【完結】冷遇された翡翠の令嬢は二度と貴方と婚約致しません!

ユユ

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2度目

ジュストの執務室

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【 ジュストの視点 】


ジュストの執務室では側近が慌ただしく指示を仰いでいた。

「この順番で進めてくれ」

「かしこまりました」

「こっちの束は担当者まで戻してくれ」

「かしこまりました」

「ピビッチ家に招待状は送ったか?」

「はい。令息から出席の返事をいただきました」

「セリーナのドレスは明日届くんだな?」

「はい。見に行かせましたが 押し付けがましくない程度にペアの衣装になっております」

「露出は抑えてあるな?」

「はい。胸元が見えることのないよう首までレースで覆っております」

「助かる。当日はセリーナの護衛に精鋭を付けてくれ。ウェスに任せたいが駄目なら他の精鋭でいい」

「かしこまりました」

「殿下、夜勤メイドからの報告が上がっております。
昨夜 姫様は薬無しに就寝なさったそうです」

「そうか。良かった。
他に変わったことは無かったか?」

「食事もバランス良く召し上がり、健康に問題ございません」

「分かった。ありがとう」


セリーナとのキスは昨日で二度目だ。
一度目は驚きで身体が硬直していた。
昨日は合意を得たと感じた。

セリーナにフラられて帰国したのに 今はキスを許して貰えている。

あの可愛い唇に触れることを何度夢に見たことだろう。

舌を絡めるという行為などセリーナ以外とはできないだろうことは昨日で確信が持てた。
許容範囲の女なら誰でもキスをする男が信じられない。

細い身体は俺が守らねばと再認識させられる。

セリーナが俺を異性として認識した今 セリーナの不安をしっかり取り除くことが重要だし、同時にセリーナに寄ってくる男どもを蹴散らさなくてはならない。

「殿下。シーラ侯爵夫人からお便りです」

「またか」

“アンジェリカは殿下のことを思うと胸がいっぱいで何も手に付かない状態に……”

“ぜひパートナーとしてエスコートをしていただきたく……”

“殿下にいつでも召していただけるように磨き上げて……”

“様々な教育を施して……”

ビリ! ビリビリ!

手紙を破り捨てた。

「アンジェリカ・シーラに婚約者は?」

「作る気配は無いようです」

シーラ侯爵家はグリーンデサントの中でも3本の指に入る富豪だ。富豪になってまだ数年だが、既に望めばなんでも叶うと思っている節がある。

同い歳で学園でも付き纏っていた。
眩い金髪に水色の瞳の美少女だ。
国内イチと言っていい程なのは分かっている。

何度も求婚されたが その度に断って来た。
彼女が婚約者候補に漏れたのは学園での成績がふるわないことと、異性の影のせいだ。
金持ちの美少女に群がる男は多く、彼女もそれを楽しんでいるからだ。

そんな女は願い下げだし、そもそも俺の心はセリーナに向いている。

口付けを交わした今、欲は膨らむ一方だ。
拒絶でもしようものなら監禁し、他の男に目を向ければ相手の男を消すか女を充てがうだろう。
とにかくもう手放す気は無いということだ。

セリーナと繋がりたい。
ナカに入り堪能したい。
セリーナを快楽で屈服させたい。
刻みつけるようにナカで果てたい。
あの小さな口いっぱいに頬張らせて苦しそうに歪む顔が見たい。
美しい顔にかけて翡翠の瞳を穢したい。
そして“気持ち良くして欲しい”と懇願させたい。

今すぐにでも……


「シーラ侯爵家に断りの手紙を出してくれ。
いつもの文面に“絶対に無いから二度と俺に求婚するな”と付け加えてくれ。

少し席を外す」



セリーナの元へ行き彼女を抱きしめた。

「ジュスト様?」

「癒しが欲しい」

「どうしたのですか?」

「しつこい女が求婚し続けてくるから苛立った。
セリーナに抱き付いてもらって忘れたい」

「……」

「セリーナ、もっと力を込めて抱き付いてくれ」

「もっと」

「……」

「もっと」

「これが限界です!」

こんな子供のような力で……

「セリーナ、キスがしたい」

「……」




執務室に戻ると、ウェスが現れた。

「機嫌がいいですね 殿下」

「……少しな。

母上の誕生日のパーティだが、セリーナの護衛を頼めないか?」

「殿下の従妹の?」

「そうだ。俺の一番大事な存在だ」

「…殿下の護衛じゃなくて?」

「俺よりセリーナの方が大事だ」

「了解です」

「ウェス、口説くなよ」

「会ってみなければなんとも」

「ウェス」

「はいはい。そんな顔しないでくださいよ」


ウェスは父上の専属護衛騎士だ。
セリーナの件について父上は、ウェスが引き受ければいいと言ってくれた。

ウェスはグリーンデサントで一番の剣豪だ。
平民出身でという者が嫌いだ。
だからセリーナの護衛をしてくれるかどうか分からない。
でもやってくれるようだから良かった。

ウェスには、王族我々に特別な気遣いはしなくていいという条件で職に就いてもらった。
だから気さくに話をするし彼の意思を尊重する。

来賓へは丁寧に接する必要はあるが、前に出ず黙っていればやり過ごせるし、パーティや式典は無礼さえ無ければいい。

できればセリーナとうまくやって欲しいとは思っていた。




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