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ベレニスとジョルジーヌ 2
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【 ジョルジーヌの視点 】
今日はあの人が店に来る日だった。
呼び出しを待ってると下男が走ってやってきた。
『ジョルジーヌ、走って厨房に!』
手を引かれ厨房に行くと熱いお湯を浸して絞ったタオルを二枚首元と顔に当てられた。
熱い!
『五分続けるから我慢しろ!』
その間に事情説明をうけた。
『熱がある振りをしろ!疑われたらベレニスが無事じゃ済まない!』
あたためてお客様の待合室へ行くとあの人が待っていた。
スッと立ち上がり私の額に手を当てると信用してもらえた。
私はベレニスと部屋に戻ると怒った。
『馬鹿なことを!!』
『だって、』
『どんな目に遭うのか分かってるでしょ!』
『でも、私が加われば辛いの半分にしてあげられるもん』
『嬉しくない!……こんなの嬉しくないよベレニス』
血の繋がった人達に裏切られ、売られた先で、血のつながらない小さな女の子に救われた日だった。
一人じゃない。ベレニスがいれば生きていける。そう思えた。
あれから4年、私は17歳、ベレニスは15歳になっていた。
ついにベレニスも客を取り始めた。
ベレニスが15歳の誕生日を迎えた日にあの人が息子を連れてきたのだ。
私は事前にあの人から聞いていた。
『ベレニスは息子の筆下ろしに使う予定だ。
次の週末は誕生日なんだって?
初体験にはちょうどいい日だ。ジョルジーヌもそう思うだろう?』
私はデボラ様に相談すると潤滑剤をくれた。
『できるだけ痛くないように解してあげるくらいしかできないよ。
入り口を入念に広がるようにして、膣は程々にしないと膜に影響するからね。
こっちの軟膏は少し麻痺させる効果があるから当日塗りこんであげなさい』
『ありがとうございます』
その日から毎日解して、当日は解した後軟膏を塗り込んだ。
『ピリピリする』
『出来る限りのことはしたわ。後は逆らっちゃ駄目よ。痛くても我慢するの』
『分かったわ』
思った通り、あの人の息子も前戯無しで処女の体を貫通させた。
ベレニスは泣かなかった。
『結構痛かったけど、ジョルジーヌの比じゃないのよね。
私にはジョルジーヌがいるから大丈夫』
ベレニスは他の娼婦と同じようにその日その日の客を取らされた。
それから二ヶ月後、デボラ様が私達の部屋に来た。
『城から使者が来て今帰ったんだけど、数日雇いたいらしい。お前達、話が来たら受けなさい』
『私達は貴族は……』
『報酬がいいから行きなさい。ジョルジーヌはまだ半分、ベレニスはほとんど借金が残っているんだよ? 私があんた達なら行くよ』
『……ありがとうございます』
デボラ様の言った通り、支配人に呼び出された。
城で数日言う通りに動いてくれる役者を探しているが、実際に閨はない。
若く見栄え良く、品があり豊満で秘密を守れる娼婦を二人探しているということだった。
『引き受けさせてください』
『私もします』
そして、指定日に城から迎えの馬車が来た。
城に到着すると客間に通されて、先に誓約書を書かされた。そして宰相様と第一王子殿下から説明を受けた。
は!? 隣国の王女との婚約を解消したいから嫌われるように芝居をするから協力してほしい!?
他国の王族を騙す片棒を担げと言うの!?
でもここまで来て王族の依頼を断れるわけがない。
マナー講習を受けたり全身を磨いたり、ドレスを作ったりしている内に宰相補佐が一人の少女を連れてきた。
『このご令嬢が今回の総指揮を取ってくださいます』
はあ!? 正気なの!?
聞けば10歳の伯爵令嬢だと言う。
私達は傲慢で従わないものに対して酷い仕打ちをする貴族達をよく知っているから、この令嬢にも警戒をしていた。
だけど彼女は本当に総司令官だった。
王妃様にも第一王子殿下にも宰相様にも騎士団長様にも容赦がないし、特に第一王子にとんでもない台詞を言わせようとする。
動揺はするが誰一人怒らず不満を言わない。
彼女は私達にも心を配った。
しかも女子会というものに招待をしてくれたのだ。
令嬢の客室の前に行くと騎士がいた。令嬢と誰かが扉の直ぐ向こう側で話をしているのかしっかりと聞こえてきた。
この声は……
第一王子殿下が私達と令嬢の関係を快く思っていないことが分かった。
戻ろうかとベレニスと目を合わせた時に令嬢の怒った声が聞こえてきた。
彼女は第一王子殿下に怯むことなく、私達の味方をしてくれたのだ。
ベレニスが私の手を握った。私も握り返した。
いい知れない刺激が脳から喉を通り胸を通り腹を通り足に駆け抜けて行く。鳥肌まで立ってきた。
扉が開くと発光したように眩い令嬢がいた。
“ティーティア・ヴェリテ”私達の希望の光。
今日はあの人が店に来る日だった。
呼び出しを待ってると下男が走ってやってきた。
『ジョルジーヌ、走って厨房に!』
手を引かれ厨房に行くと熱いお湯を浸して絞ったタオルを二枚首元と顔に当てられた。
熱い!
『五分続けるから我慢しろ!』
その間に事情説明をうけた。
『熱がある振りをしろ!疑われたらベレニスが無事じゃ済まない!』
あたためてお客様の待合室へ行くとあの人が待っていた。
スッと立ち上がり私の額に手を当てると信用してもらえた。
私はベレニスと部屋に戻ると怒った。
『馬鹿なことを!!』
『だって、』
『どんな目に遭うのか分かってるでしょ!』
『でも、私が加われば辛いの半分にしてあげられるもん』
『嬉しくない!……こんなの嬉しくないよベレニス』
血の繋がった人達に裏切られ、売られた先で、血のつながらない小さな女の子に救われた日だった。
一人じゃない。ベレニスがいれば生きていける。そう思えた。
あれから4年、私は17歳、ベレニスは15歳になっていた。
ついにベレニスも客を取り始めた。
ベレニスが15歳の誕生日を迎えた日にあの人が息子を連れてきたのだ。
私は事前にあの人から聞いていた。
『ベレニスは息子の筆下ろしに使う予定だ。
次の週末は誕生日なんだって?
初体験にはちょうどいい日だ。ジョルジーヌもそう思うだろう?』
私はデボラ様に相談すると潤滑剤をくれた。
『できるだけ痛くないように解してあげるくらいしかできないよ。
入り口を入念に広がるようにして、膣は程々にしないと膜に影響するからね。
こっちの軟膏は少し麻痺させる効果があるから当日塗りこんであげなさい』
『ありがとうございます』
その日から毎日解して、当日は解した後軟膏を塗り込んだ。
『ピリピリする』
『出来る限りのことはしたわ。後は逆らっちゃ駄目よ。痛くても我慢するの』
『分かったわ』
思った通り、あの人の息子も前戯無しで処女の体を貫通させた。
ベレニスは泣かなかった。
『結構痛かったけど、ジョルジーヌの比じゃないのよね。
私にはジョルジーヌがいるから大丈夫』
ベレニスは他の娼婦と同じようにその日その日の客を取らされた。
それから二ヶ月後、デボラ様が私達の部屋に来た。
『城から使者が来て今帰ったんだけど、数日雇いたいらしい。お前達、話が来たら受けなさい』
『私達は貴族は……』
『報酬がいいから行きなさい。ジョルジーヌはまだ半分、ベレニスはほとんど借金が残っているんだよ? 私があんた達なら行くよ』
『……ありがとうございます』
デボラ様の言った通り、支配人に呼び出された。
城で数日言う通りに動いてくれる役者を探しているが、実際に閨はない。
若く見栄え良く、品があり豊満で秘密を守れる娼婦を二人探しているということだった。
『引き受けさせてください』
『私もします』
そして、指定日に城から迎えの馬車が来た。
城に到着すると客間に通されて、先に誓約書を書かされた。そして宰相様と第一王子殿下から説明を受けた。
は!? 隣国の王女との婚約を解消したいから嫌われるように芝居をするから協力してほしい!?
他国の王族を騙す片棒を担げと言うの!?
でもここまで来て王族の依頼を断れるわけがない。
マナー講習を受けたり全身を磨いたり、ドレスを作ったりしている内に宰相補佐が一人の少女を連れてきた。
『このご令嬢が今回の総指揮を取ってくださいます』
はあ!? 正気なの!?
聞けば10歳の伯爵令嬢だと言う。
私達は傲慢で従わないものに対して酷い仕打ちをする貴族達をよく知っているから、この令嬢にも警戒をしていた。
だけど彼女は本当に総司令官だった。
王妃様にも第一王子殿下にも宰相様にも騎士団長様にも容赦がないし、特に第一王子にとんでもない台詞を言わせようとする。
動揺はするが誰一人怒らず不満を言わない。
彼女は私達にも心を配った。
しかも女子会というものに招待をしてくれたのだ。
令嬢の客室の前に行くと騎士がいた。令嬢と誰かが扉の直ぐ向こう側で話をしているのかしっかりと聞こえてきた。
この声は……
第一王子殿下が私達と令嬢の関係を快く思っていないことが分かった。
戻ろうかとベレニスと目を合わせた時に令嬢の怒った声が聞こえてきた。
彼女は第一王子殿下に怯むことなく、私達の味方をしてくれたのだ。
ベレニスが私の手を握った。私も握り返した。
いい知れない刺激が脳から喉を通り胸を通り腹を通り足に駆け抜けて行く。鳥肌まで立ってきた。
扉が開くと発光したように眩い令嬢がいた。
“ティーティア・ヴェリテ”私達の希望の光。
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