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巻き戻り前[ 不妊と結末 ]
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毎月一度、閨の日がある。
男が膣内で動かせるようにすることを目的としているので解すというよりは潤滑油を塗りこんでいるだけ。だから毎度痛みが走る。拭う布には少し血がつく。
乱暴に打ち付けられて奥も痛い。
行為後は毎回痛み止めを飲むことになる。
月に一度の苦痛の日。そして何故生まれて来たのだろうと、気持ちが落ち込む日となった。
レミ様は私的な時間は別棟で愛人と過ごしている。
頻繁に商人が出入りしていた。
相変わらず、彼は愛人と夜会へ向かい楽しんでいるようだ。
すぐに孕むと思っていたが月のモノがやって来てしまう。
一年経とうとした頃、西側の領地は天災に見舞われた。それはカークファルド領も入っていた。
本来なら蓄えを使うのだが、婚約してから馬車用の高級木材の取り引きが続いていて、レイノルズ家の遠縁から1割引で仕入れていた。
伐採地が遠かった故に、一度に纏めて仕入れていた。
見込み受注用として高級木材を余分に抱えていた。
当然材料は馬車が売れる前に支払いが完了しているもの。
蓄えを一時減らす要因だった。
その中で、カークファルド領民に支給する食料などを確保しなければならなかったが、どこも高値に釣り上がっていて、借金を背負うことになった。
しかし、馬車を納めていき、代金を回収出来れば借金はなくなるはずだった。
だが、一般的な馬車や高級馬車や家具の注文者は、同領内か近隣の領地に住む貴族や裕福な平民だった。
つまり同じように災害で苦しむ者達だった。
次第に納品延期やキャンセル依頼が増えていき、高級木材のまとめ買いで生じた先行出費が圧迫することになる。
2年以上 長雨が続き、やっと解放されたと思ったら干魃が襲った。
既に借金と 材料の在庫と キャンセルになった製作中の製品が残っただけだった。
そこで母の弟グリーンデサント国王に、最低限の借り入れをして、凌いだ。
一方でレイノルズ伯爵は病により、夫人と領地に移り住み、レミ様が爵位を継ぐと、愛人を本邸に移した。
夫婦の寝室を使い、妻の続き部屋を使わせた。
私は別棟に追いやられた。
月に一度、種付けをされるだけ。
だけど孕まない。
次第にレミ様はあからさまな暴言を吐くようになっていた。
“わざと孕まないのか?”
“本当は別れたくなくて孕まないのか?”
“また来たのか”
“いい加減にしてくれよ”
“欠陥品だったのか?”
“股を開いているだけだろう”
“嫌々やってるのが分からないのか”
“たった一度孕むだけだろう”
“何でお前なんかと”
目眩や吐き気、食欲減退、気力の衰退、様々な症状が増えていき、結婚6年目にはほとんど部屋から出なくなっていた。
その間に愛人は女児を産んでいた。
心労のせいか実母が亡くなり、後を追うように実父が亡くなり、兄夫婦が頑張っていた。
そこに孕まない役立たずの治療費くらい負担しろとレミ様が実家に請求した。この件は私に知らせることなく行われていた。
不妊のための薬代は高額だったようだ。
愛人はレミ様が不在の時に子供を抱いて見舞いという名のイビリをしに現れる。
「どうして孕まないのかしら。不思議ね。
レミが毎月ぼやいているのよ?
抱きたくないけどグリーンデサントの血を引く子を産ませるのが譲位の条件だったから仕方ないけど、辛いって。
私はまた孕んだというのにね」
愛人はニ人目を宿していた。
その後、愛人は男児を産んだ。
もう使用人達も彼女を“奥様”と呼び、私は名前で呼ばれた。
結婚9年過ぎて月のモノもかなり遅れがちになった。
肌はボロボロ、痩せ衰え、髪もかなり抜けた。
もう、レミ様は、私に挿入しようとすると萎えてしまっていた。
そこで、シリンジに精液を入れて膣内に注入する方法がとられた。
また、レミ様が不在の隙に尋ねて来た。
「貴女の為に、私が搾り取っているのよ?
何で孕まないのよ。偉そうにしていても女として出来損ないじゃない。
10年近くも務めを果たさないでのうのうと暮らすなんて図々しいと思わないの?
鏡を見なさいよ。男が勃つわけもないし貴族としても終わってるわ。
いつまでもしがみ付いていないで失踪するなり首を吊るなりしてレミを解放しなさいよ。
貴女のお兄さんも可哀想ね。ギリギリの生活なのに貴女の治療費まで払わなくちゃいけないんだから」
「え?」
「知らなかったの?能天気ね」
その後月のモノは完全に止まった。
そしてレミ様や愛人から罵られ続けた。
そして愛人は限界を超えていた私にこう言った。
「もう女じゃなくなったのだから、不妊治療の必要はないわね?
治療費は私が使ってあげる」
そこで気が付いた。
私をいないものとしてメイド達がお喋りをしながら仕事をしていた。
“レイノルズ家はギリギリだからお給金が上がらないのよね。違うお屋敷に転職したいわ”
愛人の身なりをよくみたら、けして安いとは言えないドレスを日常着にし、見たことのない指輪やネックレスなどもしっかりと身に付けていた。
ギリギリなのに何処からお金を用立てているのか……兄様が私の治療費のために無理して払ってくれたお金を愛人が使っていたのだと気が付いた。
ずっと。
心が病んでいて、ヒントをもらうまで気が付かなかった。
どんな思いで払ってくれたのか。
心優しい兄様のことを思うと、もう生きていてはいけないと思った。
そして迎えた結婚10年の日に私は遺書を残して首を吊った。
兄様宛だ。
レミ様にも書いた。
そして私は婚約前に巻き戻ることになる。
未来に起こる話として聞いた両親、兄、メリーアン、執事のジョナサンはそれぞれ違う表情をしていた。
父「ゴーダー男爵家と、キャシリーについて調査を依頼しよう。話はそれからだ」
調査結果を待つ内に例の王宮主催の茶会があった。
「欠席でもいいのよ」
「今度は助けたりしません」
男が膣内で動かせるようにすることを目的としているので解すというよりは潤滑油を塗りこんでいるだけ。だから毎度痛みが走る。拭う布には少し血がつく。
乱暴に打ち付けられて奥も痛い。
行為後は毎回痛み止めを飲むことになる。
月に一度の苦痛の日。そして何故生まれて来たのだろうと、気持ちが落ち込む日となった。
レミ様は私的な時間は別棟で愛人と過ごしている。
頻繁に商人が出入りしていた。
相変わらず、彼は愛人と夜会へ向かい楽しんでいるようだ。
すぐに孕むと思っていたが月のモノがやって来てしまう。
一年経とうとした頃、西側の領地は天災に見舞われた。それはカークファルド領も入っていた。
本来なら蓄えを使うのだが、婚約してから馬車用の高級木材の取り引きが続いていて、レイノルズ家の遠縁から1割引で仕入れていた。
伐採地が遠かった故に、一度に纏めて仕入れていた。
見込み受注用として高級木材を余分に抱えていた。
当然材料は馬車が売れる前に支払いが完了しているもの。
蓄えを一時減らす要因だった。
その中で、カークファルド領民に支給する食料などを確保しなければならなかったが、どこも高値に釣り上がっていて、借金を背負うことになった。
しかし、馬車を納めていき、代金を回収出来れば借金はなくなるはずだった。
だが、一般的な馬車や高級馬車や家具の注文者は、同領内か近隣の領地に住む貴族や裕福な平民だった。
つまり同じように災害で苦しむ者達だった。
次第に納品延期やキャンセル依頼が増えていき、高級木材のまとめ買いで生じた先行出費が圧迫することになる。
2年以上 長雨が続き、やっと解放されたと思ったら干魃が襲った。
既に借金と 材料の在庫と キャンセルになった製作中の製品が残っただけだった。
そこで母の弟グリーンデサント国王に、最低限の借り入れをして、凌いだ。
一方でレイノルズ伯爵は病により、夫人と領地に移り住み、レミ様が爵位を継ぐと、愛人を本邸に移した。
夫婦の寝室を使い、妻の続き部屋を使わせた。
私は別棟に追いやられた。
月に一度、種付けをされるだけ。
だけど孕まない。
次第にレミ様はあからさまな暴言を吐くようになっていた。
“わざと孕まないのか?”
“本当は別れたくなくて孕まないのか?”
“また来たのか”
“いい加減にしてくれよ”
“欠陥品だったのか?”
“股を開いているだけだろう”
“嫌々やってるのが分からないのか”
“たった一度孕むだけだろう”
“何でお前なんかと”
目眩や吐き気、食欲減退、気力の衰退、様々な症状が増えていき、結婚6年目にはほとんど部屋から出なくなっていた。
その間に愛人は女児を産んでいた。
心労のせいか実母が亡くなり、後を追うように実父が亡くなり、兄夫婦が頑張っていた。
そこに孕まない役立たずの治療費くらい負担しろとレミ様が実家に請求した。この件は私に知らせることなく行われていた。
不妊のための薬代は高額だったようだ。
愛人はレミ様が不在の時に子供を抱いて見舞いという名のイビリをしに現れる。
「どうして孕まないのかしら。不思議ね。
レミが毎月ぼやいているのよ?
抱きたくないけどグリーンデサントの血を引く子を産ませるのが譲位の条件だったから仕方ないけど、辛いって。
私はまた孕んだというのにね」
愛人はニ人目を宿していた。
その後、愛人は男児を産んだ。
もう使用人達も彼女を“奥様”と呼び、私は名前で呼ばれた。
結婚9年過ぎて月のモノもかなり遅れがちになった。
肌はボロボロ、痩せ衰え、髪もかなり抜けた。
もう、レミ様は、私に挿入しようとすると萎えてしまっていた。
そこで、シリンジに精液を入れて膣内に注入する方法がとられた。
また、レミ様が不在の隙に尋ねて来た。
「貴女の為に、私が搾り取っているのよ?
何で孕まないのよ。偉そうにしていても女として出来損ないじゃない。
10年近くも務めを果たさないでのうのうと暮らすなんて図々しいと思わないの?
鏡を見なさいよ。男が勃つわけもないし貴族としても終わってるわ。
いつまでもしがみ付いていないで失踪するなり首を吊るなりしてレミを解放しなさいよ。
貴女のお兄さんも可哀想ね。ギリギリの生活なのに貴女の治療費まで払わなくちゃいけないんだから」
「え?」
「知らなかったの?能天気ね」
その後月のモノは完全に止まった。
そしてレミ様や愛人から罵られ続けた。
そして愛人は限界を超えていた私にこう言った。
「もう女じゃなくなったのだから、不妊治療の必要はないわね?
治療費は私が使ってあげる」
そこで気が付いた。
私をいないものとしてメイド達がお喋りをしながら仕事をしていた。
“レイノルズ家はギリギリだからお給金が上がらないのよね。違うお屋敷に転職したいわ”
愛人の身なりをよくみたら、けして安いとは言えないドレスを日常着にし、見たことのない指輪やネックレスなどもしっかりと身に付けていた。
ギリギリなのに何処からお金を用立てているのか……兄様が私の治療費のために無理して払ってくれたお金を愛人が使っていたのだと気が付いた。
ずっと。
心が病んでいて、ヒントをもらうまで気が付かなかった。
どんな思いで払ってくれたのか。
心優しい兄様のことを思うと、もう生きていてはいけないと思った。
そして迎えた結婚10年の日に私は遺書を残して首を吊った。
兄様宛だ。
レミ様にも書いた。
そして私は婚約前に巻き戻ることになる。
未来に起こる話として聞いた両親、兄、メリーアン、執事のジョナサンはそれぞれ違う表情をしていた。
父「ゴーダー男爵家と、キャシリーについて調査を依頼しよう。話はそれからだ」
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