名探偵の条件

ヒロト

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40友情成り難し

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「じゃあ、もう少し詳しく病院関係者のアリバイについて教えてもらえるかな。」

羽鳥刑事は、冬弥のセリフを予想していたらしく、すぐに続きを話し出した。


「まずは医師の方だが、該当する時間には、全員患者を診察中だった。
まあ、6時過ぎということで、病院に残っている医師も少なかったようで、皆随分と忙しかったらしい。
もちろん、診察室には看護婦や患者もいたから、お互いにアリバイが証明できている。

看護士も、皆仕事中だ。
窓口での受付・医師の補助・院内巡視・ナースコールへの対応・・・その他もろもろの仕事で、医師と同じく大忙しだったらしい。

看護士は基本的にはペアで動くことが多いので、30分以上誰にも目撃されていない者はいなかった。」


「・・・とりあえず、医者への転職は止めといた方がいいことがわかったよ。」

冬弥はげんなりした顔をして、頭を掻いている。


確かに、『探偵』なんていう自由業者からしてみれば、もっとも近づきたくない世界に感じるのだろう。

「そうだね。まっ、冬弥には無理だろ。」
「だよな。30分程度のフリー時間すらないなんてね。」

「冬弥なんて、1月や2月目撃されてなくても、誰も不審に思わないんじゃないの。」

ちょっと皮肉を言ってみる。


「ひどいこと言うなあ、弘幸。
でもまあ・・・1年間くらい姿を見せなくても、誰も心配しないと思うけどね。」

冬弥は腰に両手を当て、胸を張り、誇らしげに言い放つ。


「「そこ、自慢するとこと違うから!」」


僕と羽鳥刑事のつっこみが、見事に重なった。

・・・なんとなく、羽鳥刑事とは仲良くやっていけそうな気がする・・・


「さて、話を戻そうか。」

もういいだろう? といった雰囲気で、冬弥が肩をすくめた。
話題が本筋からずれてきていたので、この提案には僕も羽鳥刑事も素直に従う。

「じゃあ、羽鳥さん。アリバイについての質問がいくつかあるから、答えてもらうよ。」

「・・・偉そうな言い方だな。」

「偉そうじゃなくて、本当に偉いんだよ。じゃあ、質問いくね。」


羽鳥刑事の嫌味をばっさりと切り捨て、冬弥は話を続けた。
まあ、その方が話も早いので、僕もとりあえず羽鳥刑事の発言は『丁重に無視』することにした。


・・・残念だ。ついさっき『仲良くできそう』と思ったのに、もう『無視』状態になるとは。

『光陰過ぎやすく、友情成り難し』

いろいろな意味で間違った表現なことはわかっている。

・・・話を、冬弥の質問に戻そう。 
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