侵略

榊原 侑希

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侵略

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恐る恐る僕は、家を出る。
今日は、あいついないな。
ふー。

「ドン!」

またか。この道からいくのやめよう。こいつは、七奈美。幼馴染みの同級生。

「戮?昨日さ、私、ユーほー見たんだ!」

こいつ....!っていうか昨日からなんなんだよ!
宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人宇宙人!

もう、うんざりだよ!


....まぁ、こいつなら無理ないんだけど。
こいつは、宇宙人、つまり、地球外生命対の研究を進めているんだ。

「ちょっと?聞いてんの?」

    聞いてない。

全く、昨日からやたらこれ関係の内容だな。
しかし、それにしても昨日の音は奇妙だった。

グーワー!

ドクンッ!心臓が動く。

?!

....「どうかした?」

「いや、なんにもない....。」
「なんか、調子悪いね。私の話がつまらなかった?」
「え?そんなことないよ。」

(図星だ。こいつ、自覚があるんだ。)



    学校。

家に帰るときと同じで、こう思う。

また、同じ一日が始まるんだな、と。

「戮?昨日はさんざん信じなかったけど、決定的な証拠を....」

バン!

僕は、あまりのしつこさに起こってしまった。いや、正直そんなにイラついてはいない。でも、もうこれ以上同じ事を繰り返されたくなかった僕は敢えて強きになった。

ドン!机を蹴った。(やめときゃよかった。)

バシ!しつこい奴等を殴った。(僕は馬鹿だ。いや、なるべく軽めにした。)
「....痛っ!なんだよ!」
「しつこいんだよ!昨日からずっと....!僕は信じないって言ってんだろ?」強気。
「....ああ。悪かった....よ。」

....?なにこいつ。
素直すぎるな。

「ああ。もう、言うなよ。」意外と速く話が終わった。こいつのことだからこれ以上しつこくいってくると思ったのだが。まぁ、いい。

キーンコーンカーンコーン!

  チャイム。

すなわち、授業である。

「起立、れ....」

室長の簾が固まってしまった。

....いや、クラスの全員が気づいた。

グーワー!

「なんだ?この音。」
一人の生徒が呟く。

僕にとっては恐怖だ。聞き覚えのある音なんかじゃない。頭から離れない、恐怖の音である。

グーーワー!

音は徐々に強くなる。

ドコォ!

「え?」

バーーーン!
パリパリパリ!
バコーーーン!

僕のいたクラスの近くが爆発した。衝撃で、窓ガラスが割れ、柱が倒れた。
恐ろしい。
全員倒れている。
が、すぐに逃げる。クラスに謎の「人型物体」が表れたのだ。それも、大量に。

グーワー!

一瞬途切れたあの音が学校中に響き渡る。




....僕は走る。沢山の人とぶつかり合いながらもがいて懸命に走る。何故かすごく危険な気がする。そして、僕はもうひとつ考えた。

謝りたい。

宇宙人は現存した。まさか、ここまで来てドッキリでした!なんてことは、あり得ない。あいつらに謝りたい。

何故か、今日、僕は死んでしまうような気がするのだ。

体全体でそれを考え、思う。

生きたい。

生きたい。

生きたい。

僕は、決めた。







今日をやり遂げようと。


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