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26・婚約破棄とか冤罪裁判とかにはもう飽きたので、普通に恋しようと思います。【全4話】
01恋バナ。
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私、ジョイス・フォックスは貴族集う学園に通う、平民出身のいわゆる平民枠の生徒の一人だ。
この学園には王族から貴族の子息令嬢だけではなく平民の受験枠が設けられており、努力と運次第では王族や貴族と同じカリキュラムで様々な学問を学ぶことが出来る。
それだけではなく、貴族管轄の行政施設や国営事業への就職にも繋がるのだ。
この制度はこの国の王妃であるところのヴァネッサ・メルバリア様が、今後訪れる文明開化による民主化により格差社会が終わることを見越し、先んじて貴族と平民間の摩擦を軽減させる為に取り入れた。
と、されているが実際は違う。
王妃様は十年先のこの国のバランスを裏から調整する為に、貴族の子息令嬢が扱いやすく組みしやすいティーンエイジャーである内に婚約破棄や学園追放などを用いて国政をコントロールする為、自分の私兵を紛れ込ませるために作った枠である。
平民枠の全員が王妃様の私兵や工作員と言うわけでもないが、平民枠の一割未満ではあるが毎年入れ替わりである程度の人数が常に潜伏している。
まあここまで語って隠すも何もないのだが、何を隠そう私もその工作員の一人だ。
平民枠の生徒として学園生活を演じ、指令に従い貴族の派閥や嫉妬、正義感、恋心、顕示欲などを裏から上手くここだというポイントを的確に煽り激化させる。
時には弱い立場として冤罪を生み出し、貴族たちに捏造した証拠を掴ませる。
そうして、あたかも貴族が自主的に別の貴族の追放や婚約破棄を目論んだように演出するのだ。
婚約破棄演出家。それが私の仕事だ。
代表的な演出参加作は、近年でいえば二つ。
一つはステイモス侯爵家令嬢の学園追放とゴールドマン公爵家次男との婚約破棄。
もう一つはパウンダー伯爵家令嬢の学園追放とアトキンス侯爵家嫡男との婚約破棄。
その他にも様々な貴族の学園追放や婚約破棄を演出してきた。
なんてあたかも百戦錬磨な風に、私自身を演出してみたがいくら無知で幼稚なティーンエイジャー相手といえども人の流れを生み出すのは非常に難しく現在進行形で難航しているものもあれば、完全に失敗したものもある。
ウェストレイク伯爵家の令嬢なんてのはまるで未来をしっていたかのように、華麗に冤罪を証明し捏造された証言や証拠を崩していった。
さらにクーロフォード伯爵家の令嬢は、どれだけ貶めようと他の貴族たちが策を弄しても『暴力マスクの怪人』と呼ばれる謎の人物に、裏から徹底的に過剰が過ぎるほどの暴力で脅威を排除されてしまう。もはや怪奇現象である、そんなものは私にはどうしようもない。お手上げである。
潮時だろう。
この学園に入り一年弱、もう十分に働いた。
ある程度の功績は演出出来たし、後から入ってくるであろう他の工作員たち任せよう。
正直に言う、飽きたのだ。
婚約破棄とか冤罪裁判とか学園追放とか、もううんざりだ。
別に私は貴族のティーンエイジャーたちを裏から操作して争わせるのが楽しいわけではない、仕事だからそうしているだけだ。
まあ親や家柄がなにか重要な役割を担っているけど自身はまだ何者でもないのに何故か自信と慢心に満ち溢れているやつが手のひらの上で踊っているのは悪い気はしないのだが、別に何度もそれを求めたくなるほど良いものでもない。
今まで散々人の恋路を破綻させて来て、今まで散々人の恋路を観察して来て。
私は恋に憧れを抱いてしまったのである。
婚約破棄の際に大体の令嬢は恋人を失うことで取り乱し、絶望する。
そこまで、心を揺れ動かす恋愛と言うものに私は大変興味があるのだ。
他人の婚約破棄にも飽きたので、これからは私自身恋をしてみたい。
なのでとりあえず、同じ平民枠の一般の生徒である学友、ルーシィ・コーディにいわゆる恋バナを振ってみることにした。
「え? 恋? してるよ私、好きな人いるよ」
「え、してるの! 恋人がいるの?」
してないだろうと聞いた私は単純に驚いてしまう。
この学園には王族から貴族の子息令嬢だけではなく平民の受験枠が設けられており、努力と運次第では王族や貴族と同じカリキュラムで様々な学問を学ぶことが出来る。
それだけではなく、貴族管轄の行政施設や国営事業への就職にも繋がるのだ。
この制度はこの国の王妃であるところのヴァネッサ・メルバリア様が、今後訪れる文明開化による民主化により格差社会が終わることを見越し、先んじて貴族と平民間の摩擦を軽減させる為に取り入れた。
と、されているが実際は違う。
王妃様は十年先のこの国のバランスを裏から調整する為に、貴族の子息令嬢が扱いやすく組みしやすいティーンエイジャーである内に婚約破棄や学園追放などを用いて国政をコントロールする為、自分の私兵を紛れ込ませるために作った枠である。
平民枠の全員が王妃様の私兵や工作員と言うわけでもないが、平民枠の一割未満ではあるが毎年入れ替わりである程度の人数が常に潜伏している。
まあここまで語って隠すも何もないのだが、何を隠そう私もその工作員の一人だ。
平民枠の生徒として学園生活を演じ、指令に従い貴族の派閥や嫉妬、正義感、恋心、顕示欲などを裏から上手くここだというポイントを的確に煽り激化させる。
時には弱い立場として冤罪を生み出し、貴族たちに捏造した証拠を掴ませる。
そうして、あたかも貴族が自主的に別の貴族の追放や婚約破棄を目論んだように演出するのだ。
婚約破棄演出家。それが私の仕事だ。
代表的な演出参加作は、近年でいえば二つ。
一つはステイモス侯爵家令嬢の学園追放とゴールドマン公爵家次男との婚約破棄。
もう一つはパウンダー伯爵家令嬢の学園追放とアトキンス侯爵家嫡男との婚約破棄。
その他にも様々な貴族の学園追放や婚約破棄を演出してきた。
なんてあたかも百戦錬磨な風に、私自身を演出してみたがいくら無知で幼稚なティーンエイジャー相手といえども人の流れを生み出すのは非常に難しく現在進行形で難航しているものもあれば、完全に失敗したものもある。
ウェストレイク伯爵家の令嬢なんてのはまるで未来をしっていたかのように、華麗に冤罪を証明し捏造された証言や証拠を崩していった。
さらにクーロフォード伯爵家の令嬢は、どれだけ貶めようと他の貴族たちが策を弄しても『暴力マスクの怪人』と呼ばれる謎の人物に、裏から徹底的に過剰が過ぎるほどの暴力で脅威を排除されてしまう。もはや怪奇現象である、そんなものは私にはどうしようもない。お手上げである。
潮時だろう。
この学園に入り一年弱、もう十分に働いた。
ある程度の功績は演出出来たし、後から入ってくるであろう他の工作員たち任せよう。
正直に言う、飽きたのだ。
婚約破棄とか冤罪裁判とか学園追放とか、もううんざりだ。
別に私は貴族のティーンエイジャーたちを裏から操作して争わせるのが楽しいわけではない、仕事だからそうしているだけだ。
まあ親や家柄がなにか重要な役割を担っているけど自身はまだ何者でもないのに何故か自信と慢心に満ち溢れているやつが手のひらの上で踊っているのは悪い気はしないのだが、別に何度もそれを求めたくなるほど良いものでもない。
今まで散々人の恋路を破綻させて来て、今まで散々人の恋路を観察して来て。
私は恋に憧れを抱いてしまったのである。
婚約破棄の際に大体の令嬢は恋人を失うことで取り乱し、絶望する。
そこまで、心を揺れ動かす恋愛と言うものに私は大変興味があるのだ。
他人の婚約破棄にも飽きたので、これからは私自身恋をしてみたい。
なのでとりあえず、同じ平民枠の一般の生徒である学友、ルーシィ・コーディにいわゆる恋バナを振ってみることにした。
「え? 恋? してるよ私、好きな人いるよ」
「え、してるの! 恋人がいるの?」
してないだろうと聞いた私は単純に驚いてしまう。
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