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13・貴族の学園でついに平民の私が標的にされたので、全力で相手してみました。【全4話】
01コレ。
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私、ルーシィ・コーディは貴族集う学園に通う、平民出身の一般的な生徒だ。
誰かの婚約者とかでも貴族のイケメンに言い寄られているとかでもない、ただの女学生である。
当初、この学園に入学するのは憧れでもあり不安でもあった。
この国はまだまだ貴族と平民の身分の差というのは大きい。
横柄な貴族が平民に対して無茶苦茶するなんて話は過去の歴史を振り返るまでもなくありふれ過ぎていて例を挙げればきりがない。
そんなこの国で、貴族が集う名門の学園に平民が通うというのはなかなかに覚悟を決めてかかる出来事だ。
王妃様が文明発展や文化水準向上から起こりうる民主化の波を見据えて、先んじて平民枠を設けたということらしい。
志の高さには感服するが、ただ貴族の子供たちにおもちゃを与えただけのようにも捉えられる。
なんて、偏見と固定観念を持ち入学をして早半年。
私の学園生活は想像を遥かに絶するほどに、安寧に包まれた快適なものとなっている。
期待はずれ……というのは違うにしても、覚悟を決めてきた分、肩透かし感は否めない。
理由としては貴族たちは平民をどうこうすることより、貴族同士の足の引っ張り合いに躍起になっているのだ。
なので平民などに構っている暇はない。
基本的には蚊帳の外なのだ。
なんなら味方を増やすために平民に優しくしている貴族などもいるくらいだ。
まあとはいえ蚊帳の外の私は貴族の派閥争いや流れや思惑などは全然把握出来ていない。
同じ平民枠で入学してきた子たちの中にはその辺の貴族の動向に敏感で詳しい子もいるが、私は害がないなら興味はない。
私はここに明確な目的を持って入学した。
それを達成するまでは、余計なものに構ってはいられないのだ。
しっかりと勉強して退学などされずにできるだけ長く、この学園で学ばねばならない。
と、相も変わらず安寧と安定の学園生活を謳歌していたある日。
私は突然校舎の裏である人気のない場所に呼び出され、六人程度の貴族たちに囲まれた。
その貴族たちは次々と。
「貴女、平民の癖に私たちに挨拶もしないでなんのつもりですの?」
なんてことだったり。
「僕らの家がこの国を回してるからおまえらが暮らしていけるんだぞ」
こんなことだったり。
「なんで平民が私たちと同じ制服を着ているのかしら、私たちと同じになれるなんて勘違いしているのかしら」
みたいなことだったり。
「あはは! 脱がして燃しちゃおうよ! こいつの制服!」
なんてことまで。
なんか次々と、特売品の野菜より安そうな台詞が飛び出してくる。
悪いことばっかり言ってる。
あ、これが安かろう悪かろうか。
なんて私は状況への理解が追いつかず唖然としていると。
「おい! なに無視してるんだよ!」
と、一人の男が私の肩を強く突き飛ばす。
その瞬間に理解する。
あ、こいつら喧嘩売ってんだ。
肩を突き飛ばされた私はそのままその場で、くるんと回って飛び上がり。
男の顔にローリングソバットをかます。
男の顔は私の足型に凹んでから前歯が弾けて鼻血が吹き出し、そのまま壁まで転がって、黙った。
この一撃で、貴族たちがピタリと口を閉じたので一応説明しておくことにした。
「ルチャリブレだあ!」
ルチャリブレ。
異国にて行われる格闘ショーのことだ。
この国や他の国の格闘ショーとは違い、空中殺法やそれだけではなく積極的に投げも打撃も使われ軽快な身のこなしで戦う。
私の家は代々ルチャドールの家系であり、私も例に漏れずにルチャドーラだ。
私のルチャは実戦で通用出来るレベルまで鍛えられている。
私はスカートのポケットからオープンマスクを取り出して、被り、マスクの後ろから髪の毛をなびかせて。
「さあ! 安かろうが、悪かろうが、喧嘩は買うぞ! さあ来いやあっ‼」
貴族たちに啖呵を切ってみせる。
そう、私の目的はコレなのだ。
誰かの婚約者とかでも貴族のイケメンに言い寄られているとかでもない、ただの女学生である。
当初、この学園に入学するのは憧れでもあり不安でもあった。
この国はまだまだ貴族と平民の身分の差というのは大きい。
横柄な貴族が平民に対して無茶苦茶するなんて話は過去の歴史を振り返るまでもなくありふれ過ぎていて例を挙げればきりがない。
そんなこの国で、貴族が集う名門の学園に平民が通うというのはなかなかに覚悟を決めてかかる出来事だ。
王妃様が文明発展や文化水準向上から起こりうる民主化の波を見据えて、先んじて平民枠を設けたということらしい。
志の高さには感服するが、ただ貴族の子供たちにおもちゃを与えただけのようにも捉えられる。
なんて、偏見と固定観念を持ち入学をして早半年。
私の学園生活は想像を遥かに絶するほどに、安寧に包まれた快適なものとなっている。
期待はずれ……というのは違うにしても、覚悟を決めてきた分、肩透かし感は否めない。
理由としては貴族たちは平民をどうこうすることより、貴族同士の足の引っ張り合いに躍起になっているのだ。
なので平民などに構っている暇はない。
基本的には蚊帳の外なのだ。
なんなら味方を増やすために平民に優しくしている貴族などもいるくらいだ。
まあとはいえ蚊帳の外の私は貴族の派閥争いや流れや思惑などは全然把握出来ていない。
同じ平民枠で入学してきた子たちの中にはその辺の貴族の動向に敏感で詳しい子もいるが、私は害がないなら興味はない。
私はここに明確な目的を持って入学した。
それを達成するまでは、余計なものに構ってはいられないのだ。
しっかりと勉強して退学などされずにできるだけ長く、この学園で学ばねばならない。
と、相も変わらず安寧と安定の学園生活を謳歌していたある日。
私は突然校舎の裏である人気のない場所に呼び出され、六人程度の貴族たちに囲まれた。
その貴族たちは次々と。
「貴女、平民の癖に私たちに挨拶もしないでなんのつもりですの?」
なんてことだったり。
「僕らの家がこの国を回してるからおまえらが暮らしていけるんだぞ」
こんなことだったり。
「なんで平民が私たちと同じ制服を着ているのかしら、私たちと同じになれるなんて勘違いしているのかしら」
みたいなことだったり。
「あはは! 脱がして燃しちゃおうよ! こいつの制服!」
なんてことまで。
なんか次々と、特売品の野菜より安そうな台詞が飛び出してくる。
悪いことばっかり言ってる。
あ、これが安かろう悪かろうか。
なんて私は状況への理解が追いつかず唖然としていると。
「おい! なに無視してるんだよ!」
と、一人の男が私の肩を強く突き飛ばす。
その瞬間に理解する。
あ、こいつら喧嘩売ってんだ。
肩を突き飛ばされた私はそのままその場で、くるんと回って飛び上がり。
男の顔にローリングソバットをかます。
男の顔は私の足型に凹んでから前歯が弾けて鼻血が吹き出し、そのまま壁まで転がって、黙った。
この一撃で、貴族たちがピタリと口を閉じたので一応説明しておくことにした。
「ルチャリブレだあ!」
ルチャリブレ。
異国にて行われる格闘ショーのことだ。
この国や他の国の格闘ショーとは違い、空中殺法やそれだけではなく積極的に投げも打撃も使われ軽快な身のこなしで戦う。
私の家は代々ルチャドールの家系であり、私も例に漏れずにルチャドーラだ。
私のルチャは実戦で通用出来るレベルまで鍛えられている。
私はスカートのポケットからオープンマスクを取り出して、被り、マスクの後ろから髪の毛をなびかせて。
「さあ! 安かろうが、悪かろうが、喧嘩は買うぞ! さあ来いやあっ‼」
貴族たちに啖呵を切ってみせる。
そう、私の目的はコレなのだ。
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