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第二部8・泣ける時に泣いておく癖が大人の涙腺を弱くする。【全4節】
01今日は大会二日目。
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僕、チャコール・ポートマンは現在サウシス魔法学校に通いつつ全帝国総合戦闘競技選手権大会トーナメントに臨んでいる。
とりあえず、一回戦は勝てた。
めっちゃくちゃギリギリだったけど。
ニックス・ガーラさん……、ありゃあ強すぎるだろうよ……流石前大会準優勝の実力者だ……。
水蒸気爆発を耐えきれたのはほぼ運だったし。
終わった後に一酸化炭素中毒で吐いたくらいにはハードだった……でも火系統で巻き込んだ際の酸欠に関してのルールの幅というか判定については学びがあったけど。
おかげで僕の後の試合を見逃した……ライラちゃんから軽く話は聞いたけど、どっかで映像見ておきたい。
でもそんなことより、今日は大会二日目。
第一回戦、Bブロック。
ライラちゃんの試合のあるブロックだ。
第一回戦の第九試合から第十六試合が行われる。
ライラちゃんの試合は第十四試合……、結構後半だな。
正直あんまり他の試合に興味はない。
このブロックの人と戦うことになるとしたら決勝戦、それに当たるとしたらライラちゃんと当たることになる。
…………ちょっと眠い。
昨日は疲れたというか、回復優先の為に早寝をし過ぎて早起きをし過ぎた。
ちょっと寝ようかな……。
「おい寝んな! 先輩が後で当たるかもしんねーんだから俺らもちゃんと試合を観とくんだよ! 部活動ってそういうもんなの! 先輩出てる大会で後輩が寝ていい部活なんかねえんだよ‼」
うとうとしているところで、隣の観客席に座るテリィ君が声を荒らげる。
「確かに……、あ、じゃあ僕のブロックも見てくれてたの?」
「いや普通に学校だった」
「あ、そう……」
そんなテリィ君との会話を楽しんでいると、第九試合が始まる。
えっと……、ベンケイ・ブリッジマン選手とナナゾ・マスカラス選手か……。
「こりゃベンケイの勝ちだろうな。ベンケイの耐久性はライラ先輩に次ぐっていわれてるくらいだからな。ベンケイが捌き切って勝ちだろうな」
入場した選手を見てテリィ君は言う。
「んー? そうかな……、多分勝てないと思うよ」
僕はテリィ君に返す。
「あ? じゃあ賭けるか? 学食券一枚」
「いいよ。僕は大食らいだから何枚あっても困らないしね」
そんなやりとりをしたところで試合が始まり。
「――――……うっそだろぉ」
試合終了と同時に驚愕する。
勝者はナナゾ・マスカラス。
高速移動で翻弄しながらよ雷魔法連打から、接近して下段を斬り崩してからの脳天唐竹割りで勝利。
やっぱそうだ。
あの靴は予選で当たったナゾーラ選手と同じものだ。多分同門、つまりナナゾ選手も帝国軍人なんだろう。
「とりあえず学食券一枚ね、学校で渡してくれたらいいよ」
「次! 次も賭けようぜ!」
と、いうことでここから僕とテリィ君の勝負が始まった。
「俺はケッソ・イカミリン」
「じゃあ僕はロッコツ・ブレイク=ニューイーン選手」
第十試合、勝者ロッコツ・ブレイク=ニューイーン。
「……クラブ・エクソダス!」
「んーナナシ・ムキメイ選手……かなぁ」
第十一試合、勝者ナナシ・ムキメイ。
「くぅ……プラチナ・ゴールド=シルバーだ!」
「ええ……むっずいけどじゃあムサシ・ベクター選手で」
第十二試合、勝者プラチナ・ゴールド=シルバー。
「あっぶねぇ……! 取り返せた……、まだ取り返す――――」
「なーに面白そうなことしてんだおまえら、教員の前ではやめとけ馬鹿ども」
喜ぶテリィ君にそう言いながら、どかっと僕の隣の席に座るのは。
「ば、バルーン先生……! 来てたんですか!」
テリィ君が慌てて、バリィさんの方を向く。
ちなみに僕は知ってたというか、僕が転移魔法で迎えに行った。
「当たり前だろ、つーかずっと居たけどな。興味なくてリコーと飯に行ってた」
「こんにちは~、ライラの母でバリィの妻のリコー・バルーンです」
そう言いながらリコーさんも遅れてバリィさんの隣に座る。
とりあえず、一回戦は勝てた。
めっちゃくちゃギリギリだったけど。
ニックス・ガーラさん……、ありゃあ強すぎるだろうよ……流石前大会準優勝の実力者だ……。
水蒸気爆発を耐えきれたのはほぼ運だったし。
終わった後に一酸化炭素中毒で吐いたくらいにはハードだった……でも火系統で巻き込んだ際の酸欠に関してのルールの幅というか判定については学びがあったけど。
おかげで僕の後の試合を見逃した……ライラちゃんから軽く話は聞いたけど、どっかで映像見ておきたい。
でもそんなことより、今日は大会二日目。
第一回戦、Bブロック。
ライラちゃんの試合のあるブロックだ。
第一回戦の第九試合から第十六試合が行われる。
ライラちゃんの試合は第十四試合……、結構後半だな。
正直あんまり他の試合に興味はない。
このブロックの人と戦うことになるとしたら決勝戦、それに当たるとしたらライラちゃんと当たることになる。
…………ちょっと眠い。
昨日は疲れたというか、回復優先の為に早寝をし過ぎて早起きをし過ぎた。
ちょっと寝ようかな……。
「おい寝んな! 先輩が後で当たるかもしんねーんだから俺らもちゃんと試合を観とくんだよ! 部活動ってそういうもんなの! 先輩出てる大会で後輩が寝ていい部活なんかねえんだよ‼」
うとうとしているところで、隣の観客席に座るテリィ君が声を荒らげる。
「確かに……、あ、じゃあ僕のブロックも見てくれてたの?」
「いや普通に学校だった」
「あ、そう……」
そんなテリィ君との会話を楽しんでいると、第九試合が始まる。
えっと……、ベンケイ・ブリッジマン選手とナナゾ・マスカラス選手か……。
「こりゃベンケイの勝ちだろうな。ベンケイの耐久性はライラ先輩に次ぐっていわれてるくらいだからな。ベンケイが捌き切って勝ちだろうな」
入場した選手を見てテリィ君は言う。
「んー? そうかな……、多分勝てないと思うよ」
僕はテリィ君に返す。
「あ? じゃあ賭けるか? 学食券一枚」
「いいよ。僕は大食らいだから何枚あっても困らないしね」
そんなやりとりをしたところで試合が始まり。
「――――……うっそだろぉ」
試合終了と同時に驚愕する。
勝者はナナゾ・マスカラス。
高速移動で翻弄しながらよ雷魔法連打から、接近して下段を斬り崩してからの脳天唐竹割りで勝利。
やっぱそうだ。
あの靴は予選で当たったナゾーラ選手と同じものだ。多分同門、つまりナナゾ選手も帝国軍人なんだろう。
「とりあえず学食券一枚ね、学校で渡してくれたらいいよ」
「次! 次も賭けようぜ!」
と、いうことでここから僕とテリィ君の勝負が始まった。
「俺はケッソ・イカミリン」
「じゃあ僕はロッコツ・ブレイク=ニューイーン選手」
第十試合、勝者ロッコツ・ブレイク=ニューイーン。
「……クラブ・エクソダス!」
「んーナナシ・ムキメイ選手……かなぁ」
第十一試合、勝者ナナシ・ムキメイ。
「くぅ……プラチナ・ゴールド=シルバーだ!」
「ええ……むっずいけどじゃあムサシ・ベクター選手で」
第十二試合、勝者プラチナ・ゴールド=シルバー。
「あっぶねぇ……! 取り返せた……、まだ取り返す――――」
「なーに面白そうなことしてんだおまえら、教員の前ではやめとけ馬鹿ども」
喜ぶテリィ君にそう言いながら、どかっと僕の隣の席に座るのは。
「ば、バルーン先生……! 来てたんですか!」
テリィ君が慌てて、バリィさんの方を向く。
ちなみに僕は知ってたというか、僕が転移魔法で迎えに行った。
「当たり前だろ、つーかずっと居たけどな。興味なくてリコーと飯に行ってた」
「こんにちは~、ライラの母でバリィの妻のリコー・バルーンです」
そう言いながらリコーさんも遅れてバリィさんの隣に座る。
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