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③ざまあ、してみたかったな

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「そもそも、自分の横に女性を侍らせて断罪とはどういうつもりなのかしら。
自分が浮気していたことを堂々と証明しているようなものじゃないの。」

ピシッ
王太子達が固まった。


「そして、断罪って・・・。ナタリア様がいじめにしろ、何かの罪にせよできる訳がないでしょう。」


「何故そう言い切れる!」


「高貴な身分の者には、常に影が付き従って身を守っている。常識でしょう? 家に問題が起きそうな行為を放っておく訳がないですし、当主に報告しないなどありえません。まして、ナタリア様は王太子の婚約者。王家も影をつけているでしょう。」

エミリー様がため息をついた。

「ナタリア様がもし本当に問題を起こしていたら、あなたからでなく、すでに王家か公爵家から罰を与えられているはずです。

つまり、ナタリア様は無実。

そんなこともわからず、この様なことを起こしてしまったあなた方は・・・もうおしまいです。」


王太子達から表情が無くなった。


「だから、そんな人達はどうでもいいのです。放っておいてパーティーを楽しみましょう!」
エミリー様の眩しい笑顔。
そして、私の手を取ってテーブルに向かい出した。
周りの人達も笑顔を向けてくれている。

「えぇっと、何か色々と残念です。それでは・・・」
一応、王太子達に声をかけ、その場を離れた。

この上もなく、無事、断罪を乗り切れた。
心からホッとした。


ただ、少しだけ思った。

戦う準備はしていたから
覚悟していたから
ちょっとだけ拍子抜け。


ざまあ、してみたかったな


なんてね。



(終)

「ざまあ、してみたかったな2」も書きました。また読んでもらえると嬉しいです。




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