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終章.バビロニア・オブ・リビルド
48『地下の機関車』
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秘密警察と帝国憲兵からの追及を振り切り…アリサとはぐれた南花達の一行は、ハンムラビが魔術によって開錠した扉を通じて、またしても地下の迷宮廊を歩く。
前回とは異なり、素面のヨハンナが案内人を務めている。
衝撃の事実を立て続けに突き付けられた…南花、サクラ、コマチ、アオイの足取りは、重い…
「ここまで来れば大丈夫かな…」
そう呟いたヨハンナの眼前には、レンガ造りの地下鉄のホームと線路が広がっている。
そして、車両を4両牽引する蒸気機関車が停車している…
「ヨハンナ団長、既に準備は出来ています。」
そこでは、ヨハンナの部下である第一騎士団の複数の団員が、蒸気機関車を直ぐに発車出来る様に整備を進めていた。
「ありがとう、いつも助かるよ…」
「一先ず、東圏側のB区方面へ向かって下さい。」
団員へ感謝を伝えたヨハンナに続いて、乗り込むハンムラビは行き先を指示する。
「さぁ、南花ちゃん達も早く乗って…今、私に聞きたいことは走りながら機関車の中で話すから。」
ヨハンナは、神妙な表情を見せつつ、南花へ声を掛ける。
「はい…分かりました…」
浮かない顔を見せる南花は、短く応える。
そして、地下鉄のホームにいた面々を乗せた、線路上のセーフハウスは煙を吐き出しながら、走り出す。
ヨハンナが有する動くセーフハウスには…寝室車両のほか、食糧や武器を積載した貨物車両も連なっている…
線路の上で一定のリズムで揺れる音が、南花達とヨハンナ、ハンムラビが座る客席の車両の中を支配する。
その最中…うつ向いていた顔を上げた、南花がゆっくりと切り出す…
「ヨハンナさん…マリアに私の暗殺を指示したのも、再構築計画を進める為の一手だという認識で間違いないですか?」
不安定な感情を、理性という蓋でなんとか押し潰そうとしている南花の声に、ヨハンナは思わず尻込みしてしまう…
「うん…その通りだよ、なかなか切り出せなくてごめんなさい…」
真摯に応えたヨハンナは、深く頭を下げる。
「その事に関しては、やむを得なかったとは言え…私も謝罪します。そして、南花さんのご理解に対して感謝します。」
ハンムラビも続いて、頭を下げる。
「そうですか…分かりました…私も理解しなければならない状況だと思うから…無理やり理解しようと務めているだけです…」
複雑な涙を目に貯めながら南花は、頭を下げる2人に対して、頭を上げる様にと伝える。
「あの…私からも確かめたい事があるのですが…」
サクラが、戸惑いながらも口を開く。
「秘密警察が20名の団員の逃亡にも加担していたと言っていたけれど…その詳細に関しても聞かせて下さい。」
その質問に対して、頷いたヨハンナが応える。
「それはね…私の魔術を使って、レバノン杉の森を警備していた団員達を、大分と前から分身に入れ替えていたの…」
何も無いところから孔雀の羽根を1枚取り出したヨハンナが続ける。
「そして、【モルガーナ】様に、敢えて森に侵入してもらい…それに対して迎撃を試みたけれど、団員達は返り討ちにされると言う流れの逃亡計画へ協力して貰ったの…」
ヨハンナの説明に対して合点がいったサクラが応える。
「その20名の方達を逃がしたのも、少しでも再構築計画の成就に関して支援してもらう為ですね。」
「はい、左様です…再構築計画に賛成派の団員達なので安心して下さい。」
サクラから視線を向けられたハンムラビが頷く。
「その…アリサは…アリサに関しては、どう対処するのでしょうか?」
行方が分からなくなってしまったアリサの名前を切り出した、アオイの声は心配と不安が乗り震えている。
「アオイ…捕らえられたであろうアリサに関しては、今は後回しにするしかないと思うの…」
「そんな…サクラ、ひどいよ…」
サクラの苦渋の判断に対して、アオイの表情は更に曇る。
「いや、サクラの考えが正しいと思うぞ…少なくとも今はな…」
サクラへ賛同したコマチが続ける。
「アリサが何処に捕まっているのかも分からない上に、私達は追われているのだからな…危険すぎる。」
コマチに諭されたアオイは、仕方無く頷く。
「うん…それに合理的なアリサなら自身の救出よりも、再構築計画の遂行を優先して欲しいと考える筈だから…」
アリサの思考を踏まえた上で、南花も重い決断を下す。
「とは言え…アリサちゃんの救出を完全に後回しにする訳にもいかないし…20人の団員の中から数人に、行方を探って貰う様に頼んでおくよ。」
「はい、私の方で適任者を選出して、通達しておきます。」
ヨハンナの提案に対して、ハンムラビが間髪を入れずに返事を返す。
「はい、よろしくお願いします。それでですね…ヨハンナさんは、残る一つの懐中時計の所在は知っていますか?」
軽く頭を下げた南花が、5つ目の懐中時計に関して切り出す。
「う~ん…懐中時計自体の在りかについては、分からないけれど…その場所について知っている人に関しては知っているよ…」
語尾に向かうにつれて、何故か語気に気恥ずかしさが乗っていくヨハンナ…
「おほん…その協力者がいる新聞社へ向かうために、東圏側B区へと機関車を進めています。」
ヨハンナに代わって、ハンムラビが目的地を改めて伝える。
予想外な目的地に対して、南花、サクラ、コマチ、アオイは首を傾げる。
前回とは異なり、素面のヨハンナが案内人を務めている。
衝撃の事実を立て続けに突き付けられた…南花、サクラ、コマチ、アオイの足取りは、重い…
「ここまで来れば大丈夫かな…」
そう呟いたヨハンナの眼前には、レンガ造りの地下鉄のホームと線路が広がっている。
そして、車両を4両牽引する蒸気機関車が停車している…
「ヨハンナ団長、既に準備は出来ています。」
そこでは、ヨハンナの部下である第一騎士団の複数の団員が、蒸気機関車を直ぐに発車出来る様に整備を進めていた。
「ありがとう、いつも助かるよ…」
「一先ず、東圏側のB区方面へ向かって下さい。」
団員へ感謝を伝えたヨハンナに続いて、乗り込むハンムラビは行き先を指示する。
「さぁ、南花ちゃん達も早く乗って…今、私に聞きたいことは走りながら機関車の中で話すから。」
ヨハンナは、神妙な表情を見せつつ、南花へ声を掛ける。
「はい…分かりました…」
浮かない顔を見せる南花は、短く応える。
そして、地下鉄のホームにいた面々を乗せた、線路上のセーフハウスは煙を吐き出しながら、走り出す。
ヨハンナが有する動くセーフハウスには…寝室車両のほか、食糧や武器を積載した貨物車両も連なっている…
線路の上で一定のリズムで揺れる音が、南花達とヨハンナ、ハンムラビが座る客席の車両の中を支配する。
その最中…うつ向いていた顔を上げた、南花がゆっくりと切り出す…
「ヨハンナさん…マリアに私の暗殺を指示したのも、再構築計画を進める為の一手だという認識で間違いないですか?」
不安定な感情を、理性という蓋でなんとか押し潰そうとしている南花の声に、ヨハンナは思わず尻込みしてしまう…
「うん…その通りだよ、なかなか切り出せなくてごめんなさい…」
真摯に応えたヨハンナは、深く頭を下げる。
「その事に関しては、やむを得なかったとは言え…私も謝罪します。そして、南花さんのご理解に対して感謝します。」
ハンムラビも続いて、頭を下げる。
「そうですか…分かりました…私も理解しなければならない状況だと思うから…無理やり理解しようと務めているだけです…」
複雑な涙を目に貯めながら南花は、頭を下げる2人に対して、頭を上げる様にと伝える。
「あの…私からも確かめたい事があるのですが…」
サクラが、戸惑いながらも口を開く。
「秘密警察が20名の団員の逃亡にも加担していたと言っていたけれど…その詳細に関しても聞かせて下さい。」
その質問に対して、頷いたヨハンナが応える。
「それはね…私の魔術を使って、レバノン杉の森を警備していた団員達を、大分と前から分身に入れ替えていたの…」
何も無いところから孔雀の羽根を1枚取り出したヨハンナが続ける。
「そして、【モルガーナ】様に、敢えて森に侵入してもらい…それに対して迎撃を試みたけれど、団員達は返り討ちにされると言う流れの逃亡計画へ協力して貰ったの…」
ヨハンナの説明に対して合点がいったサクラが応える。
「その20名の方達を逃がしたのも、少しでも再構築計画の成就に関して支援してもらう為ですね。」
「はい、左様です…再構築計画に賛成派の団員達なので安心して下さい。」
サクラから視線を向けられたハンムラビが頷く。
「その…アリサは…アリサに関しては、どう対処するのでしょうか?」
行方が分からなくなってしまったアリサの名前を切り出した、アオイの声は心配と不安が乗り震えている。
「アオイ…捕らえられたであろうアリサに関しては、今は後回しにするしかないと思うの…」
「そんな…サクラ、ひどいよ…」
サクラの苦渋の判断に対して、アオイの表情は更に曇る。
「いや、サクラの考えが正しいと思うぞ…少なくとも今はな…」
サクラへ賛同したコマチが続ける。
「アリサが何処に捕まっているのかも分からない上に、私達は追われているのだからな…危険すぎる。」
コマチに諭されたアオイは、仕方無く頷く。
「うん…それに合理的なアリサなら自身の救出よりも、再構築計画の遂行を優先して欲しいと考える筈だから…」
アリサの思考を踏まえた上で、南花も重い決断を下す。
「とは言え…アリサちゃんの救出を完全に後回しにする訳にもいかないし…20人の団員の中から数人に、行方を探って貰う様に頼んでおくよ。」
「はい、私の方で適任者を選出して、通達しておきます。」
ヨハンナの提案に対して、ハンムラビが間髪を入れずに返事を返す。
「はい、よろしくお願いします。それでですね…ヨハンナさんは、残る一つの懐中時計の所在は知っていますか?」
軽く頭を下げた南花が、5つ目の懐中時計に関して切り出す。
「う~ん…懐中時計自体の在りかについては、分からないけれど…その場所について知っている人に関しては知っているよ…」
語尾に向かうにつれて、何故か語気に気恥ずかしさが乗っていくヨハンナ…
「おほん…その協力者がいる新聞社へ向かうために、東圏側B区へと機関車を進めています。」
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