お嬢様たちは、過激に世界を回していく。

ラディ

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23・学園を追放され僻地に追いやられたので、この世界を滅ぼします。【全4話】

03俺の存在をまとめてくれる。

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「へえ、剣を向けられるなんてひっさしぶりだな。俺に対峙たいじするなんて、てめぇは勇者か?」

 目の前に立っただけで後悔こうかいするような迫力はくりょくを感じる。
 おっかねぇ……。

 しかし、逃げ出すわけには行かない。

「……ウォール・バルカード、ただの馬鹿な兵士だ」

 逃げ出せないように精一杯せいいっぱい、格好をつけてみせる。

 自分で自分を追い込まないと、立ってさえいられないようなプレッシャーだ。

「かっちょいいじゃねぇか坊主、来いよ。遊んでやる、一秒で後悔しろ」

「後悔なんて毎秒しながら生きてんだよ‼」

 俺はそんなことを叫びながら男に対して剣を振るう。

 男は大口叩いたわりに、俺の力量をはかりきれていなかったようだ。

 俺を後悔させるのに一秒もかからなかった。

 振り下ろした瞬間に俺が数えられるだけで四発殴られて、剣を床に叩きつけてしまうまでの一秒未満の間に数え切れないほど叩かれて、俺はそのままくずれた。

「おーすげぇな坊主、最初の方見えてたろ。雑魚だが才能はあるぞ、人のいきを超える程度ていどには成れるかもな。精進しょうじんするといい」

 ギリギリで意識をたもつ、いやギリギリ意識をたもてるように加減をされていた。

「……に、げ……ろ……ニ、ィ……ラ」

 えになりながらも、俺はニィラに逃げるよう伝える。

 俺がくずれた時点で、もうニィラが逃げることは出来ないだろうが、それでも逃げて欲しかった。

 すると。

「なっ⁉ ばっ‼ ケリー俺の後ろに入れ‼」

 と、男があせった瞬間。

 

 その光線はすさまじい音を立てて男の両のてのひらによって食い止められる。

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお――――――――らぁッ‼」

 男はその光線を無理やりねじ曲げるように上向きに方向を変えてらす。

 光線は煙草の火がちり紙をなんの抵抗ていこうもなく穴を開けるように、駐屯地ちゅうとんちの天井をつらぬき、光の柱となってやがて消えた。

「てめぇ……、今のけてたらこの国溶けてたぞ……、今じゃねぇんだって! 馬鹿野郎!」

 と、男が叫ぶ。

 相変あいかわらず理解なんか一個も出来てないが、ニィラが心配になりなんとか振り返るとそこには。

 金というより赤く、赤というより黄色く、黄色というよりだいだいで、だいだいというより山吹色やまぶきいろに光る。
 、グラマラスな美女が、床から数十センチ浮かびながらこちらを見ていた。

 え、誰ですか?

「久しいな、ルカ・キングス・メルバリア。しかし、いかんな私のウォールに手を出すなど、つい滅却めっきゃくしそうになってしまったぞ」

「へえ、そのちょっと才能ありげの雑魚が、興味がいた」

 謎の美女と男がそんなやり取りをして男が俺に手をかざすと、不思議と身体の痛みが無くなる。

 すぐに剣をにぎりなおし、男に向き直る。

 すると、後ろで何かが床に落ちる音がして、ちらりと確認するとニィラが倒れていた。

「な! ニィラ⁉」

 俺はすぐさまニィラに駆け寄る。

「安心しろ坊主、急に力を発揮はっきしたからまたちぢんで寝ただけだよ。まだ不安定なだけだ、ほっときゃ起きる」

 と、男は俺をたしなめた。

「あ! 思い出した! 貴方、エンデスヘルツ公爵家令嬢に吹き飛ばされて追放されたバルカード侯爵家の嫡男ちゃくなんでしょ!」

 突然、女の方が俺を指をさして、えらく簡潔かんけつに俺の存在をまとめてくれる。
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