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テレフォンセックス
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「裕樹。いつも、俺がするみたいに触ってみぃ?どんな風に触っとるんかも、ちゃんと言わなあかんで?」
ベッドに移動するように促され、裕樹がベッドに移動してすぐに誠弥から投げかけられた言葉。その言葉に、裕樹は頬を赤らめる。
「そ、そんなん……言われへん……」
小さくそう答える裕樹に、誠弥は尚も続ける。
「せやかて、電話やで?裕樹が言わへんかったら、俺裕樹がどないしとるんかが分からへんし……裕樹を気持ちよぉさせられへんで?それでええんやったら俺はかまへんけど」
「……っ……」
誠弥の言っていることは、正論で。裕樹は羞恥を感じながらもきちんとベッドに座って、右手で携帯を持ったままそっと自分の胸元に手を伸ばした。パジャマの上からでも分かる。僅かに膨らんだそこは、先程からずっと固く張り詰めたままだ。指先が触れた瞬間、体中に電流が走ったかのような刺激が起こり、裕樹は思わず声を出していた。
「っ、ぁ……」
艶のある、声。その声の色香に、誠弥自身もより固くなる。思わず、喉を鳴らす。
「……裕樹。どこ、触っとるん?俺に言うてみ?俺は、裕樹のどこを触っとるん?なぁ……」
熱っぽい、声。裕樹を抱く時に出すそれと、同じもの。それが耳元で聞こえると、裕樹の体はより熱くなる。左手が、まるで自分の物ではないかのように勝手に動き、固く尖ったそこを捏ね回す。
「ぁ、ぁ……っ……せいや……そこ、そない強ぉしたら、あ……!」
背中を反らして、裕樹は甘く鳴く。裕樹が何をしているのかがわからない分、誠弥の妄想は膨らんで。誠弥はその妄想のままに、尚も裕樹に話し掛ける。
「乳首、そない感じるん?裕樹は乳首強ぉ弄られるん好きやもんなぁ?ここ、こないこりこりさせとって……気持ちええんか?裕樹……」
誠弥のその言葉に煽られて、裕樹は指先の動きをエスカレートさせてゆく。いつも、誠弥にされるように強弱をつけてそこを弄ると、今まで以上に体が熱くなる。
「んぁ、ぁ……っ……せやかて、せいやが……あっ、そこ、摘ままんといて……」
ぴくぴくと体を震わせて携帯電話に向かってそう言う裕樹は、もぞもぞと自ら腰を動かし始める。ベッドに腰掛けたままのため、反応を見せ始めたそこが窮屈になってきたのだ。だが、自由になるのは左手だけで。そのもどかしさが、じわりと裕樹を煽ってゆく。
「裕樹、摘ままれるん好きやろ?もう、先っぽ濡れとるくせにな……。なぁ、左だけで足りるんか?両方、弄って欲しいんちゃうん?」
電話越しだというのに、まるで全てを見透かすような誠弥の発言。その言葉に、裕樹は背筋がぞくり、とするのを感じる。言葉には出来ない何かが、裕樹を狂わせてゆく。もう何の抵抗もなく、裕樹は誠弥の望む言葉を口にした。
「足りひん……全然、足りひんから……なぁ、せいや……もっと、して欲しい……」
携帯越しでもその声の艶は十分過ぎるくらい誠弥にに伝わってきて。自分で弄ってもいないのに、誠弥の熱はますます高まってゆく。
裕樹を煽りながら、自身も煽られて。誠弥はきつくなってきたジーパンのファスナーをゆっくりと下ろす。裕樹に聞こえるように、携帯を近付けて。
「裕樹がエロい声出すから……俺も、したなってきたわ。ほな、右も触ったるから……携帯、スピーカーにしてそこ置き?」
「……せいや。せいやも、俺としたいん?俺の声で、その気になったん?」
聞こえたファスナーの音にさえ、欲情する。誠弥が、自分の声でそこまで高まってくれたことが嬉しい。あの時の誠弥を思い出して、裕樹の欲も高まってゆく。
「当たり前やろ?この前の裕樹、めっちゃエロかったし……今も、おんなじ顔しとるって思うたら、もうたまらんて、ほんま……」
三日前、裕樹を縛って抱いた時に、自由にならない体で何度も誠弥を求めて甘い声で鳴き続けた裕樹。声を聞くと、どうしてもその姿を思い出さずにはいられない。思春期の多感な少年は、それだけで容易に下肢を熱くしてしまう。今だって既に暴発しそうなくらい高まっているのだが、それは裕樹には言わない。
「なぁ、左だけやと足りひんのやろ?ほな、右も……な?触ったるから、どうして欲しいんかちゃんと言い、裕樹」
欲の篭もった熱い声。それが、携帯電話から聞こえる。裕樹は誠弥の言うがままに携帯をスピーカーに切り替えると、そっと枕元に携帯を置く。そして、ベッドの上に横たわった。
「せいや……せいやの、手ぇ……めっちゃ好きやから……もっと、触って欲しいん。せいやの手ぇでここ……もっと、して欲しい……」
先程まで触っていた左胸が疼く。まだ触れてもいない右胸も、ずくり、と甘い疼きを訴えていて。下着の中で既に角度を成している自身も解放を訴えているかのようだった。両足を擦り合わせて熱の解放を試みるが、当然そんな不自然な行為では上手くいくはずもなく。かえって自身の熱を煽ってしまう。
「せやな……裕樹は胸弄られるん、めっちゃ好きやもんなぁ……。今日はしゃぶってやれんけども、手ぇでたっぷり弄ったるから……それで我慢し?」
そう言うと、誠弥は携帯に口付けた。小さく、音を立てて。ちゅ、と可愛らしい音が聞こえた瞬間、裕樹の背中を甘い電流が走った。唇の音が、欲情を煽る。
「せいや……せいや、手ぇ……もっと……」
思わず、そうねだっていた。はしたない、とかそんな考えはとうの昔に消えていた。
……ひょっとしたら、誠弥の電話を受けた時から期待していたのかもしれない。そんなことを、裕樹は快楽に溺れる頭の片隅でうっすらと思っていた。
「せやな……裕樹のここ、待ちくたびれとるもんなぁ。いつもみたいに……両方一緒に弄られるんがええんやろ?ほら……こう、指先で潰されるん、気持ちええって言うとったしなぁ」
携帯から聞こえる誠弥の声の通りに、裕樹は自分の胸元に手を伸ばす。パジャマのシャツの上からそっと撫でるように触れると、それだけで体が跳ねる。そのまま、誠弥にされるように裕樹はきつく自分の乳首を摘まみ上げた。
「んぁぁっ……せいや……せいやっ……!」
腰が浮いてしまうような、強い快楽が体を支配する。誠弥の動きを思い出しながら何度もそこを弄ると、簡単に登りつめそうになる。小さく喘ぐ声が、ひっきりなしに誠弥の耳に届く。漏れる吐息が、妙に艶めかしくて。誠弥は自身の高まりを強く意識してしまう。
「裕樹……気持ちええか?ほんま、裕樹は胸弄られるん好きやなぁ……下も欲しなってきたんちゃうか?ちゃんと言うたら触ったるで?」
耳元で聞こえる、誠弥の声。まるで、背後から抱きかかえられて胸元を弄られているような気がして、裕樹はより高まってしまう。実際、もう胸だけでは足りないのだ。何の躊躇いも無く、裕樹は誠弥に言う。続きをねだる言葉を。
「せいや……胸、気持ちええ……もっと、欲しい……。
なぁ……はよ、して欲しいん。もぅ、焦らさんといてぇな……」
おそらく、裕樹の瞳は甘く濡れているのだろう。それを脳裏に思い描くだけで、誠弥の心は満たされてゆく。三日前の光景が、フラッシュバックする。紅い綿ロープで縛られた裕樹が腰をくねらせて自分を誘ったあの日が、甦る。
「焦らされる方が、裕樹燃えるやん?俺ちゃんと知っとるんやで。はよ、何をして欲しいんか言い?したら続きしたるわ」
楽しげな、誠弥の声。携帯から聞こえるその声に促されるまま、裕樹は言葉を口にした。
「胸だけやと、もう足りひん……。下……触ってくれへん?なぁ、せいや……ん、ぁっ……」
さっきからずっと自分で胸を弄っていたのだろう、誠弥にねだる言葉を喋りながらも、時折喘ぎが混じる。喋りも、殆ど吐息になっていて。普段から色気のある裕樹の声だが、いつよりも数段色っぽい。その声に、誠弥の劣情が強く刺激される。
「下?下て、どこや?もう、突っ込んで欲しいん?なぁ、裕樹。俺しか聞いてへんねんで?はっきり言い?したらちゃんとイかせたるから」
勿論、ちゃんと分かっている。裕樹が、どこに触って欲しがっているのかなど。だが、裕樹の口から言わせたい。今まで一度も裕樹はそういった言葉を口にしたことはなかったから。
「……っ……ぁ、ぁ……っ……せいや……そない……いけずせんといて……なぁ……っ……」
切羽詰まったような声が聞こえるが、誠弥は譲らない。今ここで、裕樹にちゃんと言わせることがとても重要なのだから。
「ほな、これで終いやで?あとは、裕樹一人でしたらええ。ほんでもええんか?いややったら、ちゃんと言い裕樹」
自慰なんて、本来は一人でするものだから誠弥がそんなことを言ったとしても、本当に嫌なら裕樹は携帯を切ればいいだけの話なのだ。だが、誠弥には裕樹は電話を切らないという妙な確信があった。この間の裕樹は、間違いなくあれを喜んでいた。なら、今日のこれだって……。
「……っ、ぁ……お、俺の……俺の、------触って欲しいん……。誠弥の手ぇで、いかせて欲しいから……なぁ、もうあかんから……」
吐息のように、小さな声。その小さな声をさらに小さくして、触れて欲しい部分を言う裕樹。おそらく、今の裕樹は全身を羞恥の色に染めていることだろう。それを想像するだけで、外気に触れている誠弥のものの熱は上がってゆく。誠弥のものの先端からも、既に雫が溢れていた。
「よぉ言えたなぁ、裕樹。ご褒美にちゃあんと触ったるから……自分で脱ぎ?下、全部な」
誠弥がそう言うと、携帯の向こうから微かに衣擦れの音が聞こえてきた。裕樹がパジャマのズボンと下着を脱いだのだろう。その音が止むと、すぐに裕樹の声が聞こえた。
「下……脱いだで。なぁ……はよ、せいや……」
誠弥の脳裏に、裕樹の姿が浮かぶ。上半身は着衣のままなのに、下半身だけは何一つ身につけていない、アンバランスな姿。その下肢はきっと、淫らな体液を止め処なく溢れさせているのだろう。想像しただけで、喉が鳴った。
「裕樹、ほんま胸感じとったんやなぁ?ここまで固ぅしとったんなら、パンツもめっちゃ濡らしとったんちゃうん?」
「しゃーないやんか……。せいやの手ぇ、めっちゃ気持ちええんやから……反応かてしてまうわ。
……なぁ、はよ……触ってぇな……」
ずっと焦らされていて、もどかしい。成長しきった自身の熱が、裕樹を狂わせてゆく。このまま自分勝手に扱いて達してしまいたいとも思うが、誠弥に導いて貰いたい気持ちの方が強い為、裕樹は必死で堪える。
「可愛ええなぁ、裕ちゃんは。ほな、先っぽの濡れとる部分から触ったるわ。……なんや?次から次へと濡れてまうから、指で拭っても意味あらへんやん?そない俺に触られたかったん?」
誠弥の言う通りに自身に触れると、根元まで垂れていた体液が小さな窪みから次々と流れてくる。透明に透き通った、滑るそれ。それを指先に纏わせて、親指の腹で窪みを押すと、自然と声が漏れた。
「んぁぁ……っ……せいや、せいやっ……そこ、ぐりぐりせんといて……」
「なん?裕樹これ好きなんちゃうん?尿道口開いとるし……エロ汁、めっちゃ出とるやん。これ嫌やったら、どうして欲しいんかはっきり言い?言わんとこのままやで?」
携帯越しに聞こえる声。誠弥だってかなり煽られている筈なのに、裕樹程には切羽詰まって聞こえない。そんな誠弥の声が、裕樹を余計に高ぶらせる。
「あ……ちゃうん……気持ちええけど……先っぽやなくて……扱いて欲しいねん……もぉ、ほんまあかんから……なぁ、せいや……」
ベッドの上に置いた携帯に唇を寄せて、そうねだる裕樹の声。裕樹が、快楽に溶けた表情でどんなふうに言っているのかが、誠弥には容易く想像出来て。あの裕樹が、自分の言葉のままに動き乱れるのが、ひどく心地いい。脳と心を満たすこの気持ちは、一体何だろう。
「しゃーないなぁ……。ほな、欲しがりな裕樹の扱いたるから、裕樹も俺のちゃあんと扱き?
……裕樹、エロ汁で濡れまくっとるから扱き易いなぁ……。ぬるぬるしとって、めっちゃエロいわ。ローション要らずやなぁ……」
そう言いながら、誠弥は自分のものを扱き始める。裕樹の声を聞いていて成長したそれは、裕樹のものほどでは無いが先端を濡らしていて。そのぬめりを掌につけると、リズミカルに上下に動かし始める。微かに、濡れた音が裕樹の耳に届いた。
「せいや……せいや……気持ちええ……せいやのも、固ぉて……濡れとって……俺の手ぇ気持ちええん……?」
掌を濡らして、慣れた様子で手を動かしながら、裕樹がそう問う。自分の扱いているものは誠弥のものだと思いながら。誠弥の耳に、ぐちゅぐちゅと派手な水音が聞こえる。その音から、裕樹がどれくらい感じているのかが分かる。
「せや……裕樹の手ぇ、めっちゃ気持ちええねん。裕樹かて、俺の手ぇ気持ちええから……こない濡らしとるんやろ?音、めっちゃしとってほんまエロいわ……」
そう、誠弥が囁くように言うと、裕樹の体がぴくり、と反応する。
「せいやかて……濡れとるくせに……ぁ……いやや……そこ……」
「そこ?そこ、てどこや?言わんとわからんて。乳首引っ張られるん、裕樹好きやんなぁ?」
誠弥のその言葉が、やれ、という意味だとすぐに裕樹は理解する。そして、自身を扱くのに夢中で触るのを忘れていた胸元に手を伸ばし、誠弥の言った通りに引っ張った。
「!あぁぁぁ……っ……!いやや……いやや……いってまう……もう、いってまうから……そない、弄らんといてせいや……!」
強く引いて指先で潰すようにして捏ねると、それだけで達してしまいそうになる。何度も腰を揺らして、裕樹は甘く鳴いた。
「うわ、裕樹めっちゃ漏らしたやん。軽くイったんちゃううん?イきたないんか?弄って欲しいんちゃうん?」
裕樹の声で、誠弥には今の裕樹の状況が手に取るように分かる。この間と同じように、かなり追い詰められているのだろう。目の前に居たなら、すぐに自身のものをぶち込んで何度も中に注ぎ込んでいた。この距離が、本当に憎らしい。
「ちゃ……ちゃう……いきたいん……せやけど……中、欲しぃ……中で、いきたいん……」
そう、可愛らしくねだられて。誠弥は思わず笑みがこぼれるのを止められなかった。あの、裕樹が。あの裕樹が、自分に向かってこんな台詞を吐くなんて、ほんの一週間前までは思いもしなかったのに。三日前のあれが、よほど効いたのだろう。快楽に弱い裕樹が、徐々に自分の思うように変わってゆくのが、嬉しくて仕方ない。
(あぁ……裕樹はほんまに可愛ええ……。次に会うた時は、もっと可愛がってやらんとあかんなぁ……)
「せやなぁ……ほんなら、ちゃあんと脚開き?俺によぉ見えるようにな……」
「んっ……これで、ええか……?なぁ……せいや……」
誠弥の言葉を待っていたかのように、裕樹はすぐに自ら大きく脚を開く。躊躇いなど、既にどこにもなかった。その目は期待で淫らに濡れていた。
「ええ子やなぁ、裕ちゃんは。ほんま、よぉ見えるで?触っとらんのに、もうひくひくしとるんか……。裕ちゃんはほんまにエロいなぁ。ほな、指入れたるな?まずは一本や……」
そう言って、誠弥は裕樹に聞こえるように、あらかじめ用意しておいたローションを纏わせた指で、濡れた音を立てた。その音は、裕樹が自分に指を入れられていると錯覚するのに十分なくらいリアルで。裕樹はその音を聞きながら、自らの指をそこに一気に埋め込んだ。
「ぁ、ぁっ……!せいや……指……気持ち、ええ……もっと、入れて……」
誠弥のものよりも、遙かに細い指。自分の中指をどんなに激しく動かしても、その刺激は誠弥に抱かれた時のものには及ばない。わななくそこは、貪欲にその細い指を味わおうと蠢くが……どんなに締めても、裕樹が望むような快楽は得られない。知らないうちに、裕樹は腰を動かしていた。
「なん?一本じゃ足りひん?ほんなら、もう一本入れよか?」
快楽に溺れきった裕樹の声が、誠弥に行為をねだってきた時の姿を思い出させる。蜜蝋色のなめらかな肌に食い込む、紅い綿ロープ。揺れる細いカテーテル。乱れた黒髪。潤んだ、深い色の瞳。唯一自由になる脚を誠弥に絡みつけて、もっと、とねだったあの淫らな姿が耳元で聞こえる声のせいでリアルに再現される。誠弥の、自身を扱く速度も速まって。自然、上擦る声。
「せや……足りひん……。もっと、せいやの入れてぇな……太いん、欲しい……」
裕樹もまた、先日の光景を思い描いているのだろう。誠弥のものに貫かれる自分が浮かんでいるのか、ねだる言葉は、この前とほぼ同じ。
「……ほんま、エロいわ裕ちゃん……。二本で中、かき混ぜたるから……しっかり、味わい?」
そう言って、誠弥は再び裕樹に音を聞かせながら指を動かした。
「!ぁ……っ……せいや……せいや……っ……」
実際には、裕樹はローションを使っていない。そのため、耳に入るほどの濡れた音はさせていなかったけれど、誠弥のさせる濡れた音が裕樹を錯覚させていて。自分が指を動かす度に耳から聞こえる音が激しくなるような気がして、興奮してしまう。
「裕ちゃん、中入れらるん、ほんま好きやんなぁ……。ギチギチに締め付けて……指、折れてまうわ。突かれるんと、擦られん、どっちがええ?言い、裕ちゃん?」
あくまでも、裕樹に選択させようとする誠弥の言葉。だが、裕樹はそんなことを気にしていられるほど余裕が無い。
「ど、どっちもええ……どっちもええから……はよ、動いて……!せいや……」
切羽詰まった、その声は小さくて。まるで、吐息のようだった。そんな微かな声ですら、誠弥を煽って。
「ほんなら……ゆっくり、動かすで?裕ちゃんのええとこ……しっかり擦れるようになぁ……。ほら、ええとこ、ここやろ?」
その声に、裕樹は中に入れた指をゆっくりと奥に進めてゆく。腹側の壁を擦るように。途中で、ほんの僅かに固さの違う部分を通過した時、裕樹の声は大きくなった。
「んぁぁっ……!そこ……擦れて……!」
「そこなぁ、裕ちゃんの前立腺やねん。押すと気持ちええやろ?いっつもな、俺もそこ擦るように動いとるん。指でもそこそこええ感じに出来るから……ちゃあんとここでイかせたるで?
……ほら、裕ちゃん。ここ何度も押されるん好きやろ?ぐりぐりされるん、ええ感じやろ?気持ちええならちゃあんとそう言い?」
誠弥のその言葉に、裕樹は中の指を意識して腹側に押しつける。言われたように、指を左右に動かしてぐりぐりと強く押してやると、それだけで達してしまいそうになる。
「気持ちええ……気持ちええよ……せいや……そこ、もっと弄って……」
下肢を自身から溢れさせた体液でぬるぬるにしながら、裕樹は小さく喘ぐ。少しでも触れたら、すぐにでも達してしまいそうなくらい固く張り詰めた裕樹自身。しかし、誠弥からは何も言われていないので、裕樹はそこには触れずに我慢している。
「裕ちゃん……めっちゃ素直になったなぁ。乳首も弄ったろか?それとも……ぬるぬるしとるこっち、弄った方がええか?どっちがええ?好きな方弄ったるわ」
誠弥自身の先端からも、先走りの滑る体液が溢れ、掌を濡らしている。そのぬめりを借りて、誠弥はより扱く動きを早めてゆく。温かくきつい、裕樹の中を思い出しながら。荒くなる呼吸。それすらも、携帯越しの裕樹を煽って。
「……ぁ……ぁ、ぁ……せいや……。俺の……弄って……。せいやに、扱いて欲しいん……。中と一緒に、気持ちよぉしたって……?」
小さく喘ぎながら、裕樹はそう誠弥に言う。中に埋めた指は、ずっと動いたままだ。その為、誠弥の耳には絶え間なく裕樹の声が聞こえている。吐息に混じる、艶やかな声。その声に、誠弥ももう限界が近かった。
「ほな、一緒にイケるようにしよな?裕ちゃんの、ぬるぬるやから扱きにくいなぁ……ちょお、きつくしてまうかもしれへんけど、堪忍な?」
そう言いながら誠弥が自分のものを扱くと、濡れた音が響いた。その音が、裕樹の性感をより高めて。下肢に伸ばした手に、生えかけの毛のちくちくとした感触。下肢がむず痒いようなその感覚に、腕に刺さる先の尖った毛。それらが、裕樹を煽ってゆく。
「ん……ぁ、ぁ……っ……」
左手を動かすと、手と下肢の両方にちくちくとした刺激があって、とても奇妙な感じがする。はっきりとした快楽では無いのに、高ぶって。裕樹の口からは、絶え間なく吐息のような喘ぎ声が漏れ続けている。
「……裕ちゃん……気持ちええんやなぁ……。ええで。もう、焦らさんとくから……一緒に、イこな?」
誠弥は、そう言って自らを扱く動きを早めてゆく。裕樹も、誠弥の言葉に両方の手の動きを早める。利き腕で無い左で自分のものを扱くのは妙に興奮する。自分の手でなく、誠弥の手だと錯覚してしまえるくらいにぎこちなく、予想がし辛いその動きに。
「せいや……せいや……俺……もぉ……あかんから……!」
携帯から聞こえる声は、かなり切羽詰まっていて。濡れた音も、先程よりも大きく聞こえる。誠弥の脳裏に、裕樹の痴態が鮮やかに浮かび上がる。
「裕ちゃん……ゆうちゃん……ほんま、可愛ええ……も、ええで?イき?俺が、イかせたるから……」
裕樹の耳に、誠弥の熱い声が届く。その声が自分を導いてくれるのだと思うと、体が期待に震える。先端から、止め処なく溢れる欲望の証。
「俺の、裕ちゃんに入れたるから……。指、二本やと足りひんやろ?なぁ……」
誠弥の言葉の意味を、裕樹はそれだけで正確に理解する。もう一本増やせと言われているのだ。それを、誠弥だと思ってイけ、と。裕樹は、一度ギリギリまで指を引くと、既に中に入っていた中指と人差し指に薬指を加えて、一気に中に挿入した。
「!!ぁ、ぁぁぁぁぁ…………!せいや……せいや……太ぉ……せいやの、太ぉて……んぁ……いっぱいに、なっとる……」
歪なカタチのそれは、誠弥のものを受け入れるよりも裕樹の中を大きく広げてしまう。根元まで突き入れると、指を千切らんばかりの力できつく締め付けてくる。だが、どうしても長さが足りない。裕樹が感じる場所には指だけでも届くし、それだけでも達する事は可能だ。だが……。
「ええで、ゆうちゃん……気持ちええとこ、自分で擦って……俺と一緒に、イこな……?」
誠弥のその声に、裕樹は先程触っていた部分を指先で押すようにして刺激する。誠弥のものに擦られるのを思い出し、その動きをなぞるように。すると、急激に高まる裕樹自身。すぐにでも、達してしまいそうになる。
「せいや……せいや……も、いく……いってまうから……いっしょ、に……」
その顔は、おそらく涙で濡れているのだろう。しゃくり上げるような声で、裕樹がそう誠弥にねだる。その声に誘われるように、誠弥も自身を扱く動きを早めてゆく。荒い、吐息。獣のようなそれに、裕樹の耳は犯されてゆく。
「ゆうちゃん……中……出すで?ゆうちゃんも、イき?」
「っ……ぁ、ぁ……せいや、せいや……!」
甘えるように誠弥の名を繰り返し呼んで。裕樹は、そのまま達していた。弾ける、白い熱。銜え込んだ自分の指を何度も何度も締め付けて、小さく喘ぎ続ける裕樹。その声を聞きながら、誠弥も自分の掌に熱を放っていた。
「……裕樹、ほんま可愛ええな。気持ち良かったんやろ?こない、指締め付けて……」
まるで見ているかのような誠弥の言葉に、裕樹は慌ててそこから指を抜く。失われた質感に物足りなさを感じてしまったのか、小さく声が出てしまう。
「んっ……ぁ……」
「なんや、裕樹まだ足りひんの?めっちゃエロいなぁ……」
からかうようにそう言う誠弥だったが、裕樹が指だけで満足出来るなどとは、最初から思っていなかった。指は、裕樹を自分が主導して快楽へと導く為の道具の一つに過ぎない。
「せやかて……誠弥が……」
「俺が、なんや?言うてみ?裕樹……」
小さくそう言う裕樹に、先を促すように言葉をかけてやる。
「誠弥が悪いんやんか……俺をこんな風にしたん、誠弥やろ……」
そんな、恨み言のような可愛らしい言葉を聞かされて、誠弥は胸が熱くなる。裕樹が、自分に変えられてしまった事を認めている。そのことが、誠弥の心を昏く満たしてゆく。変わってゆく裕樹が、愛しい。
「せやな……やから、今度会うた時に、ちゃあんと可愛がったるから……それまで、我慢し?裕樹がいっちゃん好きな奥、しっかり突いたるから……それまで、指でしとったらええ。指で中弄るんも、気持ち良かったんやろ?裕樹」
そう囁いてやると、裕樹が小さく息を飲むのが聞こえた。誠弥の言葉に興奮しているのが、携帯越しでもはっきりと分かる。誠弥の言葉を聞いて、自分の指を動かして感じてしまった事を思い出したのだろう。
「嫌や、そんなん……誠弥がええ……。誠弥ので、して欲しいねん……」
だが、裕樹はそう甘えるように言ってくる。そんな裕樹を愛しい、と誠弥は思う。この短期間でここまで自分に依存し始めているとは予想外だ。だがそれは、誠弥にとっては嬉しい誤算だった。
「……なぁ、裕樹。俺に会うまで我慢しとったら……会うた時、めっちゃ気持ちええよぉになるで?せやから……それまで、な?」
誠弥の言葉に、裕樹の濡れた目が妖しく光った。先日のことと、先程まで誠弥の言葉で感じた快楽を思い返して、小さく喉を鳴らす。その微かな音が、誠弥の耳にも届く。それを聞いて、誠弥は携帯越しに口元を緩める。やはり、裕樹には素質がある、と。誠弥に強要された訳でもないのに、誠弥の声の通りに動き、快楽を得ていたことから、それはほぼ間違いないと誠弥は思う。
「本番は、今度会うた時までお預けや。それまで、ええ子にしとるんやで?……俺の、裕ちゃん」
そう裕樹に言うと、誠弥はそのまま携帯を切った。次に裕樹に会う時。その時は、きっと……。
END
ベッドに移動するように促され、裕樹がベッドに移動してすぐに誠弥から投げかけられた言葉。その言葉に、裕樹は頬を赤らめる。
「そ、そんなん……言われへん……」
小さくそう答える裕樹に、誠弥は尚も続ける。
「せやかて、電話やで?裕樹が言わへんかったら、俺裕樹がどないしとるんかが分からへんし……裕樹を気持ちよぉさせられへんで?それでええんやったら俺はかまへんけど」
「……っ……」
誠弥の言っていることは、正論で。裕樹は羞恥を感じながらもきちんとベッドに座って、右手で携帯を持ったままそっと自分の胸元に手を伸ばした。パジャマの上からでも分かる。僅かに膨らんだそこは、先程からずっと固く張り詰めたままだ。指先が触れた瞬間、体中に電流が走ったかのような刺激が起こり、裕樹は思わず声を出していた。
「っ、ぁ……」
艶のある、声。その声の色香に、誠弥自身もより固くなる。思わず、喉を鳴らす。
「……裕樹。どこ、触っとるん?俺に言うてみ?俺は、裕樹のどこを触っとるん?なぁ……」
熱っぽい、声。裕樹を抱く時に出すそれと、同じもの。それが耳元で聞こえると、裕樹の体はより熱くなる。左手が、まるで自分の物ではないかのように勝手に動き、固く尖ったそこを捏ね回す。
「ぁ、ぁ……っ……せいや……そこ、そない強ぉしたら、あ……!」
背中を反らして、裕樹は甘く鳴く。裕樹が何をしているのかがわからない分、誠弥の妄想は膨らんで。誠弥はその妄想のままに、尚も裕樹に話し掛ける。
「乳首、そない感じるん?裕樹は乳首強ぉ弄られるん好きやもんなぁ?ここ、こないこりこりさせとって……気持ちええんか?裕樹……」
誠弥のその言葉に煽られて、裕樹は指先の動きをエスカレートさせてゆく。いつも、誠弥にされるように強弱をつけてそこを弄ると、今まで以上に体が熱くなる。
「んぁ、ぁ……っ……せやかて、せいやが……あっ、そこ、摘ままんといて……」
ぴくぴくと体を震わせて携帯電話に向かってそう言う裕樹は、もぞもぞと自ら腰を動かし始める。ベッドに腰掛けたままのため、反応を見せ始めたそこが窮屈になってきたのだ。だが、自由になるのは左手だけで。そのもどかしさが、じわりと裕樹を煽ってゆく。
「裕樹、摘ままれるん好きやろ?もう、先っぽ濡れとるくせにな……。なぁ、左だけで足りるんか?両方、弄って欲しいんちゃうん?」
電話越しだというのに、まるで全てを見透かすような誠弥の発言。その言葉に、裕樹は背筋がぞくり、とするのを感じる。言葉には出来ない何かが、裕樹を狂わせてゆく。もう何の抵抗もなく、裕樹は誠弥の望む言葉を口にした。
「足りひん……全然、足りひんから……なぁ、せいや……もっと、して欲しい……」
携帯越しでもその声の艶は十分過ぎるくらい誠弥にに伝わってきて。自分で弄ってもいないのに、誠弥の熱はますます高まってゆく。
裕樹を煽りながら、自身も煽られて。誠弥はきつくなってきたジーパンのファスナーをゆっくりと下ろす。裕樹に聞こえるように、携帯を近付けて。
「裕樹がエロい声出すから……俺も、したなってきたわ。ほな、右も触ったるから……携帯、スピーカーにしてそこ置き?」
「……せいや。せいやも、俺としたいん?俺の声で、その気になったん?」
聞こえたファスナーの音にさえ、欲情する。誠弥が、自分の声でそこまで高まってくれたことが嬉しい。あの時の誠弥を思い出して、裕樹の欲も高まってゆく。
「当たり前やろ?この前の裕樹、めっちゃエロかったし……今も、おんなじ顔しとるって思うたら、もうたまらんて、ほんま……」
三日前、裕樹を縛って抱いた時に、自由にならない体で何度も誠弥を求めて甘い声で鳴き続けた裕樹。声を聞くと、どうしてもその姿を思い出さずにはいられない。思春期の多感な少年は、それだけで容易に下肢を熱くしてしまう。今だって既に暴発しそうなくらい高まっているのだが、それは裕樹には言わない。
「なぁ、左だけやと足りひんのやろ?ほな、右も……な?触ったるから、どうして欲しいんかちゃんと言い、裕樹」
欲の篭もった熱い声。それが、携帯電話から聞こえる。裕樹は誠弥の言うがままに携帯をスピーカーに切り替えると、そっと枕元に携帯を置く。そして、ベッドの上に横たわった。
「せいや……せいやの、手ぇ……めっちゃ好きやから……もっと、触って欲しいん。せいやの手ぇでここ……もっと、して欲しい……」
先程まで触っていた左胸が疼く。まだ触れてもいない右胸も、ずくり、と甘い疼きを訴えていて。下着の中で既に角度を成している自身も解放を訴えているかのようだった。両足を擦り合わせて熱の解放を試みるが、当然そんな不自然な行為では上手くいくはずもなく。かえって自身の熱を煽ってしまう。
「せやな……裕樹は胸弄られるん、めっちゃ好きやもんなぁ……。今日はしゃぶってやれんけども、手ぇでたっぷり弄ったるから……それで我慢し?」
そう言うと、誠弥は携帯に口付けた。小さく、音を立てて。ちゅ、と可愛らしい音が聞こえた瞬間、裕樹の背中を甘い電流が走った。唇の音が、欲情を煽る。
「せいや……せいや、手ぇ……もっと……」
思わず、そうねだっていた。はしたない、とかそんな考えはとうの昔に消えていた。
……ひょっとしたら、誠弥の電話を受けた時から期待していたのかもしれない。そんなことを、裕樹は快楽に溺れる頭の片隅でうっすらと思っていた。
「せやな……裕樹のここ、待ちくたびれとるもんなぁ。いつもみたいに……両方一緒に弄られるんがええんやろ?ほら……こう、指先で潰されるん、気持ちええって言うとったしなぁ」
携帯から聞こえる誠弥の声の通りに、裕樹は自分の胸元に手を伸ばす。パジャマのシャツの上からそっと撫でるように触れると、それだけで体が跳ねる。そのまま、誠弥にされるように裕樹はきつく自分の乳首を摘まみ上げた。
「んぁぁっ……せいや……せいやっ……!」
腰が浮いてしまうような、強い快楽が体を支配する。誠弥の動きを思い出しながら何度もそこを弄ると、簡単に登りつめそうになる。小さく喘ぐ声が、ひっきりなしに誠弥の耳に届く。漏れる吐息が、妙に艶めかしくて。誠弥は自身の高まりを強く意識してしまう。
「裕樹……気持ちええか?ほんま、裕樹は胸弄られるん好きやなぁ……下も欲しなってきたんちゃうか?ちゃんと言うたら触ったるで?」
耳元で聞こえる、誠弥の声。まるで、背後から抱きかかえられて胸元を弄られているような気がして、裕樹はより高まってしまう。実際、もう胸だけでは足りないのだ。何の躊躇いも無く、裕樹は誠弥に言う。続きをねだる言葉を。
「せいや……胸、気持ちええ……もっと、欲しい……。
なぁ……はよ、して欲しいん。もぅ、焦らさんといてぇな……」
おそらく、裕樹の瞳は甘く濡れているのだろう。それを脳裏に思い描くだけで、誠弥の心は満たされてゆく。三日前の光景が、フラッシュバックする。紅い綿ロープで縛られた裕樹が腰をくねらせて自分を誘ったあの日が、甦る。
「焦らされる方が、裕樹燃えるやん?俺ちゃんと知っとるんやで。はよ、何をして欲しいんか言い?したら続きしたるわ」
楽しげな、誠弥の声。携帯から聞こえるその声に促されるまま、裕樹は言葉を口にした。
「胸だけやと、もう足りひん……。下……触ってくれへん?なぁ、せいや……ん、ぁっ……」
さっきからずっと自分で胸を弄っていたのだろう、誠弥にねだる言葉を喋りながらも、時折喘ぎが混じる。喋りも、殆ど吐息になっていて。普段から色気のある裕樹の声だが、いつよりも数段色っぽい。その声に、誠弥の劣情が強く刺激される。
「下?下て、どこや?もう、突っ込んで欲しいん?なぁ、裕樹。俺しか聞いてへんねんで?はっきり言い?したらちゃんとイかせたるから」
勿論、ちゃんと分かっている。裕樹が、どこに触って欲しがっているのかなど。だが、裕樹の口から言わせたい。今まで一度も裕樹はそういった言葉を口にしたことはなかったから。
「……っ……ぁ、ぁ……っ……せいや……そない……いけずせんといて……なぁ……っ……」
切羽詰まったような声が聞こえるが、誠弥は譲らない。今ここで、裕樹にちゃんと言わせることがとても重要なのだから。
「ほな、これで終いやで?あとは、裕樹一人でしたらええ。ほんでもええんか?いややったら、ちゃんと言い裕樹」
自慰なんて、本来は一人でするものだから誠弥がそんなことを言ったとしても、本当に嫌なら裕樹は携帯を切ればいいだけの話なのだ。だが、誠弥には裕樹は電話を切らないという妙な確信があった。この間の裕樹は、間違いなくあれを喜んでいた。なら、今日のこれだって……。
「……っ、ぁ……お、俺の……俺の、------触って欲しいん……。誠弥の手ぇで、いかせて欲しいから……なぁ、もうあかんから……」
吐息のように、小さな声。その小さな声をさらに小さくして、触れて欲しい部分を言う裕樹。おそらく、今の裕樹は全身を羞恥の色に染めていることだろう。それを想像するだけで、外気に触れている誠弥のものの熱は上がってゆく。誠弥のものの先端からも、既に雫が溢れていた。
「よぉ言えたなぁ、裕樹。ご褒美にちゃあんと触ったるから……自分で脱ぎ?下、全部な」
誠弥がそう言うと、携帯の向こうから微かに衣擦れの音が聞こえてきた。裕樹がパジャマのズボンと下着を脱いだのだろう。その音が止むと、すぐに裕樹の声が聞こえた。
「下……脱いだで。なぁ……はよ、せいや……」
誠弥の脳裏に、裕樹の姿が浮かぶ。上半身は着衣のままなのに、下半身だけは何一つ身につけていない、アンバランスな姿。その下肢はきっと、淫らな体液を止め処なく溢れさせているのだろう。想像しただけで、喉が鳴った。
「裕樹、ほんま胸感じとったんやなぁ?ここまで固ぅしとったんなら、パンツもめっちゃ濡らしとったんちゃうん?」
「しゃーないやんか……。せいやの手ぇ、めっちゃ気持ちええんやから……反応かてしてまうわ。
……なぁ、はよ……触ってぇな……」
ずっと焦らされていて、もどかしい。成長しきった自身の熱が、裕樹を狂わせてゆく。このまま自分勝手に扱いて達してしまいたいとも思うが、誠弥に導いて貰いたい気持ちの方が強い為、裕樹は必死で堪える。
「可愛ええなぁ、裕ちゃんは。ほな、先っぽの濡れとる部分から触ったるわ。……なんや?次から次へと濡れてまうから、指で拭っても意味あらへんやん?そない俺に触られたかったん?」
誠弥の言う通りに自身に触れると、根元まで垂れていた体液が小さな窪みから次々と流れてくる。透明に透き通った、滑るそれ。それを指先に纏わせて、親指の腹で窪みを押すと、自然と声が漏れた。
「んぁぁ……っ……せいや、せいやっ……そこ、ぐりぐりせんといて……」
「なん?裕樹これ好きなんちゃうん?尿道口開いとるし……エロ汁、めっちゃ出とるやん。これ嫌やったら、どうして欲しいんかはっきり言い?言わんとこのままやで?」
携帯越しに聞こえる声。誠弥だってかなり煽られている筈なのに、裕樹程には切羽詰まって聞こえない。そんな誠弥の声が、裕樹を余計に高ぶらせる。
「あ……ちゃうん……気持ちええけど……先っぽやなくて……扱いて欲しいねん……もぉ、ほんまあかんから……なぁ、せいや……」
ベッドの上に置いた携帯に唇を寄せて、そうねだる裕樹の声。裕樹が、快楽に溶けた表情でどんなふうに言っているのかが、誠弥には容易く想像出来て。あの裕樹が、自分の言葉のままに動き乱れるのが、ひどく心地いい。脳と心を満たすこの気持ちは、一体何だろう。
「しゃーないなぁ……。ほな、欲しがりな裕樹の扱いたるから、裕樹も俺のちゃあんと扱き?
……裕樹、エロ汁で濡れまくっとるから扱き易いなぁ……。ぬるぬるしとって、めっちゃエロいわ。ローション要らずやなぁ……」
そう言いながら、誠弥は自分のものを扱き始める。裕樹の声を聞いていて成長したそれは、裕樹のものほどでは無いが先端を濡らしていて。そのぬめりを掌につけると、リズミカルに上下に動かし始める。微かに、濡れた音が裕樹の耳に届いた。
「せいや……せいや……気持ちええ……せいやのも、固ぉて……濡れとって……俺の手ぇ気持ちええん……?」
掌を濡らして、慣れた様子で手を動かしながら、裕樹がそう問う。自分の扱いているものは誠弥のものだと思いながら。誠弥の耳に、ぐちゅぐちゅと派手な水音が聞こえる。その音から、裕樹がどれくらい感じているのかが分かる。
「せや……裕樹の手ぇ、めっちゃ気持ちええねん。裕樹かて、俺の手ぇ気持ちええから……こない濡らしとるんやろ?音、めっちゃしとってほんまエロいわ……」
そう、誠弥が囁くように言うと、裕樹の体がぴくり、と反応する。
「せいやかて……濡れとるくせに……ぁ……いやや……そこ……」
「そこ?そこ、てどこや?言わんとわからんて。乳首引っ張られるん、裕樹好きやんなぁ?」
誠弥のその言葉が、やれ、という意味だとすぐに裕樹は理解する。そして、自身を扱くのに夢中で触るのを忘れていた胸元に手を伸ばし、誠弥の言った通りに引っ張った。
「!あぁぁぁ……っ……!いやや……いやや……いってまう……もう、いってまうから……そない、弄らんといてせいや……!」
強く引いて指先で潰すようにして捏ねると、それだけで達してしまいそうになる。何度も腰を揺らして、裕樹は甘く鳴いた。
「うわ、裕樹めっちゃ漏らしたやん。軽くイったんちゃううん?イきたないんか?弄って欲しいんちゃうん?」
裕樹の声で、誠弥には今の裕樹の状況が手に取るように分かる。この間と同じように、かなり追い詰められているのだろう。目の前に居たなら、すぐに自身のものをぶち込んで何度も中に注ぎ込んでいた。この距離が、本当に憎らしい。
「ちゃ……ちゃう……いきたいん……せやけど……中、欲しぃ……中で、いきたいん……」
そう、可愛らしくねだられて。誠弥は思わず笑みがこぼれるのを止められなかった。あの、裕樹が。あの裕樹が、自分に向かってこんな台詞を吐くなんて、ほんの一週間前までは思いもしなかったのに。三日前のあれが、よほど効いたのだろう。快楽に弱い裕樹が、徐々に自分の思うように変わってゆくのが、嬉しくて仕方ない。
(あぁ……裕樹はほんまに可愛ええ……。次に会うた時は、もっと可愛がってやらんとあかんなぁ……)
「せやなぁ……ほんなら、ちゃあんと脚開き?俺によぉ見えるようにな……」
「んっ……これで、ええか……?なぁ……せいや……」
誠弥の言葉を待っていたかのように、裕樹はすぐに自ら大きく脚を開く。躊躇いなど、既にどこにもなかった。その目は期待で淫らに濡れていた。
「ええ子やなぁ、裕ちゃんは。ほんま、よぉ見えるで?触っとらんのに、もうひくひくしとるんか……。裕ちゃんはほんまにエロいなぁ。ほな、指入れたるな?まずは一本や……」
そう言って、誠弥は裕樹に聞こえるように、あらかじめ用意しておいたローションを纏わせた指で、濡れた音を立てた。その音は、裕樹が自分に指を入れられていると錯覚するのに十分なくらいリアルで。裕樹はその音を聞きながら、自らの指をそこに一気に埋め込んだ。
「ぁ、ぁっ……!せいや……指……気持ち、ええ……もっと、入れて……」
誠弥のものよりも、遙かに細い指。自分の中指をどんなに激しく動かしても、その刺激は誠弥に抱かれた時のものには及ばない。わななくそこは、貪欲にその細い指を味わおうと蠢くが……どんなに締めても、裕樹が望むような快楽は得られない。知らないうちに、裕樹は腰を動かしていた。
「なん?一本じゃ足りひん?ほんなら、もう一本入れよか?」
快楽に溺れきった裕樹の声が、誠弥に行為をねだってきた時の姿を思い出させる。蜜蝋色のなめらかな肌に食い込む、紅い綿ロープ。揺れる細いカテーテル。乱れた黒髪。潤んだ、深い色の瞳。唯一自由になる脚を誠弥に絡みつけて、もっと、とねだったあの淫らな姿が耳元で聞こえる声のせいでリアルに再現される。誠弥の、自身を扱く速度も速まって。自然、上擦る声。
「せや……足りひん……。もっと、せいやの入れてぇな……太いん、欲しい……」
裕樹もまた、先日の光景を思い描いているのだろう。誠弥のものに貫かれる自分が浮かんでいるのか、ねだる言葉は、この前とほぼ同じ。
「……ほんま、エロいわ裕ちゃん……。二本で中、かき混ぜたるから……しっかり、味わい?」
そう言って、誠弥は再び裕樹に音を聞かせながら指を動かした。
「!ぁ……っ……せいや……せいや……っ……」
実際には、裕樹はローションを使っていない。そのため、耳に入るほどの濡れた音はさせていなかったけれど、誠弥のさせる濡れた音が裕樹を錯覚させていて。自分が指を動かす度に耳から聞こえる音が激しくなるような気がして、興奮してしまう。
「裕ちゃん、中入れらるん、ほんま好きやんなぁ……。ギチギチに締め付けて……指、折れてまうわ。突かれるんと、擦られん、どっちがええ?言い、裕ちゃん?」
あくまでも、裕樹に選択させようとする誠弥の言葉。だが、裕樹はそんなことを気にしていられるほど余裕が無い。
「ど、どっちもええ……どっちもええから……はよ、動いて……!せいや……」
切羽詰まった、その声は小さくて。まるで、吐息のようだった。そんな微かな声ですら、誠弥を煽って。
「ほんなら……ゆっくり、動かすで?裕ちゃんのええとこ……しっかり擦れるようになぁ……。ほら、ええとこ、ここやろ?」
その声に、裕樹は中に入れた指をゆっくりと奥に進めてゆく。腹側の壁を擦るように。途中で、ほんの僅かに固さの違う部分を通過した時、裕樹の声は大きくなった。
「んぁぁっ……!そこ……擦れて……!」
「そこなぁ、裕ちゃんの前立腺やねん。押すと気持ちええやろ?いっつもな、俺もそこ擦るように動いとるん。指でもそこそこええ感じに出来るから……ちゃあんとここでイかせたるで?
……ほら、裕ちゃん。ここ何度も押されるん好きやろ?ぐりぐりされるん、ええ感じやろ?気持ちええならちゃあんとそう言い?」
誠弥のその言葉に、裕樹は中の指を意識して腹側に押しつける。言われたように、指を左右に動かしてぐりぐりと強く押してやると、それだけで達してしまいそうになる。
「気持ちええ……気持ちええよ……せいや……そこ、もっと弄って……」
下肢を自身から溢れさせた体液でぬるぬるにしながら、裕樹は小さく喘ぐ。少しでも触れたら、すぐにでも達してしまいそうなくらい固く張り詰めた裕樹自身。しかし、誠弥からは何も言われていないので、裕樹はそこには触れずに我慢している。
「裕ちゃん……めっちゃ素直になったなぁ。乳首も弄ったろか?それとも……ぬるぬるしとるこっち、弄った方がええか?どっちがええ?好きな方弄ったるわ」
誠弥自身の先端からも、先走りの滑る体液が溢れ、掌を濡らしている。そのぬめりを借りて、誠弥はより扱く動きを早めてゆく。温かくきつい、裕樹の中を思い出しながら。荒くなる呼吸。それすらも、携帯越しの裕樹を煽って。
「……ぁ……ぁ、ぁ……せいや……。俺の……弄って……。せいやに、扱いて欲しいん……。中と一緒に、気持ちよぉしたって……?」
小さく喘ぎながら、裕樹はそう誠弥に言う。中に埋めた指は、ずっと動いたままだ。その為、誠弥の耳には絶え間なく裕樹の声が聞こえている。吐息に混じる、艶やかな声。その声に、誠弥ももう限界が近かった。
「ほな、一緒にイケるようにしよな?裕ちゃんの、ぬるぬるやから扱きにくいなぁ……ちょお、きつくしてまうかもしれへんけど、堪忍な?」
そう言いながら誠弥が自分のものを扱くと、濡れた音が響いた。その音が、裕樹の性感をより高めて。下肢に伸ばした手に、生えかけの毛のちくちくとした感触。下肢がむず痒いようなその感覚に、腕に刺さる先の尖った毛。それらが、裕樹を煽ってゆく。
「ん……ぁ、ぁ……っ……」
左手を動かすと、手と下肢の両方にちくちくとした刺激があって、とても奇妙な感じがする。はっきりとした快楽では無いのに、高ぶって。裕樹の口からは、絶え間なく吐息のような喘ぎ声が漏れ続けている。
「……裕ちゃん……気持ちええんやなぁ……。ええで。もう、焦らさんとくから……一緒に、イこな?」
誠弥は、そう言って自らを扱く動きを早めてゆく。裕樹も、誠弥の言葉に両方の手の動きを早める。利き腕で無い左で自分のものを扱くのは妙に興奮する。自分の手でなく、誠弥の手だと錯覚してしまえるくらいにぎこちなく、予想がし辛いその動きに。
「せいや……せいや……俺……もぉ……あかんから……!」
携帯から聞こえる声は、かなり切羽詰まっていて。濡れた音も、先程よりも大きく聞こえる。誠弥の脳裏に、裕樹の痴態が鮮やかに浮かび上がる。
「裕ちゃん……ゆうちゃん……ほんま、可愛ええ……も、ええで?イき?俺が、イかせたるから……」
裕樹の耳に、誠弥の熱い声が届く。その声が自分を導いてくれるのだと思うと、体が期待に震える。先端から、止め処なく溢れる欲望の証。
「俺の、裕ちゃんに入れたるから……。指、二本やと足りひんやろ?なぁ……」
誠弥の言葉の意味を、裕樹はそれだけで正確に理解する。もう一本増やせと言われているのだ。それを、誠弥だと思ってイけ、と。裕樹は、一度ギリギリまで指を引くと、既に中に入っていた中指と人差し指に薬指を加えて、一気に中に挿入した。
「!!ぁ、ぁぁぁぁぁ…………!せいや……せいや……太ぉ……せいやの、太ぉて……んぁ……いっぱいに、なっとる……」
歪なカタチのそれは、誠弥のものを受け入れるよりも裕樹の中を大きく広げてしまう。根元まで突き入れると、指を千切らんばかりの力できつく締め付けてくる。だが、どうしても長さが足りない。裕樹が感じる場所には指だけでも届くし、それだけでも達する事は可能だ。だが……。
「ええで、ゆうちゃん……気持ちええとこ、自分で擦って……俺と一緒に、イこな……?」
誠弥のその声に、裕樹は先程触っていた部分を指先で押すようにして刺激する。誠弥のものに擦られるのを思い出し、その動きをなぞるように。すると、急激に高まる裕樹自身。すぐにでも、達してしまいそうになる。
「せいや……せいや……も、いく……いってまうから……いっしょ、に……」
その顔は、おそらく涙で濡れているのだろう。しゃくり上げるような声で、裕樹がそう誠弥にねだる。その声に誘われるように、誠弥も自身を扱く動きを早めてゆく。荒い、吐息。獣のようなそれに、裕樹の耳は犯されてゆく。
「ゆうちゃん……中……出すで?ゆうちゃんも、イき?」
「っ……ぁ、ぁ……せいや、せいや……!」
甘えるように誠弥の名を繰り返し呼んで。裕樹は、そのまま達していた。弾ける、白い熱。銜え込んだ自分の指を何度も何度も締め付けて、小さく喘ぎ続ける裕樹。その声を聞きながら、誠弥も自分の掌に熱を放っていた。
「……裕樹、ほんま可愛ええな。気持ち良かったんやろ?こない、指締め付けて……」
まるで見ているかのような誠弥の言葉に、裕樹は慌ててそこから指を抜く。失われた質感に物足りなさを感じてしまったのか、小さく声が出てしまう。
「んっ……ぁ……」
「なんや、裕樹まだ足りひんの?めっちゃエロいなぁ……」
からかうようにそう言う誠弥だったが、裕樹が指だけで満足出来るなどとは、最初から思っていなかった。指は、裕樹を自分が主導して快楽へと導く為の道具の一つに過ぎない。
「せやかて……誠弥が……」
「俺が、なんや?言うてみ?裕樹……」
小さくそう言う裕樹に、先を促すように言葉をかけてやる。
「誠弥が悪いんやんか……俺をこんな風にしたん、誠弥やろ……」
そんな、恨み言のような可愛らしい言葉を聞かされて、誠弥は胸が熱くなる。裕樹が、自分に変えられてしまった事を認めている。そのことが、誠弥の心を昏く満たしてゆく。変わってゆく裕樹が、愛しい。
「せやな……やから、今度会うた時に、ちゃあんと可愛がったるから……それまで、我慢し?裕樹がいっちゃん好きな奥、しっかり突いたるから……それまで、指でしとったらええ。指で中弄るんも、気持ち良かったんやろ?裕樹」
そう囁いてやると、裕樹が小さく息を飲むのが聞こえた。誠弥の言葉に興奮しているのが、携帯越しでもはっきりと分かる。誠弥の言葉を聞いて、自分の指を動かして感じてしまった事を思い出したのだろう。
「嫌や、そんなん……誠弥がええ……。誠弥ので、して欲しいねん……」
だが、裕樹はそう甘えるように言ってくる。そんな裕樹を愛しい、と誠弥は思う。この短期間でここまで自分に依存し始めているとは予想外だ。だがそれは、誠弥にとっては嬉しい誤算だった。
「……なぁ、裕樹。俺に会うまで我慢しとったら……会うた時、めっちゃ気持ちええよぉになるで?せやから……それまで、な?」
誠弥の言葉に、裕樹の濡れた目が妖しく光った。先日のことと、先程まで誠弥の言葉で感じた快楽を思い返して、小さく喉を鳴らす。その微かな音が、誠弥の耳にも届く。それを聞いて、誠弥は携帯越しに口元を緩める。やはり、裕樹には素質がある、と。誠弥に強要された訳でもないのに、誠弥の声の通りに動き、快楽を得ていたことから、それはほぼ間違いないと誠弥は思う。
「本番は、今度会うた時までお預けや。それまで、ええ子にしとるんやで?……俺の、裕ちゃん」
そう裕樹に言うと、誠弥はそのまま携帯を切った。次に裕樹に会う時。その時は、きっと……。
END
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