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第1章 教会編
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『良し!後一息だ!』
街を出発してから約4時間が経過した頃ロンダおじさんが部隊に声をかける。
『隊長!』
兵士の内の一人が声を上げる。
『どうした。』
『ここいらで少し休みませんか?この重装備です。そろそろ体力のピークを迎える者が出て来る頃です。』
『そうか。うむ、そうだな。皆聞け!ここから約三十分程進んだ教会下の平地で一旦休憩をとる!皆それまで警戒を緩めるな!』
『『『 はい! 』』』
休憩を貰えるっと言うことになれば少しは気が抜けてしまう者だろう。しかし、さすがはプロだ。少しの気も抜かない。
街の外で気を抜けばモンスターに殺されてしまうことを知っているからだろう。
しかし、リュートやアンナは違う休憩を挟むというロンダの声を聞き気を抜いてしまったのだ。しかし、それは仕方ないことだったのかもしれない。リュートは本来教会までは魔法で行くことが出来る。だか今回は人数が多すぎた。リュートが一度に運ぶ事の出来る人数は4人それに対して今回の人数は20人だ。約5倍だ。未熟なリュートに運べるはずもなく危険な山道を約4時間登ってきたのだ。休憩と聞いて気を抜くなと言う方が難しいかもしれない。
『危ない!』
リュートのそばの茂みからゴブリンが現れリュート目掛けて棍棒を振り下ろす。
アンナは声を上げるとリュートに飛びつく。
『痛ててっ!なんだよアンナってゴブリン!ごめん!ありがとう』
『ううん。いいの…これくらい。へっちゃらよ』
突然の出来事に兵士達は少したじろぐしかし、さすがはプロだ。すぐにゴブリンを取り囲み倒してしまった。
『馬鹿野郎!リュート!気抜いてんじゃねぇ!』
ロンダからの喝が飛んで来る。その余りの迫力に普段街で会う時の優しいおじさんという印象とのギャップに驚く。
『ごめんなさい…気をつけます。アンナもごめん大丈夫だった?』
『だ、大丈夫よ…痛っ…行きましょ』
『おい。アンナお前ちょっと足見せてみろ。』
アンナの様子が気になったのかロンダが声をかける。
『なんですか?ロンダさん乙女に向かって足を見せろだなんてセクハラですか?』
『お前みたいなガキの足に興味なんかあるか。いいから見せろ!』
ロンダは強引にアンナを木陰に座らせるとズボンをたくし上げる。
『折れてるな。アンナお前はここまでだ。リュートお前の魔法で街まで連れて行ってやれ!それが終わったら教会近くで待機!分かったな!』
『そんな!私やれます!ギンを助けるんです!』
アンナは必死に懇願する。
『ただでさえお前は子供だ。それに加えて足が折れた負傷者だ。正直に言おうこれ以上付いてきても足手まといになるだけだ。大人しく街で待て。』
ロンダが冷たく突き放す。
『私もう嫌なんです!友達が大変な時に何も知らないでいるのわ!足でまといにはなりません!だから…だからお願いします!一緒に連れて行ってください。』
『ダメなもんはダメだ!怪我人は大人しく帰るんだ!』
『僕からもお願いします!僕アンナの気持ち分かるんです…友達が…大切な人が大変な時に一緒にいれないそんなに辛いことはない…だから!』
リュートの言葉に…
『リュートお前…分かった。だか少しでも遅れたらすぐに置いていくからな!』
『『はい!』』
『リュート…ありがとね。』
『僕を庇ってこうなったんだ当たり前だよ。でも無理だけはしないでね。』
『分かってるわ』
そう言ったアンナの表情が覚悟を決めた…まるで死を覚悟したかのような…そんな表現だった事に僕は気づきもしなかった。
街を出発してから約4時間が経過した頃ロンダおじさんが部隊に声をかける。
『隊長!』
兵士の内の一人が声を上げる。
『どうした。』
『ここいらで少し休みませんか?この重装備です。そろそろ体力のピークを迎える者が出て来る頃です。』
『そうか。うむ、そうだな。皆聞け!ここから約三十分程進んだ教会下の平地で一旦休憩をとる!皆それまで警戒を緩めるな!』
『『『 はい! 』』』
休憩を貰えるっと言うことになれば少しは気が抜けてしまう者だろう。しかし、さすがはプロだ。少しの気も抜かない。
街の外で気を抜けばモンスターに殺されてしまうことを知っているからだろう。
しかし、リュートやアンナは違う休憩を挟むというロンダの声を聞き気を抜いてしまったのだ。しかし、それは仕方ないことだったのかもしれない。リュートは本来教会までは魔法で行くことが出来る。だか今回は人数が多すぎた。リュートが一度に運ぶ事の出来る人数は4人それに対して今回の人数は20人だ。約5倍だ。未熟なリュートに運べるはずもなく危険な山道を約4時間登ってきたのだ。休憩と聞いて気を抜くなと言う方が難しいかもしれない。
『危ない!』
リュートのそばの茂みからゴブリンが現れリュート目掛けて棍棒を振り下ろす。
アンナは声を上げるとリュートに飛びつく。
『痛ててっ!なんだよアンナってゴブリン!ごめん!ありがとう』
『ううん。いいの…これくらい。へっちゃらよ』
突然の出来事に兵士達は少したじろぐしかし、さすがはプロだ。すぐにゴブリンを取り囲み倒してしまった。
『馬鹿野郎!リュート!気抜いてんじゃねぇ!』
ロンダからの喝が飛んで来る。その余りの迫力に普段街で会う時の優しいおじさんという印象とのギャップに驚く。
『ごめんなさい…気をつけます。アンナもごめん大丈夫だった?』
『だ、大丈夫よ…痛っ…行きましょ』
『おい。アンナお前ちょっと足見せてみろ。』
アンナの様子が気になったのかロンダが声をかける。
『なんですか?ロンダさん乙女に向かって足を見せろだなんてセクハラですか?』
『お前みたいなガキの足に興味なんかあるか。いいから見せろ!』
ロンダは強引にアンナを木陰に座らせるとズボンをたくし上げる。
『折れてるな。アンナお前はここまでだ。リュートお前の魔法で街まで連れて行ってやれ!それが終わったら教会近くで待機!分かったな!』
『そんな!私やれます!ギンを助けるんです!』
アンナは必死に懇願する。
『ただでさえお前は子供だ。それに加えて足が折れた負傷者だ。正直に言おうこれ以上付いてきても足手まといになるだけだ。大人しく街で待て。』
ロンダが冷たく突き放す。
『私もう嫌なんです!友達が大変な時に何も知らないでいるのわ!足でまといにはなりません!だから…だからお願いします!一緒に連れて行ってください。』
『ダメなもんはダメだ!怪我人は大人しく帰るんだ!』
『僕からもお願いします!僕アンナの気持ち分かるんです…友達が…大切な人が大変な時に一緒にいれないそんなに辛いことはない…だから!』
リュートの言葉に…
『リュートお前…分かった。だか少しでも遅れたらすぐに置いていくからな!』
『『はい!』』
『リュート…ありがとね。』
『僕を庇ってこうなったんだ当たり前だよ。でも無理だけはしないでね。』
『分かってるわ』
そう言ったアンナの表情が覚悟を決めた…まるで死を覚悟したかのような…そんな表現だった事に僕は気づきもしなかった。
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