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第五章 ブルボン家の嫁
5ー10 瘴気対策? その一
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王弟派の謀反計画、それにローランデル王国とフルベルク王国の侵攻作戦が、いずれも破綻(はたん)してから一年が経ちました。
王弟派の主力メンバーが急死し、なおかつ、王弟派の反乱計画が明るみに出たことから、内応していた関係者は、それこそ王命により三族までの処罰を受けることになりました。
残っていた関与の少ない王弟派の派閥貴族も求心力を失い、なおかつ、当主であった者のほとんどが軒並み隠居を強要されて、代替わりをしたことにより、以前の組織力を完全に失っているのです。
その意味では、ライヒベルゼン王国に安寧の日々が訪れることになりましたが、未だに旧王弟派の首魁の元領地については、その後任を巡って結構なごたごたがあります。
王家も他の貴族に大きな領地の加増を与えることに躊躇いがあるようで、当面未定のまま王家直轄領にしている領地が多いのです。
また、王弟派の死亡した首魁連中が残した書簡により、王弟派が絡む種々の犯罪が暴かれました。
まぁ、その辺は、私(ヴィオラ)が秘密書簡を発見しやすいようにしたというお膳立てもかなりありますけれどね。
謀反未遂から二か月後には、この関連なのでしょうね、ロデアル領の隣にあった元王弟派子爵が絡んだ過去の犯罪証拠が見つかったことから当該子爵も譴責処分を受け、男爵へと降格された上に、領地替えになったのです。
そのために実家のロデアル領は、当該子爵領の約半分が加増になったのです。
因みに私(ヴィオラ)の嫁ぎ先であるブルボン家も、飛び地にはなりますが元侯爵領の一部が加増され、代官を派遣して統治を進めている状況です。
この事件の後始末で、もう少し国内でのごたごたは続くかもしれませんが、一応の平静は戻ったようですね。
因みにローランデル王国とフルベルク王国の国交について特段の修復はありません。
侵攻があったことは当然のことながらライヒベルゼン王国でも承知していますし、ローランデル王国とフルベルク王国は、共に王宮を完膚なきまでに破壊されていますから、これら両国との親交を望むのは難しいでしょう。
特にフルベルク王国などは多数の将兵を、国境で失っていますからね。
どうしてもわだかまりが残ります。
この両国では、『ライヒベルゼンの守護者ベクター』が蛇蝎のごとく嫌われています。
ライヒベルゼン王国でもこのベクターなる人物がいかなる人物なのかを密かに調べているようですが、一切の手掛かりがなく、調査部門は途方に暮れているようです。
ベクターなる人物が、王弟派の陰謀を暴き、未然に首謀者の殺害をしてのけたことは王宮サイドもわかっています。
また、国境において大規模な山崩れを引き起こして、ローランデル軍とフルベルク軍の侵攻を押しとどめ、なおも進攻しようとしたフルベルク軍を完膚なきまでに叩きのめした功績は、国王が最大限の褒章を以て讃えるべきなのですが、その人物の特定ができない限りは難しいのです。
今のところは王宮サイドでも安易な公表は避けていますけれど、国境周辺や商人を通じた噂話が広がっていますから、いつかきっと「ライヒベルゼン王国の守護者ベクター」という伝説だけが残るようになるのでしょうね。
◇◇◇◇
さて、私(ヴィオラ)の嫁ぎ先であるブルボン領についての課題ですが、ここ最近は瘴気の発生を永続的に除去できる方法が無いかを種々模索しているところなのです。
瘴気の発生個所は、主として領内山中に複数個所あり、場所により瘴気の溜まり具合いが違います。
このため、私(ヴィオラ)が定期的に瘴気の発生個所に赴いて鋭意浄化を図っているのです。
さもないと、瘴気が溜まった地域から魔物が発生し、場合によりスタンピードを引き起こす恐れもあるからです。
これまでの調査から言うと、瘴気の発生源は地脈の中にあるようで、そこに大規模に干渉すると地殻変動を招きかねませんから、流石に私(ヴィオラ)でも対応がしにくいんです。
侯爵家のメイドや侍従などが住む宿舎棟の地下で瘴気が発生していた際には、地脈の流路を少し変えることで地下室に瘴気が溜まる不具合を修正しましたけれど、生憎と屋敷の地下を流れる地脈と山地の地下にある地脈とでは規模が違い過ぎるのです。
例えれば、子供でも飛び越えられるほどの幅の小川が邸の地下にあった地脈であり、その一方で山中にある地脈は対岸が見えないほどの大河と言う比喩が当たっているかもしれません。
小さな水路ならばさほど苦労もせずに流路を変えることが可能ですが、大河の流れを変えるとなれば大変な労力と時間が必要とされますものね。
決して不可能だとは申しませんが、もし手掛けるとなれば、数十年単位の時間が必要になるかもしれません。
私(ヴィオラ)の場合、長寿となることが分かっていますからそれなりの時間はあるとは思いますけれど、私(ヴィオラ)もそればかりに関わっているわけにも参りませんし、どちらかというと私(ヴィオラ)はズボラが好きなのです。
できるならば、余り手をかけずに済ませたいので、手軽な定期的浄化をしているわけですが、この仕事をチャールズ達次世代の子に継承するわけにも行きませんよね。
そこで、永続的に余り手をかけずに済ませる方策を色々と思案中なわけです。
瘴気が発生した場合、大なり小なり瘴気の溜まり場から魔物が生ずることはほぼ規定事実のようです。
一方で、魔物の体内には魔石(若しくは魔核)が存在することが知られており、その関連で瘴気と魔石には何らかの関連性があると私(ヴィオラ)は見ているのです。
魔石は、魔力の供給源として魔導具によく使われますので、瘴気が多い場所で魔物が発生若しくは成長するのは、瘴気に含まれるであろう魔素と関わりがあるのかなとも思っているのです。
魔力は魔法を発動したりする際に、私(ヴィオラ)の鑑定眼で見ることもできますけれど、魔法師等が使う魔力には色がついているのです。
魔法を発動する直前に、属性により赤、青、黄、橙、緑、白、紫など色彩豊か色が見えますけれど、瘴気の場合はどちらかと言うと黒なんです。
もしかすると全部の色が混じって黒になっているのかもしれませんが、感覚的には魔力も含まれていますけれど、魔力ではない呪力や忌まわしい不純物が多分に交じっているような気がしています。
そんなものが何故に地脈の中に含まれ、また、どうして地表に現れるのかはわかりません。
少なくとも、前世で安奈先生に習ったプレートテクトニクス理論には魔力や瘴気の話は無かったですからね。
硫化水素等の火山性ガスなら教えてもらいましたけれど、前世には魔法もありませんでした。
その意味では、新たな学問体系が必要なのでしょうけれど、生憎とこの世界の学問は遅れているのです。
この世界では、客観的、科学的な実証ではなく、概ね実体験からその効果を追認検証する方式ですから、理論的な検証は余り行われていないんです。
特に、師匠から弟子に魔法を伝承する際には、実体験から来る教えだけですから、人によって教え方が違いますし、旧態然とした徒弟制度に近く、弟子の方も見て覚えるか方式になりがちですね。
王立学院でも理論的な側面の学習時間は余り無かったように思いますね。
ですから『理屈はよくわからないけれど、こうすれば魔法が発動するんだよ』的な指導が横行しているようです。
お姉さまが王立学院に入学する前に、家庭教師にそんな教え方をされて苦労した部分でもありますね。
その際に私(ヴィオラ)も、理屈抜きでお姉さまに魔力そのものの流れを身体で体験させることで無理やり教え込んだことが有りましたけれど、幼い子供には小難しい理屈で教えるよりも体験で教える方が楽な場合もあるんです。
まぁ、それはともかく、私(ヴィオラ)が定期的に浄化をする代わりに、瘴気の浄化を自動的に行えるような魔導具を作成できないかと、目下検討中なんです。
飽くまでも楽観的な見込みではありますけれど、多分そうした浄化装置を作れるとは思うのですが、同時にその魔導具を使うことで生じる影響も確認しなければなりません。
私(ヴィオラ)の魔法による浄化は、定期的に行っているわけですけれど、瘴気が浄化された後の残留物等については実は調べてはいないんです。
浄化により全てが無害なものになっているか若しくは消去されていれば問題は無いのですけれど、もしかすると、何らかの残留物や弊害が生じている可能性もありますからね。
残留物が微量であっても塵も積もれば山となるで、微量成分が人体や自然環境に影響を及ぼす恐れはありますからね。
鉱山の鉱毒のような明確なものではないとしても、きっちりと無公害であることを確認しておく必要がありそうです。
このために、まずは、密封容器を造りました。
金属製容器とガラス容器の二つですね。
例えば水素などの元素は、金属の密閉容器であっても時間経過とともにじわじわと透過することが知られています。
これは原子構造の隙間を水素原子が通り抜けてしまうことから起きているはずなのです。
魔力にしろ、瘴気にしろ、得体の知れないものであるわけで、私(ヴィオラ)の目に見えるからと言って必ずしも大きな固形物や分子とは限りません。
まして地殻から岩盤を透過して湧き出て来るような代物ですから、水蒸気よりも微細なものである可能性が十分にあるんです。
検証のために、当該容器に瘴気を取り込んで保管することにしました。
残念ながら中に収納した瘴気の量を物理的に計測できる機器はありません。
専ら私(ヴィオラ)の鑑定眼頼りですね。
ガラス容器の一つは、ガラス蓋の上からワインのように鉛箔を被せて一応密封処置をしました。
因みに私(ヴィオラ)の魔法で密封措置をしていますから、鉛箔とガラス容器の間はしっかりと密着しています。
もう一つのガラス容器は、ガラス蓋とガラス容器を魔法の分子間溶接で溶着しています。
多分、前者よりも後者の方が密封度が高いと思います。
但し、この封じ込めは水素ガス等で実験をしているわけでは無いので、本当に微細な分子でも封じ込められるかどうかは不明ですね。
一方、金属容器の方は、一つがヒヒイロカネ、今一つがアダマンタイトいう希少金属を用いており、同じ金属の蓋をして、金属分子間溶接をして密封しています。
数日では変化はありませんでしたが、一月経つと目立つ変化が生じました。
王弟派の主力メンバーが急死し、なおかつ、王弟派の反乱計画が明るみに出たことから、内応していた関係者は、それこそ王命により三族までの処罰を受けることになりました。
残っていた関与の少ない王弟派の派閥貴族も求心力を失い、なおかつ、当主であった者のほとんどが軒並み隠居を強要されて、代替わりをしたことにより、以前の組織力を完全に失っているのです。
その意味では、ライヒベルゼン王国に安寧の日々が訪れることになりましたが、未だに旧王弟派の首魁の元領地については、その後任を巡って結構なごたごたがあります。
王家も他の貴族に大きな領地の加増を与えることに躊躇いがあるようで、当面未定のまま王家直轄領にしている領地が多いのです。
また、王弟派の死亡した首魁連中が残した書簡により、王弟派が絡む種々の犯罪が暴かれました。
まぁ、その辺は、私(ヴィオラ)が秘密書簡を発見しやすいようにしたというお膳立てもかなりありますけれどね。
謀反未遂から二か月後には、この関連なのでしょうね、ロデアル領の隣にあった元王弟派子爵が絡んだ過去の犯罪証拠が見つかったことから当該子爵も譴責処分を受け、男爵へと降格された上に、領地替えになったのです。
そのために実家のロデアル領は、当該子爵領の約半分が加増になったのです。
因みに私(ヴィオラ)の嫁ぎ先であるブルボン家も、飛び地にはなりますが元侯爵領の一部が加増され、代官を派遣して統治を進めている状況です。
この事件の後始末で、もう少し国内でのごたごたは続くかもしれませんが、一応の平静は戻ったようですね。
因みにローランデル王国とフルベルク王国の国交について特段の修復はありません。
侵攻があったことは当然のことながらライヒベルゼン王国でも承知していますし、ローランデル王国とフルベルク王国は、共に王宮を完膚なきまでに破壊されていますから、これら両国との親交を望むのは難しいでしょう。
特にフルベルク王国などは多数の将兵を、国境で失っていますからね。
どうしてもわだかまりが残ります。
この両国では、『ライヒベルゼンの守護者ベクター』が蛇蝎のごとく嫌われています。
ライヒベルゼン王国でもこのベクターなる人物がいかなる人物なのかを密かに調べているようですが、一切の手掛かりがなく、調査部門は途方に暮れているようです。
ベクターなる人物が、王弟派の陰謀を暴き、未然に首謀者の殺害をしてのけたことは王宮サイドもわかっています。
また、国境において大規模な山崩れを引き起こして、ローランデル軍とフルベルク軍の侵攻を押しとどめ、なおも進攻しようとしたフルベルク軍を完膚なきまでに叩きのめした功績は、国王が最大限の褒章を以て讃えるべきなのですが、その人物の特定ができない限りは難しいのです。
今のところは王宮サイドでも安易な公表は避けていますけれど、国境周辺や商人を通じた噂話が広がっていますから、いつかきっと「ライヒベルゼン王国の守護者ベクター」という伝説だけが残るようになるのでしょうね。
◇◇◇◇
さて、私(ヴィオラ)の嫁ぎ先であるブルボン領についての課題ですが、ここ最近は瘴気の発生を永続的に除去できる方法が無いかを種々模索しているところなのです。
瘴気の発生個所は、主として領内山中に複数個所あり、場所により瘴気の溜まり具合いが違います。
このため、私(ヴィオラ)が定期的に瘴気の発生個所に赴いて鋭意浄化を図っているのです。
さもないと、瘴気が溜まった地域から魔物が発生し、場合によりスタンピードを引き起こす恐れもあるからです。
これまでの調査から言うと、瘴気の発生源は地脈の中にあるようで、そこに大規模に干渉すると地殻変動を招きかねませんから、流石に私(ヴィオラ)でも対応がしにくいんです。
侯爵家のメイドや侍従などが住む宿舎棟の地下で瘴気が発生していた際には、地脈の流路を少し変えることで地下室に瘴気が溜まる不具合を修正しましたけれど、生憎と屋敷の地下を流れる地脈と山地の地下にある地脈とでは規模が違い過ぎるのです。
例えれば、子供でも飛び越えられるほどの幅の小川が邸の地下にあった地脈であり、その一方で山中にある地脈は対岸が見えないほどの大河と言う比喩が当たっているかもしれません。
小さな水路ならばさほど苦労もせずに流路を変えることが可能ですが、大河の流れを変えるとなれば大変な労力と時間が必要とされますものね。
決して不可能だとは申しませんが、もし手掛けるとなれば、数十年単位の時間が必要になるかもしれません。
私(ヴィオラ)の場合、長寿となることが分かっていますからそれなりの時間はあるとは思いますけれど、私(ヴィオラ)もそればかりに関わっているわけにも参りませんし、どちらかというと私(ヴィオラ)はズボラが好きなのです。
できるならば、余り手をかけずに済ませたいので、手軽な定期的浄化をしているわけですが、この仕事をチャールズ達次世代の子に継承するわけにも行きませんよね。
そこで、永続的に余り手をかけずに済ませる方策を色々と思案中なわけです。
瘴気が発生した場合、大なり小なり瘴気の溜まり場から魔物が生ずることはほぼ規定事実のようです。
一方で、魔物の体内には魔石(若しくは魔核)が存在することが知られており、その関連で瘴気と魔石には何らかの関連性があると私(ヴィオラ)は見ているのです。
魔石は、魔力の供給源として魔導具によく使われますので、瘴気が多い場所で魔物が発生若しくは成長するのは、瘴気に含まれるであろう魔素と関わりがあるのかなとも思っているのです。
魔力は魔法を発動したりする際に、私(ヴィオラ)の鑑定眼で見ることもできますけれど、魔法師等が使う魔力には色がついているのです。
魔法を発動する直前に、属性により赤、青、黄、橙、緑、白、紫など色彩豊か色が見えますけれど、瘴気の場合はどちらかと言うと黒なんです。
もしかすると全部の色が混じって黒になっているのかもしれませんが、感覚的には魔力も含まれていますけれど、魔力ではない呪力や忌まわしい不純物が多分に交じっているような気がしています。
そんなものが何故に地脈の中に含まれ、また、どうして地表に現れるのかはわかりません。
少なくとも、前世で安奈先生に習ったプレートテクトニクス理論には魔力や瘴気の話は無かったですからね。
硫化水素等の火山性ガスなら教えてもらいましたけれど、前世には魔法もありませんでした。
その意味では、新たな学問体系が必要なのでしょうけれど、生憎とこの世界の学問は遅れているのです。
この世界では、客観的、科学的な実証ではなく、概ね実体験からその効果を追認検証する方式ですから、理論的な検証は余り行われていないんです。
特に、師匠から弟子に魔法を伝承する際には、実体験から来る教えだけですから、人によって教え方が違いますし、旧態然とした徒弟制度に近く、弟子の方も見て覚えるか方式になりがちですね。
王立学院でも理論的な側面の学習時間は余り無かったように思いますね。
ですから『理屈はよくわからないけれど、こうすれば魔法が発動するんだよ』的な指導が横行しているようです。
お姉さまが王立学院に入学する前に、家庭教師にそんな教え方をされて苦労した部分でもありますね。
その際に私(ヴィオラ)も、理屈抜きでお姉さまに魔力そのものの流れを身体で体験させることで無理やり教え込んだことが有りましたけれど、幼い子供には小難しい理屈で教えるよりも体験で教える方が楽な場合もあるんです。
まぁ、それはともかく、私(ヴィオラ)が定期的に浄化をする代わりに、瘴気の浄化を自動的に行えるような魔導具を作成できないかと、目下検討中なんです。
飽くまでも楽観的な見込みではありますけれど、多分そうした浄化装置を作れるとは思うのですが、同時にその魔導具を使うことで生じる影響も確認しなければなりません。
私(ヴィオラ)の魔法による浄化は、定期的に行っているわけですけれど、瘴気が浄化された後の残留物等については実は調べてはいないんです。
浄化により全てが無害なものになっているか若しくは消去されていれば問題は無いのですけれど、もしかすると、何らかの残留物や弊害が生じている可能性もありますからね。
残留物が微量であっても塵も積もれば山となるで、微量成分が人体や自然環境に影響を及ぼす恐れはありますからね。
鉱山の鉱毒のような明確なものではないとしても、きっちりと無公害であることを確認しておく必要がありそうです。
このために、まずは、密封容器を造りました。
金属製容器とガラス容器の二つですね。
例えば水素などの元素は、金属の密閉容器であっても時間経過とともにじわじわと透過することが知られています。
これは原子構造の隙間を水素原子が通り抜けてしまうことから起きているはずなのです。
魔力にしろ、瘴気にしろ、得体の知れないものであるわけで、私(ヴィオラ)の目に見えるからと言って必ずしも大きな固形物や分子とは限りません。
まして地殻から岩盤を透過して湧き出て来るような代物ですから、水蒸気よりも微細なものである可能性が十分にあるんです。
検証のために、当該容器に瘴気を取り込んで保管することにしました。
残念ながら中に収納した瘴気の量を物理的に計測できる機器はありません。
専ら私(ヴィオラ)の鑑定眼頼りですね。
ガラス容器の一つは、ガラス蓋の上からワインのように鉛箔を被せて一応密封処置をしました。
因みに私(ヴィオラ)の魔法で密封措置をしていますから、鉛箔とガラス容器の間はしっかりと密着しています。
もう一つのガラス容器は、ガラス蓋とガラス容器を魔法の分子間溶接で溶着しています。
多分、前者よりも後者の方が密封度が高いと思います。
但し、この封じ込めは水素ガス等で実験をしているわけでは無いので、本当に微細な分子でも封じ込められるかどうかは不明ですね。
一方、金属容器の方は、一つがヒヒイロカネ、今一つがアダマンタイトいう希少金属を用いており、同じ金属の蓋をして、金属分子間溶接をして密封しています。
数日では変化はありませんでしたが、一月経つと目立つ変化が生じました。
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