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27・過去から時空を超えた勇者、追放令嬢に恋をする。【全4話】
03二千年。
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これが、彼女。
キャロライン・エンデスヘルツとの出会いだった。
このまま僕らはとりあえずお茶をした。
彼女の話の節々から、この時代のことを聞き取ることができた。
どうやら僕がいた頃から二千年以上は経過しているらしい。
勇者や魔王というのはおとぎ話の中の登場人物であり今は存在しないとのことで、竜の女王や研究者や探求者においてはおとぎ話にも残っていないらしい。あんな馬鹿強かったのに、二千年も経てば忘れられるものなのか。
して彼女が使っていた武術は八極拳という異国の拳法だと言う。というか詳しく聞くと多分これ僕が昔その国に伝えた格闘方法を二千年もの間途絶えさせずにずっと磨き上げたものだったようだ。これはちょっと嬉しかった。
どうも彼女はやはり人の域を超える達人だったみたいだ。そりゃそうだ、こんなのがあたりまえにいてたまるか。
彼女はこの国の貴族で公爵家の令嬢らしい。
僕の時代に貴族制度はなかったのでそれがどのくらいの身分に当たるのかは分からないが王族に次ぐ良家の位を表すものらしい。公爵家はその中で一番、つまり王族の次に偉いらしい、そりゃナンパにもなびかない。
幼き頃より家の方針で『これだけは絶対負けないもの』を身につけるべく、幼き頃に出会った八極拳の達人に習い、徹底的に磨き上げ現在は八極拳本場の地で他の様々拳法を取り入れ武術に力を入れているらしい。
数年前にこの国の王子との婚約|破棄《はきをした際に、王子を八極拳でぶっ飛ばしたことで今は半国外追放されているとのことだ。
「いや待って、何してんの君?」
「腹が立ったので、つい」
上目遣いでにこりと笑いながら応える。
ま、まあ……、それなら仕方がない……。
と、思えてしまう程度には可愛いので仕方がない。
「それで、勇者様はどうしてここに?」
その問いに僕はどう答えるか迷う。
別に隠す必要もないし、面倒事になったとしても黙らせることもできるし別に正直に話してもいいんだけど。
勇者や魔王がおとぎ話となってしまっている今現在、果たして僕の話はどこまで信じてもらえるのか。
真摯に答えたい、けれども時に真実を伝えることが真摯であることにはならない。
馬鹿にしているとか、ふざけているとか思われたくない。
僕はもっと彼女と話していたいのだ。
なので、真摯に嘘の言葉に本当の気持ちを込める。
「君に会いに来たんだよ」
まあ、これでも一応色男のつもりなのだ。
二千年も前の話だけどね。
どうだろう、二千年前の口説き文句は通じるだろうか。
「お上手ですね。心が高鳴りますわ」
表情一つ変えずにさらりと返される。
うーんキャロライン嬢、育ちが良すぎて可愛げが無さすぎるぜ。
可愛いのに可愛げがないのは、面白い。
なんて考えているとキャロライン嬢は重々しく口を開く。
「……ダグラス様、私は弱いでしょうか」
僕の目を真っ直ぐに見つめて、続ける。
「二の打要らず、それが八極拳の真髄です。私も一撃で相手の中から爆発させることを目的として、実際私の打を三打受けきった者はこれまでいませんでした。それが今日私は貴方に二十以上打ち込んでも倒せなかっただけでなく、技を潰され指導までされてしまいました」
ぐっと、目に力を入れて、少し奥歯を噛み締めて。
「……慢心していました。私の打は貴方のような強者から見て、まだまだ稚拙なものだったのでしょうか、私は貴方のように強くなれるのでしょうか」
彼女はストレートに僕に問う。
うーん。
また僕は彼女の問いに対しての答えに迷う。
キャロライン・エンデスヘルツとの出会いだった。
このまま僕らはとりあえずお茶をした。
彼女の話の節々から、この時代のことを聞き取ることができた。
どうやら僕がいた頃から二千年以上は経過しているらしい。
勇者や魔王というのはおとぎ話の中の登場人物であり今は存在しないとのことで、竜の女王や研究者や探求者においてはおとぎ話にも残っていないらしい。あんな馬鹿強かったのに、二千年も経てば忘れられるものなのか。
して彼女が使っていた武術は八極拳という異国の拳法だと言う。というか詳しく聞くと多分これ僕が昔その国に伝えた格闘方法を二千年もの間途絶えさせずにずっと磨き上げたものだったようだ。これはちょっと嬉しかった。
どうも彼女はやはり人の域を超える達人だったみたいだ。そりゃそうだ、こんなのがあたりまえにいてたまるか。
彼女はこの国の貴族で公爵家の令嬢らしい。
僕の時代に貴族制度はなかったのでそれがどのくらいの身分に当たるのかは分からないが王族に次ぐ良家の位を表すものらしい。公爵家はその中で一番、つまり王族の次に偉いらしい、そりゃナンパにもなびかない。
幼き頃より家の方針で『これだけは絶対負けないもの』を身につけるべく、幼き頃に出会った八極拳の達人に習い、徹底的に磨き上げ現在は八極拳本場の地で他の様々拳法を取り入れ武術に力を入れているらしい。
数年前にこの国の王子との婚約|破棄《はきをした際に、王子を八極拳でぶっ飛ばしたことで今は半国外追放されているとのことだ。
「いや待って、何してんの君?」
「腹が立ったので、つい」
上目遣いでにこりと笑いながら応える。
ま、まあ……、それなら仕方がない……。
と、思えてしまう程度には可愛いので仕方がない。
「それで、勇者様はどうしてここに?」
その問いに僕はどう答えるか迷う。
別に隠す必要もないし、面倒事になったとしても黙らせることもできるし別に正直に話してもいいんだけど。
勇者や魔王がおとぎ話となってしまっている今現在、果たして僕の話はどこまで信じてもらえるのか。
真摯に答えたい、けれども時に真実を伝えることが真摯であることにはならない。
馬鹿にしているとか、ふざけているとか思われたくない。
僕はもっと彼女と話していたいのだ。
なので、真摯に嘘の言葉に本当の気持ちを込める。
「君に会いに来たんだよ」
まあ、これでも一応色男のつもりなのだ。
二千年も前の話だけどね。
どうだろう、二千年前の口説き文句は通じるだろうか。
「お上手ですね。心が高鳴りますわ」
表情一つ変えずにさらりと返される。
うーんキャロライン嬢、育ちが良すぎて可愛げが無さすぎるぜ。
可愛いのに可愛げがないのは、面白い。
なんて考えているとキャロライン嬢は重々しく口を開く。
「……ダグラス様、私は弱いでしょうか」
僕の目を真っ直ぐに見つめて、続ける。
「二の打要らず、それが八極拳の真髄です。私も一撃で相手の中から爆発させることを目的として、実際私の打を三打受けきった者はこれまでいませんでした。それが今日私は貴方に二十以上打ち込んでも倒せなかっただけでなく、技を潰され指導までされてしまいました」
ぐっと、目に力を入れて、少し奥歯を噛み締めて。
「……慢心していました。私の打は貴方のような強者から見て、まだまだ稚拙なものだったのでしょうか、私は貴方のように強くなれるのでしょうか」
彼女はストレートに僕に問う。
うーん。
また僕は彼女の問いに対しての答えに迷う。
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