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前編
なにをしても…3
しおりを挟む唇と唇が重なり合う。優しく頬を触れる手が、そのままラピエールの手を握り締める。
「んっ…ふっ…んんっ…」
弱った身体を癒すように流れ込む気と、絡み合う舌と舌。深く長いキスを永遠と思えるほどすれば、リュツィフェールは首筋に舌を這わす。
胸の高鳴りだけが酷くなり、ラピエールは自分が期待しているのだと気付く。彼が自分を抱くことに、期待しているのだ。
「怖いか?」
耳元で囁かれた言葉と、チラリと向けられる視線。先程まで男の顔をしていたはずなのに、今度は色っぽくみえることで、高鳴りは酷くなる一方。
「リュフェは、怖くない」
悪魔は怖かったが、リュツィフェールは怖くないと真っ直ぐに見つめる。
彼に触れられるだけ、身体は熱を持っていく。早くと訴えるような視線だけをむけていれば、柔らかい笑みを浮かべたあと、服を脱がされた。
同じように服を脱いだリュツィフェールの身体を見て、すごいと思う。これが性別が定まっているか、定まっていないかの違いなのだろうかと思うほど、自分とは別物だと思えたのだ。
自分がどれだけ男になりたいと思っていても、これほどの身体にはならない。それは、自分が未成年で中途半端だからだ。
男と女の中途半端な自分とは違う。リュツィフェールは男なのだと実感した。そんな身体で、喜んでもらえるのだろうか、という不安が過る。
「あっ…んっ…」
胸を触れてくる手に、身体が変化を起こしていく。自分でもハッキリとわかるほど、ラピエールの身体が変わりだしたのだ。
「ふっ…あぁっ…」
「どんどん胸が膨らみを持っていくな。俺のために、女になってくれるのか?」
膨らみがなかったはずの胸。それが、リュツィフェールに触れられて膨らんでいく。揉めるほどに膨らめば、快感がラピエールを女へと変えていった。
与えられる快感は、身体の底から女にしていく。わかっているからこそ、もっとと求める。
彼のために女になりたい、と思う自分を止められない。主のためになら無理だが、リュツィフェールのためなら女になれる。
「あっ…あぁぁっ…ハァハァ…んっ、あっ…」
胸にしゃぶりつかれ、ラピエールは胸でこれほど気持ちいいなら、このあとはどうなってしまうのかと息を呑む。
怖いのではなく、その先すらも期待してしまっているのだ。
女の部分に触れられると、身体がビクリと反応した。ハッとしたようにリュツィフェールの手が引く。
「リュフェっ」
躊躇っているのだとわかるから、リュツィフェールの手を取り、自ら触るように触れさせる。
「ラピエール…」
「触れてっ…僕のすべて、リュフェにもらってほしいんだ」
うるんだ目で見られれば、理性などくそくらえだとリュツィフェールの手が動く。
溢れんばかりの蜜で潤ったそこを弄れば、弄っただけ喘ぐラピエール。快感に悶える姿は、彼から最後の理性を奪っていく。
「あぁぁっ…いいっ…気持ちいいよっ」
ただ喘ぐ姿に、男としてのものが反り立っている。口に含み刺激をしながら女の部分に指を入れれば、ラピエールが激しく襲う快感にひたすら喘ぎ続けた。
「だめっ…おかしく、なるっ…リュフェっ…リュフェっ…なん…あっ…でちゃ…あぁぁぁっ!」
身体をのけ反らせてイったラピエール。本来なら男として出るはずのものは出ず、身体が女になろうとしていることを示す。
男としての機能を失い始めているのだ。
「ハァ…ハァ…」
呼吸を整えるラピエールに、リュツィフェールが覆いかぶさり自分のをあてがう。
「ラピエール、怖かったら言えよ」
襲われたばかりなのだから、むしろ怖がる方が当たり前だと思っている。ここまで受け入れただけでもリュツィフェールには十分すぎるほどだ。
無理なら、これ以上は急ぐ必要もない。時間をかけてゆっくりと進めばいいことだと思っている。
「んっ…あっ…」
ゆっくりと入ってくるものに、ラピエールがぎゅっとしがみつく。痛みに耐える姿に、リュツィフェールは和らげるよう気を送る。
舌を絡めとり、ゆっくりと確実に奥へ進む。
「んんっ…ふあっ…僕の中に…リュフェのが…」
「あぁ…全部入ったよ」
今ひとつになっているという事実に、なぜか魂が震える。それはどちらかではなく、どちらもが感じていた感覚だった。
噛みしめるように互いを感じ、強く抱きしめ合う。現実だと感じ取るために。
「ラピエール…動くぞ」
「うんっ…きて」
早くとラピエールが見上げるのと、快感が襲うのは同時だった。
力強く打ち付けられるものに、ラピエールがもっととねだる。今までにない快感は、脳が痺れるほどのもので、幸せだと感じるものだった。
「あぁっ…あっ…リュフェ! リュフェ! 気持ちいよ!」
「ラピエールっ、そんな…締め付けるなっ」
放さないというように締め付けてくるラピエールに、このままだと先にイってしまうとリュツィフェールが食いしばる。
さすがに、先にというのは自分が許せない。なら、イかせるしかないと激しさを増す。
「あっあぁぁぁっ! リュフェのっ…奥に当たっ…」
「ラピエール!」
身体の中に注がれる熱いものを感じながら、ラピエールは気を失った。さすがにやりすぎたと慌てるのはリュツィフェールだ。
気絶までいくとは思っていなかったのだが、どこか幸せそうな表情に笑みが浮かぶ。
「ラピエール…もう、手放さない……」
お前は自分のものだ、と小さく呟くと、その身体を抱きしめて横になる。
長い間、心の底に空いていた穴が埋まる感覚、アルトゥスもこうだったのだろうか、と思いながら眠りについた。
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