169 / 173
ミーシェの花園
しおりを挟む
【 ヒリス・クリュニーの視点 】
「陛下!とうとうやってきました!」
「ユゲット、落ち着いて詳しく話せ」
「残っていたライアン様の結婚式の招待状を強請っておりましたら承諾してもらえましたわ!
陛下の分だけですが、チャンスですわ!
ミーシェ様は分身のライアン様が婚姻したら、喪失感や寂しさでガードが緩みます!
流されやすさを活かすのです!」
ユゲット側妃、変わりましたね。
レオン様の前では怯えていたのに。
今では友人の様ではないですか。
「何処でやるんだ」
「サルト領です。
私もそのうちサルトに行きたいです」
「すごく良いところだぞ」
あの令嬢が正妃……大丈夫か?豹変しないといいけどな。
フラれて帰ってきます様にと願うのは駄目なことだろうか。
私はあの令嬢が賢い傾国の美女ではないのかと不安で仕方ない。
しかし祈りも虚しく、令嬢を連れて陛下が帰城したことを知った。城を発ってから戻るまで一カ月を要した。
早速陛下は朝からソワソワしていて、ついに昼になると私にミーシェ様の行動を聞いてきた。
私は帝王の執務補佐ですよ?
順番に弟殿下達と過ごされていると聞いたレオン様は青筋を立てていた。
騙す様に連れてきて、道中馬車で体を繋げて、心ここに在らず。まさに傾国の美女。
今までのレオン様を覆してしまった。
様子を見てこいと言われ、ブリアック殿下と過ごすミーシェ様を見に行った。
“本気でミーシェが嫌で無理強いしたら私は既に生きていない”
これがそのままの意味だということ、戴冠式の事件も実力があってのことだということが分かった。
何故なら目の前でメディ副団長が三連敗して膝をついているのだから。
「ミーシェ様、私に剣術を教えてください」
「駄目です。例え嫁いだとしても駄目です。
もし私が離縁して帝国や帝王の秘密を漏らしていたら嫌でしょう?それと同じです」
「では、手合わせをしてください。勝手に覚えるのはいいですか」
「そうですね。では時々」
「毎日!」
「毎日は嫌です。見てください。副団長だけではないのですよ?」
周囲には目を輝かせた男達が模造剣を持って待っていた。
ベンチで項垂れているのはブリアック殿下だ。先にやって負けたのだろう。
レオン様の言っていた秀でた能力を持っている。副団長が惨敗ならきっと帝国一の能力ということになる。
執務室に戻り報告した。
「副団長が三連敗して膝をつき、弟子入りを懇願していました。断られましたが。
ブリアック殿下は既に負けた後なのでしょう。ベンチで項垂れておられました」
「そうか。健全だったのだな」
つまり陛下は虫が付くのを恐れているのか。
翌日、ヤニック殿下と過ごすミーシェ様を見に行った。
「どうした」
「陛下が、ミーシェ様の動向を気になさっておられます。
忙しくて構うことができませんので退屈しておられないか心配なのです」
「そうか、其方も同席するといい」
「ありがとうございます」
まさか不貞を疑っているとは言えないので嘘をつかせてもらった。
ヤニック殿下が地図を取り出し、ミーシェ様が指し示す。
「ここと、ここと、ここに宿泊しました」
「お父上が騎士達の分まで個室を与えるのに客をどかしたというのは本当ですか?」
「条件を提示して系列店や空いている宿に移ってもらいました。強制ではありません。
皆さん喜んで移って下さったと聞いております」
「そうですか。宿はお知り合いとか」
「サルトからグラース城までと、サルトから帝国までの道中で父が見込んだ宿にアドバイスや物資の融通をすることで姉妹店とまではいきませんが仲良くしています。
ただでさえ馬車移動で疲れるのですから良い宿で体を休めたいですよね」
「次からは私も教えていただいた宿を利用してみます」
「ありがとうございます。
これ、持ってきました」
ドチャッ
なんだ?
「開けてもよろしいですか?」
「どうぞ」
布袋を開けると中から小さな布袋や箱が沢山出てきた。
一つ一つヤニック様が開けていく。
「ちょっと待ってください、ミーシェ様。
これを今、何処に保管しているんですか!」
「衣装部屋の奥の引き出しです」
「駄目ですよ!何ですかこのクオリティの高い品々は!大きい物から小さな物まで全て最高級品じゃないですか!国宝扱いですよ!」
「あ、罠は仕掛けてありますので、手を出せば腕が落ち、衣装部屋の扉は開きません。
窓を破ったとしても、血塗れで転落するでしょう」
「メ、メイドは……」
「言葉で伝えてありますし、紙にも書いて貼り付けてあります。それでも手を出すなら合意ということで」
どんな仕掛けなんだよ!
「運が悪いと首が落ちます。掃除が大変ですね」
「「………」」
「お荷物を見に行きたいです」
「一応後宮だから、レオン様に許可をもらってくださいね」
その後は貿易の話をし始めて一日を終えた。
翌朝、ヤニック殿下との話を伝えると、
「私も立ち会う」
見張り?興味?会いたいだけ?
翌日に陛下立ち会いの元、ヤニック殿下が目を輝かせてミーシェ様の私物を漁っていた。
仮にも帝国の王弟殿下なのに……。
その日のティータイムはユゲット側妃と一緒のようで、時間になると追い出された。
茶会開始から二時間後、陛下はどうしても気になるようだ。
「ヒリス。茶会を見てきてくれ」
「後宮内ですよ?」
「許可を出す。後宮の門番一人連れて堂々と入れ。コソコソ覗くとナイフが飛んでくるから止めておけ」
何ですか!私は文官です!執務の補佐官ですよ!命懸けの任務は向かないのですよ!
「かしこまりました」
後宮へ繋がる渡り廊下を歩き門番に陛下の指示を伝える。
一人付き添わせ中に入るとそこには女の花園ができていた。
ユゲット側妃と三人の王弟殿下の正妃様達と側妃達が楽しそうに宴会を開いていた。
給仕のメイドを捕まえて事情を聞くと、歓迎会が行われ、茶会が進むに連れて、それぞれが取り寄せた自国の酒をミーシェに振る舞いこうなったらしい。
「一応、一口ずつだったんです。
お妃様はあまり強くないようです」
もう少し近付いて見るとユゲット側妃の膝を枕にしてミーシェ様が潰れていた。
ユゲット側妃が彼女の頭を撫でている。
「失礼します。側妃様、ミーシェ様は大丈夫でしょうか」
「ご機嫌だからご安心くださいと伝えていただけますか」
「え……潰れてませんか?」
「話しかければ答えるから大丈夫ですわ」
「ユゲット様、次は私もミーシェ様にお膝をお貸ししたいですわ」
「ずるいわ!私だって!」
「そうだ!ミーシェ様の好きそうなお菓子があったわ」
「それなら私だって!」
後宮を後にして執務室に戻った。
「ヒリス、どうだった」
「帝王の後宮は、ミーシェ様の後宮となりました」
「は?」
見てきたことを話した。
「普通はレオン様や王弟殿下方の寵愛を競うのに、ミーシェ様のお心を得ようと競っておりました。不思議な光景です。
花園…楽園…天界…何でしょうね」
レオン様が立ち上がりズカズカと部屋を出て行ってしまった。
後を追いかけて行くと後宮に向かっていた。
ミーシェ様の花園に着くとブリアック殿下の正妃様が膝枕をしていた。
レオン様は立ち上がるなと合図を送り、ミーシェ様を覗き込んだ。
頬を突くと寝言の様に言葉を漏らした。
「えへっ、お姉様、もう飲めません」
「くっ……」
レオン様は口元を手で押さえて頬を染めていた。
「陛下、この後のお仕事は休めますか?」
レオン様はユゲット側妃を見つめるとどういう意味だか察したようで頷いた。
「急ぎはない」
何言ってるんですか!今日中は無くとも明日中がいくつかあるんですよ!
「それではミーシェ様をお連れになって寝かせて差し上げてください」
「そ、そうか。仕方のない子だ」
下手くそな棒読みの役者はミーシェ様を抱き上げた。
「皆の者、また集まって楽しむといい。
次からは食事や飲み物など自由に頼め」
妃達はキャッキャと喜んで見送りだした。
後宮の部屋に運ぶのかと思ったら、レオン様の自室に運んでしまった。
「ヒリス。明日は昼からかもしれない」
「同意が必要ですよ」
「任せておけ」
はぁ………
「陛下!とうとうやってきました!」
「ユゲット、落ち着いて詳しく話せ」
「残っていたライアン様の結婚式の招待状を強請っておりましたら承諾してもらえましたわ!
陛下の分だけですが、チャンスですわ!
ミーシェ様は分身のライアン様が婚姻したら、喪失感や寂しさでガードが緩みます!
流されやすさを活かすのです!」
ユゲット側妃、変わりましたね。
レオン様の前では怯えていたのに。
今では友人の様ではないですか。
「何処でやるんだ」
「サルト領です。
私もそのうちサルトに行きたいです」
「すごく良いところだぞ」
あの令嬢が正妃……大丈夫か?豹変しないといいけどな。
フラれて帰ってきます様にと願うのは駄目なことだろうか。
私はあの令嬢が賢い傾国の美女ではないのかと不安で仕方ない。
しかし祈りも虚しく、令嬢を連れて陛下が帰城したことを知った。城を発ってから戻るまで一カ月を要した。
早速陛下は朝からソワソワしていて、ついに昼になると私にミーシェ様の行動を聞いてきた。
私は帝王の執務補佐ですよ?
順番に弟殿下達と過ごされていると聞いたレオン様は青筋を立てていた。
騙す様に連れてきて、道中馬車で体を繋げて、心ここに在らず。まさに傾国の美女。
今までのレオン様を覆してしまった。
様子を見てこいと言われ、ブリアック殿下と過ごすミーシェ様を見に行った。
“本気でミーシェが嫌で無理強いしたら私は既に生きていない”
これがそのままの意味だということ、戴冠式の事件も実力があってのことだということが分かった。
何故なら目の前でメディ副団長が三連敗して膝をついているのだから。
「ミーシェ様、私に剣術を教えてください」
「駄目です。例え嫁いだとしても駄目です。
もし私が離縁して帝国や帝王の秘密を漏らしていたら嫌でしょう?それと同じです」
「では、手合わせをしてください。勝手に覚えるのはいいですか」
「そうですね。では時々」
「毎日!」
「毎日は嫌です。見てください。副団長だけではないのですよ?」
周囲には目を輝かせた男達が模造剣を持って待っていた。
ベンチで項垂れているのはブリアック殿下だ。先にやって負けたのだろう。
レオン様の言っていた秀でた能力を持っている。副団長が惨敗ならきっと帝国一の能力ということになる。
執務室に戻り報告した。
「副団長が三連敗して膝をつき、弟子入りを懇願していました。断られましたが。
ブリアック殿下は既に負けた後なのでしょう。ベンチで項垂れておられました」
「そうか。健全だったのだな」
つまり陛下は虫が付くのを恐れているのか。
翌日、ヤニック殿下と過ごすミーシェ様を見に行った。
「どうした」
「陛下が、ミーシェ様の動向を気になさっておられます。
忙しくて構うことができませんので退屈しておられないか心配なのです」
「そうか、其方も同席するといい」
「ありがとうございます」
まさか不貞を疑っているとは言えないので嘘をつかせてもらった。
ヤニック殿下が地図を取り出し、ミーシェ様が指し示す。
「ここと、ここと、ここに宿泊しました」
「お父上が騎士達の分まで個室を与えるのに客をどかしたというのは本当ですか?」
「条件を提示して系列店や空いている宿に移ってもらいました。強制ではありません。
皆さん喜んで移って下さったと聞いております」
「そうですか。宿はお知り合いとか」
「サルトからグラース城までと、サルトから帝国までの道中で父が見込んだ宿にアドバイスや物資の融通をすることで姉妹店とまではいきませんが仲良くしています。
ただでさえ馬車移動で疲れるのですから良い宿で体を休めたいですよね」
「次からは私も教えていただいた宿を利用してみます」
「ありがとうございます。
これ、持ってきました」
ドチャッ
なんだ?
「開けてもよろしいですか?」
「どうぞ」
布袋を開けると中から小さな布袋や箱が沢山出てきた。
一つ一つヤニック様が開けていく。
「ちょっと待ってください、ミーシェ様。
これを今、何処に保管しているんですか!」
「衣装部屋の奥の引き出しです」
「駄目ですよ!何ですかこのクオリティの高い品々は!大きい物から小さな物まで全て最高級品じゃないですか!国宝扱いですよ!」
「あ、罠は仕掛けてありますので、手を出せば腕が落ち、衣装部屋の扉は開きません。
窓を破ったとしても、血塗れで転落するでしょう」
「メ、メイドは……」
「言葉で伝えてありますし、紙にも書いて貼り付けてあります。それでも手を出すなら合意ということで」
どんな仕掛けなんだよ!
「運が悪いと首が落ちます。掃除が大変ですね」
「「………」」
「お荷物を見に行きたいです」
「一応後宮だから、レオン様に許可をもらってくださいね」
その後は貿易の話をし始めて一日を終えた。
翌朝、ヤニック殿下との話を伝えると、
「私も立ち会う」
見張り?興味?会いたいだけ?
翌日に陛下立ち会いの元、ヤニック殿下が目を輝かせてミーシェ様の私物を漁っていた。
仮にも帝国の王弟殿下なのに……。
その日のティータイムはユゲット側妃と一緒のようで、時間になると追い出された。
茶会開始から二時間後、陛下はどうしても気になるようだ。
「ヒリス。茶会を見てきてくれ」
「後宮内ですよ?」
「許可を出す。後宮の門番一人連れて堂々と入れ。コソコソ覗くとナイフが飛んでくるから止めておけ」
何ですか!私は文官です!執務の補佐官ですよ!命懸けの任務は向かないのですよ!
「かしこまりました」
後宮へ繋がる渡り廊下を歩き門番に陛下の指示を伝える。
一人付き添わせ中に入るとそこには女の花園ができていた。
ユゲット側妃と三人の王弟殿下の正妃様達と側妃達が楽しそうに宴会を開いていた。
給仕のメイドを捕まえて事情を聞くと、歓迎会が行われ、茶会が進むに連れて、それぞれが取り寄せた自国の酒をミーシェに振る舞いこうなったらしい。
「一応、一口ずつだったんです。
お妃様はあまり強くないようです」
もう少し近付いて見るとユゲット側妃の膝を枕にしてミーシェ様が潰れていた。
ユゲット側妃が彼女の頭を撫でている。
「失礼します。側妃様、ミーシェ様は大丈夫でしょうか」
「ご機嫌だからご安心くださいと伝えていただけますか」
「え……潰れてませんか?」
「話しかければ答えるから大丈夫ですわ」
「ユゲット様、次は私もミーシェ様にお膝をお貸ししたいですわ」
「ずるいわ!私だって!」
「そうだ!ミーシェ様の好きそうなお菓子があったわ」
「それなら私だって!」
後宮を後にして執務室に戻った。
「ヒリス、どうだった」
「帝王の後宮は、ミーシェ様の後宮となりました」
「は?」
見てきたことを話した。
「普通はレオン様や王弟殿下方の寵愛を競うのに、ミーシェ様のお心を得ようと競っておりました。不思議な光景です。
花園…楽園…天界…何でしょうね」
レオン様が立ち上がりズカズカと部屋を出て行ってしまった。
後を追いかけて行くと後宮に向かっていた。
ミーシェ様の花園に着くとブリアック殿下の正妃様が膝枕をしていた。
レオン様は立ち上がるなと合図を送り、ミーシェ様を覗き込んだ。
頬を突くと寝言の様に言葉を漏らした。
「えへっ、お姉様、もう飲めません」
「くっ……」
レオン様は口元を手で押さえて頬を染めていた。
「陛下、この後のお仕事は休めますか?」
レオン様はユゲット側妃を見つめるとどういう意味だか察したようで頷いた。
「急ぎはない」
何言ってるんですか!今日中は無くとも明日中がいくつかあるんですよ!
「それではミーシェ様をお連れになって寝かせて差し上げてください」
「そ、そうか。仕方のない子だ」
下手くそな棒読みの役者はミーシェ様を抱き上げた。
「皆の者、また集まって楽しむといい。
次からは食事や飲み物など自由に頼め」
妃達はキャッキャと喜んで見送りだした。
後宮の部屋に運ぶのかと思ったら、レオン様の自室に運んでしまった。
「ヒリス。明日は昼からかもしれない」
「同意が必要ですよ」
「任せておけ」
はぁ………
199
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは、聖女。
――それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王によって侯爵領を奪われ、没落した姉妹。
誰からも愛される姉は聖女となり、私は“支援しかできない白魔導士”のまま。
王命により結成された勇者パーティ。
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い。
そして――“おまけ”の私。
前線に立つことも、敵を倒すこともできない。
けれど、戦場では支援が止まれば人が死ぬ。
魔王討伐の旅路の中で知る、
百年前の英雄譚に隠された真実。
勇者と騎士、弓使い、そして姉妹に絡みつく過去。
突きつけられる現実と、過酷な選択。
輝く姉と英雄たちのすぐ隣で、
「支えるだけ」が役割と思っていた少女は、何を選ぶのか。
これは、聖女の妹として生きてきた“おまけ”の白魔導士が、
やがて世界を支える“要”になるまでの物語。
――どうやら、私がいないと世界が詰むようです。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー編 32話
第二章:討伐軍編 32話
第三章:魔王決戦編 36話
※「カクヨム」、「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる