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試作品と変化する心
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冬用の乗馬服に膝下までのブーツ、そして…
「雪だるまみたいだな」
「ふふん。何とでも言って」
「ごきげんだな」
「お嬢様、念のために外套をお持ちください」
「分かったわ」
鞍に荷物を付けるとヒューゴ様は私を持ち上げて馬に乗せた。そして自身も馬に乗り、私のお腹に腕を回し密着させた。
「こんなにくっつくんですか?」
「ちょっと待て。ティナが来てるのは…まさか羽毛布団か!?」
「正解です」
「あの、恐ろしく高い?」
「はい。今日のように無風で晴れている日に向いています。すごく温かいです」
布をコート型に中綿を入れられるように作り、中に超高級羽毛をぎっしりいれて、あちこち移動しないよう さいの目に縫って区切った。
濡れると弱いので皮の外套も別途用意した。
膝までのAラインで袖は少し長め。
フードも大きめだけど羽毛入り。目のすぐ下まで隠すことも可能なマフラーのようなものを首に付けている。
「モコモコしてるな…いいな」
「立派な毛皮の外套を着ているじゃないですか」
「……俺用にないのか?」
「この1着限りです。閃いて試作させただけなので」
「製品化するつもりは?」
「ありません。羽毛が全く追いつきませんから」
「じゃあ何で作ったんだ」
「可能性を知るためです。布団の注文が少なくなったときに出せるものが必要ですから。
まあ、単に私の興味と閃きなだけで、それを兄が拾ってくださるのです」
「いいなぁ、優しくて優秀な兄貴」
「その代わり外に出されますけどね」
「セルヴィーを継ぎたかったか?」
「離れたくはないですが、兄の尽力と努力に尊敬しています。多忙な中でも妹の言葉を拾い上げてくれる優しい人です。小さな頃から兄はよく面倒をみてくれて、愛を感じて育ちました。もちろん両親からもですが。
兄にはもっと自分のために使う時間とか、旅をしたりたまには王都に滞在して娯楽を楽しむ時間をあげたいです」
「兄妹愛だな」
「うふふっ」
「俺だって可愛がるからな」
「ヒューゴ様に釣り合う素敵な女性がいるはずです。婚約者持ちの私と遊んでいてはいけませんよ」
「気持ちが動いてしまったものはどうしようもない」
「……」
「幸いにもその婚約者がクリスティーナとの交際を許しているのだから、こうしているんだ チュッ」
「もう!」
頭の上にキスをされた。
だけど…
「ジオ家の私兵の皆さんはすごく強そうですね」
「俺の命を預ける奴らだからな。俺が選び抜いたんだ。他所から引き抜いた者も少なくない」
「カッコいいなぁ…素敵」
「待て。余所見をするな。俺だってそこそこ強いからな」
「お嬢様、私はカイルと申します。いつでもどこでも何時でもお呼びください」
「俺はロックと申します。お嬢様は筋肉はお好きですか?」
「止めろおまえたち!主人の恋人に手を出そうとする奴がいるか!」
「未だ恋人ではありませんよね?」
「複数いてもいいんじゃなかったのですか?」
「王都に戻ったら遊びに行きましょう」
「好きに触っていいですよ」
「離れろ!クリスティーナに寄るな!」
「アハハッ ヒューはみんなに好かれているのですね」
「…可愛いクリスティーナ。ずっと俺に笑いかけて可愛い声でヒューと呼んでくれ。 チュッ」
「もう!」
嫌じゃない。
「クリスティーナ、あれは?」
「食用の牛や豚を育てています」
「ここの肉は美味かったな」
「私達もいただきましたが、すごく美味しかったです」
「脂身が甘くて獣臭さが気にならないほど無かったです」
「皆さんのお口に合って良かったです」
私を引き寄せるこの力強い腕も、降ってくるようなキスも、彼の温もりも香りも嫌じゃない。
「雪だるまみたいだな」
「ふふん。何とでも言って」
「ごきげんだな」
「お嬢様、念のために外套をお持ちください」
「分かったわ」
鞍に荷物を付けるとヒューゴ様は私を持ち上げて馬に乗せた。そして自身も馬に乗り、私のお腹に腕を回し密着させた。
「こんなにくっつくんですか?」
「ちょっと待て。ティナが来てるのは…まさか羽毛布団か!?」
「正解です」
「あの、恐ろしく高い?」
「はい。今日のように無風で晴れている日に向いています。すごく温かいです」
布をコート型に中綿を入れられるように作り、中に超高級羽毛をぎっしりいれて、あちこち移動しないよう さいの目に縫って区切った。
濡れると弱いので皮の外套も別途用意した。
膝までのAラインで袖は少し長め。
フードも大きめだけど羽毛入り。目のすぐ下まで隠すことも可能なマフラーのようなものを首に付けている。
「モコモコしてるな…いいな」
「立派な毛皮の外套を着ているじゃないですか」
「……俺用にないのか?」
「この1着限りです。閃いて試作させただけなので」
「製品化するつもりは?」
「ありません。羽毛が全く追いつきませんから」
「じゃあ何で作ったんだ」
「可能性を知るためです。布団の注文が少なくなったときに出せるものが必要ですから。
まあ、単に私の興味と閃きなだけで、それを兄が拾ってくださるのです」
「いいなぁ、優しくて優秀な兄貴」
「その代わり外に出されますけどね」
「セルヴィーを継ぎたかったか?」
「離れたくはないですが、兄の尽力と努力に尊敬しています。多忙な中でも妹の言葉を拾い上げてくれる優しい人です。小さな頃から兄はよく面倒をみてくれて、愛を感じて育ちました。もちろん両親からもですが。
兄にはもっと自分のために使う時間とか、旅をしたりたまには王都に滞在して娯楽を楽しむ時間をあげたいです」
「兄妹愛だな」
「うふふっ」
「俺だって可愛がるからな」
「ヒューゴ様に釣り合う素敵な女性がいるはずです。婚約者持ちの私と遊んでいてはいけませんよ」
「気持ちが動いてしまったものはどうしようもない」
「……」
「幸いにもその婚約者がクリスティーナとの交際を許しているのだから、こうしているんだ チュッ」
「もう!」
頭の上にキスをされた。
だけど…
「ジオ家の私兵の皆さんはすごく強そうですね」
「俺の命を預ける奴らだからな。俺が選び抜いたんだ。他所から引き抜いた者も少なくない」
「カッコいいなぁ…素敵」
「待て。余所見をするな。俺だってそこそこ強いからな」
「お嬢様、私はカイルと申します。いつでもどこでも何時でもお呼びください」
「俺はロックと申します。お嬢様は筋肉はお好きですか?」
「止めろおまえたち!主人の恋人に手を出そうとする奴がいるか!」
「未だ恋人ではありませんよね?」
「複数いてもいいんじゃなかったのですか?」
「王都に戻ったら遊びに行きましょう」
「好きに触っていいですよ」
「離れろ!クリスティーナに寄るな!」
「アハハッ ヒューはみんなに好かれているのですね」
「…可愛いクリスティーナ。ずっと俺に笑いかけて可愛い声でヒューと呼んでくれ。 チュッ」
「もう!」
嫌じゃない。
「クリスティーナ、あれは?」
「食用の牛や豚を育てています」
「ここの肉は美味かったな」
「私達もいただきましたが、すごく美味しかったです」
「脂身が甘くて獣臭さが気にならないほど無かったです」
「皆さんのお口に合って良かったです」
私を引き寄せるこの力強い腕も、降ってくるようなキスも、彼の温もりも香りも嫌じゃない。
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