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20ココロノコエ、ダダモレダネ

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「そういう理由でシルフィーをランディーに近づけようと思ったが、問題があった。
ライアンがいては誰もランディーに近づけないということだ。かといってライアンを護衛から外すのは不自然だし、身辺が危険になる。

だから、俺は神の力をシルフィーに貸すことにしたんだ。」


「神の力を・・・貸した?」

「そう。貸した力は2つ。
『何者にも阻まれずランディーに近づく力』と『ランディーの居場所を把握して、瞬時に移動する力』だ。
ちなみに、制約も2つある。
『ランディーを傷つけることはできない』と『ランディー相手のみしか能力は発動しない』だ。」

「私相手にしか発動しない?」


「試してみようか?
シルフィー、エルミナと握手するんだ。
ライアンはそれを防ぐ。
ただし、ケガはさせないようにな。」


「お兄ちゃん?」

「エミリアと握手してくれ。」

「とっても嫌な予感がするよ~。」

「話をまとめるには必要な事なんだ。
だから、握手をしてくれ。」

「わかっているけど・・・
とっても嫌な予感がするよ~~!!」


恐る恐るシルフィーがエミリアに手を伸ばすと・・・


シルフィーの眼前にライアンの剣が突きつけられた。


声にならない悲鳴をあげて、シルフィーはへたり込んだ。


「すげぇ。剣を抜くところ、全く見えなかった!」
「すげぇじゃないよ、お兄ちゃん!!
心臓が止まるかと思った!!!
めっちゃ怖かった!!!」
「悪い悪い。」
「軽っ!鳥の羽より軽い謝罪だよ!!」
「ソンナコトナイヨ」
「目、そらせた!」
「ソンナコトナイヨ~」
「!!!」


「ところで妹よ。」
「何!!」

「お前、興奮してるからか・・・さっきから全部口に出しちゃっているぞ。」


「・・・えっ?」


唖然としてこちらを見ている3人。

マサニココロノコエ、ダダモレダネ
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