はどうなったのかな。
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「マリエル。お願いだから騒がないで」
「すみませんっ!」
「何日経ったの?」
「転落後、3日眠り続けおられました。
昨日一度目を覚まされたのですが、気を失われて」
「変わったことは?」
「一度レイノルズ公爵令息様がお見舞いにいらっしゃいました」
「何か言っていた?」
「聞き間違いだと思いますが舌打ちをして“また来る”とおっしゃいました」
「レイノルズ家に“見舞いは不要、療養するのでお構いなく”とメッセージを送って」
「公爵令息様にですか!?」
「そうよ。会いたくないの。もし訪ねてきても寝てるので通せないと伝えて。
“会わせるには伯爵と医師の許可が必要です”と言えばいいわ」
「本当によろしいのですか?」
「本気よ。卒業する頃には婚約は無くなっているわ」
「ええっ!?」
「静かに。頭が痛いわ」
「申し訳ございません。他の者にも伝えて、軽食をお持ちします」
「ありがとう」
「ふぅ」
ロバート・レイノルズ公爵令息と婚約したのは入学する1年前。
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死後、ロバートのお父様が後を継いで公爵となり借金も相続した。
公爵はロバートを金持ちの令嬢と婚約させ支援金を貰っていたが、令嬢の領地の不作が続き、支援が出来ないと言われると婚約を解消した。
それが入学の1年と少し前。
その後、イリス家という新たな金蔓を探し当てた。
何故そんな厄介な婚約をしたのかというと、私が望んだからだ。そう。ロバートに一目惚れをしたのだ。
娘可愛さにそんな不良債権と婚約させ、大事なお金を公爵家に貢いでいる。
あんなクズに。
目覚めたことを知った父と母が部屋に来た。
「ニーナ!」
「ニーナ!良かったわ!」
「ニーナ、言伝を聞いたのだが理由を説明してもらいたい」
そうだよね。我儘で婚約させてもらったのに説明無しとはいかないよね。
「実は…」
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