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2度目
従兄王子
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あ~恥ずかしい!
向こうは十年以上も会っていない従妹から泣かれて困惑しただろうに。
「ジュスト殿下が気になって、軽い気持ちで手紙を出してしまいました。申し訳ございません」
「セリーナ、堅苦しくするな。
よく手を繋いでいたのを忘れたんだな」
「……」
「イヴァン様は」
「後から来るよ。急過ぎて支度が間に合わなかった」
「私のせいですわ」
「何があったんだ?」
「今はジュスト殿下と再会できたことで胸が一杯ですわ」
「セリーナ。他人行儀な態度を取られるために来たつもりはない」
「心の準備が出来ていないのです」
「ジュスト殿下、セリーナは昨日倒れたばかりです。休ませて時間を与えてください」
コンコンコンコン
「セリーナ様、ご友人がお見舞いにいらしております」
「イザベラ?」
「はい」
「通してくださるかしら」
「かしこまりました」
「ジュスト殿下、」
「殿下は止めてくれ」
「……ジュスト様、私の数少ない令嬢の友人に会いますか?」
「そうだな。紹介してくれ」
直ぐにメイドがイザベラ。連れてきてくれた。
「セリーナ!」
「イザベラ」
涙目のイザベラに抱きしめられた。
「名医を呼ぶからね!私に任せて!」
「昔から疲れると熱を出したりするの。心配してくれてありがとう。休めば元通りよ。
イザベラ、紹介させて。
私の従兄のジュスト第一王子殿下で、来期から学園に通われるの」
「シオーヌ公爵家の長女イザベラと申します。
お目にかかれて光栄でございます。
セリーナから素敵な従兄様だと聞いておりました」
「ジュストだ。セリーナの友人だと聞いた。
支えてくれてありがとう」
「イザベラはフレデリク王子殿下の幼馴染でもあるのです」
「そういう繋がりか。
シオーヌ嬢もセリーナと同い歳かな?」
「はい、殿下」
「学園でも頼むよ」
「兄と一緒に守りますわ」
「何のことだ」
「セリーナは私の兄様と婚約するのです」
「イザベラ、まだ決まってないだろう」
「フレデリク殿下、話はまとまっていて、入学前まで猶予を設けました」
「セリーナはグラシアン殿が好きになったの?」
「そういうわけじゃ」
「待ってくれ。何がどうなっているのか話してくれ」
イザベラを帰して、巻き戻りのことは言わずに縁談の話だけした。
デ「そのレイノルズ伯爵家がしつこいんだな?令息の気持ちはどうなんだ」
セ「伯爵夫妻の方針に従っているだけだと思います。一度少しだけ話しただけですので」
フ「それがすごい美男子なんですよ」
デ「伯爵令息が好きなわけじゃないんだな?」
セ「絶対結婚したくありません」
デ「そのために公爵と?」
セ「はい」
デ「その婚約はしなくていい。好きならともかく縁談避けだろう?
私が来たのだからその必要はない。叔父上には私から話そう。
ゆっくり休んで元気になってくれ。
その頃には公爵との話は無かったことにしておくから」
セ「断るなら自分で断らないと」
デ「恋人の別れ話じゃないんだから当主同士の話し合いで十分だ。
セリーナ、そんな婚約を見過ごすわけがないだろう。そんな条項をのんででも結婚したい何かがあると思うのが普通だ。
つまりレイノルズ家もシオーヌ家も己の思惑で動いているんだ。純粋にセリーナの幸せを思ってのことではない」
セ「お願いしてもいいですか?」
デ「任せてくれ…ところでフレデリク殿下はそこで何をしているのかな?」
フ「いや…セリーナが寂しいと言っていたと聞いて、ここで仕事をしていたのです」
デ「自分の仕事部屋に戻ってくれ。もうセリーナは寂しくない」
フ「でも、」
フレデリク殿下が何か言いたげね。
そうよね。未来に起こることが聞けなくなるものね。
セ「フフッ」
フ「また来るよ。
ジュスト殿下、部屋に案内させます」
その後、
「セリーナ、フレデリク殿下が気に入ったのか」
「お世話になっているだけです」
「やはりカークファルド邸に移ろう」
「グリーンデサントの次期国王の安全が図れません。王城にいてください」
「なら距離に気をつけろ。その気になれば娶られるぞ。王族相手に、セリーナを守る手っ取り早く確実な方法があるが それを理由にしたくない」
何のことだろう。移住?
「大丈夫です。元々考えていたことですから。
その時が来たら直ぐにでも……ムグっ」
唇を摘まれてしまった。
「何のことか分かっていないのに まったく」
【 グラシアンの視点 】
カークファルド伯爵からシオーヌ公爵宛に手紙が届いた。
「なんて書いてあるの?」
グラシアンの母エレノアが訪ねた。
「婚約は白紙になりました」
「ええ!?」
妹のイザベラが身を乗り出し手紙を読んだ。
「あ~」
「イザベラ、何か知っているの?」
「グリーンデサントからセリーナの従兄のジェスト王子殿下が来国していて、このまま留学なさるそうです。多分殿下が盾になるからということだと」
「それは困ったわね。太刀打ちできないわ」
「……」
「どんな方だったの?」
「大国の王子だけあってフレデリクよりも威厳と余裕を感じるわ。
ジェスト王子殿下はセリーナが好きだと思うわ」
「強敵ね。
有利なのはうちには妃教育がない事と、国を離れずにご両親や兄君と離れなくて済む事ね。
セリーナさんは王妃に興味はないと思うわ。
頑張ってみるかどうかはグラシアン次第ね」
向こうは十年以上も会っていない従妹から泣かれて困惑しただろうに。
「ジュスト殿下が気になって、軽い気持ちで手紙を出してしまいました。申し訳ございません」
「セリーナ、堅苦しくするな。
よく手を繋いでいたのを忘れたんだな」
「……」
「イヴァン様は」
「後から来るよ。急過ぎて支度が間に合わなかった」
「私のせいですわ」
「何があったんだ?」
「今はジュスト殿下と再会できたことで胸が一杯ですわ」
「セリーナ。他人行儀な態度を取られるために来たつもりはない」
「心の準備が出来ていないのです」
「ジュスト殿下、セリーナは昨日倒れたばかりです。休ませて時間を与えてください」
コンコンコンコン
「セリーナ様、ご友人がお見舞いにいらしております」
「イザベラ?」
「はい」
「通してくださるかしら」
「かしこまりました」
「ジュスト殿下、」
「殿下は止めてくれ」
「……ジュスト様、私の数少ない令嬢の友人に会いますか?」
「そうだな。紹介してくれ」
直ぐにメイドがイザベラ。連れてきてくれた。
「セリーナ!」
「イザベラ」
涙目のイザベラに抱きしめられた。
「名医を呼ぶからね!私に任せて!」
「昔から疲れると熱を出したりするの。心配してくれてありがとう。休めば元通りよ。
イザベラ、紹介させて。
私の従兄のジュスト第一王子殿下で、来期から学園に通われるの」
「シオーヌ公爵家の長女イザベラと申します。
お目にかかれて光栄でございます。
セリーナから素敵な従兄様だと聞いておりました」
「ジュストだ。セリーナの友人だと聞いた。
支えてくれてありがとう」
「イザベラはフレデリク王子殿下の幼馴染でもあるのです」
「そういう繋がりか。
シオーヌ嬢もセリーナと同い歳かな?」
「はい、殿下」
「学園でも頼むよ」
「兄と一緒に守りますわ」
「何のことだ」
「セリーナは私の兄様と婚約するのです」
「イザベラ、まだ決まってないだろう」
「フレデリク殿下、話はまとまっていて、入学前まで猶予を設けました」
「セリーナはグラシアン殿が好きになったの?」
「そういうわけじゃ」
「待ってくれ。何がどうなっているのか話してくれ」
イザベラを帰して、巻き戻りのことは言わずに縁談の話だけした。
デ「そのレイノルズ伯爵家がしつこいんだな?令息の気持ちはどうなんだ」
セ「伯爵夫妻の方針に従っているだけだと思います。一度少しだけ話しただけですので」
フ「それがすごい美男子なんですよ」
デ「伯爵令息が好きなわけじゃないんだな?」
セ「絶対結婚したくありません」
デ「そのために公爵と?」
セ「はい」
デ「その婚約はしなくていい。好きならともかく縁談避けだろう?
私が来たのだからその必要はない。叔父上には私から話そう。
ゆっくり休んで元気になってくれ。
その頃には公爵との話は無かったことにしておくから」
セ「断るなら自分で断らないと」
デ「恋人の別れ話じゃないんだから当主同士の話し合いで十分だ。
セリーナ、そんな婚約を見過ごすわけがないだろう。そんな条項をのんででも結婚したい何かがあると思うのが普通だ。
つまりレイノルズ家もシオーヌ家も己の思惑で動いているんだ。純粋にセリーナの幸せを思ってのことではない」
セ「お願いしてもいいですか?」
デ「任せてくれ…ところでフレデリク殿下はそこで何をしているのかな?」
フ「いや…セリーナが寂しいと言っていたと聞いて、ここで仕事をしていたのです」
デ「自分の仕事部屋に戻ってくれ。もうセリーナは寂しくない」
フ「でも、」
フレデリク殿下が何か言いたげね。
そうよね。未来に起こることが聞けなくなるものね。
セ「フフッ」
フ「また来るよ。
ジュスト殿下、部屋に案内させます」
その後、
「セリーナ、フレデリク殿下が気に入ったのか」
「お世話になっているだけです」
「やはりカークファルド邸に移ろう」
「グリーンデサントの次期国王の安全が図れません。王城にいてください」
「なら距離に気をつけろ。その気になれば娶られるぞ。王族相手に、セリーナを守る手っ取り早く確実な方法があるが それを理由にしたくない」
何のことだろう。移住?
「大丈夫です。元々考えていたことですから。
その時が来たら直ぐにでも……ムグっ」
唇を摘まれてしまった。
「何のことか分かっていないのに まったく」
【 グラシアンの視点 】
カークファルド伯爵からシオーヌ公爵宛に手紙が届いた。
「なんて書いてあるの?」
グラシアンの母エレノアが訪ねた。
「婚約は白紙になりました」
「ええ!?」
妹のイザベラが身を乗り出し手紙を読んだ。
「あ~」
「イザベラ、何か知っているの?」
「グリーンデサントからセリーナの従兄のジェスト王子殿下が来国していて、このまま留学なさるそうです。多分殿下が盾になるからということだと」
「それは困ったわね。太刀打ちできないわ」
「……」
「どんな方だったの?」
「大国の王子だけあってフレデリクよりも威厳と余裕を感じるわ。
ジェスト王子殿下はセリーナが好きだと思うわ」
「強敵ね。
有利なのはうちには妃教育がない事と、国を離れずにご両親や兄君と離れなくて済む事ね。
セリーナさんは王妃に興味はないと思うわ。
頑張ってみるかどうかはグラシアン次第ね」
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