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71 私たちの始まり
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今までずっと悪い夢を見ていたのだろうか。そう思えるほどに、世界は大きく変わっていた。
監禁されている間は叶うはずもなかったガレスさんとの会話が、こんなにも当たり前のようにできるだなんて。
皇帝になったら、そうやすやすと接することはできないだろう。
だが、ガレスさんとようやく話すことができた私は、喜びを胸に抱え笑みを零しながら廊下を歩いていた。
――シド、お母さんとどんな話をしてるのかな?
早く迎えに行ってあげようと、私は二人と別れた場所へ足を速めた。
◇◇◇
「おまたせ」
神殿の中に入ると、別れた部屋にそのまま留まっていたシドとお母さんを見つけた。
二人は長椅子に横並びに座り話をしていたが、私の声に反応して同時に顔を上げた。
シドは困った顔をしていると思っていたのが、見上げた顔を見ると意外にもご機嫌な顔をしていた。
「何の話をしていたの?」
二人に声をかけると、満足そうな顔をしたお母さんが先に口を開いた。
「オーロラのことを話していたのよ」
「私のこと?」
「ええ。シドったら、私相手にオーロラの好きな所ばかり話すのよ?」
「えっ……」
シドを見ると、何食わぬ顔で口元に笑みを湛えている。その顔を見た途端、私の顔には爆発的に熱が込み上げた。
「シドっ、何言ってるのっ……。お母さん相手だよ?」
「だから?」
「だからって……。ほら、もうちょっと――」
「まあまあ、いいじゃない」
お母さんは私の言葉を遮ると、悪戯な笑みを浮かべて言った。
「シドなら私の息子として大歓迎するわよ」
◇◇◇
私とシドが人間界に戻って来てから約一週間が経った。私たちはガレスさんの配慮により、王城の客室に住んでいた。
何でも、前皇帝ロイスの独裁により生き神として犠牲になった私への損害補償として用意してくれたらしい。
私としては期間限定のつもりだが、今は有難く住まわせてもらっていた。
「よし、これでバッチリね」
鏡を見ながら髪飾りを取り付けた私は、正装に身を包みソファでまどろんでいるシドの隣に座った。シドは寝ているというのに、私が座るなり腕にその頭を預けてきた。
出会ったばかりの頃の印象とは一転し、今は甘える子猫みたいに可愛らしい彼についきゅんとする。
彼の漆黒の柔らかい髪をそっと撫でると、ふと彼が目を開いた。
「シド、起こしちゃった?」
「んぅ……ちょうど起きようと思ってたんだ」
シドはそう言うと、寝起きの潤んだ瞳で私を見上げると、私の首の後ろに手を回して口づけた。
「おはよう」
「っ! おはよう」
私もシドの頬にキスをした。すると、シドは預けた背を正すように座り直し、私を抱き締めてきた。
――やっぱり、子猫にしては大きすぎるわね。
「ふふっ」
少し前までは考えすらできなかった幸せに、思わず笑みが零れる。シドに身体を預けると、それだけで多幸感と安心に包まれるようだった。
「何かいいことでもあったのか?」
ずっと笑っている私の表情が気になったんだろう。シドが私の顔を覗きながら訊ねてきた。
いいこと……その通りだ。私は彼の頬に手を添えて答えた。
「ええ、シドが私の隣にこうしていることが嬉しいんです。まだ現実じゃないみたい」
「ははっ、現実だよ。俺もオーロラが居て嬉しい。……俺は他の誰よりも幸せ者だな」
頬に健康的な赤さを灯した彼が、はにかむように微笑みかけてくる。それだけで、心が満たされるようだ。
ずっとこのままこうして過ごしていたい。しかし、今日ばかりはそういうわけにはいかなかった。
ガレスさんが新皇帝に即位する戴冠式が執り行われる。その式典に、私はガレスさんの縁者として招待されているのだ。
「さあ、そろそろね」
「もうか?」
「はい。今日はこの国の新たな始まりの日を見られるのよ。シド、行きましょう」
そう声をかけて立ち上がり、私はシドとともに王城一の大広間の扉の前に立った。
シドが腕を差し出してくる。その腕に自身の腕を絡める。すると、私たちの様子を確認したドアマンが開閉のため重厚な扉に手を掛けた。
徐々に開く扉の隙間から漏れ出す燦爛たる光が、私たちの身体を包み込むように溢れ出す。
こうして、私たちは新たな輝きに満ちた世界の中へと、二人で足を踏み入れたのだった。
◇◇◇
「オーロラ、次の部屋に移動しましょうか」
「はい! あっ、メリッサさん。私が持ちますよ!」
床の水桶を持ち上げると、メリッサさんが目を細めて笑った。
「オーロラがいるとやっぱり違うわね。また一緒に働けるなんて」
「もう、半年経つのにまだ言うんですか?」
「一生言い続ける自信があるかも。だって嬉しいのよ」
本当に嬉しそうに言ってくれるものだから、気恥ずかしさは感じるものの、私の顔には彼女と同じく笑みが零れた。
実は私は戴冠式が終わってから、メイドとして再び働けることになったのだ。
メイドとして働く日々はまさに天職なのだと痛感することの連続だった。しかも、働く仲間にも恵まれ、やりがいを持ちながら働くことができていた。
私はなんて幸運な人間なのだろうか。
「私もメリッサさんとまた働けて本当に嬉しいです」
ありのままの思いを口にすると、メリッサさんの笑顔が更に深みを増した。そして、意気揚々と二人で掃除道具を持って別の部屋へと移動を開始した。
そのときだった。
「あれ、あの人……」
メリッサさんの声に導かれ、私は廊下の窓から外の景色を見下ろした。すると、騎士服を着たシドが歩いている姿が見えた。
「あれ、オーロラの彼じゃない?」
好奇心に満ちた表情で、からかうように肘で私を突くメリッサさん。その言動に恥ずかしさを感じながらも、私はシドを目で追っていた。
――シド、五日ぶりに見たけど元気そうで良かった。
今まで天使として生きてきたシドは、人間界で何とか職に就かねばと仕事探しをしていた。
その折、トリガー兄さんと手合わせをしたことがきっかけで、シドは能力を買われて騎士団に入ることになったのだ。
しかし、独身の騎士団員は寮で生活しなければならず、またシドのような新人は短期遠征に行くことも多かった。
今日はちょうどその遠征の期間日だったため、ここで見られたのは結構ラッキーなことだった。
だが、ここは上階の廊下。一方、シドは外。
私に気付くことなく歩く彼の姿だけを見ると、会えなかった分の恋しさや寂しさがより募った。
「メリッサさん、行きましょう」
「ええ、そうね」
切り替えの早いメリッサさんは、私の言葉を受け再び廊下を歩き始めた。その背を追いながら、そっと窓の外に目を向ける。
すると、驚くことにこちらを見上げるシドと目が合った。途端に、鼓動が加速し身体が熱くなる。
シドは本当に今私に気付いたという様子で、笑いながらこちらに小さく手を振ってきた。それだけで、愛おしさが込み上げる。
――気付いてくれたんだ……。
私はそんな嬉しさを噛み締めながら、シドに手を振り返し、軽やかな足取りで先を歩くメリッサさんの下へと向かった。
◇◇◇
数時間後、今日最後の仕事を終えた私は家に帰るため中庭を歩いていた。
すると、前方から見知った影が現れた。
「オーロラ」
彼は私に気付くと、パッと晴れやかな顔になり駆け寄ってきた。
「シド、おかえりなさい。今回の遠征は大丈夫でしたか? 怪我もしてない?」
「ああ、何も問題ないよ。オーロラは今帰りか?」
その言葉に頷きを返すと、シドは「送るよ」と言って私の隣に並び歩き始めた。
帰路では互いに他愛ない日常の話をしていた。そうしているとあっという間に家に辿り着いた。
「そうだシド、晩御飯食べていく?」
「良いのか?」
シドの顔に期待が滲むのが分かる。その表情に何とも言えぬ愛くるしさを感じながら、私はシドを家の中に入れた。
お母さんは夜勤のため、今日は家にはいなかった。
そのため、シドと私の二人きりで夕食を済ませ、今は食後のティータイムを過ごしていた。
「やっぱりオーロラの作る料理が一番だな」
「えらく素直に褒めてくれますね」
「素直も何も本当のことだろ?」
あっけらかんとした顔で告げるシドに、私は目を点にした。
その顔が余程おかしかったのだろう。シドは私の顔を見ると、慈愛の眼差しを向けながら微笑を湛えた。
そして、唐突に衝撃的なことを告げた。
「オーロラ、結婚しようよ」
「はい。えっ……はい!?」
「ははっ、驚いた顔も可愛いな」
そりゃあ驚くだろう。戸惑いながら絶句する私に、シドは甘い言葉をかけながら面白そうに笑いかけてきた。
「それで返事は?」
別に返事が決まっていない訳ではない。もちろんイエスだ。
だが、あまりにも不意打ちだったため、言葉に窮しているとシドが口を開いた。
「俺はオーロラといる時が一番幸せ。これからもずっと一緒にいたいし、一生隣はオーロラがいいってくらい愛してる。もしオーロラもそう思ってくれてるなら、うんって一回頷いて?」
ハッと彼の顔を見ると、目が合ったシドが一層柔らかく微笑みかけてきた。
その顔を見て、私は彼に頷きとともに言葉を返した。
「はいっ……。私もシドを愛してます……」
思いがけず涙が溢れそうになる。そんな中、シドは私の左手を取り薬指に口付けてきた。
「ありがとう。必ず幸せにするよ」
監禁されている間は叶うはずもなかったガレスさんとの会話が、こんなにも当たり前のようにできるだなんて。
皇帝になったら、そうやすやすと接することはできないだろう。
だが、ガレスさんとようやく話すことができた私は、喜びを胸に抱え笑みを零しながら廊下を歩いていた。
――シド、お母さんとどんな話をしてるのかな?
早く迎えに行ってあげようと、私は二人と別れた場所へ足を速めた。
◇◇◇
「おまたせ」
神殿の中に入ると、別れた部屋にそのまま留まっていたシドとお母さんを見つけた。
二人は長椅子に横並びに座り話をしていたが、私の声に反応して同時に顔を上げた。
シドは困った顔をしていると思っていたのが、見上げた顔を見ると意外にもご機嫌な顔をしていた。
「何の話をしていたの?」
二人に声をかけると、満足そうな顔をしたお母さんが先に口を開いた。
「オーロラのことを話していたのよ」
「私のこと?」
「ええ。シドったら、私相手にオーロラの好きな所ばかり話すのよ?」
「えっ……」
シドを見ると、何食わぬ顔で口元に笑みを湛えている。その顔を見た途端、私の顔には爆発的に熱が込み上げた。
「シドっ、何言ってるのっ……。お母さん相手だよ?」
「だから?」
「だからって……。ほら、もうちょっと――」
「まあまあ、いいじゃない」
お母さんは私の言葉を遮ると、悪戯な笑みを浮かべて言った。
「シドなら私の息子として大歓迎するわよ」
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何でも、前皇帝ロイスの独裁により生き神として犠牲になった私への損害補償として用意してくれたらしい。
私としては期間限定のつもりだが、今は有難く住まわせてもらっていた。
「よし、これでバッチリね」
鏡を見ながら髪飾りを取り付けた私は、正装に身を包みソファでまどろんでいるシドの隣に座った。シドは寝ているというのに、私が座るなり腕にその頭を預けてきた。
出会ったばかりの頃の印象とは一転し、今は甘える子猫みたいに可愛らしい彼についきゅんとする。
彼の漆黒の柔らかい髪をそっと撫でると、ふと彼が目を開いた。
「シド、起こしちゃった?」
「んぅ……ちょうど起きようと思ってたんだ」
シドはそう言うと、寝起きの潤んだ瞳で私を見上げると、私の首の後ろに手を回して口づけた。
「おはよう」
「っ! おはよう」
私もシドの頬にキスをした。すると、シドは預けた背を正すように座り直し、私を抱き締めてきた。
――やっぱり、子猫にしては大きすぎるわね。
「ふふっ」
少し前までは考えすらできなかった幸せに、思わず笑みが零れる。シドに身体を預けると、それだけで多幸感と安心に包まれるようだった。
「何かいいことでもあったのか?」
ずっと笑っている私の表情が気になったんだろう。シドが私の顔を覗きながら訊ねてきた。
いいこと……その通りだ。私は彼の頬に手を添えて答えた。
「ええ、シドが私の隣にこうしていることが嬉しいんです。まだ現実じゃないみたい」
「ははっ、現実だよ。俺もオーロラが居て嬉しい。……俺は他の誰よりも幸せ者だな」
頬に健康的な赤さを灯した彼が、はにかむように微笑みかけてくる。それだけで、心が満たされるようだ。
ずっとこのままこうして過ごしていたい。しかし、今日ばかりはそういうわけにはいかなかった。
ガレスさんが新皇帝に即位する戴冠式が執り行われる。その式典に、私はガレスさんの縁者として招待されているのだ。
「さあ、そろそろね」
「もうか?」
「はい。今日はこの国の新たな始まりの日を見られるのよ。シド、行きましょう」
そう声をかけて立ち上がり、私はシドとともに王城一の大広間の扉の前に立った。
シドが腕を差し出してくる。その腕に自身の腕を絡める。すると、私たちの様子を確認したドアマンが開閉のため重厚な扉に手を掛けた。
徐々に開く扉の隙間から漏れ出す燦爛たる光が、私たちの身体を包み込むように溢れ出す。
こうして、私たちは新たな輝きに満ちた世界の中へと、二人で足を踏み入れたのだった。
◇◇◇
「オーロラ、次の部屋に移動しましょうか」
「はい! あっ、メリッサさん。私が持ちますよ!」
床の水桶を持ち上げると、メリッサさんが目を細めて笑った。
「オーロラがいるとやっぱり違うわね。また一緒に働けるなんて」
「もう、半年経つのにまだ言うんですか?」
「一生言い続ける自信があるかも。だって嬉しいのよ」
本当に嬉しそうに言ってくれるものだから、気恥ずかしさは感じるものの、私の顔には彼女と同じく笑みが零れた。
実は私は戴冠式が終わってから、メイドとして再び働けることになったのだ。
メイドとして働く日々はまさに天職なのだと痛感することの連続だった。しかも、働く仲間にも恵まれ、やりがいを持ちながら働くことができていた。
私はなんて幸運な人間なのだろうか。
「私もメリッサさんとまた働けて本当に嬉しいです」
ありのままの思いを口にすると、メリッサさんの笑顔が更に深みを増した。そして、意気揚々と二人で掃除道具を持って別の部屋へと移動を開始した。
そのときだった。
「あれ、あの人……」
メリッサさんの声に導かれ、私は廊下の窓から外の景色を見下ろした。すると、騎士服を着たシドが歩いている姿が見えた。
「あれ、オーロラの彼じゃない?」
好奇心に満ちた表情で、からかうように肘で私を突くメリッサさん。その言動に恥ずかしさを感じながらも、私はシドを目で追っていた。
――シド、五日ぶりに見たけど元気そうで良かった。
今まで天使として生きてきたシドは、人間界で何とか職に就かねばと仕事探しをしていた。
その折、トリガー兄さんと手合わせをしたことがきっかけで、シドは能力を買われて騎士団に入ることになったのだ。
しかし、独身の騎士団員は寮で生活しなければならず、またシドのような新人は短期遠征に行くことも多かった。
今日はちょうどその遠征の期間日だったため、ここで見られたのは結構ラッキーなことだった。
だが、ここは上階の廊下。一方、シドは外。
私に気付くことなく歩く彼の姿だけを見ると、会えなかった分の恋しさや寂しさがより募った。
「メリッサさん、行きましょう」
「ええ、そうね」
切り替えの早いメリッサさんは、私の言葉を受け再び廊下を歩き始めた。その背を追いながら、そっと窓の外に目を向ける。
すると、驚くことにこちらを見上げるシドと目が合った。途端に、鼓動が加速し身体が熱くなる。
シドは本当に今私に気付いたという様子で、笑いながらこちらに小さく手を振ってきた。それだけで、愛おしさが込み上げる。
――気付いてくれたんだ……。
私はそんな嬉しさを噛み締めながら、シドに手を振り返し、軽やかな足取りで先を歩くメリッサさんの下へと向かった。
◇◇◇
数時間後、今日最後の仕事を終えた私は家に帰るため中庭を歩いていた。
すると、前方から見知った影が現れた。
「オーロラ」
彼は私に気付くと、パッと晴れやかな顔になり駆け寄ってきた。
「シド、おかえりなさい。今回の遠征は大丈夫でしたか? 怪我もしてない?」
「ああ、何も問題ないよ。オーロラは今帰りか?」
その言葉に頷きを返すと、シドは「送るよ」と言って私の隣に並び歩き始めた。
帰路では互いに他愛ない日常の話をしていた。そうしているとあっという間に家に辿り着いた。
「そうだシド、晩御飯食べていく?」
「良いのか?」
シドの顔に期待が滲むのが分かる。その表情に何とも言えぬ愛くるしさを感じながら、私はシドを家の中に入れた。
お母さんは夜勤のため、今日は家にはいなかった。
そのため、シドと私の二人きりで夕食を済ませ、今は食後のティータイムを過ごしていた。
「やっぱりオーロラの作る料理が一番だな」
「えらく素直に褒めてくれますね」
「素直も何も本当のことだろ?」
あっけらかんとした顔で告げるシドに、私は目を点にした。
その顔が余程おかしかったのだろう。シドは私の顔を見ると、慈愛の眼差しを向けながら微笑を湛えた。
そして、唐突に衝撃的なことを告げた。
「オーロラ、結婚しようよ」
「はい。えっ……はい!?」
「ははっ、驚いた顔も可愛いな」
そりゃあ驚くだろう。戸惑いながら絶句する私に、シドは甘い言葉をかけながら面白そうに笑いかけてきた。
「それで返事は?」
別に返事が決まっていない訳ではない。もちろんイエスだ。
だが、あまりにも不意打ちだったため、言葉に窮しているとシドが口を開いた。
「俺はオーロラといる時が一番幸せ。これからもずっと一緒にいたいし、一生隣はオーロラがいいってくらい愛してる。もしオーロラもそう思ってくれてるなら、うんって一回頷いて?」
ハッと彼の顔を見ると、目が合ったシドが一層柔らかく微笑みかけてきた。
その顔を見て、私は彼に頷きとともに言葉を返した。
「はいっ……。私もシドを愛してます……」
思いがけず涙が溢れそうになる。そんな中、シドは私の左手を取り薬指に口付けてきた。
「ありがとう。必ず幸せにするよ」
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