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終・女神さまは、ただ誰かに愛されたいだけ。【全7話】
05私はそう思えなくなっていました。
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私の世界と皆さんの住む世界は極めて近しい。
その理由のひとつとして、魂という生命の根幹となるシステムが共通しているのです。
魂という呼称は研究者シェリー・ラスゴーランが便宜上付けたものです。
生命が形作られるにあたり、遺伝子情報や元素や原子核などより根本的な本来観測不可の領域にある法則や現象です。
肉体が終わりを迎えると魂は別次元を通って再び、別の肉体を形作る。
ちなみに世界の容量は決まっているために、魂の数というのは決まっているが故に同時進行で幾つも知的生命体が群生する星を創り出して文明を築くのを待つということが出来ないのです。
それはさておき。
この星の人類は皆さんと限りなく近いので、皆さんとこの星の人類には、魂の互換性がありました。
なので、皆さんの中から肉体が終わりを迎えて魂が別次元に抜けるところでこちらの世界の魂と入れ替えました。
別次元へ向かうのを互いの世界に向かうように、くいっと、干渉させて頂きました。
さらにそれだけではなく。
本来記憶媒体ではない魂に皆さんの世界の記憶情報を乗せたままこちらに迎え入れました。
いわゆる異世界転生というものですね。
生まれながら記憶を持ち合わせている状態だと、その記憶にある技術や思想などを発揮出来る程度に肉体が成長するまでに記憶が薄れてしまったり、愚かな流れに影響され発揮出来ない可能性があった為にある程度成長してから記憶が反映されるようにいたしました。
それまでに自身の自我、アイデンティティが育ち切らなかった場合や心が死んでしまった場合などをきっかけとして思い出すように調整しました。
例えば、生まれながらに聖女として強制され矯正されてきたリディア・ロックハートのように自分というものを作らずに役割だけで存在を固めて心が育ちきらなかった場合です。
ちなみにこちらから皆さんの世界に送った魂には記憶は乗せませんでした。皆さんの世界に極力影響のないようにするためです。
せいぜい起こり得る影響といえば、こちらの調整通りに頑丈で美しい者が形作られる程度のことでしょう。
異世界転生者は、確実にこの星の人類に影響を与えていきました。
数学、料理、技術、歌、武術、倫理、科学、物語、政治、様々な文化に影響を及ぼしました。
これにより人類の文明はどんどん発展し、信仰も高まっていきました。
しかし、それでもまだ足りませんでした。
基本的に殆どの知識がこの星の人類より優れているとは言え、個人単位で異世界転生者が与えられる影響は限界がありました。
より多くの異世界転生者か、もしくはより高位な知恵を持つ個体が必要だと考えました。
そこで私は、皆さんの中で最も賢く行動的な人間を転生ではなく転移させることにいたしました。
それが、渡辺丈でした。
彼は皆さんの中でも、こちらで言うところの特異点に当たるような天才だったのです。
しかしながら思いと想いの重さが事象に影響を及ぼすこちらの世界とは違い、研究者シェリー・ラスゴーランのような狂気ともいえる研究心で真理に辿り着く為の時間を得る為に不老長寿と成るようなことはそちらの世界では出来ないのです。
渡辺丈に時間があれば、シェリー・ラスゴーランと同じように叡智を得られたでしょう。
なので私は渡辺丈を若返らせ、言語に困らないようにするだけの力を与え、メルバリア王国に彼を召喚しました。
他の世界に暮らす個人を私の勝手で連れ去って、私の思惑を叶えるために利用する。
恐らく皆さんやこの星の人類においても、これは善悪でいえば悪い行いなのでしょう。
でも、善と悪というのは複数の行いが相反して生まれるものなのです。
ここには私しかいない、だから善も悪もここにはない。在るのは私の行動だけなのですよ。
彼が与える影響に刺激され、人類全体の教養を高めて導くことが出来る。
なんて。
私はそう思えなくなっていました。
その理由のひとつとして、魂という生命の根幹となるシステムが共通しているのです。
魂という呼称は研究者シェリー・ラスゴーランが便宜上付けたものです。
生命が形作られるにあたり、遺伝子情報や元素や原子核などより根本的な本来観測不可の領域にある法則や現象です。
肉体が終わりを迎えると魂は別次元を通って再び、別の肉体を形作る。
ちなみに世界の容量は決まっているために、魂の数というのは決まっているが故に同時進行で幾つも知的生命体が群生する星を創り出して文明を築くのを待つということが出来ないのです。
それはさておき。
この星の人類は皆さんと限りなく近いので、皆さんとこの星の人類には、魂の互換性がありました。
なので、皆さんの中から肉体が終わりを迎えて魂が別次元に抜けるところでこちらの世界の魂と入れ替えました。
別次元へ向かうのを互いの世界に向かうように、くいっと、干渉させて頂きました。
さらにそれだけではなく。
本来記憶媒体ではない魂に皆さんの世界の記憶情報を乗せたままこちらに迎え入れました。
いわゆる異世界転生というものですね。
生まれながら記憶を持ち合わせている状態だと、その記憶にある技術や思想などを発揮出来る程度に肉体が成長するまでに記憶が薄れてしまったり、愚かな流れに影響され発揮出来ない可能性があった為にある程度成長してから記憶が反映されるようにいたしました。
それまでに自身の自我、アイデンティティが育ち切らなかった場合や心が死んでしまった場合などをきっかけとして思い出すように調整しました。
例えば、生まれながらに聖女として強制され矯正されてきたリディア・ロックハートのように自分というものを作らずに役割だけで存在を固めて心が育ちきらなかった場合です。
ちなみにこちらから皆さんの世界に送った魂には記憶は乗せませんでした。皆さんの世界に極力影響のないようにするためです。
せいぜい起こり得る影響といえば、こちらの調整通りに頑丈で美しい者が形作られる程度のことでしょう。
異世界転生者は、確実にこの星の人類に影響を与えていきました。
数学、料理、技術、歌、武術、倫理、科学、物語、政治、様々な文化に影響を及ぼしました。
これにより人類の文明はどんどん発展し、信仰も高まっていきました。
しかし、それでもまだ足りませんでした。
基本的に殆どの知識がこの星の人類より優れているとは言え、個人単位で異世界転生者が与えられる影響は限界がありました。
より多くの異世界転生者か、もしくはより高位な知恵を持つ個体が必要だと考えました。
そこで私は、皆さんの中で最も賢く行動的な人間を転生ではなく転移させることにいたしました。
それが、渡辺丈でした。
彼は皆さんの中でも、こちらで言うところの特異点に当たるような天才だったのです。
しかしながら思いと想いの重さが事象に影響を及ぼすこちらの世界とは違い、研究者シェリー・ラスゴーランのような狂気ともいえる研究心で真理に辿り着く為の時間を得る為に不老長寿と成るようなことはそちらの世界では出来ないのです。
渡辺丈に時間があれば、シェリー・ラスゴーランと同じように叡智を得られたでしょう。
なので私は渡辺丈を若返らせ、言語に困らないようにするだけの力を与え、メルバリア王国に彼を召喚しました。
他の世界に暮らす個人を私の勝手で連れ去って、私の思惑を叶えるために利用する。
恐らく皆さんやこの星の人類においても、これは善悪でいえば悪い行いなのでしょう。
でも、善と悪というのは複数の行いが相反して生まれるものなのです。
ここには私しかいない、だから善も悪もここにはない。在るのは私の行動だけなのですよ。
彼が与える影響に刺激され、人類全体の教養を高めて導くことが出来る。
なんて。
私はそう思えなくなっていました。
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