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1・男はただ、誰かと話したかっただけなのに。
5.その技はもう死んだよ。
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その様子を察してか、ドラゴン野郎もそれ以上は語らず、何も言わずにまた手の平を向けてくる。
手のひらを孤拳で弾き、視線と接触点から誘いをかけ、つられて重心が浮いたところに膝関節を斧靱脚で蹴り抜いて崩す。
蹴り足をそのまま震脚で踏み込み、地面との摩擦係数を上げ、重心移動と姿勢による軸を作り、地面からの力も練り上げ、呼吸による筋肉の弛緩、思念によって身体の末端まで意識を巡らせ、それらを一挙動に揃え、拳に乗せて。
ぶつける。
崩拳、これは単純な一撃の威力なら俺の最大を出せる技だ。
勁は通ったけど、しっかし硬えなぁ……。
これで落とせるとは思っちゃあいない。
まだまだ叩き続ける。
崩拳が通り、腹筋が収縮して顎が下がったところにフック気味に掌底を合わせる。
これはやや通りが悪い。やはり尻尾がある生き物は重心や体勢を崩しても尻尾を接地させて打を逃がしてきやがる。
だが山にも尻尾付きは居るし、死ぬほどやり合って来た。
相手はそのままの体勢から大きく右腕を振り下ろすが、頭を振って躱し、頭を降った体重移動で右の手刀で目を潰す。
「ギウビャ……ッ」
これには堪らず思い切り顔を反らして動こうとするのを、背後に回り込み尻尾を踏みつけてそのまま尻尾付け根の筋肉が薄い部分を肘を刺して骨を砕く。
これで尻尾は死んだろ。
次は――。
「アガラジバァ‼」
ドラゴン野郎はなんか叫びながら大振りの蹴りが来るが、軸をずらして躱しつつ突いた目の側に位置取りをする。
俺のベースは意拳や八極拳を初めとしたいくつかの中国武術、つまり間合いは近い方が良い。
距離は取らせねえ、くっついて何もさせねえよ。
腰から短刀を抜き、羽に突き刺して裂く。
この手のやつは飛ばれて、空から色々撃たれるのが一番厄介だ。
地面に釘付けにさせてもら――。
「ぐぃ……っ!」
そんな思考と同時に一瞬で羽根を広げた。
羽根を操る骨格部分が、俺の脇腹にめり込んで肋が軋む。
痛え……っ! くっそ思った以上に力が強い、細くは見えてもこの羽根の羽ばたきで自重を浮かせるくらいの筋力があるんだ。筋繊維の密度を舐めてた。
だが尻尾と飛行は殺した。
近距離での主導権は渡さねえ。
膝抜きと呼吸でダメージを抜きながら、比較的皮膚の薄い関節部や肉の薄い部分を狙って叩いていく。
こいつはこういう武術的な戦いの修練を積んじゃあいねえ。
正中線は守らない、距離での捌きも下手、大振りで起こりも消さない。
ただ硬くて馬鹿強いだけの化け物だ。
硬い皮膚も、高密度な筋肉から生まれる怪力も、手足の鋭い爪も、ビームみてえな魔法的なやつも、どれをとっても必殺で脅威だが。
それを身体操作と技と鍛錬で覆すのが武術家だ。
俺はこの山籠りで少々鍛え抜かれ過ぎちまってんだよ。
「ジィ……ッ、ジヌラアァァァアアアッ‼ 」
ドラゴン野郎は何が叫んで両の手のひらから例の熱光線を放とうとする。
何がどうやってんのか知らねえが、その手の魔法的な技にはどれだけ卓越していても、一拍溜めがある。
技へと動き出してから反応して、後の先で潰しても間に合う。
肘裏から肩口までを滑らせるように、意識を腕に上げて重心を上げさせたところを掌底で押し込みながら足を掛けて上体を反らせる。
角度が合わずに熱光線はまた空へと放たれる。
その技はもう死んだよ。
このまま技量の差で、削り殺す。
手のひらを孤拳で弾き、視線と接触点から誘いをかけ、つられて重心が浮いたところに膝関節を斧靱脚で蹴り抜いて崩す。
蹴り足をそのまま震脚で踏み込み、地面との摩擦係数を上げ、重心移動と姿勢による軸を作り、地面からの力も練り上げ、呼吸による筋肉の弛緩、思念によって身体の末端まで意識を巡らせ、それらを一挙動に揃え、拳に乗せて。
ぶつける。
崩拳、これは単純な一撃の威力なら俺の最大を出せる技だ。
勁は通ったけど、しっかし硬えなぁ……。
これで落とせるとは思っちゃあいない。
まだまだ叩き続ける。
崩拳が通り、腹筋が収縮して顎が下がったところにフック気味に掌底を合わせる。
これはやや通りが悪い。やはり尻尾がある生き物は重心や体勢を崩しても尻尾を接地させて打を逃がしてきやがる。
だが山にも尻尾付きは居るし、死ぬほどやり合って来た。
相手はそのままの体勢から大きく右腕を振り下ろすが、頭を振って躱し、頭を降った体重移動で右の手刀で目を潰す。
「ギウビャ……ッ」
これには堪らず思い切り顔を反らして動こうとするのを、背後に回り込み尻尾を踏みつけてそのまま尻尾付け根の筋肉が薄い部分を肘を刺して骨を砕く。
これで尻尾は死んだろ。
次は――。
「アガラジバァ‼」
ドラゴン野郎はなんか叫びながら大振りの蹴りが来るが、軸をずらして躱しつつ突いた目の側に位置取りをする。
俺のベースは意拳や八極拳を初めとしたいくつかの中国武術、つまり間合いは近い方が良い。
距離は取らせねえ、くっついて何もさせねえよ。
腰から短刀を抜き、羽に突き刺して裂く。
この手のやつは飛ばれて、空から色々撃たれるのが一番厄介だ。
地面に釘付けにさせてもら――。
「ぐぃ……っ!」
そんな思考と同時に一瞬で羽根を広げた。
羽根を操る骨格部分が、俺の脇腹にめり込んで肋が軋む。
痛え……っ! くっそ思った以上に力が強い、細くは見えてもこの羽根の羽ばたきで自重を浮かせるくらいの筋力があるんだ。筋繊維の密度を舐めてた。
だが尻尾と飛行は殺した。
近距離での主導権は渡さねえ。
膝抜きと呼吸でダメージを抜きながら、比較的皮膚の薄い関節部や肉の薄い部分を狙って叩いていく。
こいつはこういう武術的な戦いの修練を積んじゃあいねえ。
正中線は守らない、距離での捌きも下手、大振りで起こりも消さない。
ただ硬くて馬鹿強いだけの化け物だ。
硬い皮膚も、高密度な筋肉から生まれる怪力も、手足の鋭い爪も、ビームみてえな魔法的なやつも、どれをとっても必殺で脅威だが。
それを身体操作と技と鍛錬で覆すのが武術家だ。
俺はこの山籠りで少々鍛え抜かれ過ぎちまってんだよ。
「ジィ……ッ、ジヌラアァァァアアアッ‼ 」
ドラゴン野郎は何が叫んで両の手のひらから例の熱光線を放とうとする。
何がどうやってんのか知らねえが、その手の魔法的な技にはどれだけ卓越していても、一拍溜めがある。
技へと動き出してから反応して、後の先で潰しても間に合う。
肘裏から肩口までを滑らせるように、意識を腕に上げて重心を上げさせたところを掌底で押し込みながら足を掛けて上体を反らせる。
角度が合わずに熱光線はまた空へと放たれる。
その技はもう死んだよ。
このまま技量の差で、削り殺す。
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